刀剣乱舞無双（刀剣無双・とうらぶ無双）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

燭台切光忠（しょくだいきりみつただ）

CV：佐藤拓也
鎌倉時代に活躍した刀工・長船光忠（おさふね みつただ）に制作された太刀。制作者の光忠は、備前国（岡山県岡山市・瀬戸内市・備前市・玉野市・吉備中央町・和気町・赤磐市）で活動していた刀工の一派「長船派」（おさふねは）の実質的な祖にあたる人物とされる。本作は彼の代表作の1振であり、戦国時代の大名・武将であった伊達政宗が所持していた。政宗が銅の燭台の陰に隠れていた罪のあった近侍を、本作で燭台ごと斬り落とした為にこの名がつけられたとされる。
刀剣男士としては、「伊達者」な青年キャラクターとなっている。常に身なりや言動を気にしており、格好良くいようと心がけている模様。世話好きで面倒見もよい好青年である。『刀剣乱舞無双』では、第4部隊のメンバーとして活躍した。同じ部隊に所属する太刀の刀剣男士・鶴丸国永や打刀の刀剣男士・大倶利伽羅とは、伊達に伝来していた事がある者同士であるからか仲がいい。特に鶴丸とはお互いを愛称で呼び合うほどで、鶴丸国永は燭台切光忠の事を「光坊」と呼び、燭台切光忠は彼の事を「鶴さん」と呼ぶ。
戦闘モーションには、居合や抜刀術を応用した戦い方が用いられた。

第5部隊

山姥切国広（やまんばぎりくにひろ）

CV：前野智昭
戦国時代から江戸時代前期に活躍した刀工・堀川国広（ほりかわ くにひろ）が制作した打刀。南北朝時代の刀工・長義（ちょうぎ／ながよし）が制作した打刀・本作長義（ほんさくちょうぎ）の写しとして作られた刀で、国広の傑作としても知られる。写しは、本科を忠実に再現、もしくはその作風をオマージュして制作した刀の事をいう。山姥を切ったという逸話があり、そこから「山姥切」の名を与えられた。だが、その逸話が、本作のものなのか本科にあたる本作長義のものであるかはわからない。『刀剣乱舞』および『刀剣乱舞無双』では、「霊剣・山姥切を模して作られた」という設定になっている為、後者の説を採用していると推測される。
刀剣男士としては、自己評価が低いひねくれ気味の少年キャラクターとなっている。写しである事にコンプレックスを持ち、普段から「写しの自分のせい」「どうせ写しだから」と自嘲的な発言をする事が多い。また本科と似ている顔立ちを評価されるのが苦手。対策としてボロボロの布を常に身にまとっている。とはいえ、刀工・国広の傑作刀である事に誇りはある為、本科の「贋作」（偽物という意味）に間違われる事には耐えられない模様。
『刀剣乱舞無双』では、第5部隊の部隊長を務めた。作中では、本科の刀剣男士・山姥切長義ではなく自身が部隊長に選ばれた事に困惑する姿を見せるも、部隊長としての務めを果たそうと奮闘する。戦闘モーションでは刀だけではなく鞘も武器として使っており、二刀流のような仕草で戦う姿を見せた。
なお、原作である『刀剣乱舞』では、審神者がゲームを始める際に選べる刀「初期刀」の1振にあたる。本作でもそれは変わらない設定ではあるが、彼が初期刀として選ばれた刀であるのかどうかは最後まで明かされなかった。

山姥切長義（やまんばぎりちょうぎ）

CV：高梨謙吾
南北朝時代の刀工・長義が制作したとされる打刀。打刀・山姥切国広の本科としても有名である。元は太刀以上の大きさがあったといわれており、磨り上げられた結果打刀となった。制作者の長義は、備前国（岡山県岡山市・瀬戸内市・備前市・玉野市・吉備中央町・和気町・赤磐市）にて活躍いている刀工一派・備前長船の刀工であったが、相模国（神奈川県）で活躍していた刀工・正宗にも弟子入りしていたため、長船とはまた異なる作風を持つ刀工として刀剣業界では知られる。本作は、彼が正宗から学んだ刀造りの技法・相州伝（そうしゅうでん）にくわえ長船の作風をあわせ持つ。相州伝と長船の特徴がまざったものを「相州伝備前」と呼び、本作はその典型として有名だ。
刀剣男士としては、高慢で自信家な性格のキャラクターとなっている。自信の高さ故か、滅多な事では臆さない。また、「山姥切」の名で顔を売っている山姥切国広に対して、複雑な思いを抱いている。『刀剣乱舞無双』においては、心の底から山姥切国広を嫌っているわけではないのか、自虐的になりすぎる彼の背中を押すような事を遠回しにする場合もあった。
本作では、第5部隊メンバーとして活躍する。第5部隊は、山姥切長義と部隊長の山姥切国広の2振しかおらず、『刀剣乱舞無双』一の少数精鋭の部隊にあたった。戦闘モーションでは、刀だけではなく鞘も使う二刀流スタイルで戦う。山姥切国広も同様のスタイルで戦う為、彼の本歌として同じスタイルと取られたようだ。違いとしては、山姥切国広よりも敵を挑発するような仕草が多く、攻撃も大振りなものが多い事が挙げられる。

そのほか刀剣男士達に関わるキャラクター

面影（おもかげ）

CV：寺島拓篤
『刀剣乱舞無双』オリジナルの大太刀の刀剣男士。モデルとなった刀に関しては明かされていないが、「面影」の名を持つ刀剣自体は実在している。制作者は鎌倉時代の刀工・来国行（らい くにゆき）。彼が100日間で作り上げた2振の刀剣、その内の1振として「面影」の名を持つものが実在する。鏡のようにはっきりと刀身に顔が写る事から、面影と呼ばれるようになった。面影丸（おもかげまる）、面影ノ太刀（おもかげのたち）という別名もある。
様々な偉人の元を渡り歩いたとされ、金象嵌で名をいれられた事すらもあったが、1720年（享保5年）に起きた火事「石黒火事」（いしぐろかじ）に巻き込まれて焼身となった。後に研ぎ直しによる修繕が行われるも、再びの火事に巻き込まれ焼失してしまう。
刀剣男士としては、冷静沈着でミステリアスな雰囲気があるキャラクターとなっている。複数の逸話から出来ている刀剣男士であるとのこと。だが、どこか抜けていたり常識はずれな事をやってしまったりと、実は天然な一面を持つ。また他の刀剣男士と異なり、戦う以外に他の人間や刀剣男士に変身できる力がある。
政府の命令で歴史改変を阻止する為の強襲調査に乗り出していたが、その先で武将・羽柴秀次（はしば ひでつぐ）の無念を目にした事で、彼の中に存在する複数の逸話の内の1つが「彼を救いたい」という思いを強く抱えてしまう。結果、その逸話が1つの存在として生まれ落ち、偽の歴史で作られた「夢」の世界を作り上げた。これにより、本作の刀剣男士が「強襲調査」としてこの「夢」の世界へ向かわされる事になる。また面影自身は、自身から出ていった存在がいる事に気づいてはいるものの、それがはたしてどのような存在であったのかは、物語終盤に至るまで忘れたままになってしまう。あくまでも何かが足りない、何かを探している、という気持ちだけ持ち続けていた。作中にて刀剣男士達と合流した後は、自分自身が原因を作り出している事に気づかないまま、彼らと共に歴史の強襲調査へ臨む。
戦闘では通常の攻撃モーションにくわえ、「鏡像」と呼ばれるもう1振の自分を生み出し、彼と共に攻撃する技も使って戦った。

こんのすけ

CV：山口勝平
政府から本作に登場する本丸へ配属された管狐（くだきつね）。政府から本丸の男士達へ言い渡された任務を伝える役や出陣先の道案内などを行う。原作『刀剣乱舞』でも、チュートリアルやイベント時の説明を担当してくれる案内役兼キャラクターとして活躍していた。
『刀剣乱舞無双』のこんのすけは、表情はあまり変わらないが、感情そのものは豊かである模様。しかし反面、刀剣男士達への態度はどこか冷たさも混じっており、刀剣男士の味方や仲間というよりは政府の使いの者という中立的な立場で彼らと接していた。

政府

審神者や刀剣男士達に歴史修正主義者と戦うよう命じている組織。作中の時間軸である2205年の政府と推測される。だが、どういった組織図で動いているのか、内部事情を抱えているかなどは不明。原作の『刀剣乱舞』においても、時折名が登場する程度で姿は現さない。『刀剣乱舞無双』では、こんのすけを介して刀剣男士達に様々な命令を送っている。

審神者（さにわ）

刀剣男士達の主にあたる存在。原作『刀剣乱舞』では、プレイヤー自身を指す言葉となっている。物に眠っている想いや心を目覚めさせて、力を引き出す能力を持つ者として、時の政府から命を受けて刀剣男士を呼び出し、彼らと共に歴史修正主義者との戦いに挑む。なお審神者なる者は、かつて実際に存在していた模様。古代の神道の祭祀にて神託を受け、神意を解釈して民に伝える役割を担っていた。
『刀剣乱舞無双』では審神者は行方知れずという設定である為、名前だけの登場となる。

敵キャラクター

歴史修正主義者（れきししゅうせいしゅぎしゃ）

歴史の改変を目論む者達のこと。刀剣男士達が戦う事になる敵「時間遡行軍」を動かしている張本人達である。なぜ歴史改変を目論むのか、どういった者達がいるのかなどの詳細は不明。