グノーシア(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『グノーシア』とは、会話と推理を中心にしたパーティーゲームとして有名な人狼ゲームを一人用にアレンジしたゲーム。ゲーム制作サークル・プチデポットにより開発された。Nintendo Switch、PlayStationなど多くのプラットフォームにてプレイ可能。生物を消してしまう謎の存在「グノーシア」に汚染され隔離された宇宙船の乗員である主人公は、14人の個性的な乗員と共に紛れ込んだ「グノーシア」汚染者を議論で排除していく。電撃インディー大賞2022を受賞、多くの有名実況者が実況するなど話題のゲーム。

『グノーシア』の概要

『グノーシア』とは、会話と推理を中心にしたパーティーゲームとして有名な人狼ゲームを自分vsコンピューターの形でプレイできるようにアレンジされたゲーム。1ゲーム15分程度のゲームを何回もプレイしていくことにより、新たなイベントが発生し、ストーリーが進んでいく。何回もプレイすることにはなるが、プレイヤーの人数、参加する登場人物、その役割、行動が全く異なるため、何度遊んでも展開や結末も毎度変わる。
ゲーム制作サークル・プチデポットにより開発されたインディーズゲームであり、2019年6月20日にPlayStation Vita用ソフトとして配信開始。その後、2020年4月30日にはNintendo Switch版、2022年1月23日にはSteamでPC版が、2023年12月14日にPlayStation 4、PlayStation 5、Xbox One、Xbox Series X/S、Microsoft Store(PC版)が配信開始された。
電撃オンライン(ゲームやアニメ中心の総合エンタメ系ニュースメディア)が注目するインディーゲームの中から投票で選ばれる「電撃インディー大賞2022」で話題のインディーゲーム達を抑え、第1位に選ばれた。

『グノーシア』のあらすじ・ストーリー

生き残りを賭けたグノーシア探し

グノーシアを探して話し合うセツ。

主人公が目を覚ましたのは「グノーシア」という謎の存在に汚染された宇宙船の中だった。謎の存在「グノーシア」に汚染された者は宇宙船の空間転移時に生物を消してしまうという。宇宙船の乗員達は議論によってグノーシア汚染者を特定し、投票で決まった者をコールドスリープするという方法で自分たちの身を守ることになった。

主人公とセツだけループする時間

15人の乗員のうち、主人公とセツだけは時間をループしており、何度もグノーシア排除の議論を行っていた。何度もループを繰り返した後、あるループでセツが大事故に巻き込まれてしまい、主人公は時間を巻き戻す「銀の鍵」を使用する。この事をきっかけに主人公とセツだけが時間をループすることとなったのだった。ループから抜けるためには「銀の鍵」の知識欲を満たさなければならないことを知り、何度も繰り返すループの中で乗員達の知られざる過去の情報などを集め始める。

明かされるグノーシアの正体・目的

乗員達の過去の情報を集める主人公。乗員の一人であるジナの職業は航宙管制官だという。また培養ポッド内で育ったSQはレムナンのことを昔から知っており、超階級国家「グリーゼ移動船団」の出身のラキオは「銀の鍵」の本来の所有者だった。穏やかな物腰のステラは船長のジョナスに長く仕えている疑知体LeViによって作られた人型端末で、事故で傷んだ全身を人工皮膚で覆っているしげみちはレトロゲームの収集家にして一流プレイヤー。

首の辺りで肉体が猫と融合しているシピは貨物船のクルーとして働いていた過去を持つ。シピの貨物船で故郷から脱出してきた密航者であるコメットの体の入れ墨のような模様は出身星の共生粘菌であり、星間航行船「D.Q.O.」の所有者のジョナスはかつての宇宙開拓時代の英雄だという。勘が鋭いククルシカは実は二体組の自律型ドール。海洋惑星で育った知性化シロイルカのオトメは人間になりたいと願っており、疑知体しかいない星で生まれ育ったレムナンは、昔、SQの親の愛玩物だった。知性化されたボノボたちと一緒に育った沙明(シャーミン)はとにかく生きのびるためなら何でもする性格だ。そして電脳化を司る亜高速船「星舟」の巫女である夕里子は「星舟」から逃亡してきたそうだ。

このように乗員達の過去の情報を集めるうちに主人公は謎の存在「グノーシア」とは何なのかを知る夕里子から教えられることとなる。謎の存在「グノーシア」とは知性体グノースに触れられ汚染された人間であり、グノースより「グノーシアに消された人間はグノースの世界に送られ、救われる」という天啓を受ける。人間を消すこと=人間を救うことというグノースの思想に基づいて、グノーシアは人間を消すのだという。

満たされた「銀の鍵」

主人公とセツは多数のループを経て乗員達の情報を集め、2人がループする元凶である「銀の鍵」の知識欲を満たすことに成功する。だが、「銀の鍵」を引きはがしループを終えるには、異なる宇宙への扉を通り抜け、鍵を抜く必要があるという。セツは主人公を救うために自ら犠牲となり、「銀の鍵」を持って異なる宇宙へ旅立っていく。

終わったかのように見えた物語

セツが異なる宇宙へ旅立ち、主人公はループを終えた。しかし、その先では他の全ての乗員達がセツの記憶を失ってしまっていた。セツのことも救うために、主人公はセツが旅立った異なる宇宙へ意識だけを飛ばすことに挑戦する。主人公が意識を飛ばした先は主人公が一番最初に体験したループだった。主人公が今までの記憶を全て持って目覚めたことに驚いたセツだったが、主人公が現れたことによりセツが所持していた「銀の鍵」も情報が満たされ、異なる宇宙への扉が開くようになった。そのループのグノーシアに「銀の鍵」を渡し、異なる宇宙へ行かせることによって無事にセツもループを抜けることに成功したのだった。

『グノーシア』のゲームシステム

ゲームの流れ

ゲームの決着がつくまで「議論→投票→自由時間→夜時間(空間転移)」という流れが繰り返される。これは一般的な人狼ゲームと同様である。議論と投票を繰り返し、グノーシアを全員排除することが出来れば乗務員達の勝利、グノーシアと残りの乗員数が同数になるとグノーシア陣営の勝利となる。
議論は乗員1人を指名して、その人物に対する同意・反論が飛び交うまでを1ターンと数え、5ターンが終了したところで投票が行われ、投票で選ばれた人物はコールドスリープ(死亡扱い)される。自由時間を挟んで、夜時間(空間転移)時にグノーシアは活動し、乗務員達から1名を選んで消滅させる。
ゲームの勝敗(勝利陣営)が決まる、もしくはイベントで強制終了されることによって、主人公とセツはループし、また議論に最初から参加することとなる。この際、ループ毎に搭乗している乗務員の人数、それぞれの役割、行動などが全く違うため、勝敗も毎回異なるものとなる。(乗務員数、グノーシアの人数、自分の役割、存在する役職といったステータスはゲーム中盤にイベントが発生してからは自分自身でループの最初に決めることが出来るようになる)

役職

人狼ゲーム同様、グノーシア(人狼)以外にも様々な役職があり、ゲームの流れを左右する。役職の役割は基本的に人狼ゲームと同じだが、名称がこのゲームオリジナルに変更されている。

乗員

人狼ゲームでいうところの「村人」。何の役割も持たない一般の乗務員。

グノーシア

人狼ゲームでいうところの「人狼」。夜時間(空間転移)時に乗員の中から1人を選んで消すことが出来る。グノーシアが複数人いても、消すことが出来るのは1人。選んだ人物が守護天使に守られていたり、バグだった場合には消すのは失敗に終わる。お互いがグノーシアであることは把握しているが、必ずしもかばい合うという訳ではないようだ。

エンジニア

yudai10184
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