ジャングル大帝(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ジャングル大帝』とは、手塚治虫による日本の漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。
壮大な自然を舞台に、主人公のレオを中心とした物語で、その中で動物たちの弱肉強食や人間の欲望、自然の脅威や素晴らしさを知ることができる。学童社の月刊漫画誌「漫画少年」に1950年(昭和25年)11月号から1954年(昭和29年)4月号にかけて連載された。アニメ作品も制作されており、手塚治虫初期の代表作であると共に、現代アニメの基礎となった作品である。

『ジャングル大帝』の概要

『ジャングル大帝』とは、手塚治虫が1950年代に制作し、世代を超えて支持されている作品である。学童社の月刊漫画誌「漫画少年」に1950年(昭和25年)11月号から1954年(昭和29年)4月号にかけて連載され、「漫画少年」の看板作品として有名になった。手塚の活動初期を代表する作品として知られる。

ジャングルを舞台に、自然との戦いや争いの愚かさといった普遍的な題材をテーマにしており、作品が発表されて70年を経てなお、多くの読者に読み伝えられる傑作である。最後は前人未到のムーン山の踏破を目指し、勇気と知恵、行動力に優れたレオの生き様を描いている。大人になって読み返しても十分な読み応えがあり、何度も読み返すことでさらに理解を深める事ができる。

この物語の主題は「大自然を舞台にした、人間と動物の壮大な人間ドラマ」にある。そしてそれらはいつの時代にも普遍的に存在し、永遠に変わることはない。それを手塚は伝えたかったのではないか?と言われている。

手塚はこの作品について後年「宿命的な悲壮感よりも、未来への期待を歌い上げて終わりたかったのです。滅びても消え去っても、なおも新しい生命が自然に向かっていどむ力に敬意を表したかったのです」と語っており、この物語は、そういった手塚の考えを十分に反映した作品といえる。

『ジャングル大帝』のあらすじ・ストーリー

ジャングルの王パンジャの死とレオの誕生

物語は、アフリカのジャングルを舞台に始まる。ジャングルの王である白いライオンのパンジャは、ジャングルの王に君臨していた。パンジャはジャングルに生きる野生動物には優しかったが、人間や家畜を酷く憎み、その知性や能力を使って原住民であるトンガ族を困らせた。そこでトンガ族は、ハンターのハム・エッグにパンジャ討伐を依頼した。

ハム・エッグはパンジャや動物たちの結束を前に一度は屈服するが、パンジャの妻でライオンのエライザを捕獲することでパンジャを動揺させ、自らの陣地におびき寄せる。そこでパンジャを射殺し、その成果と引き換えに、トンガ族が持っていた「未知のエネルギーを秘めた特別な石」とされる月光石を手に入れた。

捕獲されたエライザは、ロンドンの動物園で見世物になる運命を辿る。輸送される船上でやむを得ず、パンジャとの間に妊娠していた主人公レオを出産する。レオは母から「アフリカに戻り、ジャングルを守りなさい」という言葉をもらい船を脱出。その後船が沈没し、エライザも死んでしまう。

レオは故郷アフリカに帰るべく海を泳ぐことにするが、アフリカではなくアラビア半島のアデンに漂着し、そこで現地に住む少年少女であるピエールとメリーに発見される。2人はライオンの子供であるレオを興味本位でしか見ず、生け贄ごっこと称して遊びの道具に使うために学校に持ち帰る。そんな状況に危機感を感じたレオは、その場から逃げ出し敷地内を走り回る。そこでこの学校の学生である日本人のケン一と、その叔父でこの学校の教授をしているヒゲオヤジに出会う。ケン一はレオを気に入り、実家でレオを保護することに決める。

ジャングルの新たなる王子レオの帰還

月光石を手に入れたハム・エッグだが、未知の石である事から宝石商に価値を認められず落胆する。しかしその石の情報を知った学術探検隊から、金儲けの案件として採掘場所への案内を依頼された。この発掘作業に資金を投じるヒゲオヤジはケン一に人生経験としてアフリカ探検の同行を指示し、そこにレオも連れていくように提案する。メリーも学術研究の勉強をするため、自発的にアフリカに同行する事を決意する。

故郷であるアフリカの大地を踏む事に胸を躍らせていたレオだが、弱肉強食の厳しい環境を目の当たりにする。最初はその現実に拒否反応を示していたレオだが、やがて自分もジャングルに生きる者の遺伝子を持っている事を自覚する。

それでもジャングルの環境に慣れることに苦心していたレオだが、ジャングルに生きる動物たちから熱烈な歓迎を受ける。絶対的な存在を失い混乱するジャングルでは、パンジャに代わる王の存在は必要不可欠であり、パンジャの息子であるレオは最適な存在だった。レオはジャングルで人間と生活したノウハウを活かし、動物たちに音楽を教える。

一方、ハム・エッグがアフリカに居る事を知った悪党のアセチレン・ランプは、発掘のために投じられている資金を盗もうと画策し、ハム・エッグを脅迫し実行させる。計画通り、2人は大金を強盗することに成功する。

この時ランプとエッグが招いた混乱が拡大し、調査隊はバラバラになってしまう。一時は遭難したレオとケン一だったが、レオの機転でジャングルの動物たちが音楽を奏で、その場所に行きついたランプとエッグが2人と再会する。再会を喜んだ両者だったが、レオは会話の中でハム・エッグがパンジャを殺した事を知り、激しく憤る。

レオはハム・エッグに襲いかかったが、命は奪わずハム・エッグを逃がす。しかしその後、ハム・エッグはブブたちに襲われ死亡する。一方レオは、ランプ一味に捕獲されていた仲間を救い出すことに成功し、その過程で後の妻であるライヤに出会う。一連の混乱の中でメリーは原住民に誘拐されてしまうが、殺されないために披露した手品で原住民の恐怖を誘い、その原住民が住む村で女王として生きる事になる。

新しい王子として生活していく中で、レオはジャングルの新しい王子としての自覚に目覚め、現実と対峙していく。

レオの成長とライヤの死

レオはライヤと仲良くなり、ライヤがパンジャを探して川下からやってきた事を知る。川下では、パンジャと同じく白いライオンのリョーナが王として君臨しており、リョーナは自分が元気であることをパンジャに伝えてほしいという想いから、ライヤを派遣していた。レオはライヤに恋心を持つようになり、ライヤもレオに惹かれていった。

少し時が経ち、レオは青年になりジャングルでは平和な時が流れていた。月光石の調査隊から逸れてしまいアフリカに残ることになったケン一は、レオの右腕として共にジャングルで暮らすことになる。そこでケン一はレオに言葉を教える。元々人間の言葉を聞くことが出来たレオは、ケン一の指導により言葉を話すことが出来るようになる。

ある日ジャングルに天変地異が起き、大雪が降る。その混乱の中でレオのライバルであるブブがジャングルを荒らし、ブブがかねてから意中のライヤを襲おうとする。レオはそれに激怒し、ブブと決闘する事になる。レオはブブとの死闘に勝利するも瀕死の重傷を負い、アフリカに生息する進軍アリの餌食にされそうになるが、ライヤの機転で穴に埋められ、一命を取り留める。しかしライヤと離ればなれになってしまい、ライヤが自分を捨てたと勘違いしたレオは傷心の旅に出る。

やがて川下に行き着いたレオは前述のリョーナに出会い、パンジャの出生地はこの村である事を教えてもらう。リョーナはレオに、村の新しい王になる事を打診し、ライヤに見捨てられたという誤解から傷心していたレオはそれを承諾する。

時を同じくしてライヤも川下の村に戻り、そこでレオと再会する。ライヤはレオをジャングルに戻るように説得し、レオは再びジャングルに戻る事を決意。リョーナに別れを告げ、レオはジャングルに戻る。レオとライヤはその後結婚式を挙げ、ルネとルッキオを出産する。

一方、ヒゲオヤジはケン一を探しに再びジャングルに行き、無事ケン一を発見。その後2人に発見されたメリーは、アフリカから出て共に戻ろうという2人からの説得に応じ、3人でアデンに戻ることに成功する。程なくしてヒゲオヤジは学術調査隊の1人に会い、更なる調査のために再度アフリカに戻る事になる。

レオとライヤは大きな神殿を建築し、何不自由ない暮らしを楽しむ。しかし、謎の奇病である死斑病がジャングルに蔓延し、ライヤが感染。レオの願いの甲斐なく、ライヤは病死する。
その後ルッキオも死斑病に感染し、レオは悲しみに暮れる。

何とかルッキオだけでも助けたいと願うだけのレオに対し、学術調査の一環として参加していたヒゲオヤジ率いる一行は、死斑病に対して医学的な治療を提案。レオはこれを受け入れる。治療の甲斐あり、ルッキオは一命を取り留める。

その感謝の気持ちと「ルッキオを助けてくれたら、言うことは何でも聞く」という学術調査隊との約束を守るため、ムーン山への探検を手伝うことになったレオは、月光石に魅せられた調査隊一行と、アフリカ山脈未開の地に挑むことになる。

ムーン山への挑戦

月光石の調査をするためにムーン山に挑んだレオ一行。しかし、同時期に別の国から訪れていた調査隊に遭遇する。初めは彼らと争うように山頂を目指すことにするが、やがてムーン山の険しい自然に翻弄され、共同生活を送りながら登山する事を決意する。

レオは山頂に辿り着くまでの道程で、目に異変を覚える。原因はムーン山の雪景色が太陽光に反射した為である。やがてレオの目は完全に光を失う。

調査隊一行はヒマラヤ山脈のような険しい岩床を登り続け、ついに山頂に到着する。

だが、下山中に猛吹雪に遭い遭難。隊員は次々に亡くなる中、最後はレオとヒゲオヤジのみが生き残る。

レオは自分の肉と皮を命と引き換えに差し出す事を提案したが、ヒゲオヤジはそれを拒否。しかし、ヒゲオヤジが亡くなるとムーン山についての記録を後世に残すことが出来なくなると考えたレオは、気が狂ったマネをしてヒゲオヤジを襲う。ヒゲオヤジはナイフでレオを刺したが、レオは「いいのです これで いいのです」と言い残し絶命した。

ヒゲオヤジは死んだレオの肉を食べ、毛皮を身にまとう事で寒さを凌ぎ、ジャングルに戻ることに成功する。

『ジャングル大帝』の登場人物・キャラクター

動物

レオ

主人公の白いライオン。父パンジャを失い、捕えられた船上で母エライザから出生する。生まれてすぐに母エライザにより海に放り出され、たどり着いたアラビアのアデンで人間の少年ケン一に保護される。彼らの下でペットとして暮らしアフリカの野生の暮らしを知らずに育った。

その後学術探検隊とジャングルに戻り、最初は臆病な子供ライオンとして顰蹙を買うが、次第に王位を継承したライオンとして地位を高め、ジャングルの動物たちからの信頼を勝ち取っていく。後述のライヤと結婚し、子供ルネとルッキオを授かる。

パンジャ

白いライオンで、レオの父。ジャングルの王であり、多くの動物から慕われるも、人間(ハム・エッグ)によって射殺される。

エライザ

白いライオンでレオの母。パンジャ打倒を試みるトンガ族の罠に嵌り、それが原因でパンジャは殺されてしまう。その後見せ物としてロンドンの動物に送られることになるが、その船が嵐によって沈没し、檻から出られず死亡する。

ライヤ

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