トキワ荘とは?歴史・逸話・トリビア・暮らしていた漫画家を紹介!

トキワ荘(トキワそう)とは、かつて東京都豊島区南長崎三丁目にあった木造2階建アパート。1953年から1962年頃まで、手塚治虫や藤子不二雄などの日本の漫画界の黎明期を支えた超一流の漫画家たちが共同生活を送っていたことで知られる建築物である。1982年に老朽化により解体されるも、「漫画の聖地」として非常に知名度が高い。現在も「トキワ荘マンガミュージアム」や「トキワ荘プロジェクト」の形で漫画界にその名を残している。
本記事では、トキワ荘に関する情報と、ここで暮らしていた漫画家たちについて紹介する。

トキワ荘の概要

トキワ荘(トキワそう)とは、かつて東京都豊島区南長崎三丁目にあった木造2階建アパートである。
1953年から1962年頃まで、手塚治虫(てづか おさむ)や藤子・F・不二雄(ふじこ・エフ・ふじお)、藤子不二雄A(ふじこ ふじお エー)、石ノ森章太郎(いしのもり しょうたろう)、赤塚不二夫(あかつか ふじお)など、日本の漫画界の黎明期を支えた超一流の漫画家たちが共同生活を送っていたことで知られる。

「漫画の聖地」として非常に知名度が高く、観光名所的な存在となっていたが、1982年に老朽化により解体された。しかしその文化的価値を惜しむ声が漫画界を中心に相次いで上がり、「トキワ荘マンガミュージアム」や「トキワ荘プロジェクト」の形で漫画界にその名を残すこととなった(画像は新たに作られた「トキワ荘マンガミュージアム」のものである)。日本の漫画が世界的な人気を獲得していくに従い、トキワ荘の名も海外のディープなマンガオタクの間で広まり続けている。
本記事では、トキワ荘に関する情報や辿った歴史、ここで暮らしていた有名漫画家たちについて紹介する。

トキワ荘の歴史

1952年:上棟式

往年のトキワ荘。

トキワ荘は1952年、東京都豊島区南長崎三丁目の16番6号(完成当時の住所表記は椎名町五丁目2253番地)に木造2階建アパートとして建設された。上棟式は同年の12月6日に行われ、四畳半の部屋10室が貸し出される形でアパート経営を開始する。
トイレと調理場は共同となっており、若者が暮らす都内の物件としては手頃なものだった。漫画の聖地として有名になっていったトキワ荘だが、当然ながら漫画家しか暮らせなかったわけではなく、一般家庭の住人も存在していた。『少年倶楽部』などで有名な学童社の編集者である加藤謙一(かとう けんいち)の次男・加藤宏泰(かとう ひろやす)も、そんなトキワ荘初期の住人の1人だった。

1953年:手塚治虫と寺田ヒロオの入居

自伝漫画の中で描かれた、「トキワ荘の下見をする手塚」。

当時漫画の第一人者として活躍していた手塚治虫は、1952年に上京し、新宿区にある八百屋の2階を仕事場として精力的に作品を発表し続けていた。しかしあまりに多くの編集者が頻繁に訪れるため、八百屋の主から苦情を言われるようになり、手頃な引っ越し先がないか検討するようになる。
この時、加藤宏泰から「自分が暮らしている新築アパートのトキワ莊へ入居するのはどうか」と誘われた手塚は、立地や家賃などの条件を気に入ってここに引っ越すことを決める。

トキワ荘の立地は漫画編集者たちにとっても好都合な部分が多く、関係者の間で徐々に知られるようになっていった。1953年の暮れには、手塚と交友のあった漫画家の寺田ヒロオ(てらだ ヒロオ)もトキワ荘に入居する。
寺田は「自分と手塚が中心となる形で、空いた部屋には若い漫画家を入れ、トキワ荘を新人同士の共同生活の場にしていきたい」、「新人漫画家同士で励まし合って切磋琢磨できる環境を作りたい」と考えており、「原稿の回収がしやすい」、「新人漫画家の育成環境としてこれ以上のものはない」、「締め切りに間に合いそうにない場合でも、他の漫画家がすぐに応援に回ってくれるのでありがたい」といった事情から編集者たちからもこの意見は支持された。

1954年:新人漫画家たちの登場

1952年頃から漫画家としての活動を本格的に始めていた藤子・F・不二雄と藤子不二雄Aは、手塚を師として研鑽に励み、東京の彼の仕事場を訪ねて原稿を読んでもらうほどに入れ込んでいた。他ならぬ手塚から漫画家としての才能を認められた2人は、「自分たちも手塚の側で働きたい」と考え、1954年には故郷の富山県を離れて上京。トキワ荘の一員となり、寺田の考えていた「トキワ荘で切磋琢磨する新人漫画家」の最初の2人となる。
なお、この時手塚は藤子不二雄ペアと入れ替わる形でトキワ荘を退去。仕事場を別の場所に移している。「手塚の側で漫画を描く」という夢は叶わなかったものの、寺田が兄貴分として面倒を見てくれたこともあり、藤子不二雄ペアはその後長くトキワ荘に留まって漫画を描き続けた。

1955年には鈴木伸一(すずき しんいち)、1956年には森安なおや(もりやす なおや)、石ノ森章太郎(当時は石森章太郎名義)、赤塚不二夫といった面々がトキワ荘に入居し、「新人漫画家の育成塾」としての機能を十全に果たしていく。
「原稿が間に合いそうにないときに手伝ってもらう」という事情があるため、入居する新人漫画家には寺田や藤子不二雄といった超一流漫画家による事前審査が行われていた。つまり優れた才能を持つ者を最初から選別した上で、当時の日本においてもっとも恵まれた環境で漫画家を育成する形であり、「トキワ荘に入居した漫画家が次々大成していく」のは必然でもあった。

1961年:漫画家共同体の終焉

1957年、結婚を機に寺田がトキワ荘を去る。手塚や寺田はその後もたびたびトキワ荘の漫画家たちと交流し、先達として兄貴分として彼らに助言を与えてはいたが、次第に若手漫画家たちが協力しながら「漫画家の育成塾」としての機能を受け継いでいった。
しかし漫画というものが社会的地位を得ていくに従い、漫画家たちの仕事の環境も収入も大きく改善。藤子不二雄ペアや石森章太郎といった超一流漫画家たちがトキワ荘に集まって生活する意義は薄れていく。その環境をもたらしたのは、皮肉にも手塚や寺田、藤子不二雄ペアといったトキワ荘に集まった漫画家たちの力の影響が大きかった。

1961年、藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、石森章太郎、赤塚不二夫といった漫画家共同体を支えた者たちが相次いでトキワ荘を退去。ここに「漫画家の育成塾」兼「漫画家の共同体」としてのトキワ荘はその役目を終える。
1962年、漫画家として最後までトキワ荘で暮らしていた山内ジョージ(やまうち ジョージ)が退去。これ以降、トキワ荘は「かつて有名漫画家が共同生活を送っていたアパート」として、ディープな漫画好きの間で密かに知られるようになっていった。

1969年:「漫画の聖地」としての名声

1969年、雑誌『COM』にトキワ荘で暮らしていた漫画家たちが当時を振り返った自伝漫画が掲載され、後に『トキワ荘物語』として出版される。これにより知る人ぞ知る程度の存在だったトキワ荘の知名度は一気に高まり、漫画家を志す者や熱心な漫画好きの間で「聖地」、「伝説のアパート」として知られていく。
この時すでにトキワ荘には漫画家は1人も暮らしていなかったが、ある種の観光名所としてたびたび観光客が訪れるようになった。

1982年:老朽化により解体

解体されるトキワ荘。

1980年代に入ると、トキワ荘は二十三区にあるアパートとしては老朽化が激しく、設備の古さもあって解体することが取り沙汰されるようになる。1981年には、トキワ荘で暮らしていた漫画家、トキワ荘の伝説を知る漫画家や漫画好きたちから大いに惜しまれながらも解体されることが決定。手塚を中心とするトキワ荘で活躍した漫画家が集まって同窓会を開き、この様は『わが青春のトキワ荘〜現代マンガ家立志伝〜』としてテレビで放送された。
1982年11月、トキワ荘の解体工事が完了。襖や壁には手塚を始めとするトキワ荘で暮らした漫画家たちのイラストが描かれ、日本の漫画史を語る上で欠かすことのできない貴重な資料ともなった。

同年12月にはバス・トイレ付きのアパートとして新築され、赤塚不二夫直筆の「トキワ荘」の表札が掲げられる。しかしこの新たなトキワ荘も1980年代後半から始まったバブル景気の中で地上げの対象となり、建物ごと更地にされてしまう。
かつてトキワ荘があった場所には、2024年の時点では日本加除出版の新館社屋が建設されている。

その後のトキワ荘を巡る動き

トキワ荘風の外観に改装された、東長崎駅前交番。

建物としては完全に撤去されたトキワ荘だが、「日本の漫画の黎明期を支えた超一流漫画家たちが共同生活を送ったアパート」の存在を後世に伝えるべく、様々な動きが進められている。
かつてトキワ荘があった日本加除出版の敷地内には、建物を再現した「トキワ荘跡地モニュメント」が建立され、往年の姿を今に伝えている。同様の記念碑やモニュメントは豊島区のあちこちに建てられており、観光名所としての役目を受け継いだ。

かつてトキワ荘が果たした「新人漫画家の育成塾」としての役目は、「トキワ荘プロジェクト」として受け継がれ、日本の漫画文化を支える一助を担っている。さらにトキワ荘そのものの再生プロジェクトとして「トキワ荘マンガミュージアム」が建築され、漫画の資料館としての役割を果たしている。
さらに豊島区では、2019年に区内にある東長崎駅前交番をトキワ荘に似た外観に改築。トキワ荘は解体されたが、その名と偉業は様々な形で今も現地周辺に残されている。

トキワ荘に関連の深い人物一覧

入居していた漫画家

手塚治虫(てづか おさむ)

YAMAKUZIRA
YAMAKUZIRA
@YAMAKUZIRA

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『ドラえもん のび太とロボット王国』とは、2002年3月9日に公開されたアニメ映画作品である。ドラえもんやのび太達は少年ロボットのポコと遭遇する。ポコを助ける事となったドラえもん達は、ロボットが支配する星へ向かう。人間とロボットの共存や、ロボット視点での描写があり、人間とロボットの関係が作品のテーマになっている。また一部シーンでのデジタル加工や、セル画制作が最後である等、制作面における変化が見られる。

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ジャングル大帝(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ジャングル大帝(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ジャングル大帝』とは、手塚治虫による日本の漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。 壮大な自然を舞台に、主人公のレオを中心とした物語で、その中で動物たちの弱肉強食や人間の欲望、自然の脅威や素晴らしさを知ることができる。学童社の月刊漫画誌「漫画少年」に1950年(昭和25年)11月号から1954年(昭和29年)4月号にかけて連載された。アニメ作品も制作されており、手塚治虫初期の代表作であると共に、現代アニメの基礎となった作品である。

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ドラえもん のび太とふしぎ風使い(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ドラえもん のび太とふしぎ風使い(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドラえもん のび太とふしぎ風使い』とは、2003年に公開されたドラえもん映画作品である。のび太やドラえもん達はある日、風の子供フー子と遭遇する。フー子を広い場所へ連れて行こうとどこでもドアで行き着いた先は風の民の村という草原地帯だった。てんとう虫コミックス『ドラえもん』第6巻に収録された短編作品が原案であるものの、本作品の舞台設定等は完全なオリジナルとなっている。また本作品から、絵コンテにおいてデジタル化やCGの起用があり、登場キャラクターや背景の動きが滑らかとなっている。

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ドラえもん のび太とブリキの迷宮(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ドラえもん のび太とブリキの迷宮(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドラえもん のび太とブリキの迷宮』とは、1993年に公開されたシリーズ第14作目となるアニメ映画である。 小学校5年生の野比のび太のもとへ、ブリキでできたオモチャの島であるブリキン島へ繋がる門が開くトランクが届けられる。のび太やドラえもんはブリキン島でのひとときを楽しむが、突然ドラえもんがブリキの兵隊にさらわれてしまう。 本作品は、主役のドラえもんが故障し中盤不在となり、のび太達が自分たちだけの力で活躍する異色の展開となっている。

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仮面ライダー鎧武(ガイム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

仮面ライダー鎧武(ガイム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

仮面ライダー鎧武(かめんライダーがいむ)とは、異界の森の侵略に立ち向かうヒーローたちの活躍を描いた、平成『仮面ライダー』第15作目の特撮番組。作中で主人公が変身するヒーローの名称でもある。 アルバイトで家計を助ける少年葛葉紘汰は、ある時不思議な森に迷い込み、そこで装着者を超人へと変身させる謎のベルトを手に入れる。同じタイミングで街の若者たちが同様のベルトを入手し、己の野望を叶えるためにこれを悪用。紘汰は時に彼らと戦い、時に協力しながら、不思議な森が招く世界の危機に立ち向かっていく。

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ドラえもん のび太の南海大冒険(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ドラえもん のび太の南海大冒険(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドラえもん のび太の南海大冒険』とは、1998年に公開されたアニメ映画である。ドラえもんとのび太はジャイアン達も誘いつつ、宝島を目指す海の冒険に向かう。道中で時空間の変動により17世紀のカリブ海にタイムスリップする。その際にドラえもん達とのび太ははぐれてしまう。ドラえもん達は本物の海賊と出会い彼等と行動を共にする。のび太はある島へ漂着し、そこで一人の少年ジャックと出会う。映画シリーズ第19作であり、配給収入は前作『のび太のねじ巻き都市冒険記』を超え、1998年公開当時に歴代最高額を記録した。

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