花ざかりの君たちへ（花君）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『花ざかりの君たちへ』とは中条比紗也による学園ラブコメディーである。『花とゆめ』で1996年から2004年の8年間連載された。略称は『花君』（はなきみ）。主人公の芦屋瑞稀（あしや みずき）は憧れのハイジャンパー佐野泉（さの いずみ）に会うためアメリカからら男子校の桜咲学園（おうさかがくえん）に転入する。実は瑞稀は女で性別を偽っていた。女であることがバレないように学園生活を送る瑞稀に様々なハプニングが降りかかる。台湾、韓国でドラマ化され日本では2007年と2011年の2度ドラマ化された。
瑞稀を取り巻くキャラクター
芦屋静稀（あしや しずき）
演：岡田義徳
瑞稀の兄。アメリカで医者として働いている。「日本に留学する」と言って嘘をつき単身帰国した瑞稀に突然会いに来た。瑞稀が佐野に憧れを抱いていることはアメリカにいる時から知っている。だが、瑞稀が男子校の桜咲学園に転入したことは日本に来てから知る。女の子の瑞稀が男子校にいることには当然猛反対した。瑞稀をアメリカに強制帰国させるために、「佐野が高跳びを跳べたら瑞稀を日本に残す」という意地悪な条件を出す。その時はまだバーを超えられない佐野だったが練習し、佐野は静稀の条件をクリアする。佐野の跳ぶ姿を見た静稀は瑞稀に「正月とクリスマスくらいは帰ってきなさい」という伝言を残し、アメリカに戻った。
難波伊緒（なんば いお）
演：森口瑤子
難波南の母。梅田の姉である。ペンションを経営しており、一年の夏、瑞稀、佐野、中津は伊緒のペンションでアルバイトをした。瑞稀が濡れた服を脱いで着替えているところを偶然目撃し、瑞稀が女であることを知る。しかし、瑞稀が佐野に憧れてアメリカから一人でやってきた度胸に感心し、瑞稀が女であることを秘密にする。弟の梅田北斗の保健室に時々現れて、瑞稀の様子を見に来てくれる優しい存在だ。また、瑞稀のために制服の下に着るベストを作ってあげたりもしている。
蒔田（まきた）
演：阿部進之介
伊緒のペンションでアルバイトをする大学生。瑞稀のことを気に入り、優しく接するが、実は女をとっかえひっかえする女たらし。瑞稀が女であると認識し、車のなかで瑞稀を犯そうとした。瑞稀の服を脱がせ服の下に着ているベストを見つけたところで、間一髪佐野が蒔田を殴り瑞稀を救出した。ペンションに戻った蒔田は、伊緒から「瑞稀は男子校に通っている男の子」と聞かされ自分が勘違いしていたと反省する。そして、責任を取ってペンションを辞めた。
原秋葉（はら あきは）
演：紺野まひる
原作では長身の男性だが、ドラマでは女性の設定である。偶然雑誌に掲載された佐野、中津、難波の3人を見て本格的なモデルになってほしいと瑞稀たちの前に現れる。また3人だけでなく、瑞稀の顔も気に入り4人で新しいブランドのイメージモデルとして指名する。モデルの経験などない4人だったが原の腕前で格好の良い写真が出来上がった。撮影場所を渋谷で行い、街中に瑞稀たちが映ったスチール広告が貼りだされ話題になった。
桜咲学園のOBであり、先輩である梅田のことが好き。瑞稀と接点を持つようになってからは保健室に頻繫にやってきて、梅田に会いにくるが梅田本人からはうっとうしがられている。
原が高校生の頃、北浜の弟とバイク事故に遭っている。だから、桜咲学園に赴任してきた北浜の過去について知っていた。そして佐野は北浜について原から情報を聞き出し、中津に対する北浜の処罰を止めることに繋がった。
佐野森（さの しん）
演：大東駿介・横倉拓哉
佐野の弟。北海道で、父親の下で高跳びを続けている。北海道では記録を伸ばし、有力選手として神楽坂の耳にも森の情報が入っていた。
瑞稀たちが北海道に修学旅行で行ったとき、森が街の輩と喧嘩をしているのを発見する。それが佐野と森の5年ぶりの再会だった。佐野は父親の記録重視の指導が嫌で逃げるようにして、桜咲学園に入学。それを森は、「自分は兄に捨てられた」と思い恨んでいた。しかし、佐野が2年になった時の陸上部の交流会で2人はハイジャンパーとして再会。佐野は長年連絡を取らなかったことを謝り、森と佐野は仲直りした。
父親も指導者として交流会に参加していたが、十二指腸潰瘍で倒れる。森は父親のこの病気を以前から患っていたことを知っていた。病院に来た佐野と父親が、もう一度腹を割って話せるように森は気を利かせた。おかげで、佐野と父の長い間の仲違いは解決した。
佐野の父
演：杉本哲太・鶴見辰吾
佐野泉と佐野森の父親。元高跳びの選手だった。佐野兄弟が幼いころは、2人に高跳びを教えて楽しい日々を送っていた。しかし、自分が運転する車で事故に遭い、妻を亡くす。その後、高跳びの選手を引退し、指導者として記録重視の練習を子供たちに強制するようになった。佐野は「親父に母を殺された」と思い、かつ練習でも厳しくされたことで父親のもとを離れ桜咲学園に入学した。長い間連絡もとっていなかった佐野と父は佐野が高校二年になった時の陸上部交流会で再会する。相変わらずの選手の記録重視の父親は、交流会のやり方もトーナメント方式に変更。それに反発した佐野は、またも父親と対立した。佐野に恨まれていることは、自分自身で自覚しているが、どうも上手く佐野と話せないことを父は瑞稀に打ち明けていた。
そんな折、父親が十二指腸潰瘍で倒れる。瑞稀に説得された佐野は、父親の病院に行き腹を割って話すことができた。こうして長い間の親子の仲違いは解決した。
裕次郎
佐野が保健所に引き取られるところを目撃し、保護した犬。前の飼い主へのトラウマから佐野以外の男性が苦手であるため、主に佐野と瑞稀が世話をしている。性格は人懐こいのだが、保護した当初は噛み癖がなかなか治らなかったため佐野がコツコツしつけた。唯一覚えた芸は、鼻の上にドライフードを乗せてからの”マテ”。
以前はラッキーという名前で呼ばれていた。佐野の卒業後は、彼の地元北海道に一緒に行った様子。
『花ざかりの君たちへ』の用語
桜咲学園（おうさかがくえん）
目次 - Contents
- 『花ざかりの君たちへ』の概要
- 『花ざかりの君たちへ』のあらすじ・ストーリー
- 男子校に転入してきた少女
- 校医に女だとバレる事件
- 高跳びと向き合う佐野
- ドキドキの学園祭
- 中津の恋
- 北海道での再会
- ひとりはみんなの為に、みんなはひとりの為に
- 親子の絆
- 瑞稀の正体がバレる
- 学園を去る瑞稀
- 『花ざかりの君たちへ』の登場人物・キャラクター
- 桜咲学園の第二寮
- 芦屋瑞稀（あしや みずき）
- 佐野泉（さの いずみ）
- 中津秀一（なかつ しゅういち）
- 関目京悟（せきめ きょうご）
- 中央千里（なかお せんり）
- 萱島大樹（かやしま たいき）
- 野江伸二（のえ しんじ）
- 難波南（なんば みなみ）
- 桜咲学園の第一寮
- 天王寺恵（てんのうじ めぐみ）
- 九条威月（くじょう いつき）
- 北花田剛（きたはなだ たけし）
- 門真将太郎（かどま しょうたろう）
- 桜咲学園の第三寮
- 姫島正夫（ひめじま まさお／オスカー・M・姫島）
- 桜咲学園の教師
- 梅田北斗（うめだ ほくと）
- 北浜（きたはま）
- 桃郷学院
- 神楽坂真（かぐらざか まこと）
- 聖ブロッサム学園
- 花屋敷ひばり（はなやしき ひばり）
- 梅田里緒（うめだ りお）
- 尼崎カンナ（あまがさき かんな）
- 阿倍野エリカ（あべの えりか）
- ジュリア・マックスウェル
- 菜吾八高校
- 今池こまり（いまいけ こまり）
- 瑞稀を取り巻くキャラクター
- 芦屋静稀（あしや しずき）
- 難波伊緒（なんば いお）
- 蒔田（まきた）
- 原秋葉（はら あきは）
- 佐野森（さの しん）
- 佐野の父
- 裕次郎
- 『花ざかりの君たちへ』の用語
- 桜咲学園（おうさかがくえん）
- 第一寮
- 第二寮
- 第三寮
- 花桜会（かおうかい）
- 聖ブロッサム女学院
- イベント
- 学園祭
- 修学旅行
- クリスマスダンパ（クリスマスダンスパーティー）
- バレンタインデイ
- 卒業式
- 『花ざかりの君たちへ』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 難波南「大事にしろよ。同じ恋なんて二度とできないんだぞ？恋が終わってまた誰かを好きになれたとしてももう前と同じ恋じゃない。恋だって成長してくからな。だから大切にしてやんなきゃさ。想いが花咲くためにもな」
- 九条威月「真の強さとは内から生まれるものなんだ。それが心を鍛えると言った所以だよ。またその心は鋼のような強固さではない。嵐にも屈しない大木のようなしなやかな精神を指す」
- 芦屋瑞稀「あたし佐野に会うため桜咲にきたんだ。そのための覚悟決めてきたはずじゃないか…！たとえこの先みんなと歩く道が違っちゃっても」
- 佐野泉「…おまえがどう思ってるかしらねぇけど、俺はおまえと逢えてよかった―」
- 芦屋瑞稀「桜咲じゃなかったら今みたいな友達になれなかった。それは他のみんなとも同じだけど…。だから後悔はしてません」
- 『花ざかりの君たちへ』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 登場人物の名前の由来
- 姫島正夫のイメージは子安武人
- 『花ざかりの君たちへ』の主題歌・挿入歌
- 『花ざかりの君たちへ～イケメン♂パラダイス～』
- OP（オープニング）：ORANGE RANGE「イケナイ太陽」
- ED（エンディング）：大塚愛「PEACH」
- 『花ざかりの君たちへ～イケメン☆パラダイス～2011』
- 主題歌：AKB48「フライングゲット」
- 『花ざかりの君たちへ〜花樣少年少女〜』（台湾ドラマ版）
- OP（オープニング）：S.H.E「怎麼辦」
- ED（エンディング）：TANK「專屬天使」
- 『花ざかりの君たちへ For You Full Blossom』（韓国ドラマ版）
- 主題歌：J-Min「Stand Up」