グリザイアの楽園(ゲーム・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『グリザイアの楽園』とは2013年5月に発売されたアダルトゲームである。『グリザイアの果実』『グリザイアの迷宮』の続編であり、シリーズ完結作にあたる。メインルート「ブランエールの種」では前作「カプリスの繭」の最後から直接繋がっており、主人公・雄二がオスロに立ち向かい、ヒロイン達と平穏な生活を手に入れるまでを描く。同時収録の「Prologue De La GRISAIA」は『果実』の前日譚でありヒロイン達が学園に集まる過程を描いている。「萌えゲーアワード2013」では準大賞受賞。

『グリザイアの楽園』の概要

『グリザイアの楽園』は株式会社フロントウィング設立10年記念作品である『グリザイアの果実』『グリザイアの迷宮』の完結編として2013年に発売されたアダルトゲームである。
メインルート「ブランエールの種」では前作シナリオ「カプリスの繭」から直接繋がったシナリオになっており、雄二が宿敵オスロと決着をつけ、ヒロイン達と平穏な生活を手に入れる過程が描かれている。
同時収録の「Prologue De La GRISAIA」ではヒロイン達が学園に集り、友人関係を築いていく様が描かれている。またPC版では前作『迷宮』にも収録されていた「デイブ教授の抜きまくりCh」が収録されている他「ブランエールの種」のその後を描く「楽園アフター」も収録されている。

PC版の対応機種はWindows XP / Vista /7 Windows 8.1 / 10(PT)。
2014年には対象年齢を成人から17歳以上に下げて、新規イベントCGを追加したPSP、PS Vitaでも発売された。また、2019年には過去作『グリザイアの果実』と続編である『グリザイアの楽園』と一緒に収録された『グリザイアの果実・迷宮・楽園フルパッケージ』がNintendo Switchから発売された。
2015年にはアニメ化された。

ゲームジャンルは美少女ノベルゲームであり、今作では個別のヒロインルートは存在せず「ブランエールの種」はハーレムエンドとなっている。アダルト版のみ「デイブ教授の抜きまくりCh」が収録されており本編に登場するが前作では性交シーンが無かったキャラクターとの性交シーンを楽しめるようになっている。
PS Vita版では「楽園アフター」が収録されておらず、代わりにグリザイアシリーズのスピンオフ作品「アイドル魔法少女ちるちる☆みちる」の1話が体験版として収録された。

キャラクターデザインは渡辺明夫、フミオ両名とSDキャラクターをななかまいが務める。
シナリオ担当は藤崎竜太、桑島由一、かづや、鳴海瑛二らが務める。

『グリザイアの楽園』のあらすじ・ストーリー

「ブランエールの種」

私立美浜学園に6人目の生徒としてやってきた雄二はそこに通う様々な重い過去を抱え悩み苦しんでいた5人のヒロインと交流を持ち、1人1人の悩みや過去に向き合い、ヒロイン達を救った。このことからヒロイン達により好意を寄せられていた。そして、雄二はある日自身の務め先である市ヶ谷へ昇進試験の査問のために行き、その間、ヒロインの1人である幸は多忙の雄二に代わり雄二の部屋を掃除していた。
そして幸は雄二の部屋のごみ箱にシュレッダーにかけられ捨てられてた「風見雄二の過去に関する自己報告書」を発見して、つい復元してしまう。そこには雄二には天才の姉一姫がいること、父親からの暴力、一姫と両親の死、そして身寄りを失くした雄二がテロリストに引き取られ殺人装置に仕立て上げられてしまったこと、その後市ヶ谷に所属していた女性である麻子に引きとられたことで徐々に人間としての生活を取り戻していったが慕っていた麻子を亡くしたことが書かれていた。本人のいない間に知ったことによる罪悪感から他のヒロインと秘密を共有しようと他のヒロイン達と共にすべてに目を通した。

雄二の過去を知ったヒロイン達は各々複雑な気持ちを抱えつつも、いつも通り寮にて雄二の帰りを待とうと意見が一致して市ヶ谷から雄二が帰ってくるのを待つことになった。

一方雄二は市ヶ谷にて査問を終えて帰寮アダムを名乗る男から電話を受けて急遽日本国内に入国してきたテロリストの暗殺を命じられる。急な暗殺の命令な上に自身の直属の上司であるJBからの電話でないことにJBと話がしたいと言うが、アダム曰くJBは忙しいとして電話に出られないため自身が指示を出すと言う。雄二は渋々ながらも命令を受諾して任務へ向かった。ライフルのスコープ越しに暗殺対象のテロリストの姿を認めると、その姿に動揺してしまう。そのテロリストは昔両親の死後に雄二を引き取り殺人装置として教育してきたオスロであった。
オスロは雄二の存在に気付いたかのように雄二の覗くスコープ越しに「私は帰ってきたぞ。風見雄二」と告げた。このことで過去にオスロといた日々というトラウマを刺激された雄二は錯乱して任務に失敗してしまいアダムにより回収された。

市ヶ谷へ出かけている雄二の帰りを待っていたヒロイン達はテレビで放送されている映像にくぎ付けになっていた。その映像は在日カザフスタン共和国総領事館警備部により提供されたものであり、そこには雄二の姿をした人間が拳銃を撃っていた。そして、風見雄二の名がテロリストとして紹介された。
由美子を除いた面々が混乱する中、由美子は独自の情報網から映像の出どころは間違いなく領事館ではあるが、襲撃した人物が風見雄二であるという細工情報の出どころだけ掴めずにいた。現場から報道センターに届けられた情報に改ざんが施された疑いがあり、水面下で何かが起こっている可能性があると周りに告げる。すると、みちるが雄二本人に聞けば早いとして由美子が止めるのも聞かずに雄二に電話を掛ける。
しかし、雄二の携帯に掛けたはずが、知らない女性が出て雄二の電話にはもう掛けてはいけないこと、もしもう1度掛ければ雄二の関係者として連行されてしまうと警告を受ける。そして一方的に電話は切られてしまった。
状況が呑み込めていないみちるに容疑者として実名報道されている人間の電話回線なんて傍受されているに決まっていると由美子が呆れたように言う。続いて、雄二の上司であるJBに事情を聞こうと電話を掛けるが再び先ほどの女性が出て電話をしてはダメだと警告した筈だとして一方的に切られてしまう。
この分ではJBの会社に電話をしても無駄だと踏んだヒロイン達は次に相談できる大人として千鶴の元へ訪れる。

学園長室では千鶴が美浜学園がメインスポンサーである東浜電鉄グループ総帥の失脚と運営資金の大半を出していた入巣家の資金援助がなくなったことが理由で閉校が決まったことから荷物整理をしているところであった。千鶴に雄二のことを聞くが千鶴もニュースから得た情報以外何も情報を持っておらず、雄二本人からも以前から「自身がいなくなっても大騒ぎするな」と言われていたこと、そしてもしそういう事態になった場合は深入りするなと言い含められていたと話す。理不尽であると訴える面々に千鶴はヒロイン達には関係がなく、またヒロイン達の力でどうこうできる問題ではないため軽はずみな行動はしないよう注意を受ける。これは千鶴の保身からくる言葉ではなくヒロイン達を心配して出たものである。
しかし、それでも納得しかねた幸は納得に足る事情の説明を千鶴に求める。しかし、千鶴は学園閉校に伴い身辺整理と新しい学園設立のために世界中を飛び回らなればならないから時間がないと言う。
それに対して、由美子が中途半端な情報規制は荒唐無稽な憶測を生み出す可能性が大いにあることを指摘して、自身たちの混乱を治めるためには情報が必要であると食い下がる。すると、千鶴は放置は危険だと判断して、自身が得た情報を話すことにする。
千鶴はこれから話すことは父親の秘書を通して得た情報であるが、曖昧かつ断片的であるが故に噂の域を出ないということを前置きする。千鶴はまず確実な情報として国際的テロリストであるヒース・オスロが日本国内に入国したこと、雄二が幼い頃にオスロの元に引き取られ組織に従事していたこと、そして不確かな情報として先述の事情により雄二の身柄が政府に拘束されていると話した。
しかし、ヒロイン達の求めている情報はなぜ雄二がテロリストの仲間として報道されているのかであると千鶴に言うが、千鶴自身もすべてを把握しているわけではないとした。そんななか、由美子は自身が知り得なかった雄二が政府関係に拘束されている可能性を千鶴から聞いたことで、雄二を使ってテロリストと国家とで政治的な取引をしようとしているのではという仮説を立てる。しかし、雄二がオスロとの交渉材料に足り得るのかという疑問が払えないことから、オスロの真の目的をはかることはできなかった。そして、千鶴から余計なことをして雄二の不利になることだけはするなと釘を刺されてしまう。

千鶴から釘を刺されたが、大人しく待っていることなどできないヒロイン達はもやもやとした気持ちを抱えていた。そして、ヒロイン達は雄二のことを幸が見つけてきた雄二の過去に関する資料がなければ何も知らないままであったことにショックを隠せなかった。幸がどこから雄二の過去に関する資料を手に入れたのかの話題になり、幸は雄二の部屋のクローゼットにて手に入れたと話した。
雄二の部屋のクローゼットは雄二の弱音などの感情を吐き出すための秘密の部屋であり、以前天音が1度だけ足を踏み入れた際には、雄二に本気で怒られたことがあるほど雄二にとって人に知られたくない場所であった。ヒロイン達は何かのヒントがあるかもしれないとして、雄二の部屋のクローゼットを開けると、中には紙くずと壁一面に書きなぐられた落書きがあった。中の落書きにはヒロイン達のことが書いてあり、内容は接し方や人となりであった。そして、雄二の苦悩も書かれていた。
悪夢にうなされて眠ることも満足にできず、自身の過去と今の自身が抱える矛盾に対する懊悩、自身の疑問に答えをくれる麻子、一姫の存在がいないこと、精神的に辛く死を望んでいること、しかし自身を信じて縋ってくる人間の存在を置いて逃げられないこと、そのプレッシャーの重さに麻子に助けを求める雄二の弱音が壁に書かれていた。それらを目にした蒔菜は動揺してしまう。しかし、幸からどんなに強そうに見えても雄二も人の子であり、助けられた自身たちが今度は雄二を助ける番であると言われたことで蒔菜も同様の思いを示す。
壁に書かれた雄二の苦悩には続きがあった。それは、ヒロイン達を救うという善行で過去に犯した罪が消えるわけではなく、死地を求めていること、そして、麻子が自身を救ったことで死が許されたように5人のヒロインを救った自身も死を許された感じていることであった。
雄二の苦悩を読んだ面々は自身たちに生きる道を示して勝手に死のうとしている雄二に怒りを覚え、是が非でももう1度会うことを決意する。

拘束され床に転がされている雄二

一方、雄二はオスロ暗殺に失敗したことと取り乱したことを理由に薬物により意識を失わされていた上に、拘束具を付けられて床に転がされていた。雄二が目を覚ますとJBがいた。雄二はJBに事の説明を求めたが、雄二のオスロ暗殺に強く否定したことが理由で雄二の担当官を外れたために詳細は教えることができないと言われてしまう。しかし、JBは大まかな説明としてオスロが政府に対して雄二の身柄の返還を求めていること、その理由は「テュポーン計画」の続行ではないかと知らせる。「テュポーン計画」とは遺伝子操作と薬剤の併用により最強の軍人を作るというものであるが、副作用として発がん性により被験者が2年で死んでしまうため成功はしてしなかった。しかし、被験者であった雄二が生き残ったことから貴重なサンプルとして雄二を欲しているのではないかというのがJBの見立てであった。JBの話を聞いた雄二は使い道があるなら自身を好きに使えと告げる。
JBは学園に残してきたヒロイン達はどうするんだと問えば、雄二は自身がいなくなっても生きていけるとして振り返ることをしなかった。そして、雄二を人質として使うことに決定した地下の教授に近々会うことになるだろうという事とを告げてJBとの会話は終わった。

学園では雄二についての情報が満足に得られず重い気持ちを抱えていたヒロイン達の元にJBと連絡が取れたとして千鶴がやってきた。保留中になっているJBとの電話を由美子が取る。JBは情報開示には制限があることを前置きして説明を始める。雄二がテロリストの仲間であるというのは誤報であるが、雄二の立場は特殊であり嫌疑が完璧に晴れたわけではないため、秘匿施設にて拘束されていることが知らされた。そして、ヒロイン達に雄二のことは忘れ、これ以上の関りを絶てと言われてしまう。それでも、雄二本人に会わせてほしいと由美子が食い下がると雄二本人が会いたくないと言っているとJBに告げられ、悔しさを感じながら通話を切った。

JBとの通話で得られた情報により、雄二はテロリストの手に落ちていないこと、なんらかの取引に利用されようとしていることが分かった面々は由美子の情報収集能力を生かして大金をつぎ込んで情報を集めることになった。しかし、胡散臭い情報しか集まらず徹夜で精神的に摩耗した蒔菜、みちる、幸は仮眠を取ることにして由美子は別の方向からアプローチをかけようと動いていた。
嘘の情報であると断定できる人物を求めて、雄二に詳しい人物としてジミー・岡田という人物に行きついた。ジミーは元は某国軍部諜報課所属であったが、性格に難があるとして解雇された後監視付きの民間人となった人間であった。由美子はジミーとコンタクトを取り、会う約束を取り付けて相手の指定した場所に向かった。そこはメイドのいる個室蕎麦屋岡田屋であった。

店の怪しさから緊張しながら店内に入ると、厨房から「ソックスを脱がすな」とPCのアダルトゲームをしている男の怒鳴り声に迎えられたことで由美子は不安になる。そこへ猫耳を付けた語尾に「にゃん」とつけて話すメイド服の店員らしき女性に迎えられ席へと案内された。待ち合わせの時間を過ぎてもジミーが現れないことから、由美子は弄ばれただけなのだろうと思い帰ろうか悩んでいると、厨房でアダルトゲームをしていた男がやってきて自身がジミーであり、雄二の情報を持っていると話した。
ジミーは以前雄二とヤブイヌ小隊に属していたロバートであった。雄二が市ヶ谷に入った時に自身は市ヶ谷の親会社にあたる場所でシギントシステム(通信傍受による諜報活動網のこと)に利用する高性能コンピューターの開発に携わっており、通称「タナトス・システム」を開発した。

シギント・システムを利用してジミーが集めた情報によると、雄二は市ヶ谷の地下に監禁されていること、オスロは「テュポーン計画」を進めるために雄二を欲して日本に入国してきたことを話す。しかし、オスロの真の目的は別にあるのではないかと言い、真の目的は日本の極秘のシギント・システムである「タナトス・システム」ではないかとジミーは予想していた。
「タナトス・システム」は超法規的な諜報システムであり、これが公になれば問題になることと簡単にテロリストに渡すことができない。そのため、政府は雄二の身柄を渡すから「タナトス・システム」を諦めろとオスロと交渉しているとジミーは言う。
由美子は雄二を救う方法はあるのかとジミーに問うが、ジミーは雄二本人がそれを望んでいないとした。

雄二は監禁室から地下の教授の審問へと連れ出されていた。正面に巨大なモニターが設置された部屋に雄二は待機を強いられる。正面モニターには10個のレンズシャッターのような穴が開いており、開くとそこからドラム缶のような円柱が出てくる。それらが終わるとスピーカーから女性の声がして審問が始まった。女性が親しげに雄二に久しぶりねと声をかけると雄二は初対面だろうと言う。女性が自身の声を忘れてしまったのかと諦めたようにため息を吐いた後、雄二の目の前に立体映像として姿を現す。その姿は死んだはずの姉一姫であった。
一姫の姿を見た雄二は死んだはずだと動揺するが、一姫曰く書類上は死んでいるが、事故の際に自身は生存しており食料をめぐる争いで重傷を負ってしまい死にかけていたところで天音が呼んだ救助がやってきたが手の施しようがない状態であった。雄二たちの父は一姫の脳に保険をかけており、その補償金が億単位になっていたことから脳だけを存続させる計画が立ち上がった。この計画に目を付けた日本における超法規的諜報通信網導入計画の発案者は一姫は事故で死んだことにして、脳を利用したコンピューター「タナトス・システム」の開発に成功した。その結果、一姫は市ヶ谷の地下にて地下の教授と呼ばれる存在になった。

以上の一姫の話を聞いても信じることのできない雄二は昔一姫としていた遊びをして、本物であると確信して一姫の話を聞く。一姫は雄二に国のために犠牲になれと命令した。雄二は2つ返事で了承して詳細を聞く。オスロの目的は「タナトス・システム」であり、核異性体爆弾と呼ばれる3グラムで半径50キロを破壊できる兵器を持ち込んでおり、これを利用して政府を脅していた。そこで、政府はオスロが「タナトス・システム」と同時に欲している雄二を渡す代わりに「タナトス・システム」の20パーセントのシステム供与で同意させると考えており、さらに防御線を張るために雄二にオスロを暗殺させる計画を立てていた。
一姫の話を聞いた雄二は自身がやれることをやれるところまでやるだけだと結論を出して計画に了承した。

ジミーの話を聞き終えた由美子は学園に帰り、自身が得た情報を他のヒロイン達に伝えた。しかし、日本エシュロン(通信傍受型諜報活動網)導入計画やクローン兵士計画など、一介の学生であるヒロイン達には現実味が感じられない話に困惑を隠せなかった。そして、結局動くことができないことに歯がゆさや不安を抱えつつも現状は時期が来るまで我慢に徹することなった。
一方、居酒屋では千鶴とJBが会っていた。JBにこんなところで飲んでいていいのかと千鶴が問うと、JBは自身は会社をクビになったと言った。JBは雄二の担当官を外されたうえに時期に職権凍結と身柄拘束をされると言い、そうなると完全に自身の手から雄二が離れてしまい雄二を学園に戻すことが出来なくなってしまうと複雑な感情を抱いていた。千鶴も学園閉校に伴い、自身が作り上げてきた理想の学校が無くなってしまい、在校生であるヒロイン達に何もしてあげられないことに悔しいという気持ちをJBに吐露した。しかし、千鶴は学園を諦めたわけではなくまだ足掻くとJBに告げる。問題はヒロイン達が雄二のために何かし近いないという不安をJBは持っていたが、千鶴はどんなことをするかまだわからないが責任はできるだけ取るつもりでいることを言いJBにも頼む。JBは覚悟しておくと言い、若者たちの未来に乾杯した。

雄二は拘束されながらも脱獄防止として薬物を投与されていた。意識が微睡んでくると決まって死人の夢を見る。両親、親友であったダニエル、そして麻子が出てくる。麻子以外の死人は雄二から距離を置くが、麻子だけは生前のように話しかけてきた。雄二は麻子に5人の人間を救ったのだから死んでもいいよなと問いかける。麻子はまだ思い残すことがあるだろうと指摘する。少なくとも麻子は雄二を残して死んだことを後悔していると言う。疲れたと弱音を吐く雄二に麻子は甘ったれるなと言い、自身が雄二に楽園を用意したように雄二もヒロイン達に楽園を用意しろと促す。麻子とのやり取りが都合のいい夢であるとわかっていたが、雄二は焦って死ぬことはないとして諦めずに頑張ることを決める。

寮では由美子がジミーとボイスチャットを繋げて雄二の情報について話し合いをしていた。ジミーにより領事館襲撃のテロリストは67パーセントの確立で雄二本人(通常65パーセントを超えれば本人であると断定される)である、もしくは限りなく雄二本人に近い誰かがいたこと、テロリストの目的は政治的思想ではなくただ騒ぎを起こしたいだけ、つまりブラフである可能性を由美子は知らされる。そして、市ヶ谷にある「タナトス・システム」についてと、「タナトス・システム」なら正解に当たりをつけて水面下で行動を起こしているだろうと言われる。
オスロの狙いは「タナトス・システム」であり、雄二は「タナトス・システム」を守るために自身を犠牲にしようとしていることに、由美子は頭を抱えた。

ヒロイン達は各々様々な気持ちを抱えたまま、ついに学園の閉校日になった。教室にて改めて千鶴から閉校する旨と自身の進路を他人に左右されないように言葉を交わさずに決めることの念を押して教室から出て行った。ヒロイン達は千鶴の言葉を守ったわけではないが、各々無言で教室を出た。
由美子は進路相談のために残っている教員のもとへは行かずに寮の自室にいた。そして、自室を見渡して学園での生活に思いを馳せた後、部屋の照明を落として出ることで学園生活は終わった。そして、どこにも所属していない由美子個人になったことで誰にも迷惑をかけずに動けるようになったことから、安息で満ちていた鳥籠に別れを告げた。
部屋を出ると天音が待っており、由美子の動きを察して共に行くと言った。普通の生活を手放すことになってもいいのかと脅すが、逃げる女でいたくないという天音の言葉を由美子は受け入れた。
校門では幸と蒔菜が待っていた。蒔菜と幸も由美子の考えがわかっていたことからついていくことを決める。そして、みちる以外の4人が集まったがみちるが来ないことから蒔菜が連れてくるかと提案するが、無理強いはぜず6時まで待つこととして来なくてもみちるが選んだ道を否定せず受け入れようとまとまった。
一方のみちるは雄二のために動くことを決めても元々が臆病な性質であることから迷い悩んでいた。しかし、雄二に会いたいという気持ちから動くことを決めて校門へ向かう。

雄二奪還のため学園を去る由美子、天音、みちる、蒔菜、幸

校門では時間になっても来ないみちるに行かない道を選んだのだろうと納得して学園に礼を述べた後出立しようとしたところにみちるが現れて全員が揃い、雄二を救うために学園を後にした。

ヒロイン達はアジトとしていざとなったらアジトごと移動できる方がいいと考えた由美子がネットで落札した屋形船に住むこととなった。雄二奪還作戦のために様々な作戦が提案されるが、どれも無茶苦茶であり話し合いが平行線を辿っていたところに1本の電話が鳴り響いた。電話の鳴り所はみちるであったが、みちるの携帯ではなくみちるのポケットに入っていた見知らぬ端末であった。知らない端末に不信感を覚えつつ表示された番号が雄二の番号であったためみちるが電話にでると、相手は以前雄二に電話した際に出た女性であり、「タナトス」と名乗った。
「タナトス」は由美子に変わるように指示をして、由美子に盗聴を防ぐためにその場の全員の携帯の電源を切ってSIMカードとバッテリーを抜くように指示した。指示に従い全員の携帯を使用不可能にした後、「タナトス」は耳寄りな情報を知らせるために連絡したと話す。由美子は警戒しながらも情報を聞くだけ聞いてみようと判断した。そして、「タナトス」という名称に心当たりのある由美子は、なぜ「タナトス」が自身たちに協力しようとしているのか理解ができなければ信用はできないと話す。それを聞いた「タナトス」は自身の話をし始める。
「タナトス」は「タナトス・システム」のメインスクリプトととは対をないしていて、対話により自己学習するために生み出されたサブスクリプトであり、反証意見を出すことで新たな発想を出して成長するサブシステムであるという。そして、「タナトス」は前から雄二に対する固執からヒロイン達が暴挙に及ぶ可能性を警戒していたが、システムの総体である「タナトス・システム」はヒロイン達を障害として認識していない。そのため、雄二の犠牲回避のためにヒロイン達を利用しようとしていると話した。助けられるかどうかは賭けになるため乗るか反るか考える時間として5分与えられた面々は賭けに乗ることを決める。賭けに乗るという返事を聞いた「タナトス」は自身の指示通りにヒロイン達が動けるかどうか能力審査テストをするとして明日に再び連絡するとして電話は切れた。「タナトス」との会話が終わったあと天音は何かが引っかかる気持ちを抱えていたが、蒔菜たちに銭湯の場所を聞かれたことで忘れることにした。

朝になり「タナトス」から連絡がきた。そして、能力審査テストとして「サイモン曰く」というゲームをすることになった。「タナトス」は「サイモンは言いました。この携帯を持って、指定時間内に指定の座標へ持っていきなさい」と言うと電話は切れて、画面には現在位置と目的位置の緯度と経度、目的地を指す矢印と制限時間が表示された。みちるが慌てて携帯を持って飛び出していき、由美子が止める間もなくそれを蒔菜と幸と天音が追いかけていってしまった。

単純計算で間に合わないとされているプランに、煽られるがまま考えなしに行動してしまう単純さとつられてついて行ってしまう状況判断能力の欠如、個の能力不足を人数で補うという発想に行きつけどその見込みに縋ったことで結果を考慮せず飛び出す早計さ、そして、それらを理解しつつも止めることのできなかった指揮能力不足が露呈してしまった。以上のことに由美子はどうしたらいいものかと思いつつも、能力は低く見積もられる方が都合がいいと判断して1人船で待つことにした。
その後、船で待つ由美子を除いた4人は力を合わせて「タナトス」からのお題をクリアしていき、「タナトス」が用意したシギントシステムに干渉されない携帯電話を人数分手に入れた。

船に戻り「タナトス」と今後の作戦を考えることになり、ヒロイン達は家族、財産、自身の名前存在を捨てても雄二を奪還する覚悟があるのか「タナトス」に聞かれ二つ返事で返した。返事を聞いた「タナトス」は裁判のために雄二の身柄が市ヶ谷から赤坂へ移送されるところを狙い雄二を奪い逃げる作戦を立案した。捕まらずに逃げ切れば勝ち、捕まれば負けの単純なものであった。そして「タナトス」は捕まった場合は一切の抵抗をしないことを約束させた。これは最低でも命を落とさないためのものである。
こうして、ヒロイン達は日常を捨てて雄二奪還に向けて動き出した。

雄二の移送日がJBにより「タナトス」に知らされたことで作戦決行日が決まった。そして、小規模の戦争に等しいことをするにあたって資金調達をすることになり数日の間に足のつかない億単位の金を用意するために動いた。
一方、雄二は監禁室で「タナトス・システム」である一姫から天音が逃げ出したあとのマイクロバス事故の話を聞いていた。一姫は天音を逃がした後に捕まった。そして、天音が逃げてしまったことで自分たちのした禁忌である人肉食が世間にバレてしまうことを危惧して狼狽する坂下に佐久間は再び禁忌を犯したことを察する。坂下は自身が倒れてしまえば部員たちの終わってしまうことを恐れての行為であったと言うが、周りの無言の空気に耐えかねた坂下は事故当初から抱えていたストレスが爆発してしまい、衝動的に佐久間を一姫が持っていた包丁で刺してしまった。混乱と狂気の中、佐久間を探してやってきた栄養失調から正気を失っていた伊吹が瀕死の佐久間に話しかける。言葉を返すどころか、あとは死ぬだけの佐久間を前にぼんやりと話しかけていたが、血濡れの包丁を持った坂下を見つけるとポケットに入れていた鋏を持ち突進して刺した。

何度も何度も坂下を鋏で刺す伊吹の姿を見た監督越智がやめさせようとして岩を手にして伊吹の頭めがけて振り下ろしたことで伊吹はようやく止まった。地獄の中でも坂下は一命を取り止めた。拠点に戻った後、金田が頭のトラブルにより倒れ伏し、小出は坂下が緊急時に取ってい置いた米を食べたために消化不良を起こし倒れた。残された越智は死んだ佐久間、伊吹の墓を掘っていた。一姫は食料配給と近況報告のために越智の元を訪れた。越智は人肉食をした際に感染症にかかっており、それは同じ人肉を食った他の部員にも出ていたため、次々死亡していき残ったのは越智と一姫のみになってしまった。
越智は自身が死ぬ前に、ここで起こったことを誤魔化してすべての責任追うために部員たちの死体を損壊した。一姫は天音が戻ってきた際に伝言を残しておこうとメモを書き、天音に知らせていた食料の入ったクーラーボックスに入れた後は死を待つだけとなった。
その後、天音が下山に成功したことで地元警察と市ヶ谷の捜索が入り、瀕死のところを救助された一姫は市ヶ谷の地下へ連れていかれ「タナトス・システム」の母体として使われることとなった。
「タナトス・システム」となった一姫は一姫としての名前や過去を失ったいた。様々なデータを吸収していき、雄二の友人であるロバート(ジミー)が短期間であるが「タナトス・システム」の管理をしておりその際に交流を持ち、ロバートが会社を辞める際にシステムに開けていった穴から一姫は自身の名前と過去を取り戻した。

ヒロイン達は作戦に向けての準備で由美子は資金繰り、天音は逃亡ルートの確認、蒔菜は狙撃用ライフルの調達、幸は作戦時に使う武器を作る材料の調達、みちるはタナトスの指示に従いながらの物品トレードを行っていた。そして準備が整い、作戦の打ち合わせが行われた。実戦に向かない由美子は動かした金の後始末、蒔菜は護送車の狙撃、幸は非殺傷武器を用いて強襲、みちるは幸の増援、天音はそのみちるを移送、回収後逃走となった。

雄二の移送前日、オスロは市ヶ谷側のアダムと交渉の末、自身の要求するものを用意できない市ヶ谷へ腹を立てていた。オスロの目的は雄二の完全コピーを作る計画であり、それを実現するために「タナトス・システム」のメンタルコピー技術を手に入れることであり、市ヶ谷の提示する雄二は渡すが、「タナトス・システム」はシステムの数パーセントしか渡すことが出来ないというものは不服でしかなかったのだ。苛立ちを隠さないオスロのもとにオスロの好物であるコーヒーとチョコを持ってきたのは雄二に瓜二つの青年であった。オスロは青年をユウジと呼び、姉を取り戻してあげるから何も心配せずに仕事をするように指示した。
同じ頃、千鶴は新美浜になりうる場所を探していたが、簡単に見つかるはずもなくストレスのはけ口として以前JBと共に来た居酒屋へ1人で来ていた。そこへ「タナトス」から電話が来たと店員から電話を受け取ると、新美浜にふさわしい土地があると話と迎えを寄越すと言われ切られてしまう。そして、同時刻にて市ヶ谷に監禁されているJBのもとにも「タナトス」からの連絡が届いていた。「タナトス」からの計画への協力を仰ぐメッセージに何かが起こるという不安にJBは駆られた。

雄二奪還作戦決行日になり、ヒロイン達はアジトである船で朝食を取りながら各々の作戦での役目の確認とコールサインを決めて各自任務についた。そして、雄二の移送時間になり、由美子の指示のもと蒔菜が狙撃のために護送車の目視を行う。護送車はオスロの組織から襲われ、雄二は市ヶ谷側からオスロ側へ奪われてしまう。狙撃しようにも距離が離れすぎていたため由美子は一旦雄二を奪わせ、本来の狙撃ポイントまで持ってきもらうことにする。幸と天音とみちるも現場へ向かう。
オスロ側の強襲車に乗せられた雄二はオスロの部下であるトラビスにより爆発物が入った腕輪を付けられてしまう。腕輪は雄二の脈拍と体温を監視しており、これらが離れると爆発すようになっていた。また、タイマーもつけられており、6時間後に爆発すようるようにもなっていた。腕輪の解除はオスロが持つ鍵でしかできないため逃げることは不可能であるとトラビスに告げられる。
オスロの元へ向かう強襲車3台を蒔菜が狙撃し、エンジンを撃ち抜いたことで発火を恐れたトラビスにより雄二は車から降ろされる。そこへ手製のスモークグレネードによりガスが充満した状況へ持ち込んだ幸が強襲にかかる。

文化包丁を持ちトラビスに突進する幸

ガスが充満した状況では視界が悪く、同士討ちの恐れから威嚇射撃もままならないトラビスの元に文化包丁を装備した幸が突進してくる。トラビスの無力化に成功した幸は雄二の救出に成功する。オスロの強襲部隊の増援がきたが、間一髪のところで天音の運転する軽トラックが到着。薬の効果でまともに動くことも叶わない雄二を幸とみちるで荷台へ乗せる。幸の用意していた非殺傷スタングレネードを駆使して逃走を開始。天音はランプ・ブレイカーと呼ばれる車高制限が低い軽トラックしか通れない道を選ぶことで敵を撒くことにする。

オスロは雄二が奪われた報告をアダムから受けたが、腕に爆弾を付けたことから大きく動揺することもなくヘリを用意して追尾することにする。市ヶ谷側は由美子たちの方についている「タナトス」の動きにメインの「タナトス・システム」が気づいたたため「タナトス」の回路切り離しに多くのタスクを消費していることから「タナトス・システム」はまともに機能していない状況になっていた。
天音と幸とみちるは追手を撒いて蒔菜と合流したことで由美子の待つ船へ逃げるために動き始めた。しかし、OH-1通称ニンジャと呼ばれる陸自ヘリにより監視されていたことから、新たな追手に見つかってしまう。「タナトス」に信号に介入してもらい変えてもらおうとしたが「タナトス」はメインシステムにより様々な権利を剥奪されており公的機関へのアクセスが封じられてしまったため、不可能になってしまった。そのため、天音が昔使っていた信号どころか地図にすら載っていない道へ逃げるために山へ向かうことに。山へ入りなんとか追跡車を撒くことに成功したが、上空から監視していたニンジャのほかにオスロが用意したAH-64Dという戦闘ヘリにより銃撃を食らってしまう。暗くても熱探知により天音たちの居場所はバレており、遊ぶように当てずに銃撃を繰り返してくる。防弾マットで防ぎながら進行していたがミサイルを撃ち込まれてしまう。

対爆防御で凌いでいたが2度目のミサイルにみちるが荷台から転落してしまう。
みちるを助けるために蒔菜と幸も荷台から飛び降りてしまい、天音は由美子の指示に従い採石場の土砂を掘り返した穴が掩体壕のようになってる場所に車ごと身を隠すことにする。
みちるを回収した蒔菜と幸は由美子の指示に従い採石場へ向かい天音と合流することに成功したが、「タナトス」がメインシステムにより妨害されたことで、天音たちの使っていた「タナトス」から支給された携帯が機能しなくなってしまい通信が絶たれてしまった。

しかし、「タナトス」からの通信が切れたあとはジミーからの連絡で「タナトス」がかけた保険で来ることを伝える。そして、保険であった雄二の旧友ミリーが戦闘ヘリに乗って、上空で天音たちを監視していた敵戦闘ヘリを20ミリガトリングで攻撃して撃ち墜とすことに成功した。上空監視がいなくなったことで逃走を再開することに。「タナトス」がメインシステムにより自由行動を奪われる前にジミーの協力の元「タナトス・システム」から「タナトス」のコアを切り離すことなった。無事にメインシステムからコアである一姫の身体を排出することに成功したが、一姫の身体は事故当時から肉体運動を行っていなかったために能力が落ちていて動けないことから「タナトス」として動いていた時に手配していたJBに運んでもらうことになった。
そして、一姫を連れ出したことが会社にバレればただでは済まないということから、JBも一姫とともに一姫が用意していた逃走場所に逃げることになった。その最中に一姫は逃亡の手助けをしてもらうためにラングレー(合衆国中央情報局)に所属しているゾーイ・グラハムという女性に連絡をとる。

一姫の指示により浄水場の水路を軽トラックで走り抜けて水路出口9メートル下の海で待機している由美子の乗る船へ着地することで、山からの脱出に成功する。着地の衝撃で軽トラックから投げ出されたみちるを拾いながら海底から一姫の用意していた逃走用の船である伊号のレプリカである潜水艦が姿を現した。そして、潜水艦の天面の交通筒ハッチを開いて一姫が出てきた。そして、一姫の姿を認めた天音は涙を流して親友との再会を喜んだ。

伊号船内にて意識を取り戻した雄二は一姫により呼ばれてたジャスティン大尉と出会う。ジャスティンが奪還までの経緯を話し終わるとゾーイに一姫が呼んでいると言われ退室。ゾーイの父親は過去にオスロの舞台にいた頃の雄二により暗殺されたことで雄二を恨んでおり銃を向けてくる。しかし、今雄二を殺せば腕の爆弾が爆発してしまうこととオスロを野放しにできないこと、また雄二を殺しても死人は生き返らないことから殺すことはせず、雄二がオスロの元へ行くことを容認した。
ゾーイと約束したあと雄二は甲板にて一姫に会った。雄二は一姫にこれからのことを問うと麻子が現役の時に買った南の島へ行くという。麻子の死後は島の名義は雄二のものとなっていた。話を聞いた後、雄二は一姫に対する複雑な心境から1発のビンタをくれた後に一姫に抱き着き泣いた。一姫は雄二にオスロの元へ行き決着をつけるか腕を切り落として逃げるかの選択を与えたが雄二はオスロの元へ行くことを告げる。

ヘリから甲板へ降りてきたミリーとヒロイン達は雄二から決着をつけるためにオスロの元へ行くことを告げられる。雄二はオスロの待つタルタロス島へ向かうためにミリーにヘリの操縦を頼むことに。ヘリの準備をしている間にJBがやってきて雄二に相手が悪いからオスロの元へは行くなと言う。麻子は生前にオスロと戦ったことがあり、その時の負傷が原因で亡くなったことを雄二に告げた。しかし自身が愛した女の死の原因と知ったことで、尚更引けるはずもないとして雄二はオスロの元へ行くことを曲げなかった。

雄二がヘリで飛び立ったあと一姫もオスロの手に落ちそうになっている「タナトス・システム」の後処理をするために動くことにする。「タナトス・システム」はオスロの介入により正電源ではなく太平洋上に設置されている潮汐力発電システムからの副電源で動いていることから海底ケーブルを切断してシステムを落とすことにする。電源供給のなくなった「タナトス・システム」にある半生体部分である一姫の脳の複製が死滅しシステム自体を殺すことでオスロの手から守ることなった。そして、その海底ケーブルの切断をみちるがやることとなった。

タルタロス島へ向かうヘリの中で雄二は市ヶ谷から投与された鎮静剤を上回る薬物を投与してもらったことにより体を動かせているが、情緒不安定と星屑症候群(スターダスト・シンドローム)と呼ばれる閃輝暗点症が発症しており、ありもしない星空を眺めていた。ミリーは雄二の異変に気付きながらもタルタロス島への空路を進んでいた。ミリーがなぜ戦うのかと雄二に問うと雄二は自身がしてきたことが嘘にしないためであると答えた。これは雄二が人に散々偉そうに言ってきたくせに、自身が逃げ出すような真似をしたくないからであった。
タルタロス島はヘリでの着陸は不可であったため雄二はヘリから海面へ着水して泳いでタルタロス島へ向かった。

一方、赤坂ではアダムが赤坂職員の人間たちと会議を開いていた。会議内容は雄二の居場所についてであり、その参考人としてギャレット大尉が呼ばれていた。そして、会議中に一姫からアダムに電話があり内容はオスロが国内に持ち込み国内のどこかにセットした爆発の場所についてであった。一姫から爆発物の場所を聞いたアダムは解除班を送った。

タルタロス島内へ侵入に成功した雄二は人を殺すことへの葛藤が脳をかすめたが、話し合いが通じる相手ではないとして人を殺すことを決める。雄二は呑気にタバコをふかしている見張りの男を手始めに絞め殺し、定期連絡に殺した男のふりをして出ると当然バレてしまったが気にせずに進むことにする。
トラビスから侵入者の報告を受けたオスロは雄二であると判断する。オスロはトラビスに雄二の捕獲に向かわせた。雄二は向かってくる敵をすべて排除しながら進み、トラビスを殺してトラビスの無線機からオスロへそちらへ向かうと告げた。
雄二が先を進んでいくとオスロのテュポーン計画により生まれた雄二の複製人間であるテュポーンが立ちはだかった。髪と目の色以外は雄二と瓜二つのテュポーンこそが雄二になりすまして総領事館を襲った犯人であった。雄二の行く手を阻むテュポーンとナイフと銃による激しい攻防戦の末テュポーンを殺した。そして雄二は満身創痍の中、オスロの元へ向かう。

オスロの方はアダムから一姫とJBとゾーイの協力により都内に仕掛けられた爆弾を解除したこと、「タナトス・システム」の凍結の報告を受けていた。そして、報告が終わったところに雄二が到着した。オスロは大量殺戮を犯してやってきた雄二に喜び、オリジナルが抜け出した「タナトス・システム」から手を引くと言った。
そして、オスロは雄二が自身の元に帰ってくるというならば一姫もついてくるだろうとして、一姫と2人で過ごせるようにしてやると提案する。しかし、雄二は本能だけで動いている状態であり敵として認識しているオスロの言葉は聞いていなかった。オスロを殺すためにナイフを振りかざしてくる雄二にオスロは以前に麻子が襲撃してきた際に部下の身体に刺して忘れていった日本刀を取り出し対抗した。

オスロに自らの腹を貫かせる雄二

雄二はわざとオスロの日本刀に腹を貫かせて動きを封じると持っていたボールペンで刺し殺した。そして、オスロが持っていた腕輪のカギを奪い解除した。ケガと出血のせいで意識が朦朧としながらも日本刀を腹から抜き応急手当をしようとしていると、殺したはずのオスロの声が部屋に響いた。

混乱する雄二の前にあった本棚が回転して姿を現したのはオスロであった。このオスロはオリジナルのオスロであり、今まで雄二を苦しめてきたのはオリジナルオスロの人工的に生み出された子孫であり、謂わばコピー品、まがい物であったのだ。オスロはただのテロリストではなく戦争管理人を自称し、世界の平和をコントローしているという。そして、オリジナルのオスロは年老いて満足に体を動かすこともままならないため、雄二に一姫とともにヒース・オスロを継いで世界の平和をコントロールしろと言われる。

true end

雄二はオスロの誘いを断った。雄二は自身は目の前の女を守ることで精いっぱいであること、麻子の自身の見える範囲だけでも平和であれと足掻き生きろという言葉を思い出していた。そして、人間は戦争の管理をされなければならないほど世界も人間も弱くはなく、簡単に滅びはしないし諦めないことを学園で学んだのだと言う。
雄二は日本刀を支えに立ち上がりオスロの乗る自動車いすのコントローラーを壊した。そして、自身が付けられていた腕輪をオスロの腕にはめた。爆弾起動まで約2分となっており解除のための鍵はオスロのいる場所から3メートルほどであり、車いすが動かないオスロは生命維持のためのケーブルを抜いて這いつくばって行かなければならない。時間切れが先か、オスロが息絶えバイタル途絶により爆発するか、雄二は賭けにでた。爆発すれば帰れなくなるぞというオスロの脅しも通用せず、雄二はオスロを置いて部屋を出た。

戦争を管理できるなどと抜かしている正気を失った老害であるオスロのことになど興味はなく、雄二は帰るために足を進める。

麻子の刀を持つ雄二

ふと、歩く時の杖代わりにしてしていた日本刀に視線を落とすと桜の木の下で酒を飲む麻子の姿を思い出し、自身の行いがこれで良かったんだと呟き、桜の香りが香る方へと向かった。そして、タルタロス島は爆発した。

一姫たちは麻子が買い、現在は雄二の名義となっている島へ向かっていた。島の名前がサンゴの死骸でできた灰色島であったことからかわいくないとヒロイン達が思った結果、かわいさを出すために灰色を意味するフランス語であるグリザイユから最後を開き耳なじみをよくしてグリザイア島と名付けられた。これが彼らの楽園となる。
ヒロイン達はここに美浜学園を作り雄二の帰りを待つことになった。

グリザイア島での生活は自給自足の色濃く、ヒロイン達は各々楽園を過ごしていた。雄二は島の端っこで釣りをしながらCRISが「タナトス・システム」の露見により解体されたと由美子から聞いた。そして、その気があるならば市ヶ谷に戻ってきてもいいのだぞという市ヶ谷からの伝言を聞いて雄二は人に銃を向ける仕事は二度とごめんだと言った。
楽園で暮らす日々は幸せであり、大きな声で笑いながら過ごしていくのであった。

bad end

オスロの誘いに一姫なら自分で決めろと麻子が生きていたなら迷ったときは前に進めと言うだろうと思い、何もせずに結果を待つより自身の行動で変えることを選択して、次代のオスロになることを決めた。
オスロを継いだ雄二のそばには当然一姫もおり、オスロの椅子に腰かけながらこれでよかったのかと悩む雄二に寄り添う。雄二と共に戦争管理人となった一姫は凍結されていた「タナトス・システム」とシンクロして雄二の手助けをしていた。

雄二はこの世界はクソ溜めであり楽園はないと言い切る。そんな雄二に一姫は楽園がなければ作ってしまえばいいと言う。続けて雄二はこの世界を楽園とするために立ち上がった全世界の敵であると言う。
雄二はこれでよかったのかと悩みつつそれを受け入れた。そして、世界は平和である。

「Prologue De La GRISAIA」

物語はまだ美浜学園に由美子しか在籍していなかったところから始まる。

父との確執により問題行動を起こした由美子は美浜学園に収容されて少し経った頃、学園初めての転入生が来ると千鶴から説明を受けた。しかし、美浜の学生になるためには条件として学園の管理運営している学校法人榊学園、ひいては親会社へのコネを持っていること、そして莫大な入学金と有名私立の3倍に相当する高額な学費を払える経済力を持っていることがあった。それを押してまで学園に入りたがる人間がまともであるはずがないと由美子は思っていた。

そして、寮にバイクでやってきたのは天音であった。あまりの爆音に暴走族と勘違いされ千鶴に怯えられていたが、音は気を付けるようにするから許可が欲しいと言われ千鶴は苦い気持ちを抱えながらも許可した。
由美子と挨拶を済ませて天音は寮荷物整理を始めた。千鶴が用事で退出したため由美子が天音の荷物整理を手伝うこととなった。

天音との学園生活では由美子はコミュニケーションを避ける傾向にあった。天音は由美子が押しに弱いことを知って距離を縮めようと携帯のアドレスを聞こうとしたが、由美子から拒絶されてしまう。少し無神経だったかと天音は自身の行き過ぎを反省した。
由美子が寮のエントランスへ出ると天音が寮の下駄箱付近でホワイトボードを設置していた。寮にいるのか外出しているのかわかるようにしていると天音が言ったことでアドレスを尋ねられた理由を察して拒絶してしまったことを由美子は恥じた。そして、天音の作ったホワイトボードに目をやると、そこには「昼下がりの団地妻榊由美子」と書かれており、ぴったりな2つ名だろうと満足げな天音をよそに由美子は在宅しているのかどうか書かれたマグネットを力いっぱい床に投げつけた。その後、由美子と天音は級友として距離を縮めていった。

ある時、千鶴に学園長室に呼ばれた由美子は美浜が学生の募集を行い新たに生徒が増えるという知らせであった。そして、新しい生徒がやってくる日になり由美子と天音、千鶴は校門にて待っていたが、待ち合わせの時間を2時間過ぎても現れないこととを心配して携帯絵で連絡を取ろうとするが繋がらなかった。結局その生徒は待ち合わせの日から1週間が過ぎてから現れた。金髪のツインテールを振り回し現れたみちるは開口1番にツンデレのお約束のセリフを吐き、さらに自身を様付で呼ぶことを指示した。そのウザさに全員がイラつきと殴りたい気持ちを露わにした。
そして、みちるから待ち合わせの日にやってこなかったのはタクシーに乗った際にみはま学園へと頼んだところ美浜学園ではなく三浜学園へ着いてしまい、間違いに気づかずにそこで過ごしてしまっていたからであったことが知らされた。

新たにみちるが加わり、少なくとも由美子よりはまともにコミュニケーションを取ろうと思えば取れるところに天音が感動したり、授業がにぎやかになったりと学園に少し活気が出てきていた。由美子は天音に誘われみちるを含めた3人で食事をとることになった。天音はインスタント食品ばかり食べている由美子の心配とみちるの歓迎会も兼ねているとして天音が手料理を振る舞い、そして2人の食生活を心配したことから今後の食事は天音が自身が作ることを提案したが、2人には気が引けるとして辞退されてしまう。しかし、それで気を悪くするでもなく天音は納得して3人は楽しい食事時間を過ごした。このことで由美子は物事を悪い方に考えすぎなのかもしれないと思い始めていた。
こうして、3人の関係は知り合い以上友達未満まで近づいた。

夏休みが近づいた中テストのみちるの点数が悪く、本来ならば補修が入るはずであったが千鶴の計らいにより補修はなしになった。しかし、連帯責任として由美子と天音を巻き込んで、代わりに課外学習をすることを言い渡された。内容は由美子たちで学習内容として遠足の計画をして実行するというものであった。そして行先はじゃんけんによりみちるの希望した海に決まり天音の運転する車に乗り向かった。
海についてからは各自の自由行動となったが夕食では共にバーベキューを行い、さらに夜にはみちるが持ってきていた花火をすることとなった。

浜辺に倒れこむ由美子、天音、みちる

由美子が久しぶりの花火だとして線香花火を選ぶ中、みちるはツンデレと言ったらロケット花火であると主張して火をつけた。この時、間違ってすべてのロケット花火に火をつけてしまったことから、ロケット花火に追いかけまわされた3人はすべての発射が終わった後に疲れから倒れこむ。
みちるが由美子たちの方に来たせいで花火に追いかけまわされることとなったことを天音に小突かれると、みちるは独りが怖かったと漏らしたことで由美子はどれだけアホで明るいみちるも美浜の学生という特殊な少女であることを改めて認識した。そして、この後仲睦まじく笑いあったことで仲は縮まっていき、由美子は天音とみちるは自身が出会ってきた人間とは違うと思い始めていた。

夏休みに入ったタイミングで由美子は再び千鶴により学園長室に呼ばれ、新たな生徒を迎えるという話を聞いた。夏休みの時期に転入生が来ると言うことに変わっていると由美子が考えていると、今回の転入生は今までの2人と訳が違うとして由美子に資料を見せるとそこには入巣の文字があった。そして、由美子は実家の事情故に入巣のことは知っており、昔入巣家の娘が誘拐されたという話も知っていた。
寮に戻り転入生である蒔菜の情報を記載した資料を天音とみちるも目を通し、長期療養を終えたばかりなうえに重度のコミュニケーション障害を抱えているとの記載に、迎える当日には全員緊張を隠せなかった。そして、やってきたのは大型トレーラー。千鶴の情報では本人も一緒に来ているとのこと。トレーラーが開くとそこには申し訳程度に設置されたソファーと数個の段ボールと蒔菜の姿があった。小柄な体躯のせいで小学生に見える蒔菜はもちるのツンデレアピールに怯える素振りを見せ、まともなコミュニケーションは取れなかった。翌日、蒔菜を心配した3人は蒔菜の部屋を訪れる荷物の荷ほどきもせず床に小動物の様に丸まって眠る蒔菜の姿があった。熟睡しているところを起こすのは忍びないとして蒔菜が起きるまで待つことにした。そして、蒔菜が起きて3人の姿に怯えていると面倒見のいいお姉さん気質である天音が話しかける。腹を空かせていた蒔菜に天音が食事を振る舞い、荷ほどきを手伝った。その後、天音は蒔菜の食事を作るようになるが重度の偏食の蒔菜の胃袋をつかむまでいかず、なかなか距離が縮まろうとしなかった。

ある日、蒔菜が学園内から姿を消してしまい全員で捜索することに。なかなか蒔菜を見つけることができないまま夜を迎えてしまったが、みちるの何気ない言葉から天音は心当たりを見つけそこへ向かう。一方、蒔菜は腹を空かせた末にビワを取ろうと木に登り落ちてしまい、工事区画の穴へ転落して脱出不可になっていた。しかし、天音により発見され、蒔菜の心情を察していた天音により抱きしめられたことで蒔菜は心を開き距離を縮めた。

4人での学生生活になれた頃、新しい生徒が増えると千鶴から知らされた。千鶴曰く冗談の通じない優等生が来るとして、転入日に全員で校門で待っていると自転車に乗り普通に登校するかのようにやってきた転入生の幸。幸は道中職務質問をしてきた警察官に爆笑間違いなしだと教わったジョークを放ち周りを困惑させた。
そして、いつも通りみちるは自身のことを様付で呼べと指示するとみちるの期待した反応とは違い了承されてしまい困惑するが、幸は動じることもなくみちる様と呼びつづけた。日々を過ごす中で幸は優等生という言葉以外に現しようがないほどの優良な生徒であった。そんなある日、千鶴は委員長を決めようと提案し、投票制にした結果幸に決まった。そして千鶴の指示によりグラウンド脇の倉庫の掃除を5人で綺麗にすようにと言われた。
倉庫を掃除している間に疲れ眠ってしまった蒔菜を連れて天音が戻り、さらに由美子とみちるも十分であると判断して切り上げようと提案したが、幸は委員長としてもう少しきれいにすると言い残った。働き者である幸を無理に引き留めることもないだろうと先に寮へ戻ったが翌日になってみちるが幸の部屋へ行くと幸の姿はなかった。みちるが幸を探しに行くと倉庫で一晩中掃除していた幸がおり、みちるが事情を問うと千鶴が言った綺麗にするようにという言葉を守ったのだと言う。そこで幸という人間を理解したみちるは自身が幸のご主人様となることで幸に余計なことを考えないようにとした。

ある時、由美子は河川敷での絵描きの後、寮のヒロイン達とケーキを食べようと買って帰ると由美子の珍しいデレともいえる行動に女子会を開こうとテンションが上がった面々は他にもお菓子を用意して楽しい女子会を過ごしている最中、由美子は目の前の幸せともいえる光景に漠然とした不安に駆られる。周りの笑顔を見て目の前の光景が現実であると由美子は安心した。しかし、平穏の日々の中美浜の経営をしている親会社である東浜グループが推し進めていた地域復興プロジェクトが中止になったと言う知らせを由美子は千鶴から受けた。

地域に反対されていた美浜を建てる交換条件として進められていたが、東浜グループの総帥である由美子の父が学園さえ建設してしまえばこちらのものだとして黒字が見込めないとして一方的に契約を打ち切り、契約不履行をしたのだ。これにより美浜のイメージはひどく悪くなり、そこに通う由美子たちのイメージも悪くなったために商店街などで買い物している最中に由美子は見知らぬ人間から東浜グループの令嬢ゆえに罵声を浴びせられた、ほかの4人も地域住民からのよそよそしさを感じていた。更に膨れ上がった住民不満は悪意に代わり美浜の校門に罵倒の落書きがされてしまう事態となった。このことで事態を重く見た千鶴は生徒全員にしばらくの外出禁止にした。

学園で2週間軟禁のような生活を送る面々は徐々にストレスを抱え、天音に至っては過去のトラウマを少なからず刺激されていた。由美子は自身の父親が招いた事態に4人に謝るが、当然由美子に罪はないとして誰も責めるものはいなかった。しかし、由美子は現状を楽観できず、自身が生まれてこなければとまで考えたがそれが責任感の履き違いであることをわかってたので、自身にしかできないことをしようと決めた。由美子は現状を変えるために美浜の理事長を務めている自身の父に話をさせてほしいと千鶴に頼むが、千鶴は由美子が大嫌いな父親に無理に頭を下げる必要はないとして、千鶴がどうにか話を付けて地域復興プロジェクトは続行が決まった。これに伴い事態は沈静化していった。

地域と東浜グループは和解したが、由美子の父は美浜のイメージアップとして学生に地域奉仕活動をするようにとの指示がきていた。千鶴は住民たちの信頼が回復していないままでは学生たちの安全が保障できないとして首を縦に振りたくはない心境であったが、由美子はとある条件を提示したうえで奉仕活動として待ちの清掃活動をすることにした。その条件とは由美子1人で活動することであった。
商店街の清掃活動を1人でしていると住民から警戒心をむき出しにされ罵倒の言葉を受け、挙句の果てに石を足にぶつけられてしまう。1人清掃活動を進める由美子は周りからの冷たい対応や自身の1人でやると言った選択は周りに期待して裏切られることへの恐れであっことなど考えている間に精神をすり減らしていった。そんななか、清掃活動のことを知らせていないはずの4人が来ており、清掃活動をしていた。
驚く由美子に4人はこれは自主活動であり、帰れと言う言葉は受けないこと自身たちも美浜への入学を決めた際に覚悟を決めてきていること言い、そして由美子1人が背負う必要がないと言った。由美子はそれを受け入れ5人は協力して町の清掃活動を終えた。

清掃を終えて帰る道中、普段由美子に挨拶をしてくれている老婦人が声をかけてきて清掃のお礼として梨を差し出してきた。謝罪の意味でのボランティアであることから礼は不要であると由美子は受け取りを辞退するが、老婦人は5人が頑張ってくれたことがうれしかったとして梨を渡してきた。由美子は受け取り礼を述べると老婦人は先行く4人を由美子の友達と呼んだことで4人が紛れもない友達と呼べる人間たちであった。

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