GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

押井守監督の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年11月18日公開)は、士郎正宗原作のSF漫画『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を映画化したアニメーション作品。製作会社はProduction I.G 。
その革新的ともいえるアニメーション技術から映像面で評価が高い本作だが、キャラクターの巧みな台詞回しもその人気の一因だ。当記事では、ファンの間で特に知られている名言・名セリフを紹介する。

バトーの名言・名セリフ

バトー(声:大塚明夫)

サイボーグの男性。戦闘能力が非常に高く、第一線で草薙のサポートをする。草薙の忠実な部下であり、戦友でもある。

「ゴーストのない人形は哀しいもんだぜ。特に、赤い血の流れてる奴はな。」

こちらは前述したハッカー・人形使いの手先(=人形)に向けた一言。その男性は人形使いに記憶操作され、自らの記憶を失ったうえで偽の記憶を上書きされて協力させられていた。こちらは機械の人間化の逆で、人間がロボット化してしまった例である。
諭すような口調ではあるが、記憶の上書きが可能な社会の恐ろしさを示唆している名言。さらにこの発言から、「人形使い」のコードネームは「人間をロボット化して思うままに操る」ところから来ていることもわかる。

「疑似体験も夢も、存在する情報は全て現実であり、そして幻なんだ。 どっちにせよ、一人の人間が一生のうちに触れる情報なんて、わずかなもんさ。」

犯罪に加担させられた男性の取り調べ時、取調室の外から草薙とその様子を見守っている最中の一言。
作品を通して「アイデンティティは(主に)記憶から生まれる」と繰り返し視聴者に印象付ける一方で、この名言ではその記憶の脆さ、果てはそもそもの人間のアイデンティティの脆弱性・不確かさについて語っている。

トグサの名言・名セリフ

トグサ(声:山寺宏一)

公安9課のメンバーの中で唯一身体を義体化しておらず、電脳化も一部に過ぎない。元警視庁の刑事だったが、草薙によって公安9課に引き抜かれた。
元刑事ということもあり、洞察力に長けている。上記のキャラクターたちと違い視聴者の共感を得るような発言が多いキャラクターだ。

「俺はマテバが好きなの」「マテバでよければ」

一つ目のセリフは序盤、草薙から使用する銃をリボルバー(マテバ)から変えるよう言われた時の返しである。
二つ目のセリフは中盤で草薙から「(戦闘の)用意できてる?」と聞かれたトグサの返答。
直接映画のストーリーやテーマには関わりがないが、トグサのマテバへの愛着を示す名セリフとして有名である。

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