からくりサーカス(第1話『開幕ベル』)のあらすじと感想・考察まとめ

親族から命を狙われる少年勝は、大きくて強そうな熊の着ぐるみを着た青年鳴海に助けを求める。勝の一番近くにあるサーカスには、彼を守ってくれる『しろがね』がいるという祖父の言葉を信じてしろがねを探す勝。謎の人形に襲われ窮地に陥った彼らの前に颯爽と舞い降りた美少女人形使いしろがね。道化師型操り人形『あるるかん』を駆使して謎の人形を破壊するも、すぐに次なる刺客が現れる。
今回は「からくりサーカス」第1話『開幕ベル』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

ボロボロになりながらも鳴海も無事な姿で戻って来た。
鳴海の無事を喜び駆け寄る勝だが、それを横合いからアクロバティックな動きで飛び出して来たしろがねが阻止する。
しろがねと鳴海の間に一触即発の空気が漂う。
しろがねから見た鳴海は得体の知れない着ぐるみの大男であり、鳴海から見たしろがねは巨大な人形を操る正体不明の異国の女。互いに不審者を見る目で睨み合う。
しろがねは『勝の祖父から人形操りを学び、有事の際には『あるるかん』を用いて勝を守るよう頼まれた』と主張するが、『ならば勝が一人で追われていた時どこにいたんだ!?』と鳴海に糾弾されて言葉に詰まる。
いよいよ険悪さを増していくしろがねと鳴海。

鳴海に背を向けるしろがね

ついにしろがねが『あるるかん』で仕掛け、鳴海が応戦。
人形を攻撃しても無駄であることを学習した鳴海はしろがね本体を狙い、本体戦の不利を知るしろがねは『あるるかん』で守る。
そこに勝が飛び込み負傷、気を失ってしまう。まさかの事態に茫然とする二人。
とにかく勝を病院に連れて行かなくてはと同行を申し出る鳴海を、しろがねは冷淡に拒絶。
「これからはあなたには関係のないことだ。お坊ちゃまは私が守る。安全な日常に戻るが良い」と言い捨て、しろがねは一人勝を連れて去っていく。

物陰から様子を窺っていた男

一連の出来事を物陰から見ていた狐のような目をした男に気づいた者はいない。

もう無関係ではいられない

一人取り残された鳴海は、確かに自分は元々無関係だし面倒ごとなんて御免だし、そもそも自分自身人を笑わせないと死ぬ病気のせいで人生結構ハードモードだしと、勝やしろがねと関わらずにやり過ごす正当性を胸中に羅列する。
だが、表に出た鳴海が目にしたものは、電車の脱線による凄惨な事故現場だった。
沢山の怪我人。泣いている小さな女の子。
「これから先も勝一人を狙うためにこんなことが繰り返されるのか。それを知っていながら自分は人を笑わすことが出来るのか。第一こんなことが続いたら、笑ってくれる人間がどんどんいなくなってしまう」
鳴海は『無関係』でなくなる決意をした。

敵人形使い

コンビニの駐車場でどこかに電話を掛けている謎の男。話の相手は勝の誘拐を依頼した雇い主だ。
子供一人の誘拐にしくじったことを責められながら、男は飄々と答える。
「邪魔が入っちまったんで。ええ。ひとりは通りすがりの素人さんですが、もうひとりはアタシらと同じで人形を使うんで」
『アタシらと同じで人形を使う』。男もまたしろがねと同様人形使いであった。

途方に暮れるしろがね

鳴海を拒絶し一人勝を担いで表にでたものの、しろがねは途方に暮れていた。
雨の中傘もささずに子供を抱えた外国人の女。しかも身なりはサーカス芸人の全身タイツ。
こんな見るからに厄介そうな客を乗せてくれる親切なタクシーなどいやしない。

鳴海の祖父の知り合いの医者

雨に打たれなす統べなく立ち尽くすしろがねを見つけ苛立つ鳴海。
何でも一人で出来ると思っている・しなければと意地を張るしろがねを「勝のことを考えろ!俺たちのせいでこうなったんだぞ!」と叱りつけ、知り合いの医者の元に連れて行く。
鳴海の知り合いの医者は詳しいことを詮索するでもなく勝を診察してくれた。幸いにも勝は軽傷で済んだ。

「病気なんだよ!」

「何故後を追って来た?」と尋ねるしろがねに、鳴海は誰のためでもなく自分のためだと答える。
「勝を見放したら目覚めが悪いからな。俺は自分の事しか考えてねぇの」
そう言いながら鳴海は穏やかな表情で笑う。
「それになァお前の捨て台詞が気に入らん!俺の日常は安全なんてもんじゃねぇ!それをお前に言いたかったのよ!いいか、俺は病気で」
一転顔面崩壊しながら己の過酷な闘病生活を語り始める。

敵の人形

そこに空気を読まない襲撃者が現れた。
人形、それも誘拐犯タイプではなく、しろがねの『あるるかん』に似たタイプの道化師モチーフの人形だ。
すぐさま『あるるかん』を出して迎撃態勢を取るしろがねと、その隣で拳法の構えを取る鳴海。
互いの細かい事情は知らなくとも、彼らは『自分のため』という理由に納得し共に戦う決意を見せた。

「からくりサーカス」第1話『開幕ベル』の感想・考察

鳴海の声は確かに10代っぽくはないけれども、ものすごく鳴海っぽいとは思う。
というか、原作からして鳴海の外見と性格が十代の少年のそれじゃないというか。熱い男だけれどガキ臭くない。どこまでも男臭い。それがいい。

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