鵜堂刃衛

元新選組でしたが、人を斬りたいという欲求から意味のない殺生を行っていた殺人狂。粛清されかけるも返り討ちにし、以降は金で動く人斬り稼業をしていました。明治以降は「黒傘」を名乗り、人斬り稼業を続行。要人警護の為駆り出されていた剣心と再会。一旦は左之助に返り討ちにされながらも、剣心の内に潜んでいる抜刀斎の部分を炙り出すため薫をさらいます。その目論みは成功し、決闘が叶うものの薫の呼びかけで剣心が目を覚まし、誰に雇われたのか聞き出される前に自刃。「所詮人斬りは死ぬまで人斬り、他の何者にもなれはしない」と言い残して絶命。殺人狂とはいえ、独自の美学を持っているようです。

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石動十雷太

古流剣術を基に自ら流派を立ち上げ、弟子からも慕われていました。強盗を追い払ったという実績もありますが、実は強盗は彼の部下であり、十雷太自身は弟子の塚山由太郎を鬱陶しくさえ思うなど、決して尊敬されるような人柄ではありませんでした。剣心との戦闘時も卑怯な手段を使うなどしていましたが、結局は敗北。実は殺人経験はなく、気概では弥彦にすら敵わない小物。作者としてはもっと知的で強いキャラにするつもりが、何故かずれていったとのこと。

比留間兄弟

第一話の時点から数度にわたり登場した、実力はそれなりなのに小悪党的な印象を与える悪役。士族出身です。最終的には、兄弟そろって左之助にボコボコにされました。
【兄・喜兵衛】人のよさそうな中年ですが、神谷道場の土地を奪うため善人を装っていた策略家。小柄な体躯で、武器は頭脳と拳銃。二重三重に張り巡らせた計略が信条。人質の足を折るよう命じるなど、残虐さはコワモテの弟を上回ります。そうかと思えば、剣心の一にらみで怯えることも。

【弟・伍兵衛】身長2m近い巨漢。神谷活心流の元弟子、人斬り抜刀斎を演じて道場の名を貶め、土地を奪おうとしていたのも兄の命令であり、兄には忠実です。剣心、左之助と言った実力者からすれば雑魚の類ですが、剣客警官隊(帯刀、人斬りが許された警官)を一人でなぎ倒すなど、見た目に違わぬ実力はあります。

四乃森蒼紫

御庭番衆御頭。幼少期より修練を積み、沈着冷静な性格。半面情に厚い部分もあり、倒れている相手に攻撃をしない、翁との戦闘時も殺さずにとどめたなど、表には出さないものの内に熱い物を秘めてもいます。京都編では一時志々雄と手を組んで剣心に挑み、命を落とした部下たちの為と口実を作っての戦闘を強行。剣心から「死んだ部下のせいにしているだけ」と看破されて、明治以降用心棒として尊敬しえない者のため戦ってきた過去へのわだかまりを捨てました。しかしそれでも剣心と戦わなくては前に進めないとし、同意の上で再戦。人誅編では薫の死に関する不審な点を指摘。姉を殺された恨みとして薫を殺した割に、死という結果だけを残し、殺害の過程を見せなかったのは不自然として弥彦、操、恵と共に墓を暴き、刀を刺すことで死体が作り物であること、薫の生存を確信。明治16年には闘いから退いて葵屋の主人となっています。武器は長刀に見せかけた小太刀。

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徒手空拳も使えます。

【陰陽交差】一本目の刀の峰に二本目を直角にたたきつけることで勢いがつき、相手を斬りつけるという技。鋼鉄製の武器でさえ斬れる威力を持ちます。

【陰陽撥止】二本の刀を、まったく同じ軌道で投げる飛刀の技。二刀目が死角になっているため避けるのが難しく、劇中剣心が二刀目に気付いたのは目前まで切っ先が迫っている時でした。

斉藤一(藤田五郎)

元新選組三番隊組長。実在の人物。悪を断ち切る思想「悪・即・斬」をモットーとし、名を藤田五郎として表向きは警官、裏では政府の密偵も行います。数多くの修羅場を潜り抜けた為、常に冷静沈着。戦いに関しては一切手加減せず、知略も実力もかなりのもので、作者曰く「斉藤と戦わせると、どんな敵も弱くなる」とのこと。相手に妙なあだ名をつけることもあり、口癖の「阿呆(あほう)が」も含めかなり毒舌。酒が入ると人を斬りたくなる性質で、明治になってからは控えているとのこと。共闘しながらも抜刀斎と決着を付けたがっていましたが、あくまで人斬り抜刀斎としての剣心との戦いを望んでおり、剣心から決闘を申し込まれたものの、約束の場所には現れず。その後北海道に転勤になったとのこと。幕末、凱旋する新選組の中で剣心と目が合い、不敵な笑みを浮かべました。劇中で妻の存在を口にした際、驚かれています。

Gatotsu

【牙突】『るろ剣』の斉藤の技。左手で剣を持ち、刃を地面から水平に構えた独特のスタイルからの猛進。突きを確実な殺人技にまで高めたもの。見切られることを危惧して技をたくさん作るよりも、得意なものを磨き上げた方が良いとの考えから生まれた技です。史実の斉藤一も、左手に持った剣での突きを得意としており、少年漫画風に手を加えた技とのこと。

【牙突・壱式】基本技ともいえる牙突。剣がない時でも拳で牙突とほぼ同等のダメージを食らわせることもできます。突き技としてはかなりのもので、鉄扉を粉砕可能。

【牙突・弐式】本気の牙突の異名をとる、斜め上からの突き。

【牙突・参式】またの名を対空の牙突。その名の通り、上空にいる相手にかける技。

【牙突・零式】間合いゼロ、まさに零距離で、上半身のばねの力のみでの攻撃。その威力は、まともにくらった相手の体が上下に真っ二つになるほど。

志々雄真実

全身包帯を巻いたいでたち。幕末、剣心の後を引き継ぎ人斬りの仕事をしていましたが、こちらは何の呵責も後悔もなく、初仕事で斬った相手を小物呼ばわりするほど。しかしその強さ、弱肉強食、強い者だけが生き残るという思想を危険視されて焼き殺されかけます。一命を取り留めるも全身火傷で汗腺を失い、汗による体温調整ができず常に高温を発して、周囲の炎にすら影響を与えるほど。その高温が異常な力も発揮させ、左之助に拳での攻撃を受けても、逆に返り討ちにできるほどの怪力。剣心との最終決戦時、発汗のできない体ゆえに15分以上戦うことはできないとされていましたが、血が沸騰するほどの熱気と共に剣を振るい、体温が限界を超え人体発火を巻き起こして燃え尽きます。高笑いしながら火柱と化す様は「幕末の炎から出し修羅」「再び炎を纏い、地獄に帰る」と称されました。作者曰く剣心との戦いは志々雄の勝ち逃げ。死後、地獄で二度ほど再登場を果たします。一度目は部下と再会し、閻魔大王を相手に地獄を乗っ取る、現世では時代が自分を恐れたと言ってのけ、二度目は心神喪失状態の剣心をあざ笑いに来たとのこと。作者をして悪の美学の集大成と言わしめるほどのカリスマ性、魅力を持ち、悪役ながらスピンオフが作られるほどファン人気も高いです。弱肉強食の考えは過去から一貫して変わらず、弱者は容赦なく切り捨てるものの強者にはそれなりの敬意を払い、単なる戦闘狂でもテロリストでもない高い知性を見せる言動も多くありました。秘剣と称する独自の剣術を使います。

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【愛刀】無限刃(むげんじん)。敢えて刀身にのこぎりのような刃こぼれを作っておくことで、変わらぬ切れ味を実現した刀。今まで斬って来た人間の脂が染みついているため、摩擦で斬った対象が燃え上がることもあります。

【焔霊】「ほむらだま」。壱の秘剣。摩擦熱で刀身に火をつけ燃え上がらせることで、斬撃と火傷の痛みを同時に与える技。志々雄自身が火傷を負う前より使用していました。

【紅蓮腕】「ぐれんかいな」。弐の秘剣。相手を掴み上げ、手袋に仕込んだ火薬を焔霊で爆発させる技。志々雄自身には何のダメージもないよう計算された技ですが、手袋両方分、つまり1回の戦闘で二度しか使えません。

【火産霊神】「かぐつち」。終の秘剣。『るろうに剣心』本編ではなく『炎を統べる』で使用。刀身を刀の鯉口に擦り付け、無限刃を巨大な、火柱とも竜巻ともいえる炎で包み込んで斬りつけ相手を炎上させ、死に至らしめる技。

雪白縁

人誅編の敵。当時東洋の魔都と呼ばれていた上海で、復讐のためマフィアのボスにまで上り詰めた人物。姉を親代わりに育ったためか、少年時代は姉を慕う気持ちが少し強いだけの印象。しかし、その姉を剣心に殺される光景を見たことで髪が総白髪になるほどの精神的打撃を負います。上海に渡るものの、子供が一人で生きていける土地ではなく、行き倒れていたところを、同じく日本から来た裕福で親切な一家に助けられました。感謝の念を抱いたようですが、それは彼らが「馬鹿な獲物」であったため。金品強奪と、幸福な一家に対する妬みから彼らを皆殺し。部屋にあった倭刀術の書物を読んで独学で戦闘力を得ました。ルックス自体は美形の部類ですが、異常性は高く、攻撃を受けても「このくらいの戦力は持っていてほしかった」と喜び、薄笑いを浮かべるほど。上海から帰国したということと異常性の強調か、彼の発する擬音は皆漢字で表されます(破顔ィィ→ニィィなど)。一方姉を慕う気持ち、死の現場を見たトラウマから若い女性を殺すことができず、薫のことも殺害せず拉致にとどめました。シスコン度も異常の域で、「心の中の姉さんが笑ってくれている」と力の糧にするほど。趣味は死んだ姉との会話。当初剣心を生き地獄に叩き込むため、彼が最も大事にする薫を殺害(したと見せかけた)。しかし心の中の姉が笑わなくなったことから、本当の姉の望みは剣心を本物の地獄に叩き込むこととして、上海の地で決闘。後述の特異体質、狂経脈が仇となり、また償いの答えと見つけた剣心の揺るがない精神から来る渾身の天翔龍閃で倭刀を折られた上に剣心から諭されたこともあり、無抵抗で逮捕。生気のない表情で連行される彼に手渡されたのは、操らが見つけた姉の日記でした。脱獄に成功し、落人群でオイボレと出会います。実際には実親子であること、互いにそのことに気付きながらも「気のせいかどこかで会ったことがある」程度の発言をし、「今はここで休んでいきなさい」と声を掛けられました。

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【愛刀】倭刀(わとう)。日本刀の強度、切れ味を持った、大陸拵えの刀。これで繰り出される倭刀術は大陸のしなやかさ、破壊力の同居した動きを取り入れたことで日本剣術にはない斬撃、勢いを繰り出すことが可能。縁のものは独学なので我流交じり、とは本人談。剣心十八番の龍槌閃を始め、九頭龍閃、はては天翔龍閃さえ破った技も存在します。

【蹴激刀勢】跳躍しつつ刀の峰を蹴り、横蹴りの威力によって斬撃の威力を増す技。

【回刺刀勢】相手の斬撃を柄尻で受け流して、勢いで体を半回転、その勢いのまま相手を突く刺突技。

【朝天刀勢】刀を地面に突き立て、柄尻を踏み台に高く飛びあがり、柄についた紐で剣を持ち上げるというもの。

【掌破刀勢】掌で刀を押し出して、掌打の動きと斬撃を相手に叩き込む技。

【轟墜刀勢】刀で刺した相手を持ち上げ、重力に任せ地面に叩きつける技。

【疾空刀勢】高く飛びあがり、その最高地点にて、倭刀そのものとそれを振るった時の反動で加速し、空中から相手に向かって疾走する技。

【戦嵐刀勢】回転の遠心力による連続斬り。九頭龍閃を相殺する威力を持ちます。

【虎伏絶刀勢】奥義ともいえる技。またの名を絶技。左手の逆手に刀を持ち、刀身を自身の背中につけるという、変わった構え。超神速の天翔龍閃を超えるほどの速さを誇り、全力で大地に沈み込んだ状態で相手の攻撃を避けつつ刀を回転させ、大地の反動を利用して斬りあげます。唯一、天翔龍閃を破った技であり、「天翔ける龍の爪も、地に伏す虎には届かなかった」とまで言わしめました。しかしこれは、まだ剣心自身が贖罪の答えを見つけていなかったことも一因です。

【狂経脈】姉の殺害現場に居合わせたその瞬間から、神経が休むということを止め、結果異常に鍛えられて肌に浮き出るほどにまで発達。怒った時や本気を見せた時に狂経脈が発生し、進化した神経により速度も力も倍増。しかし所詮は人体の機能が異常発達したというだけなので、痛みや感覚の狂いも常人以上に感じる諸刃の剣でもあります。とはいえ、縁の場合は精神が肉体を凌駕している状態。体が激痛を感じても脳がそれを感知しないため、大したダメージにはならず、自ら三半規管を潰す描写もあります。

十本刀