サイレントヒル4 ザ・ルーム(SILENT HILL 4: THE ROOM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サイレントヒル4 ザ・ルーム』は2004年6月にコナミにより発売されたホラーアドベンチャーゲーム『サイレントヒル』シリーズの4作目である。対応ハードはPlayStation 2とPlayStation 3だ。
今作はこれまでのシリーズとは違い、サイレントヒルの街を歩きクリーチャーを倒すわけではなく、主人公の住むアパートの一室、302号室が拠点となる。主人公の住む302号室から地下鉄の世界、森の世界、水牢の世界、建物乱立の世界、病院の世界、アパートの世界という6つの舞台を行き来する。

病院の世界

アイリーンが搬送されたセントジェローム病院がモデルの世界。物置に現れた二つ目の「穴」から繋がる最初の世界で、アイリーンとはここで合流することができる。

アイリーンの侵食

ゲーム後半からともに行動することになるアイリーンには、には黒い斑点が浮かび上がるなどの「侵食」現象が発生する。アイリーンを部屋に置き去りにすることなどで侵食が進行する。侵食時には様々なデメリットが発生するため、アイリーンと一緒に行動をしたりして、進行を抑制する必要がある。

自室の侵食

アイリーンとともに行動をするようになると自室も侵食され始める。侵食が始まると体力を回復することができなくなり、様々な怪奇現象が発生し始める。

『サイレントヒル4 ザ・ルーム』の登場人物・キャラクター

主要人物

ヘンリー・タウンゼント

職業は不明。2年前からサウスアッシュフィールドの302号室に住み始めた。常に冷静かつ、感情を表に出さない正確だが、アイリーンが倒れている際に膝をつくなど、時折取り乱す面もある。物語の最終決戦にてウォルターと対峙し、生還を果たすが、あるエンディングでは死亡する。21の秘跡における「知恵」を指す人物。

シンシア・ベラスケス

地下鉄の世界で出会うアパートの住人。ヘンリーがもう一つの世界で初めて出会う人物でもある。自身の置かれた状況を夢と信じており、ヘンリーと共に脱出を試みるが、途中ではぐれてしまう。現実世界に戻ったヘンリーに電話で助けを求め、ヘンリーはもう一度地下鉄の世界に行くが、ウォルターにナイフで滅多刺しにされた状態で発見され、ヘンリーに看取られて生き絶える。のちにシンシア・ゴーストと化す。21の秘跡における「誘惑」を指す人物。

ジャスパー・ゲイン

森の世界で出会うアパートの住人。森の世界で出会う。たどたどしい口調でジョセフのことを「やたら調べる男」と呼称している。ジョセフが調べ続けていたサイレントヒルにある「希望の家」を「孤児を集めてなにかやっていた」と言い、実態を少し知っている。最期はウォルターに操られ燭台で自らに17121と傷を刻みつけながら焼身自殺する。のちにジャスパー・ゴーストと化す。21の秘跡における「起源」を指す人物。

アンドリュー・デサルボ

水牢の世界で出会う「希望の家」の監視員。21の秘跡における「監視」を指す人物。酒癖が悪く、孤児たちを虐待しており、ウォルターに対しては日常的な虐待を繰り返していた。水牢の世界では牢獄に閉じ込められており、ウォルターを非常に恐れていた。ヘンリーが牢獄のドアのロックを解除した直後にウォルターに殺され、プールに浮かんでいる姿で発見される。のちにアンドリュー・ゴーストと化す。21の秘蹟における「監視」を指す人物。

リチャード・ブレインツリー

建物乱立の世界で出会うアパートの住人。常にワイシャツとネクタイ姿で紳士的な格好をしているが、実際は短気で暴力的な性格の持ち主である。幼いウォルターに対し高圧的な態度で「お前が何か悪さをしたのか」と迫り、その後電気椅子にかけられ死亡する。のちにリチャード・ゴーストと化す。21の秘跡における「混沌」を指す人物。

アイリーン・ガルビン

病院の世界で出会うアパートの住人。ヘンリーとは「顔と名前を知っている程度」の仲である。友人とパーティーを開こうとしているところで、ウォルターに殺害されそうになるところを、幼いウォルターに助けられる。病院に搬送されたアイリーンが目覚めたのはウォルターの作り上げた病院の世界であり、ヘンリーと合流する。ヘンリーと同行している最中にダメージを受けすぎると侵食が早まり、最終決戦にて贄とされるべく赤い水に入水するスピードが早くなる。21の秘跡における「母体」を指す人物であり、主人公のヘンリーを除いた唯一のアパートの生存者である。

ウォルター・サリバン

このゲームのキーパーソンであり元凶の人物。サウスアッシュフィールドハイツ302号室で臍の緒がついた状態で産み落とされ、その後サイレントヒルにある「希望の家」と呼ばれる孤児院に引き取られた。

しかしその孤児院はサイレントヒルに昔から伝わる呪詛的要素の強いカルト宗教を孤児たちに洗脳させる施設だった。そこでウォルターは「21の秘跡」と呼ばれる、21人の人間の死をもって神を呼び出す術者として育てられた。さらにウォルターはそこで自分の生まれたサウスアッシュフィールドハイツ302号室そのものを母親と思うようになる。

ウォルターは両親に捨てられたショックや、度重なるアンドリューからの虐待により自分の母親である302号室をこの世の苦しみやつらさから切り離したいという願いをもち、21の秘跡の儀式を始め、ヘンリーたちを巻き込むもう一つの世界を作り上げた。21の秘跡における「解放」を指す人物。

幼きウォルター・サリバン

解放の儀により儀式を無機的に遂行するウォルターと別れた、母親を求める純粋な心が幼い頃のウォルターの姿を借り、もう一つの世界で具現化したもの。様々な世界で姿を現す。素性を知るアンドリューから恐れられている。

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