サイレントヒル4 ザ・ルーム(SILENT HILL 4: THE ROOM)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サイレントヒル4 ザ・ルーム』は2004年6月にコナミにより発売されたホラーアドベンチャーゲーム『サイレントヒル』シリーズの4作目である。対応ハードはPlayStation 2とPlayStation 3だ。
今作はこれまでのシリーズとは違い、サイレントヒルの街を歩きクリーチャーを倒すわけではなく、主人公の住むアパートの一室、302号室が拠点となる。主人公の住む302号室から地下鉄の世界、森の世界、水牢の世界、建物乱立の世界、病院の世界、アパートの世界という6つの舞台を行き来する。

ウォルター・サリバン事件

ウォルター・サリバンが10人を殺害し、独房内で自殺した事件。また、第二の啓示による4人の犠牲は「第二のウォルター・サリバン事件」と呼ばれ、既にウォルターは自殺していたことから模倣犯による犯行とされていたが、ジョセフはこのタイミングでウォルターは独房内で死んだわけではないという仮説を立てる。

21の秘跡

このゲームでのキーパーソンであり、全ての元凶であるウォルター・サリバンが孤児院で学んだ呪詛。第一の啓示(十の心臓、解放)、第二の啓示(虚無、暗黒、憂鬱、絶望)、第三の啓示(誘惑、起源、監視、混沌)、最後の啓示(母体、知恵)とあり、十の心臓は10人の心臓を贄とし、そののち11人の犠牲を以って神を召喚する儀式である。

ウォルター・サリバン自身も第一の啓示である解放そのものであり、10人を殺害したのち独房内で自殺し、自らの肉体から解放された。21の秘蹟ではこれを解放の儀とする。これにより母親を求める純粋な心と分離し、ヘンリーの往来するもう一つの世界で儀式を無機的に遂行しようとする殺人マシーンとなった。

このゲームでウォルター・サリバンにより殺害されるアパートの住人は第三の啓示の4人である。ジョセフ・シュライバーは第二の啓示の最後である絶望に選ばれ、唯一の生存を果たすアイリーン・ガルビンと主人公のヘンリー・タウンゼントは21の秘蹟における最後の啓次の母体、知恵とされる。

赤の日記

ヘンリーの住む302号室のドアの下に差し込まれている、異世界での歩み方やウォルター・サリバンについて書かれた日記。差出人のジョセフ・シュライバーは2年半前に同じ302号室に住んでおり、ウォルターの作り上げた異世界に取り込まれてしまった。ヘンリーがもう一つの世界でアパートの住人の最期を見て部屋に帰るたびに、新たな日記が差し込まれている。

教団

シリーズを通して登場する宗教集団。特定の呼称はなく、単に「教団」と呼ばれる。

希望の家

ウォルター・サリバンが過ごした孤児院。実態は「教団」による洗脳施設となっている。

『サイレントヒル4 ザ・ルーム』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

シリーズ作品との繋がり

『サイレントヒル3』の病室に置かれているゴシップ誌にも、『サイレントヒル4 ザ・ルーム』のジョセフ・シュライバーの批判記事が載っている。また、フランク・サンダーランドは、『サイレントヒル2』の主人公であるジェイムス・サンダーランドの父親である。息子のジェイムスは『サイレントヒル4 ザ・ルーム』では10年前にサイレントヒルで行方不明ということになっている。

keeper
keeper
@keeper

Related Articles関連記事

サイレントヒル2(SILENT HILL 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サイレントヒル2(SILENT HILL 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』とは、コナミデジタルエンタテイメントが開発したホラーアドベンチャーゲームである。プレイステーション2用ソフトとして発売され、その後追加要素を加えた完全版『サイレントヒル2 最期の詩』が発売された。 主人公ジェイムスは、死んだはずの妻から届いた手紙をきっかけに、静養地であるサイレントヒルに向かう。彼はいつの間にか、霧と鉄錆の世界に迷い込み、奇妙な敵たちと戦うことになる。ホラーゲームの中でも傑作として名高く、驚きの結末がプレイヤーを待つ。

Read Article

幻想水滸伝II(幻水II)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

幻想水滸伝II(幻水II)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『幻想水滸伝II』は1998年12月17日にコナミから発売されたPlayStation用RPGである。略称は『幻水II』、『幻想水滸伝』シリーズの第2作目。 主人公を含めた合計108人の個性豊かな仲間を集め、ハイランド王国との戦いに臨む物語。サイドストーリーやミニゲームなどのやり込み要素もたくさん用意されている。 キャッチコピーは「その強さがあれば、全てを守れると思った」。このセリフは主要キャラクターの思いであり、袂を分つ根幹にもなっている。

Read Article

幻想水滸伝(幻水)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

幻想水滸伝(幻水)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『幻想水滸伝(幻水)』とは、1995年12月にコナミから発売されたロールプレイングゲーム。PlayStation用ソフトとして発売。シリーズ化されており13作品が発表されている。物語の舞台は皇帝が圧政を敷く赤月帝国。帝国将軍の息子である主人公は27の真の紋章の1つ「ソウルイーター」を継承したことにより命を狙われ帝国を離脱。やがて帝国軍と敵対する解放軍のリーダーとなり107人の仲間と共に戦いに身を投じていく。仲間集めやイベントなどやり込み要素も非常に多いゲームである。

Read Article

メタルギア(METAL GEAR)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

メタルギア(METAL GEAR)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『メタルギア』とは、1987年コナミから発売されたMSX2用ステルスアクションゲーム。『メタルギアシリーズ』の第1作であり、小島秀夫の監督デビュー作である。1995年、南アフリカ奥地の武装要塞国家アウターヘブンを舞台に、主人公ソリッド・スネークが無線機だけを片手に敵地アウターヘブンに単独潜入し、殺戮兵器メタルギアを破壊するミッションにあたるストーリーである。「敵から隠れながら進む」という画期的なシステムを導入し、「ステルスアクション」というジャンルを確立した記念すべき作品。

Read Article

悪魔城ドラキュラ(スーパーファミコン版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

悪魔城ドラキュラ(スーパーファミコン版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『悪魔城ドラキュラ』とは、コナミにより1991年10月31日に発売されたスーパーファミコン専用のホラーアクションゲームである。人気シリーズ『悪魔城ドラキュラ』の初のスーパーファミコン用ソフトであり、前作と比較しグラフィックや操作性が大幅に向上した。 舞台はかつて世界征服を企てた魔王が人間界から追放されてから100年後の中世ヨーロッパ。一筋の稲妻により封印されていた魔王が復活し人間界へと舞い戻ってきた。本作の主人公であるベルモンド一族の青年シモンは先祖伝来のムチを手に取り悪魔城へと向かう。

Read Article

DanceDanceRevolution(ダンスダンスレボリューション・ダンレボ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

DanceDanceRevolution(ダンスダンスレボリューション・ダンレボ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

DanceDanceRevolutionとは1998年に稼働を開始した、コナミ(現コナミアミューズメント)製のアーケード用音楽シミュレーションゲーム。コナミの音楽ゲームシリーズ、BEMANIシリーズの第3弾として登場した。足元にある4つのパネルを踏むことで実際にダンスをしているかのように楽しめるゲームで、現在シリーズ第16作目である「DanceDanceRevolution A20(エースツーオー)」が日本を始めとした世界各地で稼働している。「ダンレボ」や「DDR」の略称で親しまれている。

Read Article

NEW
遊☆戯☆王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

遊☆戯☆王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神』とは、コナミから発売されたゲームボーイアドバンス専用のゲームソフトで、『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』を題材としたゲームの8作目。原作『遊☆戯☆王』のバトルシティ編後の完全オリジナルストーリーであり、大邪神レシェフを倒すために、世界各地に散った千年アイテムを探す旅を描いている。OCG(オフィシャルカードゲーム)のルールとは異なる独自のルールを採用しており、難易度が非常に高い作品となっている。

Read Article

怖すぎてプレイできない!?おすすめのホラーゲームまとめ【バイオハザード7ほか】

怖すぎてプレイできない!?おすすめのホラーゲームまとめ【バイオハザード7ほか】

アクション・RPG・シミュレーションなど様々なジャンルが存在しているゲーム作品。その中でも特に好みが分かれるのは「ホラーゲーム」ではないだろうか。2018年には「画質やスピーカーの性能が良い」と評判の「PlayStation 4」からホラーゲームが複数発売されており、より恐怖体験を楽しむことができるようになっている。本記事ではプレイヤーの間で「特に怖い」と話題のホラーゲーム作品を、まとめて紹介する。

Read Article

目次 - Contents