サマーウォーズ(アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

サマーウォーズ(Summer Wars)とは2009年8月1日から公開された日本のアニメ映画である。監督はアニメ映画版『時をかける少女』や『おおかみこどもの雨と雪』で知られる細田守であり、今作品は監督初の長編オリジナルアニメーション作品となっている。
仮想世界が発達した世界を舞台に主人公である小磯健二が先輩の篠原夏希とその家族らとともに仮想世界と現実世界の危機に立ち向かう物語である。

『サマーウォーズ』の概要

細田守監督の初長編オリジナルアニメーション作品で、脚本の奥寺佐渡子やキャラクターデザインの貞本義行などアニメ映画版『時をかける少女』のスタッフが製作した。
長野県上田市を舞台にしており、城下町の町並みや上田電鉄などが描かれている。上田市には監督の妻の実家があり、訪れた際に日本の原風景を感じて投影することを考えた。細田監督は「当時既に両親をなくし自らも一人っ子だったため、妻の親類・家族の繋がりに深い感銘を受けた」と語っており、妻の親類が本編で登場する陣内家の元となっている。
風景は現代とあまり相違ないが近未来的に高度に発達したインターネット、高度なネットワーク技術を持った人物が登場する世界観となっている。

『サマーウォーズ』のあらすじ・ストーリー

世界中の人々が利用するインターネット上の仮想世界OZ。ユーザーはパソコンや携帯電話などからショッピングやゲーム、行政手続きなどのサービスを利用出来る。OZは世界一安全と言われるセキュリティによって守られていた。
ある日、主人公の小磯健二はあこがれの先輩である篠原夏希から一緒に実家へ行くというアルバイトの誘いを受ける。夏希の実家では陣内栄の90歳の誕生日を祝うため親族は集まっていた。健二はそんな状況で「夏希の婚約者のふり」をするように夏希に頼まれる。
その後、携帯電話に届いた数字の羅列を解いたことがきっかけで自身のアカウントを乗っ取られてしまう。健二のアカウントを乗っ取った犯人はハッキングAIとして開発された『ラブマシーン』という名前のプログラムであった。アメリカ軍の実験中に逃げ出したラブマシーンは暴走、あらゆる混乱を巻き起こすが栄は人脈を駆使して自体の収束に努める。混乱がある程度の落ち着きを見せた頃、陣内家に養子である陣内侘助がやってくる。侘助は自分が混乱を起こしたラブマシーンの産みの親だと言ったことで栄の怒りを買い、その場から立ち去ってしまう。
翌日の早朝、栄が狭心症により亡くなりその敵討ちと被害拡大の防止のため、陣内家の男性陣はラブマシーンの捕獲を画策する。一度は封じ込めることに成功したが、アクシデントによりラブマシーンは脱走、池沢佳主馬のアカウント「キングカズマ」も奪われてしまう。
ラブマシーンは暴走を続け、人工衛星「あらわし」をどこかの核施設に落とそうとする。落ち込む陣内家であったが、健二の言葉と栄の遺言により気力を取り戻し、栄に仕込まれた花札でラブマシーンへ勝負を挑む。
勝負に勝ち、ラブマシーンに奪われたアカウントをほぼ全て開放すること成功するもラブマシーンは「あらわし」を陣内家に落下させようとする。だが健二の機転と計算能力によってこれを阻止、ラブマシーンの撃破にも成功する。事件終了後、栄の葬儀は誕生日と合わせておこなわれた。

『サマーウォーズ』の登場人物・キャラクター

小磯 健二(こいそ けんじ)

本作の主人公で17歳。物理部に所属しており、数学の実力は数学オリンピック日本代表を狙えるほどの腕前である。
篠原夏希の誘いによって陣内家に招かれることになるが、その最中にハッキングAI『ラブマシーン』にアカウントを乗っ取られてしまい、乗っ取られたことが原因で犯人扱いをされてしまう。
本編中盤では陣内家を引っ張るリーダー役として活躍し、終盤の人工衛星の落下においては自身の持つ数学の腕前を発揮して人工衛星の落下ポイントをずらす快挙を成し遂げる。
アバターは乗っ取られる前ではミッキーマウス似の少年姿だったが、乗っ取られて以降はリスのアバターを使用している。

出典: blogs.c.yimg.jp

「ラブマシーン」に乗っ取られる前のアバター。

乗っ取られて以降使用していたアバター。

篠原 夏希(しのはら なつき)

出典: images.ciatr.jp

本作のヒロイン。小磯健二の先輩で高校3年生。剣道部に所属しており、校内のアイドル的存在である。
曾祖母である陣内栄に喜んでもらおうと小磯健二を恋人役として陣内家に誘う。栄が亡くなってしまったことにより意気消沈してしまうも小磯健二の奮闘を目の当たりにし、立ち直る。
機械には疎く、仮想世界が発達している舞台内においてもアカウントの概念を知らないほどであるが、終盤の『ラブマシーン』との花札の一騎打ちでは自身のアカウントを駆使して持ち前の勝負強さを発揮した。
アバターは仔鹿の耳を生やした袴姿の和装少女「ナツキ」。

出典: pbs.twimg.com

篠原夏希のアバター「ナツキ」。

陣内 栄(じんのうち さかえ)

大正9年8月1日生まれの89歳。篠原夏希の曾祖母であり、陣内家の16代目当主でもある。元教師で教え子には政治家や官僚、地方の実力者が多数いる。『ラブマシーン』が日本のあらゆるシステムを混乱させた際には知人に電話をかけ鼓舞させた。
小磯健二のことは気に入っており、夏希の嘘を見抜いた上で彼女を頼むと健二に話している。
『ラブマシーン』による混乱の翌日に持病の狭心症によって亡くなる。持病が原因ではあるがOZの混乱により体調管理の連絡が取れていなかったことも遠因である。
事件が収束を迎え、葬儀と同じ日に誕生日を迎えられ家族から祝福される。健二と夏希のキスの後には遺影が笑顔になっている。

陣内 侘助(じんのうち わびすけ)

出典: www.anizines.com

陣内栄の夫である陣内徳衛の隠し子であり、年齢は41歳。幼少期に陣内家に引き取られ、栄の養子となったが31歳の頃に一族の資産を持ち出し10年間行方知れずになる。
栄の誕生日を祝うために帰ってきた際に、『ラブマシーン』の開発者という事実を伝えたことで栄の逆鱗に触れ、薙刀で追い回されて立ち去る。
言動や過去の行いから一族から嫌われているが栄のことは内心とても慕っており、栄の訃報を聞くと一目散に陣内家に戻ってきた。
戻ってきてからは『ラブマシーン』を止めるために解除プログラムを打ち込んだり、『ラブマシーン』の防御力を0にするなどサポートをおこなった。
事件終了後は開発者として出頭したが、そのことに関してテレビ番組のキャスターは「彼に非はない」と擁護した。

池沢 佳主馬(いけざわ かずま)

篠原夏希の又従兄弟で、13歳の中学1年生。OZの格闘ゲームで世界チャンピオンとして知られている「キングカズマ」というアバターを使用している。いじめを克服するため、祖父の陣内万助から少林寺拳法を教わっており万助のことを「師匠」と呼び慕っている。
劇中では『ラブマシーン』と二度勝負をおこなっている。一度目は『ラブマシーン』を軽々と捕らえるも他のアバターを吸収した『ラブマシーン』に敗北する。二度目は高性能のPCサーバーを利用し、『ラブマシーン』をPCサーバーの空間に閉じ込めることに成功するもPCサーバーのオーバーヒートにより失敗。そのまま巨大化した『ラブマシーン』に勝負を挑むも敗北し、「キングカズマ」を奪われてしまう。

出典: 0117893.lolipop.jp

アバター「キングカズマ」。序盤では髪がなく、首にあるゴーグルを頭に掛けている。

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