バケモノの子(The Boy and the Beast)のネタバレ解説まとめ

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『バケモノの子』とは、2015年に公開され、400万人を動員した大ヒット作といえるアニメーション映画である。監督は『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』を手がけた細田守。ひとりぼっちの人間の子供と、天涯孤独のバケモノが、奇妙な師弟関係からともに成長し、親子の絆を築く新冒険活劇。

『バケモノの子』の概要

『バケモノの子』とは、細田守による日本のアニメーション映画。公開は2015年7月11日で、公開から10日間で約140万人を動員し大ヒットとなった。製作会社はスタジオ地図で、キャッチコピーは『キミとなら、強くなれる』。

主人公の九太は幼い頃に母親を交通事故で亡くし、育ててくれると申し出た親戚からも逃げ出してしまう。ひとりぼっちで夜の渋谷でうずくまっていると、バケモノである熊徹に「一緒に来るか」と声を掛けられる。熊徹の後を追って、迷い込んだバケモノの世界で九太の『強くなる』ための物語が始まる。

前作同様、原作・脚本も監督が自ら手掛け、今回はキャラクターデザインにも参加している。声優を務める俳優陣も豪華で、当時の渋谷を緻密に再現していることでも話題となった。細田守作品は実際の街を入念に調べて作品が作られることで有名であり、『サマーウォーズ』では監督の奥様の出身地である長野県上田市を、『おおかみこどもの雨と雪』では監督の出身地である富山県中新川郡上市町を舞台にしている。今作は東京都渋谷区の協力のもとの制作となった。代々木公園やセンター街、図書館に至るまで、緻密に再現されている。今回の舞台が渋谷となった背景には、子どもが大人に成長するという変化を肯定する街こそが、多様な価値観があり、常に変化をいとわない渋谷であると考えたからだそうだ。バケモノの子の公式ホームページで監督は、現代社会での家族の在り方の変化と、子どもと大人がそれぞれ考えられるような作品を目指したと語っている。

『バケモノの子』のあらすじ・ストーリー

「父さん今どこにいるの、どうしてこんな時に来てくれないの」

9歳で母親を交通事故で亡くした蓮(れん)は、親戚の大人たちが引越しの手続きをしているアパートの部屋でつぶやく。親戚たちは、「あいつのことは忘れろ」「もう赤の他人なんだから」と言うばかり。父親は母親と離婚しており、すでに絶縁状態にあるのだ。唯一の肉親である父親が迎えに来てはくれず、父親のことを聞いても答えてくれない親戚も信用できない蓮は「一人で生きていく」と言い放ち、失踪する。

蓮は夜の渋谷の街をさまよい、スクランブル交差点を行く人々の中、立ちすくむ。そして警察官が少女たちを補導する様子を見てまた逃げ出す。駐輪場なのか、放置された自転車なのか、行く当てもなくその中でうずくまっていると、「やい!」と声をかけられる。声の主は人間界へ来ていた、熊のバケモノの熊徹(くまてつ)と、その悪友である猿のバケモノの多々良(たたら)だった。
熊徹に両親はどこにいるのか、と聞かれたことに反発する蓮だが、熊徹の「一緒に来るか」という言葉に、ハッとする。思わず後を追いかけるが見失ってしまい茫然としていると、ついに警察官に補導されそうになってしまう。必死で逃げるが、追いつかれそうになった蓮は、熊徹と多々良を追う決心をする。

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夜の渋谷。この人混みの中を蓮はさまよっていた。

ビルの間を抜けると、そこにはバケモノだらけの見知らぬ世界が広がっていた。バケモノ界の街、渋天街(じゅうてんがい)だ。蓮は急に怖気づいて出口を探すも見つからず、渋天街をめちゃくちゃに駆ける。しかし狼のバケモノにつかまり「皮を剥いで三味線屋に売るか?」「削り節にするか?」と脅されていると、熊徹の友人である豚のバケモノ・百秋坊(ひゃくしゅうぼう)に助けてもらう。そして熊徹と再会し、「弟子にする」と聞かされるのだ。
熊徹はバケモノ界で、宗師(そうし)という、バケモノの街の長老のようなものの跡目争いに名乗りを上げていた。現在の宗師がだいぶ高齢となったため、座を次代に譲り、引退して神様に転生することを決めたためだ。そして跡目を継ぐには強さ・品格ともに一流であることが求められる。しかし、熊徹は粗暴で弟子が一人も居なかった。跡目を継ぐためには弟子の一人くらいは居なければならないと、宗師に弟子とりを言いつけられていた。そのため蓮を弟子にしようとしていたのだった。そんな熊徹の思いとは裏腹に、弟子になることに了承せず反発する蓮だったが、断ったからといって行くところがない。熊徹もそんな蓮の状況を理解しており、うつむく蓮の様子に名前を聞く。だが、蓮は個人情報だからと名乗らず、年齢は9歳であると無言で返す。そこで熊徹は蓮に「これからお前は九太(きゅうた)だ!」と名付ける。

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バケモノの街、渋天街(じゅうてんがい)。人間界とは別の世界。

翌朝バケモノ界からの出口を探す九太は市場で、熊徹と渋天街の宗師の跡目を争っている、猪のバケモノの猪王山(いおうぜん)とその息子、一郎彦(いちろうひこ)と二郎丸(じろうまる)を見かける。猪王山は熊徹と話すうち、熊徹の新たな弟子が人間の子どもだと知り、弟子とりを猛反対する。人間はバケモノ界に住むと、心に闇を持ち、災いとなると信じられているのだ。口論となった二人は喧嘩を始めてしまう。
徐々に猪王山に押され始める熊徹を、群衆のなか様子を見守る九太だったが、乱暴者で礼節のない熊徹には誰ひとり応援する者がいないことに気が付く。そして誰も味方のいない熊徹の様子が、人間界でひとりぼっちだった自分と重なり「負けるな!」とつい応援してしまった。九太の不意の声援に驚いた熊徹は隙をつかれ、倒れてしまう。決着がつくと思われたが、現在の渋天街の長老であり跡目を探している、兎のバケモノの宗師が割って入ったことで跡目争いの決着はつかなかった。しかし負けは負け、傷だらけでふて寝する熊徹に九太は「あんた強いな」「弟子になってやってもいいぜ」と弟子入りすることを決める。

翌日から修行を開始する九太だったが、熊徹の教え方は感覚的で「ズバッ!」だの「ぎょぇ~!」だの「胸の中で剣を握るんだ」などとまったく分からない。熊徹は師匠と呼べる大人がいなかったため、九太にどう教えたらよいか分からなかったのだ。結局、自分の気持ちが相手にうまく伝わらない二人はお互いにそっぽを向いてしまう。熊徹の立ち去った後、多々良に「ここにはお前の居場所はない」と言われる九太。しかし人間界にも居場所はなく、何とかして自分の居場所を確保したい九太は「教えて、弟子は何をやるのか」と百秋坊へ教えを乞い、家事をするようになる。

しばらくして家事をこなせるようになった九太は、夕食の買い物をしに街に出る。すると猪王山の次男、二郎丸に「人間このやろ!怪獣このやろ!」と難癖をつけられる。二郎丸は父親の猪王山が「人間はそのうち手に負えなくなる」と話していたことを聞いて、九太をやっつけてやろうというのだ。二郎丸のとりまき達も一緒になって九太をいじめていると、長男の一郎彦が「こんなひ弱な奴が怪獣になどなるものか」と、止めに入る。一郎彦は二郎丸がまた九太にひどいことをしたら自分に教えるように言い、「いつか父上のようにやさしくて、立派な鼻と牙の剣士になる」と夢を語る。二郎丸はそんな強い兄にあこがれ「兄ちゃんは強ぇぜ!仙人みたいに触らずに物を浮かすんだ」と念動力が使える兄を自慢している。バケモノの中にはそんな特殊な能力を持った者も存在するのだ。一方、一郎彦の「ひ弱な奴」という言葉にショックを覚えた九太はその夜、熊徹に修行をちゃんとやってほしいと食ってかかり、また熊徹と喧嘩となってしまう。

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九太をいじめる二郎丸を止める一郎彦。

その夜、熊徹のもとには宗師が現れ「真の強さを知る手がかりを見つける為、弟子とともに各地を巡る旅に出よ」と、紹介状を渡される。自分の努力する姿を弟子に見せるのもよいという狙いからだ。百秋坊と、宗師の言いつけでは仕方がないという多々良も共に旅に出ることになった。
旅先で各地の宗師から話を聞くうちに、九太は「いろんな強さがあるんだ」ということに感動し、熊徹の様子を見て自ら学ぶことを始める。熊徹の真似をする九太に「なにやってんだ」と呆れる多々良だが、百秋坊は「子鴨と親鴨のようだ」とほほ笑む。そしてついに九太は熊徹をあしらう事ができるようにまでになり、二郎丸との喧嘩にも勝てるようになる。「強いものが好きだ」という二郎丸は、これをきっかけに九太のことを友人と認めるようになるのだ。そこから熊徹と九太はともに稽古をし、まるで親子のように絆を深めていく。

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稽古をしながら日々喧嘩をする熊徹と九太。

そして年月が経ち、九太が17歳になると、熊徹にはたくさんの若者が弟子入りをしたいと申し出るようになる。九太の強さが評判を呼ぶようになったのだ。その頃には二人の喧嘩はじゃれあいのようになっていた。そんな様子を見ていた猪王山の息子、一郎彦と二郎丸にも変化があった。立派な猪のバケモノに成長しつつある二郎丸は、弟子の増えた熊徹と、そんな熊徹のもとで強くなった友人の九太を素直に評価した。反対に一郎彦は「あんな半端者を父上と比べるな」と熊徹を見下すように話す。

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青年になった一郎彦。

いつもの喧嘩で熊徹に追いかけられていた九太は、逃げる過程で再び人間界への出口に迷い込む。九太は図書館に行き、本を手に取る。しかし小学校も途中までしか行っていない九太はまともに漢字が読めない。そこで偶然隣にいた進学校に通う女子高生である楓(かえで)に文字を聞く。その日、楓は図書館で騒ぐ同級生を注意したところ、外で待ち伏せされてしまった。それを九太が助けたことをきっかけに、楓は九太に勉強を教えることとなった。九太はそれ以降、熊徹たちには内緒で渋天街と渋谷を行き来することになる。メキメキと学力をつける九太に、楓は大学に行ってみないかと提案する。初めは無理だという九太だが、学ぶことに楽しさを感じた九太は、もっと他の世界を見たいと思うようになる。

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楓とともに勉強する九太。漢字の読めなかった九太が難しい本で勉強している。

そしてある日、高校卒業資格を得るため自分の戸籍を調べに行き、父親の現住所を知ることとなる。父親に会いに行った九太は「俺のこと覚えてますか」と問う。初めは分からなかった父親だが、「蓮?」と飛びついてくる。「どうしてたんだよ今まで」と涙ながらに聞く父は、母親が亡くなったことをしばらく後まで知らずにおり、警察が失踪した九太の捜索を打ち切った後も探してくれていたのだと知る。父親に捨てられていなかったことへの喜びと、人間界で普通の生き方をしたい、だがバケモノ界の熊徹のことも気になる、という葛藤のなか九太は迷う。人間界では「蓮」、バケモノ界では「九太」なのだ。
そんな気持ちではあったが、熊徹に人間界の学校へ行くことを相談するつもりで渋天街へ戻ると、寝床に隠していた教科書を発見されていた。「相談があるんだ」と切り出した九太だが、稽古をさぼっていた九太に熊徹は聞く耳を持たず、二人の関係はまた悪化してしまう。話を聞いてくれない熊徹に腹が立った九太は「父親が見つかった、そこへ行く。今決めた。」と熊徹のところから飛び出した。
そして九太は父親のところへ向かうが、元気のない九太の様子を思ってか、父は「辛かった過去は忘れて一緒に暮らそう」と言う。その言葉を聞いた九太は、二人が一緒にいなかった過去が「辛かった」と決めつけられたことに心を乱され、つい父親にあたってしまう。父親の元からも飛び出し、怒りを抑えられず、子どものころのように夜の渋谷をさまよう。そこで、九太は幼いのころの自分の影と遭遇する。
ショウウインドウに映る子どものころの自分の影には、胸に穴が開いていた。そして鏡に映った自分の胸にも穴が開いてた。九太は自分の中に得体のしれないもの潜んでいることに混乱し、自分が何者であるか分からなくなる。図書館まで走った九太は、そんな気持ちのまま楓に「俺はいったい何なんだ。人間かな、バケモノかな、それとも醜い怪物かな」と詰め寄る。楓は九太に「私も苦しくなることがある、誰でもそうだ、だから大丈夫」と諭し、自分もお守りにしていた、小さいころ好きだったという本のしおりを渡す。そして「分からなくなったら、思い出して」と彼女は九太に微笑んだ。

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鏡に映った現在の九太。胸に穴が開いている。

渋天街へ戻ると、街の様子が一変していた。宗師が引退の日を決め、熊徹と猪王山の試合が決まっていたのだ。試合当日、熊徹は九太が戻ってこないためかすっかり覇気をなくし、半ばやけくそな戦いをして、猪王山にやられっぱなしになる。ダウン寸前となったとき、観客席から様子を見ていた九太は、飛び出して熊徹に喝を入れる。九太の登場で熊徹は集中力を増し、九太と修行をしている時のように笑みを浮かべて猪王山を押し返し始める。その様子に一郎彦は焦り始め、「人間のくせに」と九太を睨みつける。試合の結果は熊徹の逆転勝利となった。

しかし熊徹の勝利に歓声が上がる中、異変が起きる。渋天街では、刀は鞘から抜かず戦うというルールがある。そんな刀が今、熊徹の背中に突き刺さっているのだ。一郎彦が念動力を使って、熊徹に猪王山の刀を突き立てたのだ。静まりかえる会場には一郎彦の高笑いが響く。「勝者はわが父、猪王山だ」と。
そんな一郎彦の胸には、九太が渋谷で見たものと同じ、人間にしか宿らないという闇が穴をあけていた。彼が子供のころから持っていた不思議な能力は、バケモノが使う念動力などではなく、人間の心の闇から生まれたものだった。一郎彦も人間であったのだ。

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胸に穴が開いている一郎彦。猪王山の刀を反対側の観客席近くにいる熊徹まで飛ばした。

一郎彦は幼い頃から自分は弟の二郎丸のように猪のバケモノには成長していないと感じており、九太と出会ってからは、ずっと自分は人間なのではないかと疑って生きてきた。だからこそ、人間であると皆が知っているにもかかわらず、認められている九太が憎らしくなったのであった。熊徹を傷つけられた怒りから、九太の胸にも闇の穴が開いた。怒りに任せ、自らの刀を一郎彦へ飛ばす。しかし、チコと楓のお守りのおかげで冷静さを取り戻し、切っ先は一郎彦の鼻先で止まる。実際、傷は負わなかった一郎彦だが「許さない」と九太に恨みの言葉を残し、闇に飲み込まれて消えてしまった。もはや一郎彦の中には負の感情しかないのだ。一郎彦が消えた後、九太は力を使ったためか疲労困憊してその場で崩れ落ちてしまう。

その後、九太は眠っている熊徹のそばで目を覚ます。猪王山が宗師に、一郎彦は人間界で拾った人間の子どもだと打ち明けている場面に出くわし、刀を背負い一郎彦を追って人間界へ向かおうとする。そこを多々良と百秋坊にみつかり「かたき討ちのつもりか!」と一括される。しかし九太にかたき討ちというつもりはなく、一郎彦の問題は自分の問題でもあると、確かな信念のもと一郎彦を止めるため追いかけようとしていた。そんな成長した九太の様子を見た二人は、涙ながらに背中を押す。九太が立ち去った後、「誇らしいのう…」「誇らしいぜぇ…」と思い出話を語り合う二人もまた、九太の父親のような心境なのであった。

一郎彦と決着をつけるため、九太は勉強をするきっかけとなった本を楓に預けに行く。しかしそこで一郎彦と対峙することになった。一郎彦は周囲の人間には構いもせず、我を失い戦闘を続ける。ついには火の手が上がり、街は混乱し始める。
九太と一郎彦の戦いの影響が、人間界の出来事が響きあうというバケモノ界にも爆発となって現れ始めたとき、目を覚ました熊徹は、九太が闇に取り込まれた一郎彦と決着をつけに行ったと聞く。そして熊徹は瀕死の体を引きずりながら「九太は一人前のつもりでいるが、まだ誰かの助けが必要だ。九太の胸の中の足りないものを俺が埋めてやるんだ」と宗師に言う。熊徹は宗師の神になる権利を譲ってもらい、九太の「胸の中の剣」となるため、刀の付喪神(つくもがみ)になろうというのだ。

そのころ九太は一郎彦に追い詰められていた。九太は、自分にも開いた胸の穴に一郎彦の闇を取り込み、自分もその闇と共に胸を貫いて決着をつけようとしていた。もう方法はそれしないと思ったのだ。そして一郎彦の闇を胸に取り込み始めたその時、響いたのは自分を呼ぶ多々良の声だった。そして九太の目前には炎に包まれた太刀が突き刺さった。それは付喪神に転生し、九太を助けに来た熊徹だった。

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空から降ってきた「付喪神」になった熊徹。

多々良は九太に「そいつは熊徹だ!あの野郎、お前の胸の中の剣になるんだとよ!」と叫ぶ。その言葉に九太は熊徹がいつか稽古で「胸の中の剣が重要だ」と言っていたことを思い出す。そしてそれまでの熊徹との思い出が頭の中を駆け巡った。
熊徹は九太の胸の穴の中に静かに入り、九太の胸の穴はゆっくり閉じていく。胸を押さえて涙をこぼす九太に、熊徹は「何泣いてんだ!」と喝をいれる。そして向かい来る一郎彦に、熊徹とともに対峙する九太。熊徹の声は九太の胸の中から、九太に稽古をつけているかのように響く。熊徹と二人ならばもはや九太に敵はなく、渾身の一撃が闇を打ち砕き、一郎彦も倒れるのだった。

その後、目覚めた一郎彦は、一連の騒動を覚えておらず、手首には楓からもらった九太のお守りがあるのだった。それは九太が、倒れる一郎彦に「君は俺と同じだよ。バケモノに育てられた、バケモノの子だ」と結んだものだった。そんな一郎彦のベッドのそばには、疲れて眠ってしまっている猪王山とその妻、そして二郎丸が居た。

その後、渋天街も渋谷の街も平常を取り戻した。渋天街では九太の活躍を祝うために祝賀会が開かれ、九太はバケモノたちの間を、胸を張って歩いていく。そんな九太の前に現れたのは「お呼ばれしちゃった」と笑う楓だった。高校資格を得るための高認試験の願書を持って来たのだ。「まだ受ける気ある?どうするか、蓮君が選ぶんだよ」という楓に九太は試験を受けると決め、熊徹にもらった「胸の中の剣」を心に人間界で父親と暮らすことにしたのだった。

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九太の胸の中の剣となり、満足そうに笑う熊徹

『バケモノの子』の登場人物・キャラクター

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