ハリー・ポッターシリーズの魔法具・アイテムまとめ

『ハリー・ポッター』シリーズの概要

『ハリー・ポッター』シリーズとは、イギリスの作家J・K・ローリングによるファンタジー小説シリーズおよびそれを原作とした映画、舞台、ゲームなどのメディアミックス作品である。

日本では通称「ハリポタ」とも呼ばれている。
原作小説は全7巻出版された。1997年6月に第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』が出版されると、ベストセラーとなり欧米各国の文学賞を多数受賞した。ジャンルとしては児童文学であったが、子供から大人まで幅広い世代に愛されている作品である。全世界で73言語に翻訳、出版された。
日本では1999年12月1日に第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』が発売された。人気が衰えることは無く2008年にシリーズ最終巻である第7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』が発売され、物語が完結する。その後本編終了から19年後の未来を描いた舞台用に書き下ろされた新作『ハリー・ポッターと呪いの子』が日本では2016年に発売された。
本シリーズはワーナー・ブラザース制作によって映画化され、シリーズ累計の興行成績は世界歴代3位の77億ドル越えを記録した。映画撮影が行われたスタジオ「リーブスデン・スタジオ」では映画撮影で実際に用いられたセット・衣装などが見学できる「ワーナー・ブラザース・スタジオ・ツアー・ロンドン-メイキング・オブ・ハリー・ポッター-」という見学ツアーが行われている。

1990年代のイギリスとイギリス魔法界を舞台に、魔法使いの少年ハリー・ポッターの成長と両親の仇である宿敵ヴォルデモートとの戦いが描かれている。
幼い頃に両親を亡くし伯母の家で育てられた少年ハリー・ポッターは、家族から冷遇され孤独な日々を送っていた。ハリーが11歳の誕生日を迎えた時、イギリスの魔法学校「ホグワーツ魔法魔術学校」の教員ハグリッドが訪れ、自分と亡くなった両親が魔法使いである事を知らされた。ハリーはホグワーツに入学し、そこで学び仲間と友情を育み成長してゆく。そしてハリーは、両親を殺した宿敵・闇の魔法使いヴォルデモートとの戦いに巻き込まれてゆく。
ホグワーツ魔法魔術学校を卒業するまでの7年間が描かれるハリーの成長物語である。

『ハリー・ポッター』シリーズでは魔法使いが生活する魔法界が舞台となっており、そこには人間界（非魔法界）にはない様々な魔法具やアイテムが登場する。

登場する魔法具・アイテムについて

『ハリー・ポッター』シリーズにおける魔法具・アイテムは魔法使い達が日常的に使っているものから、戦いや物語の行方を左右する鍵となる重要なものまで様々なものがある。

『ハリー・ポッター』シリーズに登場する魔法具・アイテム

魔法を使うための魔法具・アイテム

杖

杖を手に戦うハリー

杖は魔法使い達が魔法を使うときに必要なものである。
魔法使い達は呪文を唱えながら杖を決められた動作で動かすことで魔法が使える。動きと呪文、どちらかを間違えてしまうと上手く魔法が使えない。尚、熟練した魔法使いであれば呪文を唱えずに魔法を使う"無言呪文"ができるようになる。

杖は魔法使いが好きなものを使うわけではなく「杖が魔法使いを選ぶ」とされ、使用者と杖の相性がある。

戦うための武器となる魔法具・アイテム

グリフィンドールの剣

グリフィンドールの剣は、ホグワーツ魔法魔術学校の創始者の1人ゴドリック・グリフィンドールが所有していた剣である。ゴブリン（小鬼）製で、作られてから1000年以上の時が経っている。サビや腐食などの劣化を受け付けない特殊なものである。
銀に輝く刀身にルビーの装飾が散りばめられ、刀には「ゴドリック・グリフィンドール」の名前が記されている。

昔はマグル（非魔法族）相手の決闘用の剣として使われていた。所有者グリフィンドールの死後はホグワーツに残された。長い月日の中でその行方が分からなくなり「真のグリフィンドール生のみが取り出せる」と伝えられてきた。
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では、ハリーが組み分け帽子の中からグリフィンドールの剣を取り出し、巨大な蛇バジリスクと戦った。その際バジリスクの毒をグリフィンドールの剣が吸収した。その後、分霊箱を破壊する際にもグリフィンドールの剣が使われた。

『ハリー・ポッターと死の秘宝』では校長となったセブルス・スネイプがハリー達にこっそりとグリフィンドールの剣を渡すために、氷が張った湖の下に隠すという手段に出ている。
最終決戦では、ハリーの友人ネビルが組み分け帽子の中からグリフィンドールの剣を取り出し、ヴォルデモートの分霊箱の1つだった蛇のナギニを倒した。

変化させるための魔法具・アイテム

賢者の石

全ての金属を金に変え、不老不死の薬とされる「命の水」を生み出すことが出来る魔法の力を帯びた石である。「命の水」は飲んだものの寿命をはるかに延ばす効力がある。
フランスの魔法使いで錬金術師のニコラス・フラメルによって作られた。

『ハリー・ポッターと賢者の石』ではヴォルデモートが自らが復活するために賢者の石の入手を試みている。賢者の石はホグワーツで保管されていたが、ヴォルデモートに取り付かれたホグワーツ教師クィレルが賢者の石を盗み出そうとした。当時ホグワーツ1年生だったハリー、ロン、ハーマイオニーの活躍により、賢者の石は守られた。
その後、ダンブルドアはニコラス・フラメルと話し合い、悪用しようとする者の手に渡る前に賢者の石を破壊することを決めた。「命の水」を飲み延命していたフラメル夫妻はその後しばらくしてから亡くなったとされている。

移動するための魔法具・アイテム

箒

箒を持つハリー（写真中央）

箒は、魔法使い達がまたがることで空を飛び移動することが出来る魔法具である。
乗りこなす為にはある程度の練習が必要となり、ホグワーツ魔法魔術学校でも1年生から飛行訓練とよばれる箒に乗る授業がある。

ポートキー／移動キー

指定した時間にポートキー（移動キー）に触れるだけで、予め設定した場所に移動することが出来るアイテムである。
触ることが出来れば複数人同時に移動することが可能で、非魔法族（マグル）も使用可能である。
靴やヘアブラシ、ハンガー、缶、ケトル、バケツ、優勝カップなど、様々なものをポートキーにすることができる。生き物でなければ、なんでもポートキーにすることが可能だ。

魔法界では、許可なくポートキーを作るのは違法で罰則がある。

使用時、使い慣れない人は乗り物酔いのように気分が悪くなる場合がある。
映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』ではハリーが初めてポートキーを使うシーンが描かれている。ポートキーに不慣れなハリー達は移動後に上手く着地できず、どさりと地面に重なるように落ちている。ポートキーでの移動に慣れた人であれば、上手く着地できる。

フルーパウダー／煙突飛行粉（えんとつひこうごな）