あさドラ!(浦沢直樹)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『あさドラ!』とは日本の漫画家・浦沢直樹が描くヒューマンSF漫画。2018年10月から小学館の漫画雑誌『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載が始まった。戦後の名古屋・東京を舞台に、主人公の少女浅田アサが飛行士としてたくましく成長していく姿が描かれている。また、突如現れた巨大怪獣の謎を追うというストーリーも絡んでくる。タイトルはNHKの連続テレビ小説、いわゆる「朝ドラ」に由来している。タイトルの別表記は『連続漫画小説あさドラ!』である。

第2次世界大戦の復員兵で、戦時中は一式陸上攻撃機のパイロットだった。本人曰く「空の勇者」だったという。
復員後、名古屋に帰ってきたが、家族は空襲で亡くなっていた。
飛行機に乗る仕事を探すも免許がないため、まとまった金を得ようとアサを誘拐することを思いつく。
伊勢湾台風の猛威の中、天真爛漫なアサとの会話の中で自首することを決意する。しかし台風後の惨状を目にした後、麻薬の売人の飛行機を奪いアサとともに被災者におにぎりや水を配った。
その後アサと共に「浅田アサ商会」を設立する。戦時中上官だった実相寺の訪問を受け、対巨大怪獣作戦に関わるようになる。
強面な風貌で笑顔が似合わない。飛行機に関することはアサに厳しく指導してきた。

きぬよさん

名古屋市で食堂を切り盛りしていた女性。常連客であった春日に巻き込まれる形でアサと知り合う。
「ただのババァじゃねえ」と春日に言わせる、アクの強い女性である。しかしアサの頼みを聞き入れ、被災者へのおにぎりや水筒を用意するのを手伝った。
1964年の段階では東京に引っ越しており、両親がいなくなったアサと弟妹を引き取り、親代わりとして面倒を見ている。

早田正太(はやたしょうた)

アサの幼馴染。年齢はひとつ上。アサからは「正ちゃん」と呼ばれており、アサに恋心をいだいている。丸坊主でランニング用のタンクトップを着ている事が多い。
1959年の時点ではマラソン選手だった父や2人の兄から期待を寄せられ、東京オリンピック出場を目指す少年であった。
マラソンのトレーニングで小牧まで走っていたせいで台風の被害からは免れた。
しかし1964年の東京オリンピックには出場は叶わず、次回のメキシコオリンピックを目指してトレーニングに励んでいる。
新聞配達仲間のミッキーという男性から、怪しげな薬をもらう。

正太の父

正太の父(中央)、後ろの2人は正太の兄

正太の父。
元マラソン選手で、息子3人もマラソン選手に育てる。
厳格な父親で、正太に期待し過酷なトレーニングを課していた。

早田正一(はやたしょういち)

正太の長兄。角刈りで父や弟の正次と見分けがつかない顔をしている。
マラソン選手としてトレーニングを積んでいたが、出場するはずだった1940年東京オリンピックが戦争のため中止となった。
父親の言うことには絶対服従で、正太に過剰な期待をしている。

早田正次(はやたしょうじ)

正太の次兄。兄とそっくりな容貌をしている。
兄と同じくマラソン選手としてトレーニングを積んでいたが、戦争で足を負傷してしまい選手生命を断たれた。
父や兄と同じく、正太に厳しく接する。

産婦人科の先生

名古屋市南区にある田中産婦人科の院長。高齢で頼りなさそうな風貌をしている。
アサの母親が産気づいたためアサに呼び出される。しかし台風を理由になかなか腰を上げようとしない優柔不断な性格で、アサに叱られる。
自転車で先に向かうが、アサに合羽を貸したことが誘拐のきっかけとなってしまう。

ヨネちゃん

アサの高校の同級生。背が高くスタイルがいい。普段はメガネを掛けており、外すと何も見えなくなってしまう。気が小さく、よくアサを頼りにすることが多い。
芸能界を夢見ており、ミヤコちゃんと一緒に歌や踊りの練習に励んでいた。
芸能事務所の人間から1人だけスカウトされ思い悩むも、アサの後押しもありオーディションを受ける。
元キャバレーの支配人であった野呂のプロデュースで、レコード会社と契約し「野間陣マリリン」としてレコードデビューする。

ミヤコちゃん

アサの高校の同級生。小柄でトランジスタグラマー。活発な性格で、アイドルになるための練習ではリーダーシップを取っていた。
ヨネちゃんと一緒に芸能界を夢見ていた。
愚連隊に乱暴されそうになっていたところを助けてくれた女子プロレスラーに憧れ、自らもプロレスラーを目指すようになる。

リバー・エスリッジ

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@crab10257

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