ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード(WA5)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード』とはメディア・ビジョンエンタテインメントが開発したPlayStation 2用のロールプレイングゲーム(RPG)で、略称は『WA5』。かつて高度な文明が存在した世界「ファルガイア」。物語は古代兵器「ゴーレム」を発掘するゴーレムハンターを目指す少年ディーンが、謎の女性アヴリルとの邂逅を果たすところから始まる。本作はシリーズ10周年という節目の年に登場する記念碑的な作品であると同時に、新たな地平を切り開いた作品となっている。

12000年前の古代文明時代に製造された巨大ロボット。当初は産業用に開発されていたが、やがて軍事目的に転用されるようになり、穏健派と強硬派の当時の科学の最先端技術を投入されていった。現在、ゴーレムはベルーニ族や人間が生活するために必要な資源となっているが、ゴーレムを生産するための技術は既に失われている。主に遺跡から発掘されており、発掘したゴーレムを研究して得た技術により、現在の科学技術が支えられている。また、ゴーレムはベルーニ族にとって権威と支配の象徴となっており、自分達の地位を守るために発掘を繰り返し、ファルガイアをより疲弊させている。

ヨトゥンヘイム

12000年前に強硬派が穏健派のゴーレムであるアースガルズに対抗すべく切り札として開発したゴーレム。12000年の間、起動した者はいなかったが、ヴォルスングによって起動し、アースガルズと激闘を繰り広げることになる。強大な力を持ち、主な武装は莫大なエネルギーを発射する「ダークネスティア」。

ゴーレムハンター

ベルーニ族からゴーレムの発掘を許可されている人間を指す。ゴーレムハンターギルドに登録し、ライセンスを取得することでゴーレムの発掘が許可される。また、ライセンスを取得することでファルガイア・エクスプレスに自由に乗車できるようになり、土地を移動する際の申請が免除されるようになる。その他にも警察的な権限やARMが与えられるようになるため、一攫千金や自由を求めて、ゴーレムハンターを夢見る人間は後を絶たない。多くの特権が得られるため、ライセンスを取得するための条件は厳しく、テストを13回クリアして見習いになり、その後ギルドが認める66回の活躍を経て、初めて本採用となる。

モノホイール

1つの巨大な車輪を回転させながら高速で移動する一輪バイク。列車代わりの移動手段として使用されていたが、動力源となるゴーレムパーツがベルーニ族の厳しい管理下に入ったことで入手が困難となり、現在は新たなモノホイールの製造ができなくなっている。

砂食み症候群

人間だけが発症し、高熱と共に死に至る原因不明の病。ファルガイア全土で広まっており、人間の力では特効薬を作ることや用意することができないため、犠牲者が増え続けている。実際はTFシステムの稼働実験によって症状が引き起こされており、その理由を知らない人間達は病だと信じ込んでいる。

Ub

「Unaccept Beruni(ファルガイアに受け入れられないベルーニ族)」を意味する環境不適合症。ファルガイアに存在する抗体成分で、人間などファルガイアの原住生物には無害だが、宇宙から入植したベルーニにとっては有害な成分となっている。予防手段が無く、一度発症すると完治不能となり、投薬や手術による治療もほとんど効果が無いため、多くのベルーニ族が犠牲となっている。

TFシステム

12000年前、科学技術の発達に伴い疲弊していったファルガイアを再生するため、星全体の環境を改造する目的で造られた装置。当時の強硬派の指導者であったリリティア自らが設計し、12000年前に1度だけ稼働実験が行われたが、穏健派の妨害により次元の乱気流が発生し、実験は中止となった。現在、Ub成分によって滅亡の危機に瀕したベルーニ族は、TFシステムを稼働させることでUb成分を除去できることに着目し、ファルガイアをベルーニ族にとって都合のいい環境に改造することを目論んでいる。しかし、惑星改造は、人間を含むファルガイアの原住生物を全て死滅させることになるため、ベルーニ族の中でも意見が分かれ、原住生物を滅ぼしてでもTFシステムを稼働させることを推進する者達が強硬派、反対する者達が穏健派に分類されている。TFシステムをフル稼働させるためには、当時の王家の遺伝子情報とパスワードが必要となっており、低出力の稼働では砂食み症候群程度しか発生させられない。このため、ヴォルスングは王家の血を引くアヴリルを必要としていた。

次元の乱気流(ディメンショナル・タビュランス)

12000年前、リリティアがTFシステムの稼働実験を行った際に、穏健派の妨害によりシステムが暴走したことで発生した事故。TFシステムのエネルギー切れにより消滅し、この事故による被害者は0とされていた。しかし、実際には次元の乱気流に巻き込まれたリリティアの精神が12000年後に飛ばされ、ディーン達と旅をしていたアヴリルの精神と入れ替わっていた。

ダークネスティア

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