トランスポーター2(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『トランスポーター2』とは、2005年に公開となったフランス、アメリカのカーアクション映画。製作・脚本は『TAXi』シリーズ等で知られるリュック・ベッソン、監督はルイ・レテリエ。2002年の映画『トランスポーター』の続編。裏社会で名の知れたプロの運び屋ジェイソン・ステイサム演じる主人公のフランク・マーティンが舞台を南仏からマイアミに移して悪と立ち向かう。ジェイソンのアクション、格闘技術はもちろんのことヒューマンドラマの要素も加わり、さらに魅力的なフランクを見ることができるシリーズ第2作目。

『トランスポーター2』の概要

『トランスポーター2』とは、2005年に公開となったフランス、アメリカのカーアクション映画。製作・脚本は『TAXi』シリーズ等で知られるリュック・ベッソン、監督はルイ・レテリエが務める。
当初は前作『トランスポーター』がそれほどヒットしなかったため続編の予定はなかったのだが、DVDが大ヒットしたため続編『トランスポーター2』の制作が決定した。
『トランスポーター2』は、アメリカ公開が2005年9月2日で、その週の週末にはアメリカ全土で1600万ドルの興行収入となり、最終的に全世界での興行収入は8910万ドルとなった。前作の二倍となり、全米初登場一位を記録した。

アメリカの映画評論サイトRottenTomatoesでは、122人の批評家からのレビューでは支持率は52%、10点満点中5.41点の平均評価を獲得している。
批評家からは「フランクに焦点を当てた『トランスポーター』続編で『トランスポーター』ファンには最高に楽しい映画だ」と言っている。
また、Metacriticでは、29件のメイン批評家のレビューに基づき56点の平均スコアを獲得しており、シカゴサンタイムズのロジャーエバートは、映画に4つ星のうち3つ星を与え、「一作目よりもいい作品だ」とコメントしている。
劇場公開の1年後、ルイ・レテリエは無修正版のトランスポーター2をDVDにてリリースした。 無修正リリース版は、劇場カットより約25秒長く、特に病院からのカーチェイスやプライベートジェットのシーンは、改善されたCGIが含まれている。 このDVD版には、劇場版より、さらに暴力的な映像、ヌードシーンが含まれている。
2008年には続編の『トランスポーター3 アンリミテッド』が公開された。

主人公フランク・マーティンは、裏社会で名の知れたプロの運び屋「トランスポーター」として南仏で仕事をしていた。契約を守る、契約者の名を聞かない、依頼品を開けないという絶対ルールを自らに課し、任務を遂行してきたフランクだったが、この世界から足を洗うためマイアミに引っ越しをする。
穏やかに生活をしていたフランクの元に、ある日フランクの噂を聞きつけた連邦麻薬対策委員長のジェファーソン・ビリングスが訪れ、仕事の依頼をされる。それは、休暇に入った運転手の代わりをフランクにしてほしいという依頼で、自分の6歳の息子ジャック・ビリングスの送迎の仕事だった。
ある日、フランクはジャックの定期健診のために行きつけの病院を訪れる。しかし、行った先の病院には、ジャックを狙う麻薬カルテルの国際テロリスト集団が待ち構えていた。悪の組織のボスの愛人である殺し屋ローラは看護師に扮し、他2名は医師に扮していた。
フランクは院内の異変に気付きジャックを連れて立ち去ろうとするが、看護師と医師に扮した殺し屋に見つかり発砲され乱闘となる。なんとかジャックを守り、敵を倒して病院を後にしジャックの家へと向かうが、ジャックの自宅前に先ほどの看護師に扮した殺し屋ローラが先回りして、すでに待ち構えていた。ローラはジャックに銃を向けフランクを脅してフランクとジャックを彼らのアジトに連れていく。
そこで組織のボスであるジャンニ・チェリーニがジャックに殺人ウイルスを注入し、家族に身代金を要求する。ジャックの父ジェファーソンは、フランクが裏切り、誘拐をしたのではないかと疑うが、とりあえずは、要求された500万ドルを用意する。しかし犯罪組織の本当の目的は身代金ではなく、ジャックを利用した大量殺人だったのだ。
ジャックの体内に注入されたウイルスは殺人ウイルスで空気感染し、感染したら死に至るというウイルスだった。
ジャックはその後警察によってトラックの荷台に閉じ込められているのを発見され、家族の元へ帰った。しかし、注入された殺人ウイルスにより正体不明の熱に襲われ、その間にもウイルスは空気感染して両親にもうつっている。
フランクはバカンスでマイアミに来ていたタルコニ警部に協力を依頼し、悪の組織のアジトを突き止めて解毒剤を一つ入手することに成功し、それをジャックに注射する。
ジェファーソンはすでにウイルスに感染しているが気づいておらず、麻薬撲滅サミットが行われる会場に到着している。
ジャンニの目的通りにウイルスに感染してしまったジェファーソンは、知らないうちに彼から放出されるウイルスで大統領を含むサミット出席者にウイルス感染させてしまい、最大の危機が迫っていた。
会場では既にウイルスに感染した人が次々と倒れていく。そして、ここからフランクの解毒剤を求めたジャンニ追跡劇が始まる。

前作ではBMWだったフランクの愛車は本作よりアウディA8に変わっており、前作よりもパワーアップしたフランクのドライビングテクニックが堪能できる作品だ。
また、ただのカーアクション映画ではなく、ヒューマンドラマの要素も加わり、さらに魅力的なフランクを見ることができる。

『トランスポーター2』のあらすじ・ストーリー

フランク・マーティンの出勤

一台のアウディA8が、他には一台も止まっていないがらんとした立体駐車場のワンフロアに止まっている。
運転席にはフランク・マーティンが座っている。フランク愛用の腕時計オフィチーネ・パネライのアラームが鳴るとエンジンを掛けようとする。とその時金髪の若い女性がフランクの乗るアウディの窓をノックする。
フランクが窓を開けると「タイヤがパンクしているから変えるのを手伝ってほしい」と言う。フランクは「仕事に遅れるから手伝うことはできない」と言うと女性は銃をフランクのこめかみに突きつけ車からおりるように指示する。
こんな状況でも落ち着いたフランクは「後悔するぞ」と言いながらゆっくり車から降りると、そこに女性の仲間が4人現れフランクの車に乗り込み車を奪おうとする。しかしエンジンがかからない。前作同様、フランクの車は暗証番号を入れないとエンジンがかからないようになっているのだ。4人の男たちは力づくで暗証番号を言わせようとフランクに殴りかかるが、フランクは秒速で車泥棒を倒してしまう。

ハプニングで時間が押してしまったが、フランクは皮手袋をはめなおし、暗証番号を入れてエンジンをかけ、落ち着いて目的地へと向かう。ジャスト15時に着いたそこは、小学校だった。

ジャックのお迎え

15時のベルと共に小学生がエントランスドアから一気に出てくる。
そのうちの一人の男の子ジャック・ビリングスは、学校から出てくるとフランクが待つ車に乗り込んだ。フランクはジャックの専属運転手が不在の間、代わりの運転手として任務を請け負っていた。

車に乗るや否や今日学校であったことを嬉しそうにしゃべり始めるジャックにフランクは、二人の間のルールを思い出させる。
「ルール1、車に敬意を払う」「ルール2、挨拶をする」「ルール3、シートベルトを締める」というルールだ。
ジャックは素直に座る姿勢を正し、フランクに挨拶をして、シートベルトを締めると車は静かに出発した。
フランクにとても懐いているジャックは道中なぞなぞをして楽しみながら海岸線を通り家へと向かう。

ビリングス一家

ジャックの家に車が着く。入り口の門は厳重な警備となっており、2人のボディーガードが許可したもののみ先へと進むことができる。

フランクが運転する車は、門を入って家の玄関前に着いたが、そこではジャックの父ジェファーソンと母オードリーが口論していた。
フランクはジャックが両親の喧嘩を見ないように配慮し少し先まで車を進める。そしてジャックにクイズの最後のヒントを出し考えさせる。

口論が終わったところで母オードリーがジャックのところまでやってきて、オードリーからなぞなぞの答えをこっそり聞いたジャックはようやくすっきりする。

ジャックは車から降りておやつを食べに家に入っていき、オードリーは残ってフランクと少し話をする。

フランクにとてもなついているジャックだが、フランクがこの仕事を引き受けてからまだ1か月ほどしか時間は過ぎていなかった。オードリーはフランクに、「不在中の運転手トニーが戻って来てもジャックの運転手をこのまま続けてほしい」とお願いするが、フランクは「これは自分の従来の仕事ではない」と言って断る。

そして、オードリーは先ほどのフランクの気遣いのおかげでジャックに夫婦喧嘩を見られなかったと感謝の意を表す。感極まって夫の愚痴をフランクにぶつけ始めるが、ハッと他人に夫婦の愚痴を言ってしまったことに気づき口を噤む。そんなオードリーにフランクは「いつでも困ったときには呼んでくれ」と言う。

フランクが帰る直前に、オードリーは、明日ジャックを年一度の健康診断のためクリニックに連れていくこと、そのあとジャックのサプライズのバースデーパーティーを企画していることを言う。本来ならばフランクは週末は就労日ではないのだが、明日はフランスからくる友人タルコニ警部を空港に迎えに行く他は用事がないので、喜んでジャックの送り迎えの仕事を引き受けることをオードリーに伝えた。
オードリーはありがたくフランクの申し出を受け入れた。同時に警備仲間の間ではフランクは孤独な男として通っているので、フランクに友達がいたことに喜びと驚きをあらわにする。

フランクはフランスからの来客のことを「友達っていう感じじゃないよ、フランス人だよ」とジョークで返す。

ジャンニ率いる悪の組織

悪組織のボスのジャンニが仲間とのトレーニングをしている

ジェファーソン家の外には怪しげな青いバンが止まっている。車の中にはジェファーソン家の会話を敷地の外から盗聴している人物がいたのだ。それはジャックを狙う悪の一味だった。

その悪の組織のボスであるジャンニ・チェリーニの家では、ジャンニが剣道の竹刀を使って大勢を相手にトレーニングを行っている。圧倒的な強さを見せつけトレーニングを終えたところに手下のマックスから、「明日のジャックのクリニックは9時でコンファームされた。しかし予定変更で母親が連れていくのではなく、運転手フランクがクリニックへ連れていくらしい」と先ほど盗聴した内容の報告を受ける。
ジャンニがトレーニングを終えて屋敷に入るとサロンに男性たちが座っていた。彼らは、殺人ウイルスを開発した科学者ディミトリなどビジネスの相手だった。

殺人ウイルスを使った犯行

男性のうち一人がアタッシュケースからウイルスと解毒剤を渡すと、「今日は解散、明日会おう」といいその場を後にする。ジャンニはウイルスと解毒剤を金庫に入れてその場は解散となる。

オードリーの孤独

一方フランクは一人で家にいた。晩ご飯に注文したピザのエキスプレスデリバリーが予定の時間を過ぎても来ないと電話でクレームを入れている。電話で苦情を言っている最中にブザーがなり、ドアを開けるとそこには酔っぱらったオードリーがいた。

オードリーは、寂しさを紛らわすためにフランクを訪ねて来たのだった。しかし、そんなオードリーの誘惑に負けることなくフランクはオードリーに手を出さず家に帰す。オードリーは帰り際に「ありがとう。やさしさに飢えていたんだわ」と言い静かに帰っていく。

悪の組織が動き出す

一夜明けた翌日朝、悪の一味はフランクより先にジャックが健康診断のため向かっているクリニックへ先に行って入り込み、ジャックを狙う計画を進めている。

フランクとジャックがクリニックへ向かっている間に、ジャンニの愛人ローラ率いる悪の一味は受付のナースとドクターを銃殺し、遺体を物置の中に隠してジャックとフランクを迎える準備を整えていた。
フランクはジャックを連れて地下駐車場からクリニックへ上がるエレベーターを待っている。注射が怖いジャックにフランクは、「やるかどうかわからないものに恐怖を抱くのはばかげているよ」そして「ジャックに痛いことはさせない、約束だ」といい、フランクのルール「ルール4、守れない約束はしない」をもってジャックに誓う。
エレベーターから降りると、フランクは受付にいる女性にコブリン先生を呼んでもらうが、コブリン先生は休みでタイバーグ先生が変わりだという。ジャックはいつも受付にいるローラさんはどうしたのか?と聞くと、ローラも病気で休みだと言う。
実は受付の女性というのは先ほど銃を放った悪の一味の殺し屋ローラで、タイバーグ先生も悪の一味だったのだ。ジャックはいつものコブリン先生がいいというが、偽タイバーグ先生は、何とかなだめすかしてジャックを納得させ部屋に入れる。

旧友タルコニ警部がマイアミに

ジャックと一緒に診察室に入ろうとするフランクを、偽タイバーグ先生は何かと理由をこじつけてジャック一人で診察室に入るように仕向ける。

フランクには外で待つように言ったところで、ちょうどフランクの携帯電話がなった。今日空港まで迎えに行く予定のパリから来たタルコニ警部だった。予定より2時間早く空港に着いたというのだった。

クリニック襲撃

フランクが電話でタルコニ警部と話している間に、受付の電話がなり、ふと受付を見ると、受付にいた看護師の靴が目に入る。なんと真っ赤なハイヒールを履いているのだ。不審に思って注意深く見ると、太ももには看護師にそぐわない「DEATH BY RABBIT」というタトゥーが入っている。どう見ても看護師には見えない。
電話は「ドゥニーズ先生は今日いるか?」という問い合わせだったのだが、受付の看護師は今日は休みだという。ところがその端から、ドゥニーズと名の入った白衣を着たどでかい人相の悪い男性がジャックのいる診察室へと入っていった。彼も悪の一味のヴァシリーだった。
タダならぬ雰囲気を感じたフランクが、ふと目の前のドアを見ると中から血が流れ出てきている。フランクは、まだ話し中だったタルコニ警部にタクシーでフランクの家に行くように言って電話を切ると、ジャックのいる診察室に入っていった。

フランクの活躍

白衣を着た悪の一味はすでにウイルスの入った注射器を隠し持っていて、いつでもウイルスをジャックに打てるようにスタンバイしていた。
フランクに感づかれたと思った悪党はなんとかしてジャックにウイルスの注射を打とうと乱闘になる。
フランクは乱闘の末、2人の男性を倒し廊下に転げ出る。するとそこにはローラが両手に銃を持って待ち構えていた。2丁の銃で乱射され、ぎりぎりのところで逃げるフランクとジャックだった。
フランクはクリニック内にあったガスボンベを銃で撃ち爆発させ、その隙にジャックを連れて全壊したクリニックから逃げきった。2人を取り逃がしたと悟ったローラは、地下駐車場で待つ仲間に連絡をし、フランクの車に爆弾をセットさせる。

そんなことを知らないフランクは、ジャックを車に乗せてクリニックから走り去る。
外まで追いかけたローラは駐車場から出てくるフランクの車に乱射するが、フランクはそのまま走り去っていく。
ジェファーソン家ではジャックのサプライズ誕生日会を企画して、たくさんの子供たちがプールやその周りで楽しんでいた。
いつも不在の父ジェファーソンもジャックのために誕生日プレゼントを用意して現れる。オードリーが何を用意したか聞くとジェファーソンは、野球用具一式を用意したという。しかしそれはジャックが1年前にはまっていたスポーツで、今は野球をやめてサッカーに打ち込んでいた。いつもそばにいない父親は息子のことを全く知らなかったのだ。

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