冷たく厳しい現実と小さな希望を描いた感動映画まとめ!『ウィンターズ・ボーン』など

ここでは主人公が冷たく厳しい現実に直面しつつも、小さな希望を見出していく感動映画をまとめた。アメリカの山奥の村を舞台に家族を守ろうと奮闘する少女を描いた『ウィンターズ・ボーン』、辛い過去を抱えた兄弟が母の死をきっかけに再会する『光のほうへ』などを紹介している。

▼『ザ・ロード』

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"アテもなく彷徨う父と子の、過酷で絶望的な彷徨いの末に希望はあるのか?"

コーマック・マッカーシーの原作を、ジョン・ヒルコート監督、ヴィゴ・モーテンセン主演、ロバート・デュバル、ガイ・ピアース、シャーリーズ・セロンなどが出演した2009年の作品。生物が絶滅して崩壊した近未来の世界を舞台に、父親と幼い息子があてもなく漂流して歩き続ける。生き残ったわずかな人々が互いを食らうという狂気の中でも父は決して正気を失わず、息子に人としてのモラルを語り続ける。彼らの行く末には何が待っているのか?

小さな希望が次々と消えて行く絶望的な彷徨いの中にあっても、父親が息子に教え続けた人間としての尊厳は、ラストに確かな希望として提示されるのだ!

『ザ・ロード』予告編

絶望の描き方が抜群にうまく、同時に希望の匂わせ方も憎らしいほどにうまい。「絶望」のほうのインパクトが強すぎて、素晴らしい映画なのに2度とは見たくない。

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一つの希望をかなえると、次の絶望が現れ、それでもまだ希望を信じて前に進むしかない、あまりにもちっぽけな人間が切ない。

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明るい声が小さく聞こえるエンディングで、彼等の未来に希望がある事をうっすらと感じ取れ、最後の最後でようやくホッとして…じんわりする事が出来ました…。

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▼『ビューティフル』

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”余命わずかな男の最後の決意と愛情は、ひっそりと心に生きていくのだ。”

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督・脚本、ハビエル・バルデム主演による2010年の作品。スペインで、情緒不安定でヤク中の妻と2人の子供と暮らしているウスバルは、生活のために麻薬取引から移民への不法労働の手配といった裏の仕事も請け負っていた。しかし、彼は自身が末期ガンであることを知る。彼は、自身に迫りつつある死の恐怖と闘いながら、残された時間を家族の愛を取り戻すために生きることを決意する。

死期を悟った自堕落だった男が最後に残そうとしたものは、小さな希望として、確かに人々の心に静かに息づいていくのだ...。

『ビューティフル』予告編

主人公が子供たちに遺したものは、家族で抱き合ったぬくもりだけだ。それでも闇の中から一片の希望を見いだそうとしたウスバルの姿は残像のように記憶に焼きつく。

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現実の醜さの上に、いや醜い現実の上だからこそ美しい人間の魂を描いた希有な映画です。

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ウスバルのすることは、表面的には失敗ばかりだったが、人との交流においては何かを残すことができたのだ。

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▼『ひかりのまち』

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”孤独な日々を送る家族に、ある小さな出来事から優しい光が差すのだ...。”

マイケル・ウィンターボトム監督、シャーリー・ヘンダーソン、ジーナ・マッキー主演による1999年の作品。シングル・マザーの長女、伝言ダイアルで恋人探しをする孤独なウェイトレスの次女、出産間近な元教師の三女の3姉妹。それぞれに孤独で寂しくてちょっとツラい日々を過ごしながらロンドンの街で暮らす三人の、日常に起こるちょっとした出来事を手持ちのカメラによりリアルに、しかし淡々と描いた作品。

寂しく孤独な日々。そんな中で人と人を繋ぐ心の温かさを、ロンドンの街の灯りは優しく照らしていく。そしてちょっとした奇跡が...。

『ひかりのまち』予告編

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@taka_ribado

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