ターミネーター2(T2、Terminator 2: Judgment Day)のネタバレ解説まとめ

大ヒットを記録したジェームズ・キャメロン監督のSFアクション大作「ターミネーター」の続編。核戦争後の西暦2029年、抵抗する人類の指導者コナーの母親暗殺に失敗した機械軍は、1994年の過去の世界に新型ターミネーターを送り込み、少年時代のコナーを抹殺しようとする。前作で「史上最強の悪役」としてスクリーンに登場したアーノルド・シュワルツェネッガーが、今度は少年時代のコナーを助けるヒーローとなる。

『ターミネーター2』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

"I'll be back”(すぐに戻る)

サラ、ジョンと共にダイソンの案内でサイバーダイン社に侵入、警備員の通報でロサンゼルス中から集まった警官隊が包囲する中、ダイソンの犠牲により研究の全てを破壊することに成功し、エレベーターで下に下りると、正面玄関はSWATに包囲されていた。T-800はエレベーターの中でサラとジョンに「ここにいろ。すぐ戻る(I'll be back)」と言い、SWATを蹴散らしトラックを奪って戻って来る。

前作では、サラが保護されている警察署にやってきた悪役のT-800が、受付の署員に待つように言われ、「I'll be back(また戻ってくる)」と言い残して去ったと思いきや直後に車で突っ込んでくるというシーンに使用されていた。このセリフは、シュワルツェネッガーが以降の出演作やマスメディアへのインタビューでも使うような代名詞にもなっていて、本作の使用が「I'll be back」を流行らせるきっかけとなったと言っても過言ではない。

"Hasta la vista,Baby!”(地獄で会おうぜ!)

T-800の捨て身の攻撃を受けて横転したタンクローリーから漏れだした液体窒素を大量に浴び、瞬く間に凍結して氷の塊になったT-1000。
留めの一発の弾丸を放つ前にT-800がつぶやくセリフ。

名セリフとともに放った弾丸で木っ端みじんに吹っ飛んだT-1000の姿に、これですべてが終わったと思わせる名シーンだが、スペイン語風の決め台詞「Hasta la vista, Baby!(アスタ・ラ・ビスタ、ベイビー!)」は有名となり、ロックバンドのU2が同名のライブアルバムを作っているほか、1992年アメリカ合衆国大統領選挙においては「共和党から対立陣営へのメッセージ」として用いられ、その後も政治的な文脈でたびたび使用されている。
なお、スペイン語版にはこの台詞は存在せず、代わりに「Sayonara, Baby!」となっている。また、日本語字幕や吹替版では意訳され「地獄で会おうぜ!」または「さっさと失せろ!」となっているが、本来の意味は「また会う日まで」。

”I know now why you cry.But it's something I can never do."(人間が泣く気持ちが分かった、俺は泣く事はできないけど。)

ターミネーター対ターミネーターの最後の超絶な戦いが行われ、T-800は見事、T-1000を溶鉱炉の中に葬った。しかし、それはジョンを守り抜き戦い抜いたターミネーターとの別れも意味していた。T-800は自分の中にあるチップが、将来夕ーミネーターの研究素材として人類滅亡の危険性を秘めていることを懸念し、自らを溶鉱炉に沈めるよう頼んだのだ。ジョンは泣きながら引き留めようとする。そんなジョンに対しT-800はこのセリフを返した。

当初は機械らしく一般人も関係なく傷つけるターミネーターが、ジョンと触れ合うことで最後はプログラムにはない感情と涙を理解した。
自分を守り命令を聞くT-800と行動を共にするうちに彼に親近感を感じていたジョンが、T-1000の追撃が終わった後のホッとした瞬間に訪れるT-800との抱擁する別れのシーンはとても切ない。

『ターミネーター2』の裏話・トリビア・小ネタ

ジョン役には素人の少年をスカウト

少年時代のジョン・コナー役には、当時13歳で演技経験のない素人の子供だったエドワード・ファーロングが抜擢された。
キャスティング担当者のマリ・フィンが「リンダ・ハミルトンとマイケル・ビーンに似た少年」を探すべく、あちこちのボーイズクラブを訪問していた時に偶然見つけた子供で、バスケットボールをしていた彼を見て直感的に「イメージにぴったり」と判断したという。さらにマリ・フィンは、キャメロン監督に見せるために持っていたポラロイドカメラでエドワードの写真を何枚も撮影したのだが、彼が家に帰って親にそのことを話すと児童ポルノのビデオ撮影と勘違いされたらしい。
因みに、本作の撮影期間が長かったため、最初に撮影した砂漠のシーンをよく見るとそのシーンだけ明らかにエドワードが幼く見え、撮影終盤では多少の声変わりもしてしまったそうである。

当初T-1000はパンクロッカーだった

T-1000の役のキャスティングには、当初はイギリスのパンクロック・ミュージシャン、ビリー・アイドルが予定されていたという。ビリー・アイドルといえば、1991年の『ドアーズ』や1998年の『ウェディング・シンガー』など、俳優として映画にも出演している。しかし、キャメロン監督は敢えて無名の俳優、ロバート・パトリックを起用する。当時はまだ駆け出しの俳優であり、選ばれたきっかけは「ダイ・ハード2」でテロリストの一人の役で出演した映像を含むオーディション用ビデオを見た瞬間で、彼の独特な雰囲気を気に入ったそうだ。
因みにその後、直接ロバートの演技を見るために対面したところ、彼がキャメロンの師であるロジャー・コーマン監督の映画に関わっていたことを知ってすっかり意気投合。こうして正式にT-1000の役はロバート・パトリックに決定したという。

予告編は『機動警察パトレイバー』が参考になった

特殊効果は、前作と同じくスタン・ウィンストンが担当しているが、ウィンストン曰く「キャメロン監督は、もう狂っているとしか思えないような、何百種類もの不可能な効果を提案してきた。『T2』の最初の2分間に書き込まれた効果だけでも、前作の映画全体の効果より多かった」とのこと。
さらに予告編に関しても、キャメロンはウィンストンに「映画のワンシーンを抜き出しただけの、よくある普通の予告編は作りたくない」と、わずか14万ドルの予算で撮影を依頼した。実はこの予告編を依頼する直前、キャメロンは自身の監督作品である『アビス』の宣伝のために来日した時に、押井守監督の『機動警察パトレイバー the Movie』を観て「これは素晴らしいアニメだ!」と大感激した。ベルトコンベアーで大量生産されるT-800のイメージを『機動警察パトレイバー』から影響を受け、参考にしたという。
そこでウィンストンは、1作目で使用したパペットを再利用して「ターミネーターが工場で大量生産されている映像」を撮影し、たったの5日間で予告編を完成させたのである。

ターミネーター2”特別編”に前作のヒーロー”カイル”が登場

オリジナル公開版では、撮影されていながら上映時間の都合などからやむなく削除されたシーンがいくつかある。
その中で、サラが病室の中で見る夢のシーンがあり、その夢には前作で結ばれたサラの夫でありジョンの父親であるカイル・リースが登場する。夢の中でサラを励ましたり、ジョンを守るよう説得するのだが、そこには重要なセリフが存在する。
”The future is not set. There is no fate but what we make for ourselves."(未来は変えられる。運命なんてものはない。自ら作り上げるものだ。)

後にソフトで発売された特別版では、最終編集で割愛されたカットを復元した16分長いヴァージョンが収録されている。
元々のシナリオでは存在していた部分のフォローが大半で、サラの夢の中に現れるカイルや、ターミネーターが学習のために頭部にあるプログラム・チップをサラに書き換えさせるシーンなどストーリー的にかなり重要なシーンが多い。

『ターミネーター2』の主題歌

Guns N' Roses - You Could Be Mine (Official Video)

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