ターミネーター2(T2、Terminator 2: Judgment Day)のネタバレ解説まとめ

大ヒットを記録したジェームズ・キャメロン監督のSFアクション大作「ターミネーター」の続編。核戦争後の西暦2029年、抵抗する人類の指導者コナーの母親暗殺に失敗した機械軍は、1994年の過去の世界に新型ターミネーターを送り込み、少年時代のコナーを抹殺しようとする。前作で「史上最強の悪役」としてスクリーンに登場したアーノルド・シュワルツェネッガーが、今度は少年時代のコナーを助けるヒーローとなる。

『ターミネーター2』の概要

『ターミネーター2』は、1984年に大ヒットを記録し、主演のアーノルド・シュワルツェネッガーを一躍有名にした『ターミネーター』の続編として1991年にアメリカで製作されたSFアクション大作映画。略称は「T2」(ティーツー)。同年のアカデミー賞で視覚効果賞、メイクアップ賞、音響効果賞、録音賞を受賞した。
製作費は1億ドル(当時の日本円では約140億円)で、全世界での興行収入は5億6千万ドルを超えた。因みに『ターミネーター』シリーズ最大の興行収入記録でもある。

監督・脚本は前作に引き続きジェームズ・キャメロン。共同脚本にはキャメロンの友人でもあるウィリアム・ウィッシャー。製作は国際的な映画配給界の大物、マリオ・カサール提供のもと、キャメロンのパートナー、ゲイル・アン・ハードのパシフィック・ウェスタン・プロダクションが担当。
撮影のアダム・グリーンバーグ、SFXのスタン・ウィンストン、音楽のブラッド・フィーデルは、それぞれ前作に引き続きキャメロンチームの一員として担当、前作にも増して絶大なる成果を上げている。
テーマソングにアメリカのロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズの「YOU COULD BE MINE」が使用されている。この曲のPVでは、バンドメンバーとシュワルツェネッガーとの共演が実現している。因みにこの曲が収録された同バンドのアルバム「USE YOUR ILLUSION Ⅱ」は全米初登場1位となった。

出演者に関しては最初からアーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトンの出演が絶対条件で、キャメロン監督はもし2人のうちのどちらか一人でも出演できないなら、企画そのものを放棄しようと考えていたという。特にリンダ・ハミルトンは、他の映画の主演がほぼ決まりかけていたにもかかわらず、その仕事を蹴って『ターミネーター2』を選択するほどで、彼女は”女戦士サラ・コナー”に成り切るために徹底的な肉体改造を施したり、鍵を開ける場面では実際にピッキングの方法を学んでから撮影に挑んだりと、かなりの熱の入れようだったそうだ。

『ターミネーター2』のあらすじ・ストーリー

2029年のロサンゼルスでは、人工知能を有する「スカイネット」と人類の抵抗軍との戦争が行われていた。
30億の人命が核戦争で失われた1997年8月29日を”審判の日(judgment day)”と呼んだ生存者たちの悪夢は機械の戦争となってずっと続いているのだ。

”審判の日”が3年後に迫っているロサンゼルスの街に、未来から2体のターミネーターが送り込まれてきた。1体は抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーが送り込んだT-800型で、少年時代の自身を守ることを使命としていた。そしてもう1体は「スカイネット」によって送り込まれたT-1000型で、人類の指導者となるべく運命づけられた少年ジョン・コナーを抹殺するという使命を与えられていた。2体はそれぞれ共通の目標であるジョンを捜索し始める。

その頃、ジョンの実の母親であるサラ・コナーは、「1997年8月29日に核戦争が勃発し、人類が滅亡する」という危機を人々に訴えようとして、精神に異常をきたしたと考えられ、病院に措置入院させられていた。一方、息子のジョン・コナーは養父母のもとへ引き取られ育てられていたが、実母のサラが精神病と診断された結果、それまで聞かされていたターミネーターや未来の話や母親自身のことも信用できなくなり、親友と万引きや不法侵入などに手を染めオートバイを乗り回していた。
T-1000は警官を襲うとパトカーを奪って警官になりすまし、手始めにジョンの自宅へ向かい養父母からジョンの写真を入手。近所の子供たちからジョンの居場所を聞き出すと、ショッピングセンターにいる事が判明した。一方のT-800も、バイクに乗っているジョンを発見、追跡してショッピングセンターに到着していた。T-1000はたまたまジョンの親友にも写真を見せたため、親友から「警官がお前を探しているぞ」と告げられたジョンはすぐにその場を逃走。だがすぐにT-1000に感付かれて追われてしまう。そこへT-800も現れ、お互い銃を構えたターミネーターに挟み撃ちにされたジョンだったが、T-800はジョンを庇うとT-1000に銃弾を浴びせた。T-1000はいくら撃たれてもすぐに体を再生させ、やがて2体は取っ組み合いとなる。その隙に駐車場に逃げたジョンは自分のバイクで逃走。T-1000はT-800を怪力で吹っ飛ばすと、走ってジョンを追跡、その途中でトラックを奪いさらに追跡するが、またしてもT-800がバイクで追いつき妨害、ジョンを自分のバイクに乗せると、トラックを撃破し追撃を食い止めたのだった。

本物のターミネーターを目の当たりにして、母が話していたことがようやく真実だとわかったジョンは、「君を守るためにやってきた」「命令は何でも聞く」と告げるT-800に親近感を抱きその言葉を信じることにする。さらにT-800は、T-1000がジョンを殺害するために送り込まれた最新型の液体金属のターミネーターであり、次は母のサラのいる病院を狙うだろうから街を出た方がいいとジョンに告げるが、ジョンは、何が何でも母の救出に病院に向かうようT-800に命令するのだった。
病院では、サラが彼女を聴取しに来た刑事から10年前に警察署を襲撃したT-800がショッピングモールに現れたことを聞かされていた。彼女はターミネーターが再び襲来してきた事を確信し、脱獄を決行しようとしていた。そして聴取の際にこっそりくすねておいたクリップを巧みに使って施錠された扉の鍵を抉じ開け、警察病院の専門医師であるシルバーマンを人質に取ると、職員を脅し、出口に繋がる扉の鍵を開けさせ脱出しようとする。だがそこにかつて自分を殺そうとしたターミネーターと同じ姿のT-800が現れた。サラはトラウマが蘇って錯乱するが、駆け寄ったジョンの「こいつは味方だ」という呼びかけで正気を取り戻す。そして、しつこく追って来るT-1000を死闘の末に何とか振り切り、サラの脱獄は成功、同時に息子ジョンとの久しぶりの再会となった。

以前、自分を殺そうとしたターミネーターに瓜二つのT-800を、初めは疑っていたサラだったが、ジョンの命令を聞きジョンを守ろうとする姿勢を見せる彼を次第に信じるようになり、ともに人類を滅亡の危機から救おうと行動を開始する。
一行は街を離れメキシコに渡ると、サラとジョンが過去に武器の扱いや車両の運転などを教わった男の元で武器を調達する。その夜、核戦争の悪夢を見たサラは未来を変える決心を新たにし、衝動的に「スカイネット」を開発したサイバーダイン社のダイソンという男の自宅へ一人で暗殺に向かう。ダイソンは10年前のT-800の残骸から得られたチップ(CPU)を基に新型チップを開発するプロジェクトチームのリーダーなのだ。サラはダイソンに銃を突きつけるが、彼の妻子が庇う姿を見て引き金を引けず、サラを追って駆けつけたジョンとT-800に制止されるのだった。サラはダイソンに、T-800がターミネーターであることの証拠を見せ、さらに”審判の日”に関する説明をすると、自らの研究が人類に大変な災厄をもたらすことを認識させる。そして、ダイソンに研究所を破壊するように懇願する。

サラの言葉を信じたダイソンは妻子を逃がした上で、サラとジョン、T-800と共にサイバーダイン研究所に乗り込む。
厳重な警備の中、ダイソンが研究所内の手引きをしながら研究中の機器を次々と破壊する。そしてITに強いジョンが保管庫のセキュリティを破り、研究の源である旧ターミネーターの腕とチップを処分するため盗み出すことにも成功するが、警備員の通報によって突入してきたSWATにダイソンが撃たれ、重傷を負う。T-800とSWATが激しい銃撃戦を演じるが、死を覚悟したダイソンはジョンたちの脱出を助けるため、起爆装置を押し、研究所もろとも自爆する。
そこへ警察の無線を聞いて居場所を突き止めて来たT-1000が現れた。T-800はSWATの車を盗むとサラとジョンを乗せて脱出する。T-1000はSWATのヘリを略奪し追跡を始める。猛スピードで疾走しながらの激しいカーチェイスにより、サラが足を負傷するものの、T-800の機転によってヘリは破壊される。だがT-1000はすぐに通り掛かった液体窒素が大量に積み込まれたタンクローリーに乗り変えると、再び猛烈な追い上げを見せてジョンたちの車を追い詰める。そしてT-800の捨て身の攻撃を受けたタンクローリーは、ジョンたちの車が逃げ込んだ製鉄所の入り口で横転、その拍子に積み荷の液体窒素が漏れだし、それを大量に浴びたT-1000は瞬く間に凍結し、T-800の銃撃でとどめを刺されて木端微塵になるのだった。

終わったかに見えた戦いだったが、溶鉱炉のある製鉄所の熱気によってT-1000の残骸は見る見るうちに解凍されていく。そして液体金属に再生するとT-1000は元通りに復活した。T-800とジョンは負傷したサラの肩を支えて工場内の奥へと逃げる。平然と追って来るT-1000を迎え撃つT-800だったが、変幻自在に姿を変えてくるT-1000には歯が立たず、大きな歯車に片腕を挟まれ片腕を失い、さらには鉄の棒で胴体を貫かれて電池が破損しエネルギーオフとなり動きが停止する。絶体絶命に追い込まれたサラとジョン。だがその時、T-800の補助パワーが始動する。そしてグレネードランチャーを一発T-1000にお見舞いすると、T-1000はそのまま溶鉱炉へと転落し、それまでの擬態に次々と姿を変えながら完全に消滅したのだった。

T-800は、ジョンが持っていた旧ターミネーターの腕とチップも溶鉱炉に投げ入れるよう指示。サラは、未来の悲劇を生む腕とチップも消滅するのを見て「すべて終わったわ」と安堵の表情を見せるが、T-800は「自分の中にもチップがある」という。それが将来夕ーミネーターの研究素材として人類滅亡の危険性を秘めているためだとサラは納得するが、ジョンは泣きながら引き留めようとする。そんなジョンに対しT-800は「泣く気持ちが分かった」とジョンをしっかり抱きしめるのだった。そしてジョンとサラに別れを告げ、T-800はチェーンにぶら下がり溶鉱炉の中にゆっくり沈んでいった。ジョンにサムズアップのサインを送りながら。

『ターミネーター2』の主な登場人物・キャラクター

ターミネーター/T-800(演:アーノルド・シュワルツェネッガー)

後に人類抵抗軍のリーダーとなるジョン・コナーが少年時代の自分を守るため、プログラムを書き換えて過去のロサンゼルスに送り込んだサイボーグ。
前作ではスカイネット側が送り込んだ殺人兵器だったが、今度はスカイネットが送り込んだ新型ターミネーターからジョンを守るよう人類側から再プログラミングを受けて送り込まれた。

10年前に自分を殺害しようとしたT-800と全く同じ外見をしていたため、サラからは恐れられたが、ジョンからは親近感を持たれ、彼と交流を深める姿を見ているうちにサラも次第にT-800に対する見方を改められ、理解されるようになる。
サイバーダイン社に乗り込んだ際には、SWATとの銃撃戦の直後にT-1000からの襲撃を受け、カーチェイスとなるが、T-1000の乗る液体窒素を積載したタンクローリーの運転席に飛び乗るという捨て身の攻撃によって車両を横転させ、そのまま製鉄所へ突っ込ませた。
最後の戦いでは、T-1000の軟体や変化を駆使した攻撃に苦戦し、左腕を失い胴体を突かれ、動力源を破損されて機能停止に追いやられる。だが、予備電源で復活。グレネードランチャーでT-1000の体を吹き飛ばして溶鉱炉に突き落とした。
戦いの後、自らの存在がスカイネットの発生に繋がることを憂慮して、サラに自らを溶鉱炉に沈めるよう頼んだ。この時だけはジョンの命令を聞かず、自分の死を泣いて悲しんでくれるジョンに初めて人間の悲しみの感情と生命の尊厳を理解する。最後は鎖に掴まって溶鉱炉に沈み込み消滅した。

サラ・コナー(演:リンダ・ハミルトン)

ジョンの母。前作のヒロイン。
自らを鍛え上げて戦士となり、スカイネット誕生を阻止するためにサイバーダイン社の爆破を試みるが失敗。未来のことについて誰からも信じてもらえず、妄想患者と見なされて警察病院へ収容されていた。孤独な戦いを続けているため、猜疑心が強く激情的な振る舞いが目立つ。
10年前の警察署襲撃犯(T-800)がショッピングモールに現れた事を刑事たちから聞かされ、ターミネーターが再び襲来してきた事を確信し脱獄を決行する。
かつて自分を殺そうとしたターミネーターと同じ姿のT-800を見て最初はT-800を信じず破壊しようとするが、ジョンの懇願を聞き入れたのと、共に行動する中でジョンとT-800との掛け合いや交流を見るうちに次第に自分を襲った個体とは違い、自らとジョンの味方である事とジョンの保護者に相応しい存在である事を認識し、次第に考えを改めていく。
その後、核戦争の悪夢を見て未来を変える決心を新たにし、衝動的にスカイネット開発者のダイソン暗殺に向かう。

ジョン・コナー(演:エドワード・ファーロング)

前作で未来からサラの保護に送られたカイルとサラの間に生まれた男の子。後に人類抵抗軍のリーダーになる。
設定年齢は10歳。幼児期にサラと共に世界各地を転々とし、その頃に武器の扱いや車両の運転、コンピュータ技術、スパイ活動などを習得した。
サラが逮捕されて精神病院へ収容された後は、里親に預けられていた。サラが精神病と診断されたことで、それまで聞かされていたターミネーターや未来の話、母親自身のことも信用できなくなり、友人との万引きや不法侵入などに手を染める非行少年となっていた。
自分を殺しに来たT-1000と守りに来たT-800の出現によってサラの言ったことが真実であったと確信し、サラを病院から救出し、T-800、サラの協力を得て追って来るT-1000と戦いながら審判の日の到来を防いだ。

T-1000(演:ロバート・パトリック)

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