ターミネーター3(T3、Terminator 3: Rise of the Machines)のネタバレ解説まとめ

2003年公開の大ヒットシリーズ第3作。監督は前作までのジェームズ・キャメロンからジョナサン・モストウに交代。主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。“T-1000”との壮絶な死闘から10年、青年となったジョン・コナーの前に突如として女性型ターミネーターT-Xが出現。抵抗軍の重要人物となる人々を次々抹殺し始めた。そこへジョンを守るべくあのT-800と同じ形状のターミネーターが姿を現わす。

『ターミネーター3』の概要

『ターミネーター3』は、2003年に公開されたアメリカのSF映画。『ターミネーター(1984)』『ターミネーター2(1991)』から続くシリーズの第3作で、通称は”T3”。主演はシリーズ前2作に続きアーノルド・シュワルツェネッガー。

シリーズの権利を持っていたカロルコ・ピクチャーズが倒産に追い込まれたことから、前作に関わったプロデューサーのマリオ・カサールとアンドリュー・G・ヴァイナが『ターミネーター』の権利を購入。だが、シリーズ生みの親であるジェームズ・キャメロン監督は「物語は『ターミネーター2』で完結しており、続編を作るべきではない」と考えたため、製作から離脱した。2001年に製作を開始する予定だったが同年に起こった911テロの影響により製作が延期となり2003年に完成した。また製作費と出演料が高すぎるとの問題からユニバーサルが配給を見送り、ワーナー・ブラザースが配給権を獲得した。因みに製作費は前作の2倍の2億ドルだが、興行成績は前作には及ばなかった。

製作スタッフは、監督に「ブレーキ・ダウン 」「U-571」のジョナサン・モストウがキャメロンに代わって抜擢され、脚本はモストウの製作総指揮による映画「ゲーム」のジョン・ブランカート&マイケル・フェリスが担当。「スパイダーマン」やロバート・ゼメキス監督作品を手掛ける撮影監督のドン・バージェスと、「スクリーム」シリーズや「バイオハザード」の新進作曲家で音楽担当のマルコ・ベルトラミは、それぞれ前作までのキャメロンチームに代わり新たに起用されている。また、SFXは特殊メイクのスタン・ウィンストンとルーカスフィルム所有のI.L.M.が前作に続き担当している。

『ターミネーター3』のあらすじ・ストーリー

ターミネーターT-1000との壮絶な死闘から10年後のロサンゼルス。核戦争が起きるはずだった1997年8月29日は無事に過ぎ去り、「審判の日」は回避されたかに思われた。

青年に成長したジョン・コナーは、未だに胸のどこかで不安を感じながら放浪の日々を送っていた。そんなある日、2032年の未来から新たに2体のターミネーターが送り込まれて来た。1体はジョンを含む、未来で抵抗軍の重要人物となる者達の抹殺を目的とする、女性の姿をした高性能のターミネーター「T-X」。そしてもう1体は、10数年前にジョン親子をT-1000の襲撃から守り、燃え盛る溶鉱炉へ入って自決したT-800の改良版「T-850」である。T-Xは、リストアップされた殺害目的の人物をデータベースで確認すると、1人また1人と殺害を開始する。

その頃、ジョンは深夜にバイクで転倒をしてしまい、近くの動物ケアセンターに忍び込み鎮痛剤を調達していた。そこは、軍の高官の父を持つ女性、ケイト・ブリュースターが勤める店だった。ケイトは婚約者と住んでいる自宅にいたが、客からの緊急呼び出しを受けセンターに向かうと、盗みを働いているジョンを見つけ、動物の檻の中へ閉じ込めてしまう。ケイトとジョンは幼馴染だったが、ジョンが10年前に突然行方不明になったことで10年ぶりの再会だった。そこへT-Xが現れた。ケイトもT-Xの殺害リストの1人だったのだ。T-Xは床に落ちていたジョンの血を確認すると、ここにジョンも隠れていることを確信し、2人を殺そうとする。そこへT-850がトラックに乗って現れ、T-Xを吹っ飛ばした。T-850は、ジョンが幼き頃に自分を助けてくれたT-800と同じ外見のターミネーターであった。T-850はジョンとケイトをケアセンターの車両に乗せて逃がすと、T-Xとの壮絶な肉弾戦を展開。だが性能で上回るT-Xは右腕を変形させプラズマ砲を発射しT-850を吹き飛ばす。その間に騒ぎを聞き付けて次々と集結する警察官達の隙を突いて巨大なクレーン車に乗り込んだT-Xは、ジョンの車を追跡。警察を含めた壮絶なカーチェイスとなるが、T-850も白バイを奪って後を追い、ついにはクレーン車を転覆させ大破、なんとかT-Xの追撃を振り切るのだった。

T-850は出来るだけ安全な場所へと車を走らせる。道中、T-850はジョンに自分がT-850型ターミネーターであること、襲った相手は新型のT-Xターミネーターで勝てるかわからないこと、「核戦争は回避されたわけではなく、ただ予定が狂い延期されたのみ」かつ「審判の日は回避不可能」であることを告げる。ガソリンスタンドとコンビニへ立ち寄り食料を補給後、ジョンは荷台に移って幼馴染のケイトに現在の自分が置かれている状況を説明するが、彼らをギャングだと思い込み、ケイトは信じることができなかった。そして車はジョンの母、サラ・コナーの墓がある共同墓地へと向かっていた。

その頃、T-Xはケイトの住居に侵入して彼女のフィアンセを殺し、フィアンセに変身した。そして訪ねて来た刑事にケイトの捜索協力を願い入れていた。
一方墓地についたジョンらは、サラ・コナーの棺の中に大量の銃などの武器があることを知る。サラは来るべき日のため備えていたのだった。そこへ突然、催涙弾が投げ込まれた。墓地の周りを大勢の警察が包囲していたのだ。それは途中立ち寄ったコンビニの店員に、怪しい行動を悟られ通報されていたのだった。ジョンらは霊柩車で脱出しようとするが、そこへケイトのフィアンセの姿をしたT-Xが、到着した刑事の車から降りて来た。思わず彼の元へ駆け寄るケイトだったが、フィアンセは見る見るうちにT-Xに姿を変えた。T-850がロケット砲で吹っ飛ばす間に、ショックを隠しきれないケイトを車に乗せて逃走。T-Xは走って車に跳び付き執拗に攻撃してくるが、T-850の機転によって再度振り切ることに成功する。

一行はキャンプ場で無人のキャンピングカーを見つけた。乗り換えの準備をしていると、T-850は、ジョンとケイトにT-Xの暗殺対象者リストにケイトの父、ロバート・ブリュースターが入っている事を明かす。 ロバートはアメリカ空軍が進めていて後にスカイネットに発展する、「サイバー・リサーチ・システムズ(CRS)」開発計画の総責任者なのだ。そして新たな「審判の日」がまさに今日その日であり、ロバートがその鍵を握る人物であることを知る。すぐさま彼の元へ行き、T-Xから守ると共に今度こそスカイネットを止めようと言うジョンに対し、T-850は全く動こうとはしない。自分の任務は2人を守ることで、しかも核の発射まであと3時間しかないというのだ。しかし、ケイトがロバートの救出をT-850に懇願すると、あっさりと態度を変えてロバートの下へ向かう事を決定した。実は彼を派遣したのはジョンではなく、未来でジョンの妻となっているケイトである事が発覚する。更に、未来でジョンの暗殺命令をスカイネットから受け、ジョンを殺したターミネーターであることをT-850は話した。ジョンは少年時代の出来事からT-800に特別な思い入れがあった。そのため外見の同じT-850が選ばれたのであった。T-850はジョン暗殺後に抵抗軍の副司令官であるケイトに捕獲され、ケイトの命令に従うようリプログラムを施され転送されて来たのだった。

一行はスカイネットの誕生を阻止すべくCRS研究施設のロバートの許へ向かうが、施設内にはすでにT-Xが潜入していた。ロバートは軍のシステムをスカイネットに接続させようとするが、間もなくウイルスに侵入されてしまいアクセス不能となる。そこへケイトらが基地へ着き、父と会ったのも束の間、T-Xが現れてロバートに発砲した。さらにT-Xは基地にあるすべての実験用マシンにウイルスを注入し、マシンは施設内の人々を襲い始める。重傷を負ったロバートはジョンとケイトに核の発射を止めるべくアクセスコードの機密書類を渡すと、専用のセスナ機で核シェルターの有る発信基地クリスタル・ピークに行くように命じる。そしてジョンに「ケイトを頼む」と言い残して息を引き取るのだった。

T-850とT-Xは壮絶な戦いを繰り広げる。T-Xの恐るべき力の前に首をもがれ機能停止に陥るT-850。一方T-Xも、施設内の強力な磁力によって液体金属が流れ出す大きなダメージを受ける。その間に、ジョンとケイトはセスナでクリスタル・ピークへ向かう。クリスタル・ピークの中へ入ると大きなハッチがあり、開けるためのコードをアクセスしていると、驚異の再生能力によって復活したT-Xが今度は軍用ヘリで彼らを襲って来た。勝ち誇ったように歩いてくるT-Xだったが、再起動したT-850も直後にヘリコプターで到着し、T-Xをヘリコプターで押し潰した。下半身を潰されてもなお這って来るT-Xを制止しながら、T-850はジョンとケイトに別れを告げ、2人がシェルターの中へ入るのを見届けると、T-Xの口に水素電池を入れ、自らを犠牲にして大爆発を起こすのだった。

ジョンとケイトがシェルターの中で見たのは、まったく使い物にならない旧式のコンピューターがある部屋だった。止めることが出来なかった核ミサイルは各地の都市を破壊していき、それはまさに「審判の日」だった。T-850は「審判の日」は回避不可能だと再三言っていたが、ここへ来れば回避の可能性があると信じていたジョンは、「彼は何故ここへ送り込んだのだ?」とケイトに聞く。ケイトは「それは彼が私たちを『審判の日』から生き延びさせる事が使命だったから。」と言った。

『ターミネーター3』の主な登場人物・キャラクター

ターミネーター/T-850(演:アーノルド・シュワルツェネッガー)

前2作に登場したT-800の改良型ターミネーター。
過去のジョンを守るため、未来の妻となるケイトがプログラムを書き換えて送り込んだ。
骨格の外見上はT-800と際立った違いはないものの、ボディの耐久性や知性など、全体的な性能そのものが向上している。

T-Xとの戦闘では、対ターミネーター用に開発されたT-Xの強力なパワーに圧倒され、何度も機能停止を強いられてしまう。
その都度、再起動してT-Xに立ち向かい、最後はクリスタル・ピークの核シェルター前でジョンとケイトに迫るT-Xをヘリで押し潰した上、吹き飛ばして救出。閉じ掛けた巨大な防護扉の動きを食い止めて二人を中へ誘導する途中、ヘリに押し潰され金属骨格だけになり下半身を失ったT-Xを食い止め、自らの胸部から最後の水素電池を取り出し、尚ももがくT-Xの口内に突っ込み、「お前を抹殺する。」と言う言葉と共に両者もろとも爆発によって破壊した。

ケイトの父、ロバートが後にスカイネットに発展する自動軍事システムの開発を担っている事をジョンに明かした時に、すぐさま彼を助け、尚且つ今度こそスカイネットを止めに行こうと言うジョンに対し、T-850は全く動こうとはしなかった。それは今回はジョンの命令を聞くようにプログラムされていなかったからで、ケイトにロバートの救出をT-850に懇願されると、あっさりと命令を聞いた。更にジョンの暗殺命令をスカイネットから受けて自分がジョンを殺した事も告げた。

ジョン・コナー(演:ニック・スタール)

サラ・コナーの息子で、後に人類抵抗軍のリーダーとなる。
本作では推定23歳の青年として登場する。
「審判の日」を阻止した後、人生の目的意識を見失ったまま肉体労働とバイクでの放浪生活を送っていたが、目の前にT-850が現れ、かつてのサイバーダイン社襲撃は審判の日を阻止したのではなく、スカイネットの誕生を遅らせて先延ばしにしただけだと聞かされ、未来に妻となるはずのケイトと共に自分を狙うT-Xの追跡から逃れる。
スカイネットの出現を再び阻止するため、鍵を握るケイトの父・ロバートの指示でクリスタル・ピークへ向かうが、そこは政府要人用に用意された核シェルターであり、スカイネットの出現は阻止できないと知り、核戦争で混乱した軍と交信して自分が指導者となることを決意する。

ケイト・ブリュースター(演:クレア・デインズ)

軍高官の父を持ち、ジョンの幼馴染。後に人類抵抗軍の副リーダーでジョンの妻となる。
2004年時点ではフィアンセがおり、動物病院に獣医として勤務している
急患で病院へ行った時に忍び込んでいたジョンと再会するも、そこへ抵抗軍メンバーを殺害すべく現れたT-Xに狙われ、T-850とジョンに助けられて逃亡する。だが最初は2人をギャングだと思い込んでいた。しかし、フィアンセをT-Xに殺され、ジョンと再び行動することから、T-850とジョンの話を徐々に信じるようになる。
T-Xのターゲットにスカイネットの開発者でもある父・ロバートが入っている事を知り、彼を助けようと空軍基地へ向かう。だが、ロバートは撃たれ、死の間際にクリスタル・ピークに向かうよう言い残される。
ジョンによるモノローグでは2032年からT-850を送り込んだのがケイトであることが明かされる。このためT-850に対する命令権もケイトにあるなど、終始ジョンをリードする素振りを見せる。また、銃の腕前は見事であり、小型プロペラ機の操縦やヘリコプターの腕もある。

T-X(演:クリスタナ・ローケン)

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