GUILTY GEAR(ギルティギア)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アークシステムワークス制作の対戦格闘ゲームシリーズのひとつ。「ギア」と呼ばれる生体兵器と人間の戦い、そしてギアを巡る主人公のソルとライバルのカイたちの物語を描いている。後に開発された対戦格闘ゲーム「ブレイブルー」と並ぶ同社の象徴となった。さらに2D開発ゲームの金字塔として有名にもなり、今なおその人気を不動のものとし続けている。

CV:滝本みか

死人を思わせるほどの白い肌と、鍵形のネジを貫通させた頭部と全身に巻いた包帯が特徴的な謎の女性。巨大な鍵と斧を混ぜ合わせたような形状をしており、人間の言葉をしゃべることができる「パラケルス」と呼ばれる武器を操る。

普段は動きも鈍重で技の性能もあまり高くはない「通常モード」と呼ばれる戦闘スタイルだが、パラケルスに血を吸わせる「結合」と呼ばれる必殺技をヒットさせることでスピードも速く高性能・高威力な技が揃い、防御力も高めに設定された「諸刃モード」と呼ばれる強化版の戦闘スタイルへと変わることができる。また、この諸刃モードは一定時間が過ぎるか、もしくは「結合」を再び決めるかで通常モードに戻ることができる。

その正体は「フラスコ」と呼ばれる研究所で生まれた人造人間(ホムンクルス)で、10年間研究所で過ごした後にパラケルスを見つけ、パラケルスに一目惚れをして自分と彼の新たな世界を切り開くべく共に旅に出る決心をした。
動くたびに身体中から血を滴らせ、さらに非常に暗い性格で戦闘中に発する独り言のボイスなども何を言っているかわからないため、不気味な雰囲気を強く醸し出している。そして、諺に関しての知識には自信があるらしく、事あるごとに披露しているが全部間違っているのが残念なところとなっている。

シン=キスク

CV:宮崎一成

「GG2」から登場するカイとディズィーの間に生まれた子供で、ソルと行動を共にしている賞金稼ぎの青年。
ディズィーの体にあるジャスティスのギア細胞を受け継いでおり、彼女やソルと同じようにギアであるため成長が普通の人間より早い。
戦闘では旗を武器として扱う他、カイと同じく雷を操る能力を持っており、旗のリーチの長さを活かした中距離戦をそつなくこなし、雷を纏った強力な突進技などを数多く持ち合わせていることから火力面でも優れている。

今を生きることを楽しむのを良しとした前向きな性格で、物事や過去を一切振り返らない天真爛漫さを持っており、敬語で接することや礼節を弁えた付き合いが苦手。砂糖水と高いところが好きで、特に高いところについてはソルと共にツェップを訪れた際はやかましいと言っていいほどはしゃぎ回り、基本、都会などの喧騒を好まないソルをうんざりさせかけた。ソルのサバイバルに偏った教育で勉強の一切をしておらず、文字を読むことがろくにできない。
ギアとして生まれた為に幼い頃から父親であるカイから引き離され、ソルによって育てられたことから、ソルを「オヤジ」と呼び慕っている一方、カイに対しては本人が王の務めに感けて自身との触れ合いを一切せず、あろうことか自身をソルに預ける形で遠ざけたことから、イリュリア連王国共々嫌悪している。
眼帯で隠している右目には強大なギアのエネルギーが込められており、感情や力が高ぶるとその右目が真紅に染まり、暴走する。ツェップでタチの悪い少年たちに絡まれて無理やり外された時は怒りで力を暴走させ、騒ぎを聞きつけたソルに殴られる形で止められている。

レイヴン

CV:坂野茂(XX)/安元洋貴(GG2〜Xrd)

黒いフード付きのローブを身に纏った長身痩躯の男で、「あの男」に仕える配下の1人。
鈎爪を主な武器としており、それを用いた近距離戦は勿論、針や闇のエネルギーを使った飛び道具も持っていて、各距離に対応した戦い方ができる。また、ダメージを受けることで「興奮度」と呼ばれるステータスを上げ、自身の性能を強化する特殊な構え技「ここにされたい」が特徴的。

かつては1000年以上前のドイツのごく普通の家庭に産まれたが、徴兵されて兵士になったという過去があり、優秀な戦士として数々の武功をあげるも、ある時、敵からの夜襲を受けて命を落とす。しかし直後に不可思議な夢のようなものを見たことで生き返り、それ以降、不死身の異能を持つ存在となる。死なない人生を長く過ごしたことで生きることに飽きてきており、「死」に強い興味を持ち、「死ぬほどの痛み」を渇望している。一見穏やかな感じだが、時折その死や痛みを渇望するあまり変態的にハイテンションになる。しかし、「あの男」に対しての忠誠心は本物で、表向きにしか忠誠を誓わず好き勝手に動くイノとの関係は険悪である。

ベッドマン

CV:緑川光

チェーンソーや目覚ましベル型の超音波発生器などの凶悪な武装改造が施された可動式ベッドで眠り続ける謎の少年。
眠りながらもその可動式ベッドを使って様々な攻撃を繰り出し、さらに自身が作り出した悪夢の中に相手を誘い込んで一方的に追い込むことから、その戦闘能力は凄まじく高い。

基本的に常に寝ている状態であるため、感情を表に出すことはおろか、言葉を発することもない。しかし夢の世界ではプライドが高く高圧的で、非常に知的で饒舌であり、相手の欠点やトラウマを探り当てて精神をかき乱す心理戦も得意としている。
過去や出自、所属組織などは不明。さらに人種、性別、年齢に限らず全ての人間に対して一切の関心がない。「妹」と呼ぶただ一人の少女を探すことを目的としている。

ラムレザル=ヴァレンタイン

CV:潘めぐみ

「GG2」の事件の張本人で、ソルたちの前に登場した謎の少女「ヴァレンタイン」と同じ名を持つ、角のような大型の帽子と身体を覆うマント、その裏に露出の高いコスチュームを着用した褐色肌の少女。
「GGXrd」のアーケードモードのラスボスで、ジャスティスによって壊滅した日本跡地に登場し、たった1人で全人類に対して宣戦布告をかけた。

無感情で機械的な性格で、自身の命さえ目的を達成するためのパーツやプロセス程度にしか見ていなく、言動も目的以外の価値基準がない。また、「お母さん」と呼ぶ、自分に命令を下す存在がいるらしく、「お母さん」の命令にだけは反応し、機械的かつ絶対的に従う。
また、エルフェルトは自身の妹にあたる存在だが、自身とは違って感情が豊かで人間と同じように生きられることに疑問を感じている。

戦闘時には「ヴェルファ」と呼ぶ黒い体色の使い魔、「ウェヌス」と呼ぶ白い体色の使い魔に加えてぶら下げた日本刀のような形状の大剣を操り、ブリジットのヨーヨーと同じように画面に設置してそこから様々な攻撃を繰り出すことができる。さらに、ラムレザル本人も大剣を装備しているかいないかで一部の通常技や覚醒必殺技が変化し、2つの異なる性能を扱うことができるテクニカルタイプとも言える。

エルフェルト=ヴァレンタイン

CV:洲崎綾

ラムレザルの出現に際してカイが協力を求めた謎の人物で、ラムレザルと同じく「ヴァレンタイン」の名を持つ、ウェディングドレスのような白い衣装を着た少女。
遠距離用のライフル「Missコンフィール」と、近距離用のショットガン「Missトラヴァイエ」の2丁の銃器と爆発物を使い分けた射撃型の戦闘スタイルを得意としており、必殺技も使いどころが分かりやすいものが多くこれといった操作における難点はない。しかし、銃の使用には一発ごとにリロードが必要だったり、無敵技や対空技に乏しい一面があって守りが弱いというデメリットも存在する。

ラムレザルとは違って感情豊かで、自然や動物などあらゆるものを愛する博愛主義で、行動すればどんな問題でも必ず解決できると信じて疑わない、かなりの前向きな思考の持ち主。
さらに恋愛に関係する話題やその夢見がちな妄想が大好きで、いつか巡り会うであろう理想の相手のために自分も理想の女性像に近づこうと努力しているが、空回りしてしまうことが多い。

レオ=ホワイトファング

CV:稲田徹

イリュリア連王国の国土を治める3人の王「連王」のひとりで、大柄で頭部の毛髪や髭がライオンの鬣を彷彿とさせるワイルドな風貌をした武人。カイとは聖戦時代からの旧知の仲で、友人かつライバルの関係にあたり、実力も彼に比肩するほどで、連王としての高い統率力も持っている。
敵にあえて背を向ける我流の双剣術を得意とする。ダッシュで相手の背後へ回り込んだり、強力な当て身技で反撃することができ、さらに溜めコマンドで放つ対空技と飛び道具を持つ「溜めキャラ」としての性質を持っている。

ワイルドな外見と粗暴な口調から豪放磊落な人物だと思われることが多いが、実は意外な慎重派。自分の力で解決する問題に対しては労力を惜しまず、できることならば面倒くさいとぼやきながらも地道にこなす。負けず嫌いでプライドが高く、負けた時は「靴紐が絡んだだけだ!」と開き直ったり、趣味として自分の知る人物や出来事をまとめた愛用の辞書に屈辱的なことを書いたり、馬鹿にされないように表面上には上から目線を務めたりしている。しかし決して相手を見下す傲慢で悪意ある性格ではなく、戦いの敗因や鍛錬の方法を真剣に考えたりと自分に対して厳しかったり、自分の力で満足のいく成果を出せたら素直に自分を褒めてやる一面も持っている。

琴慧弦(クム へヒョン)

CV:手塚秀彰(人型義体)

禿げ頭に長い白髭を蓄え、がっしりとした筋肉質の体で豪快な肉弾戦を得意とする朝鮮半島出身の男性。
着物のような合わせ襟の服の片肌を脱ぎ、袴を履いているのが特徴的。

世界に流れる「気」と呼ばれる力の流れを操る能力を持ち、世界の乱れを整えて災いを未然に防ぐことを使命とする「調律師」の末裔である琴家の当主。この能力で病気にかかった患者の体調を安定させられるが、病気を完全に治すことはできない。
何事にも手を抜かず、全力を尽くすことを信条に掲げた信念と仁義に篤い人物でもあり、その人望で周囲から厚い信頼を得ている。
一般的には知られていないが、その正体は「全力琴(ジョンリョククム)」と呼ばれる人型義体に乗り込んでいる少女で、白を基調とした東方風の民族衣装に身を纏っている。
これは元々琴家の当主は男性が継ぐことの習わしとなっており、次代である慧弦は女として生まれたため、男性の人型義体に乗り込んで正体を隠すことで琴家の当主の座につき、調律師としての務めを全うしている。

ジャック・オー

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@tsuru-no-ongaeshi9

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