GUILTY GEAR(ギルティギア)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アークシステムワークス制作の対戦格闘ゲームシリーズのひとつ。「ギア」と呼ばれる生体兵器と人間の戦い、そしてギアを巡る主人公のソルとライバルのカイたちの物語を描いている。後に開発された対戦格闘ゲーム「ブレイブルー」と並ぶ同社の象徴となった。さらに2D開発ゲームの金字塔として有名にもなり、今なおその人気を不動のものとし続けている。

『GUILTY GEAR』の登場人物・キャラクター紹介

ソル=バッドガイ

CV:石渡太輔(GG)/花田光(GGX)/中田譲治(GGXX以降)

本シリーズの主人公である流浪の賞金稼ぎで、炎を自在に操る力を秘めた大剣「封炎剣」の使い手。
飛び道具・無敵技・突進技・コマンド投げと各場面に応じた必殺技が一通り揃っており、初心者に扱いやすい性能を持っているが、通常技のリーチが若干短く牽制ができず、常に積極的に攻めていかないと逆に付け込まれるという弱点がある。

ぶっきらぼうでガラが悪く、誰に対しても人当たりが冷たく素っ気無いが、仲間と認めた相手にはそれなりの人情を通し、必要以上の戦いは好まないといったところから、決して悪人ではない。「ヘヴィだぜ」と「やれやれだぜ」が主な口癖。

見た目は人間ではあるが、その正体はギアのプロトタイプであり、「あの男」によって人体改造を受けていて、実年齢は150歳以上となっている。そしてギアであるため半不老不死であり、人間以上の凄まじい戦闘力を持つ。
また、本名は「フレデリック」といい、人間だった頃は「あの男」の同僚の研究者で、アリアという恋人もいたが、「あの男」に改造されてギアとなったことで人間から追われる身となり、アリアとも離れ離れとなってしまったことで、復讐のために「あの男」の行方を追っている。

かつては聖騎士団にも所属し、カイとは同僚で良きライバルの関係にあったが、自分の性に合わないという理由で封炎剣を強奪し、あっさりと脱走同然に退団しており、そのせいでカイに一方的に敵対視されることになる。そしてソルも執拗に決着を迫ってくるカイに対しては鬱陶しく思っており、「坊や」と呼んで見下しているが、彼の実力自体は素直に認めている。

カイ=キスク

CV:草尾毅

本シリーズのもうひとりの主人公にしてソルのライバルであり、雷を自在に操る力を秘めた長剣「封雷剣」の使い手である青年。
飛び道具・無敵対空技・突進技とソルと同じように各場面に応じた必殺技が一通り揃っており、長剣による長いリーチを活かした通常技と連続技でラッシュをかけやすい。しかし、長剣である分若干技の動きが遅く、連続技の攻撃力やガード崩しが低く攻め手に欠けるのが弱点となっている。

文武両道、容姿端麗な人物でこれといった非の付け所がなく、さらに弱冠16歳で聖騎士団の団長を務める程のエリート中のエリートであり、「GG2」と「Xrd」では「イリュリア連王国」と呼ばれる有数国家を治める3人の王「連王」のひとりとなっている。
規律に五月蝿くどんな違反も見逃さない、四角四面とも言えるほどの生真面目な性格の持ち主で、自分の気に食わないという理由だけで聖騎士団から封炎剣を持ち出し勝手に足抜けしたソルを露骨に嫌っている。決着をつけようと彼を付け回しているが、勝っても負けても全力を出さないソルに対して不満と苛立ちを抱いていた。
しかし、「GGXX」での終戦管理局やイノとの戦いを機にソルに対しての見方を変えるようになり、わだかまりも解消され、ソルに至れない自分の力不足を嘆きながらも、一目置いて信頼するようになった。

聖騎士団の団長としてギアに対しては当初は倒すべき悪と認識していたが、ジャスティスとの戦いと、ギアでありながら争いを嫌うディズィーとの出会いにより考えに変化がおき、「人とギアの共存」について考えるようになる。
そして「GG2」においてディズィーと「互いの進むべき道」を見つけるために共に歩みだし、恋に落ち結ばれ内縁の妻に迎えている。

ミリア=レイジ

CV:住友優子

地下組織「アサシン」に所属するロシア生まれの金髪の美女。
「アングラ」と呼ばれる特殊な力を髪に宿しており、彼女の意思ひとつで剣や槍といった武器に形状を変えたり、長く伸ばして鞭のように敵を打って攻撃することもできる。戦闘でもその形状と伸縮が自由自在の髪によって中段攻撃と下段攻撃が豊富で相手のガードを崩すことができ、さらに2回出せる空中ダッシュや速いダッシュスピードによる優れた機動力が持ち味となっている。
普段のヘアスタイルはショートカットであり、戦いの時にはアングラを使って髪を伸ばして戦闘態勢に入る。

口数は少なく、クールで馴れ合いを好まない一匹狼だが、その馴れ合いを好まない自らの排他的な思考に苦悩しており、必要以上の殺しや争いを好まないことから、決して人間味がない訳ではない。
かつて聖戦で家族を失って孤児となり、アサシンの首領であったザトーに拾われて彼に弟子入りし、さらにその師弟関係を経て恋人となった。
そして、組織のNo.2の地位(ザトーの副官)に上り詰めるほど頭角を表すが、アサシンの一員として冷酷非情な凶手として生きることや、罪のない人間を殺すことに疑問を感じ、ザトーを騙し討ちにして彼に重傷を負わせて離反する。

その後、裏切り者を許さないアサシンから執拗に追手を差し向けられ、過酷な逃亡生活を続けていた。そんな中、倒した追手の一人から「ザトーが生き延びており、第二次聖騎士団選考武道大会に出場している」という情報を得て、ザトーを倒し、自らの過去を清算するべく組織を完全に崩壊させることを目的として自らも大会に参加する。

メイ

CV:こおろぎさとみ

片手で大きな錨をブンブンと振り回すほどの怪力を誇る、海賊風の衣装と帽子に身を纏った活発な少女。一人称は「ボク」。
かつてギアによって滅ぼされた日本の住人・ジャパニーズの生き残りであり、ジョニーに保護されてからは彼が率いる空賊「ジェリーフィッシュ快賊団」の一員となる。
戦闘では錨を武器としているため、技の出が遅くリーチが短めで連続技を出すのが難しいが、攻撃力が高めでダウンを奪えば追い撃ちでさらにダメージを取って一気に削りにかかることができる。

わがままで子供っぽい面が強調されがちだが、ジョニーから船長として快賊団の船の一隻を預けられる形で任されたり、後に保護され団員として新しく入ってきたディズィーの面倒を快賊団の先輩として面倒を見たりするしっかり者でもある。
快賊団のリーダーであるジョニーに恩義と憧れを通り越して強い想いを寄せており、彼のことを考えると周りが見えなくなり「ジョニーと全人類を天秤にかけてもジョニーの方が重い」と豪語するほど。しかし一方でジョニーが浮気や夜遊びなどで自分の機嫌を損ねたりすることがあると容赦なくお小遣いを減らしたり、食事抜きの刑に処したりとでジョニーを尻に敷いたりする一面もある。

ザトー=ONE

CV:塩沢兼人(GG〜GGX)/子安武人(GGXX以降)

地下組織「アサシン」の首領を務めていた、黒衣と眼帯が特徴的な男。
元々は何の取り柄もなく、どこにでもいるようなチンピラだったが、ある時意思を持つ影の怪物「エディ」と出会い、自らの視力と引き換えに契約を交わして人を越えた力を手に入れた。その後は先代首領であるスレイヤーが去った後のアサシンの二代目首領を襲名し、さらに孤児であったミリアやヴェノムを始めとする多くの有望な人材たちを引き入れて組織を大きくしていった。
戦闘ではエディの力を借りて影で出来た分身を召喚し、本体と共に同時攻撃を仕掛ける連続技や起き攻めなど様々な戦術の組み立てが期待できるが、本体と分身の同時操作がし難いというデメリットもある。

また、ミリアとは師弟関係を通り越して恋仲へと発展したが、ある時彼女の裏切りによって瀕死の重傷を負わされ、それによって組織も瓦解しかけるという憂き目を見てから、ミリアとの関係は破綻し、彼女に対しては愛憎混じった感情を抱くようになる。
一方でヴェノムに対しては死にかけていた彼の才覚を見抜くことで、組織に入れるついでとして命を救ったことから、崇拝に近い忠誠心を抱かれている。

ポチョムキン

CV:近藤隆

巨大飛空艇を国土とし、空の上に存在し続ける国家「ツェップ」の士官。
人間離れした大きさと筋肉質を誇る外見からは体力馬鹿的な性格を連想させるが、その性格は義に篤く忠誠心溢れる武人としてのものであり、さらに本シリーズ屈指の常識人でもある。
全体的な動きは遅めでダッシュができず、コマンド投げを主体としたキャラで近づかないと真価を発揮できないのが弱点となっているが、攻撃力と防御力の基本値は他のキャラよりも高めで、リーチや判定に優れた牽制攻撃、飛び道具を跳ね返す技や移動技を持っており、各場面に対応できるという特徴がある。

かつてツェップが軍事国家であった頃は、首に爆弾が仕込まれた首輪をつけられ奴隷兵士として散々な扱いをされており、当時の教官であるガブリエルの命令で第二次聖騎士団選考武道大会にも出場されている。
そして、大会で快挙をあげて名声を獲得した後にガブリエルから、実はツェップを平和な国へ生まれ変わらせるための下準備だと聞かされ、その最後の手順としてクーデターに協力してほしいと頼まれる。このガブリエルの本心と器の大きさに感銘を受けたポチョムキンは頼みを快諾し、彼と共にクーデターを起こして軍事国家の政権打倒に成功し、ツェップに平和的自治をもたらした。
その後、自由を得たポチョムキンは大統領となったガブリエルの臣下として活動し、治安維持や兵士の育成など様々な任務についている。

チップ=ザナフ

CV:森藤卓弥(GG)/三浦岳(GGX〜GGXX)/川原慶久(Xrd)

弱いものを守れる強い男となるために日々精進を重ねる外国人の忍者。右腕のガントレットに付けたブレードを主な武器とし、素早さと忍術を活かして一気に攻め立てる戦法を得意とする。
短気で落ち着きがなく攻撃的な性格で、かつて「15歳以上にはなれない」と言われるほどの過酷な環境だったスラムで幼少期を過ごしてきたことから、「弱いやつ」「死ぬしかないやつ」は死ぬべきだと徹底した現実主義者と見て取れる一面がある。しかしその「弱いやつ」「死ぬしかないやつ」とは社会的な弱者ではなく、努力すれば現状を変えられるかもしれないのに何もせず、自分の現状や不幸を嘆いてばかりいる弱者や被害者であることから、決して傲慢や悪意からくる見下しの台詞ではない。

スラムでの過酷な生活の後に麻薬の密売組織に拾われ、その一員となって荒んだ生活を送ることになり、自らも麻薬漬けにされた挙句に用済みとなって組織からも捨てられる。その時に現れた聖騎士団に所属していた「毅(つよし)」と呼ばれる忍者に救われ、彼の手で更生されていき、チップも毅に恩を受けたと感じて彼に師事し、忍者の道を歩み始める。
しかしある時、自らを捨てたその密売組織の凶弾に毅が倒れるという悲劇に見舞われ、チップはその組織への復讐と、毅の教えから「多く弱いものを守れる」
存在となるべく、大統領という大きな力を行使できる存在を目指していくことになる。

アクセル=ロウ

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