目次

  1. あらすじ(『キャプテン版』)
  2. カルチャーギャップの妙
  3. 昭和テイスト
  4. パロディと特撮トリビア、そして皮肉
  5. おとうさん
  6. ツンデレなライカと、図々しいデン助
  7. 総括
  8. ちなみに

あらすじ(『キャプテン版』)

宇宙を股にかける旅芸人一座の宇宙船が、別の船と衝突。自分たちの船は軽い損傷ですみましたが、相手の船は墜落。生存者は赤ん坊が一人だけ。しかも見たことのない型の宇宙船。どこから来たのかも分からない船ですし、生き残っているのが赤ん坊なのでどうにもしようがない。救難信号を出し、この子の星の迎えが来るまで面倒を見よう、と一座の大芝居が始まるわけです。

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ターくんは『キャプテン版』でも『アフタヌーン版』でもろくな目にあってませんでした・・・。『キャプテン版』では名家のボンボンだったりするわけですが。

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「リス」のターくん。まともな性格なんですよ。

カルチャーギャップの妙

赤ん坊はコロナちゃんと名付けられてすくすく成長。宇宙船にあった「母星(恐らく地球)の文化データ」を元に、なるべくコロナちゃんの母星に近い風習を教えて育てよう、となるんですが・・・何せよく知らない星のこと。手探り脚探りで行われるその行為が逆におかしみを呼ぶ上、考えさせられる部分もあります。特に、「学校」について。

昭和テイスト

作者あさりよしとお氏はよく「昭和っぽい」テイストを作品に入れてきます。現代が舞台であっても七輪で魚を焼いたり、「おばあちゃんの知恵袋」的な豆知識を教えてくれたり。この作品は「アニカ」という惑星が舞台なんですが、そこの「原住民」の発想がただ事じゃありません。元ネタが「昭和の特撮(ウルトラマンなど)」で知られる映像作家からとられているんです。

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一応OVAにもなってるんですよ。

夕日が好きな「ジュンくん」は、夕焼けの光景で知られる大木淳氏。顔の前に物を置く「ジッソーくん」は、「実相寺アングル」と呼ばれる特殊なアングルからの撮影技法にこだわった実相寺昭雄氏がモデルというか元ネタなのです。今の人には何のこっちゃですが、「分かる人には分かる」マニアックな笑いもあさり氏ならではのご様子。

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分かる人には分かるネタ。

パロディと特撮トリビア、そして皮肉

パロディも多々見られます。これまたマニアックなものが多いんですが。「特撮好き」なあさり氏の趣味全開、とまではいかずとも氏の作品作りに対する信念のようなものが描かれていました。

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別作品より。

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特撮映像作家をモデルにした原住民が映画を作るエピソードがあるのですが、予算は「早い者勝ち」で「いいものを作ろう」としていた原住民は低予算しか与えられず、高い予算を得た原住民の映画は素人でも分かるほどの「駄作」(設定からして下らないの一言)。これは乱立する「駄作映画」に対する皮肉でしょうね。「何がどうダメか」を「素人」の他キャラクターに語らせてますし。

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爆発大好きショウちゃん。避難訓練の際「火の元」としてみんなからボコられてました。

ゆるゆるしているのに、ブラック。ブラックなのに、どこかゆるい。そして「いらん知識」から「感心するような知識」まで得ることができる。概ねそんな印象です。

おとうさん

目白押しのブラックユーモアの中でも特に強烈なのが「おとうさん」です。

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なんか目元が怖いですが、コロナちゃんの「父親役」です。

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