目次

  1. 神様の知識で宇宙へ行こう!
  2. 少年たちのロケットづくり

神様の知識で宇宙へ行こう!

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アニメ化熱望。

「小学生向け」と侮ってはいけません。ハイレベルです。まず登場人物が凄いです。科学漫画なのに、「神様」が出てきちゃうんですから。といっても、「神様が降りてきてぱぱっと宇宙に連れてってくれる」なんて展開じゃありません。元々教育漫画なので「自分でやろうね」という教訓もあるのでしょう、神様は知識と道具を与えるだけの存在なのです。読み手と同じ視点に立つのは二人の小学生。よしおくんとあやめちゃんです。そして、ここからが凄い。実際にロケットづくりの基礎を考案し、作り上げた偉人が4人も登場するのです。

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初めてロケットを作り、「飛ばした」ゴダード氏。

二人は宇宙へ行くため奮闘します。偉人4人が辿った失敗を、何度も重ねて。この辺りから、あさり氏の愛やこだわりを感じます。先生たちも神様も、とぼけたシーンこそあっても最後「帰って」いくシーンは本当に格好いいです。神様の「呼んだ?」のシーンは頼りがいを感じ、先生の最後のセリフも、後進の成長を期待する含みが込められています。

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一番右が神様。いじられキャラの上顔はかわいいけど、かっこいいです。まさに神。

少年たちのロケットづくり

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同名小説があるので、間違えないように。

『なつのロケット』からはある種の青春を感じます。といっても、ロケットを作るのは小学生と老人なんですが。教科書に沿った授業をしない先生が辞めさせられるかもしれない、じゃあ、先生の教え方が正しいことを証明するためにロケットを作って飛ばそう!ということで、先生と仲のいい3人の小学生による計画が始まります。ペットボトル式ではない、本物のロケットです。

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先生格好良すぎます。もしかすると学者崩れで、でも学問の面白さを伝えたい、と教職を選んだのでしょうか。

主人公は表紙の眼鏡の少年、泰斗君ですが、三浦君(茶髪の少年)も彼もロケットに関する知識はかなりのもの。小学生とは思えないクオリティです。しかし、泰斗君はある事情から自分が「お子様」であることを痛感します。そのことを悔しがる彼の心情は、絵だけでも十分伝わってきます。痛いほど。一方の三浦君。彼の言葉はかなり真理を突いています。「できないことはしない」と言いますが、本当に言いたかったのは「どうせするなら失敗しない努力をしろ。『努力したんだから』なんて逃げ道を作るな」ということではないでしょうか。人を見る目もあるようで、戦時中に上官とこっそりロケットを作っていた老人木下や、電卓があればどんな計算もやってのける数学の天才少年ヘチマこと辺島とともに「飛ぶロケット」を作っていました。しかし、結果は・・・?打ち上げシーンとラストは鳥肌モノです。

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ぶっちゃけた話、個人的にロケットにはあまり興味はありません。でもそんな人でもこの2作は面白く読めます。しかもぞわぞわと鳥肌の来るシーン、名言が多く、「夢」を実現することの難しさなど、ロマンだけで終わらせない何かを感じさせます。共通しているのは、「教える側」は知識を与え、「教えられる側」はそれとは別の何かを、同時に学び取る、ということです。