ドット／ぐるみん（アニポケ）とは【徹底解説・考察まとめ】

ドット／ぐるみん（アニポケ）の概要

ドットとは、『ポケットモンスター』のテレビアニメ第8シリーズ、通称「リコとロイの旅立ち」の登場人物で、冒険をしながらポケモンの研究を続けているライジングボルテッカーズの一員。
コンピュータや各種の情報技術などに関する優れた才能を持ち、一行の情報機器の統括管理を任されている。普段はライジングボルテッカーズの拠点である飛行船ブレイブアサギ号にある自分の部屋から出てこず、古株の仲間たちからは「見掛けたらレア」だと語られている。

“ぐるみん”というハンドルネームでポケモンに関するネット配信を行っており、結構な人気者となっている。ただしこの配信を行う際はニドリーナというポケモン風の着ぐるみを着込むのが常で、顔は一切出していない。主人公でライジングボルテッカーズの新入りメンバーとなったリコはこの配信の大ファンだが、その配信者がドットであることには本人から打ち明けられるまで気付かなかった。
こがもポケモンのクワッスと仲が良く、物語の途中で正式に自身の手持ちポケモンとした。

ドット／ぐるみん（アニポケ）のプロフィール・人物像

CV：青山吉能

服装や言動からは分かりにくいが女の子で、年齢はリコやロイと同程度。気難しい性格で、自分の思い通りに物事が進まないとすぐ焦ったり怒ったりと感情的になるが、リコやロイとの交流を経てこの点は改善しつつある。
自身の配信番組はかなり気合を入れて作成しており、視聴者数を増やすことに余念がない。食事は全てグミで済ませ、リコから「着ぐるみを洗った方がいい」と勧められて始めてかなり汚れていることに気付くなど、私生活はかなり杜撰である。リコやロイは通信を利用して遠隔授業を受けているが、ドットが今の時点でなんらかの教育を受けている描写は無い。単に学校に通っていないのか、飛び級のような形ですでに卒業したのかは不明。

「ライジングボルテッカーズの拠点であるブレイブアサギ号に、自分たちと同年代の子が乗っている」と教えられて以来自分と積極的に交流しようとするリコとロイに対しては、当初は「どうして放っておいてくれないんだ」と辟易した様子を見せていた。しかし彼女たちが善意から行動していることを理解すると無視し続けることに罪悪感を覚え始め、不器用な交流を開始。リコの持つペンダントを狙うエクスプローラーズとの対決を経て、対等の友人としての関係を確立する。
マードックとは叔父と姪の関係にあり、何かと気遣われている。マードックからしてもドットが引きこもり気味なのは良くないと考えているらしく、彼女の好みに合わせたスイーツを開発してはこれを使って部屋から誘い出そうとしている。叔父の配慮を理解しているかどうかは不明だが、リコたちとの出会い以降は部屋から出ることも増え、マードックの用意したスイーツを楽しんでいる。

ドット／ぐるみん（アニポケ）の来歴・活躍

ブレイブアサギ号への乗船

学校に行かないまま、「ぐるみん」のネームで動画配信を続けていた。しかし自身の動画に行き詰まりを感じ、「もっとおもしろい動画を作るヒントはないか」と様々な情報を漁るようになる。そんな中で世界中を旅しながらポケモンの研究を続けるライジングボルテッカーズと、そのリーダーであるフリードの存在を知り、彼に憧れるようになっていった。
伯父のマードックがライジングボルテッカーズの一員だった縁でフリードと直接知り合い、持ち前の情報機器への高い適正を評価されて仲間に誘われる。多少の躊躇はあったものの、「より良い動画を作るために、フリードたちの活動を間近で見たい」との想いもあり、“お試し期間”と称してライジングボルテッカーズの拠点でもある飛行船ブレイブアサギ号に乗船し、その一室を自分のものとする。

普段は自分の部屋から出てこないが、フリード博士を始めとするライジングボルテッカーズのメンバーからはその風変わりなライフスタイルも込みで「ドットはああいう子だ」と認識され放免されている。マードックのみは「もう少しみんなと交流した方がいい」と考え、ドットの好みに合わせた食事やスイーツでなんとか彼女を部屋の外に出そうとしているが、この時点ではほとんど成功していなかった。
コンピュータや情報機器の扱いに関してはかなりの腕前を持ち、ライジングボルテッカーズでも情報機器の統括管理を任されている。メンバーが使っているアプリもドットが独自に開発したもの。ポケモンに関してはもともと強い興味を持っていたらしく、ライジングボルテッカーズの一員として活動する中で伝説級のポケモンや今のものとは異なる技術で作られたアイテムについて研究することを夢見るようになっていく。

この頃にはこがもポケモンのクワッスと仲良くなっていたが、ポケモントレーナーを目指すつもりはなく、ペットもしくは種族を超えた友人のような立場で接していた。

闖入者の接触

ある時ライジングボルテッカーズは、リーダーであるフリード博士の恩師からの依頼でリコという少女を護衛することとなる。リコは祖母から預かった不可思議なペンダントを巡ってエクスプローラーズという犯罪組織に狙われており、ポケモンの研究であちこちを飛び回っているライジングボルテッカーズなら彼女を守れると判断されてのことだった。
やがてリコと同年代のロイという少年もライジングボルテッカーズに参加し、ブレイブアサギ号はやにわに活気づいていく。そのリコたちは、「ブレイブアサギ号には、自分たちと同年代のドットという子も乗っている」と教えられ、物珍しさもあって彼女と交流しようと考える。

かくしてリコとロイはたびたびドットの部屋の前にまで押し掛けてくるようになり、ドットは「なんで放っておいてくれないんだ」と辟易することとなる。しかしふとしたきっかけでリコがぐるみんの大ファンであることを知り、「あまり邪険にするのも悪い気がする」と少しずつ不器用に交流を開始。当初は手紙や書き置きを残す程度のことを繰り返すだけだったが、2人が困っていると知ると動画配信を通して自分なりに解決のヒントを提供するなど、次第に自分からリコたちのことを気に掛けるようになっていく。
なお、リコはドットの声、見覚えのあるクワッスが彼女の近くにいること、ニドリーナの着ぐるみを見て、「もしかしてドットもぐるみんの大ファンなのでは」と勝手に解釈しており、同好の士としてぜひ話がしたいと考えている。ドットは「あの子はなんで気付かないんだろう」とは思いつつ、ぐるみんについてはなんとなく秘密のままにしておきたい気持ちもあり、この頃は胸を撫で下ろしていた。

エクスプローラーズの脅威

エクスプローラーズは執拗にリコのペンダントを狙い、ライジングボルテッカーズはフリード博士を中心にこれに立ち向かう。しかしもともと研究者であって本職のポケモントレーナーでも戦闘集団でもない彼らは、犯罪組織であるエクスプローラーズ相手に後手を強いられることが多かった。
ある時、エクスプローラーズの幹部であるスピネルという男によってリコはペンダントを奪われ、さらに彼のポケモンの力でブレイブアサギ号に乗り込む直前からの記憶を消されてしまう。自分がなぜ見知らぬ街にいるのか分からずさまよう彼女を探すため、ドットは町中の監視カメラをチェックする一方で動画配信者としての立場で情報提供を求める。ロイと共にリコを迎えに行った頃には、彼女はすっかり記憶を取り戻していたが、スピネルに奪われたペンダントは今どこにあるのか分からないままだった。

一行は「わざわざリコの記憶を消したのは、騒がれないようにするためと同時に自分たちに彼女の捜索に手間取らせて時間を稼ぐためではないか」と考え、スピネルがまだこの街に留まって何かを待っているとの推測を立てる。果たしてこれは当たっており、スピネルは裏の裏をかいて貨物船でペンダントを運び出そうとしていた。
執拗な陽動に引っ掛かったフリード博士たちが別の場所を調べる中、ドットはリコやロイと共にこの貨物船へと辿り着き、ペンダントを返せとスピネルに要求。彼がこれを拒否すると、「ポケモンバトルで決着を付けよう」と提案する。武闘派犯罪組織の幹部であるスピネルはポケモンの扱いにも精通しており、ドットたちは大いに苦戦するものの、最終的には「3人いる」からこそのコンビネーションを発揮して勝利をつかむ。

スピネルはなおペンダントを渡さずに逃げようとするも、リコの意志に呼応するようにペンダントが反応し、彼女たちが以前に捕まえた大型のポケモンが暴れ出したのを見て撤退。これは諦めたわけではなく、「ペンダントには不思議な力がある、リコの意志がその力に関わっている」ことを知って作戦を立て直すためのものだったが、ドットたちはペンダントを取り返すことに成功するのだった。

友と行く旅路

スピネルとの対決の前後から、ドットは以前とは比べ物にならないほど頻繁に部屋の外に出るようになり、リコやロイに対して友人として接するようになる。この際、「いつまでも秘密にしておくのは良くない」と考えてリコに自分がぐるみんであることを明かし、彼女を大いに驚かせた。
この頃、ライジングボルテッカーズはリコのペンダントの謎を解き明かすことを第一の目標として活動しており、その手掛かりを求めてガラル地方へと向かう。

一行はここでリコのペンダントの正体がテラパゴスという謎多きポケモンであることと、テラパゴスに本来の力を取り戻させるには六英雄と呼ばれるポケモンに会わなければならないことを知る。それがかつてルシアスという人物が辿り着いたとされる伝説の地ラクアへの手掛かりにもなると判断したリコたちは、六英雄の捜索を開始。ドットも情報面からこれをサポートする。
一方、エクスプローラーズもまたテラパゴスとラクアの関係についての情報をつかみ、ライジングボルテッカーズを出し抜いてこれを手に入れるべくさらなる暗躍を始める。

新たなパートナーポケモンとの出会い

旅の途中、ドットが動画の撮影用に使っている機材が故障してしまう。ライジングボルテッカーズが立ち寄ったテツロンタウンで新しいものを購入しようとしたドットは、そこでカヌチャンというポケモンと出会い、「金属を加工してお気に入りのハンマーを作る」というその奇妙な修正に振り回される。
その後ブレイブアサギ号で、何者かが修理用に買い集めた鉄材を台無しにするという事件が発生し、ドットに勝手についてきたカヌチャンが犯人ではないかと騒ぎになる。しかしドットは真犯人のポケモンが別にいることをつかみ、クワッスやカヌチャンと協力してこれを撃退。この一件でカヌチャンに気に入られたドットは、彼女を自身の第二のパートナーポケモンとする。

この頃、突如母のブランカがブレイブアサギ号に来訪し、「そろそろお試し期間は終わりではないのか」と問いただされる。フリードたちだけでなくリコやロイと共に行く冒険に大きな手応えを感じていたドットは、ブランカの問いに対し「今度はお試しではなく、ライジングボルテッカーズに正式に参加したい」と回答。部屋に引きこもってばかりいた我が子の成長を喜んだブランカはドットの要求をすんなりと受け入れて去っていった。

黒いレックウザを巡る攻防

ドットたちがそれぞれに成長していく中、エクスプローラーズは黒いレックウザの捕獲を目指して準備を進めていた。偶然からその動きを察知したライジングボルテッカーズは、これを阻止しようと動き出すも、フリードが罠にはまって分断されてしまう。
特殊な音波で誘い出された黒いレックウザにエクスプローラーズが攻撃を仕掛ける中、ドット、リコ、ロイは協力して相手を妨害。音波を出す装置を故障させる。しかしなお諦めないエクスプローラーズに猛攻を加えられた黒いレックウザは吹き飛ばされ、ブレイブアサギ号に激突。これにより飛行船部分を破損したブレイブアサギ号は海面に不時着してしまう。

黒いレックウザ自体はほとんどダメージを受けておらず、「今の自分たちでは勝てない」と判断したエクスプローラーズは撤退する。ドット、リコ、ロイは「今こそ自分たちの成長を示す時」とフリードと共に黒いレックウザに挑み、1人残ったアメジオまでもがここに参戦。5人とそれぞれのポケモンは奮闘し、黒いレックウザをあと一歩まで追い詰めるも、結局は返り討ちにされる。
「自分たちの力は及ばなかった」と肩を落とすリコたちだったが、フリードは「遥か遠くだった黒いレックウザに手が届くところまで来た、これはすごいことだ」と称賛。これに奮起してさらなる成長を誓うリコたちを見たドットは、「自分も彼女たちと共にまだ知られていない世界の謎を探求していきたい」と宣言する。

ドット／ぐるみん（アニポケ）の関連人物・キャラクター

クワッス

こがもポケモン。物語に登場した頃はドットの手持ちポケモンというわけではなく、気心の知れたペットもしくは種族の壁を越えた友人のように接していた。スピネルとの対決を経て、正式に彼女のポケモンとなる。
非常に賢い上に人間臭く、リコやロイとどうやって仲良くなればいいか分からず戸惑うドットを応援している。

リコ