「名作」とはもういえない…？「キャプテン翼」が駄作に成り下がってしまった理由まとめ

最大の個性を潰された不遇な双子

空中サッカーといえば立花兄弟。トライアングルシュートやスカイラブハリケーンは立花兄弟の代名詞である。
しかし双子キャラの起用はポジションをふたつ消費してしまうせいか、作中ではやたらと負傷退場する事が多い。
さらには大人の体格になってしまったため、今まで以上に両足に負担のかかる空中サッカーは事実上使用できなくなってしまった。
これを以て立花兄弟の個性は完全消滅した。

需要が無いのに代表メンバーには選ばれる来生・滝

同じ修哲トリオの井沢が代表に選ばれているために、この二人も自動的に選出されている感が否めない。
出番も需要も無い来生・滝よりは立花の方がはるかに有用性はあるのに…。

今ではオーバーラップしてカミソリセンタリングを上げるだけのプレイヤーに

「エース殺し」の異名を持つ早田だが、それと同等のプレイは松山と赤井もこなしている。
さらにカミソリファイターたる彼の持ち味であるカミソリシュートも、岬が体得したブーメランシュートによってその存在意義が薄れた。

王者南葛を苦しめた規格外の巨漢

比良戸戦の前半はまさに次藤の独壇場だった。規格外のパワーで相棒の佐野とともに王者南葛を徹底的に苦しめた。
しかし次藤の活躍描写は何故かこれ以降パッタリと途絶える。印象に残っているのは、ウルグアイ戦でオウンゴールをした罪滅ぼしのために、日向の雷獣シュートの土台になろうと熱願する男らしさを見せたくらいであろうか。

GOLDEN-23ではデンマークのギロッポンコンビにKOされ、そのまま負傷退場してしまう。
新キャラ井川を活躍させるためだけに犠牲になったようなものである。

もはやスカイラブ発射台にもなれず…

立花兄弟が空中サッカーを封印し、さらには全日本メンバーから離脱してしまった以上、彼らとの合体技・スカイラブツインシュートも二度と見られないだろう。

ひっそりと出番を奪われたキャラ・高杉真吾

巨漢デフィフェンダーとして南葛の守備の要だった高杉。しかし次藤という上位互換的キャラがいるため高杉はベンチに追いやられる。実力は石崎よりも上なのだが、レギュラーに定着したのは石崎の方であった。
またDFの交代要員としての役割も井沢に奪われる始末。
さらには下の名前が葵とカブっている。
近年では代表メンバーからも外れている模様。

翼を超える才能を秘めながらも、それが開花する様子は無し

片桐さんによれば「新田と言う男は粗削りだが翼を超える才能を秘めている」らしい。
100メートルを11秒台で走る俊足と、その足から繰り出される隼シュートで、翼たちが抜けた南葛小を日本一に導いた。
その後は大友中学に入学し、全国大会出場の切符をかけて翼率いる南葛中と対戦。結果は敗北に終わったものの試合中にノートラップ隼ボレーシュートを体得する底力を見せた。

脚光を浴びる事の無い全日本ツートップの一角へ

日本代表に選ばれた後は、無印、WY編ともにストライカーとして脚光を浴びる事は無かった。なにしろ大舞台で得点を奪えないのだ。
この漫画の日本の得点源はほとんどが翼と日向である。次いで岬と言ったところか。ここに割って入るほどの活躍を作中では終に見せる事は無かった。

しかしその後の続編では、今までのノーゴールぶりが嘘かと思えるほどゴールを量産。若島津がFWに転向した事が新田に危機感を植え付けたか？

名門・東邦学園で日向と共にツートップを組み、全日本代表にも選ばれている反町。しかしFWキャラの優先順位は若島津≧新田>反町>来生・滝であるため、反町の出番はさほど多くない。
周りがド派手な必殺シュートを持っている中で、反町自身にはこれといった武器が無いのも痛い。
近年ではそのディフェンス力が注視され、そのままDFとしての起用の道もありそうだが、それが実現するのはいつの日か。
ただでさえ顔の描き分けが出来ていないこの漫画で、主力の岬、三杉、松山とほぼ同じ顔という点も地味に痛い。

南葛時代は第二のゲームメーカーとして翼に次ぐ実力を持っていた井沢。同じ修哲トリオの来生や滝よりは頭ひとつ抜けた存在で、代表でも主要交代要員として活躍する事が多かった。
しかし、井沢が活躍できる場はフィールドに残っているのだろうか？
中盤は翼や岬、葵や松山がいるため井沢の入り込む隙は無い。DF交代要員として活路を見出そうにも、新キャラの井川と曽我という大きな壁が立ちはだかる。特に曽我はヘディングが得意なため、これも井沢の持ち味を奪う結果となっている。