ヴァイオレット・エヴァーガーデンの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』とは、暁佳奈による小説で、アニメ化もされているファンタジー作品である。戦時中、武器として生きてきた少女ヴァイオレット。ヴァイオレットは、慕っていた少佐ギルベルトから、別れ際に言われた「愛してる」の意味が理解出来ずにいた。戦後、ヴァイオレットは、手紙を代筆する仕事に出会い、「愛してる」の意味を知っていく。手紙の依頼主が抱える胸の内や、それに向き合った代筆屋たちの言葉は、多くの読者を感動させた。今回は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の名言や名セリフを紹介する。

ベネディクトに「郵便配達人が運ぶのは幸せだから!」と言うテイラー。

孤児院を抜け出して、C.H郵便社を訪ねてきたテイラーは、郵便配達人の仕事がしたいのだと言う。テイラーがホッチンズに頼みこむと、隣でヴァイオレットもお願いをする。テイラーの一生懸命な姿を昔のヴァイオレットと重ねたホッチンズは了承し、ベネディクトに世話を任せる。その日、テイラーは、ベネディクトと一緒に配達をした。配達は重労働で、毎日同じことの繰り返しだと思っていたベネディクトは、「なんで郵便配達人なんかになろうと思ったんだ?」とテイラーに問う。テイラーは、なんかじゃない、と言い、「郵便配達人が運ぶのは幸せだから!」と続けた。孤児院で一人ぼっちでいたテイラーに、ベネディクトは、テイラーの姉エイミーとヴァイオレットからの手紙を届けた。手紙を届けた時、テイラーは字が読めず、ベネディクトが読んであげた。テイラーは手紙を大切にし、いつも孤児院のシスターに読んでもらっていた。その手紙がテイラーにとってどれだけ嬉しいものだったかが伝わる名セリフである。

「ちゃんと1人前の郵便配達人になったら、そしたら、その時にちゃんと自分で渡すんだ!」

イザベラのもとから帰るテイラー(右)とベネディクト(左)。

テイラーは、C.H郵便社で郵便配達のお手伝いをして過ごす。テイラーは、ヴァイオレットに、テイラーにとって大事な存在であるが、あまり記憶に残っていないエイミーのことを聞く。エイミーへの想いを募らせるテイラーに、ヴァイオレットは手紙を書かないか、と提案する。テイラーは一生懸命手紙を書いた。エイミーは行方を隠されていて、居場所が分からなかったが、ヴァイオレットとテイラーから頼まれたベネディクトが居場所を突き止める。テイラーはベネディクトとともに手紙を運ぶが、自分は会わないという。ベネディクトは、エイミーに手紙を渡す。エイミーは、テイラーからの手紙だと分かると、早速読み始め、涙を流した。その姿を影から見ていたテイラーも涙する。2人の関係が分かったベネディクトは会社に戻りながら、テイラーに、本当に合わなくて良かったのか、と問う。テイラーは「ちゃんと1人前の郵便配達人になったら、そしたら、その時にちゃんと自分で渡すんだ!」と、答えた。エイミーの姿を見たことで、より夢への想いを強くしたテイラーの名セリフだ。

ユリスの名言・名セリフ/名シーン・名場面

ユリスとの約束

ユリスとヴァイオレットの指切り。

大病を患い、余命が残りわずかであるユリスは、ドールに家族への手紙の代筆を依頼した。その依頼を受けたのはヴァイオレット。ヴァイオレットが、ユリスの病室を訪ね、話を聞こうとしていると、ユリスの家族が見舞いにやってくる。ヴァイオレットは、ユリスに隠れろと言われるがまま、ベッドの下に身を隠すことになる。見舞いに来た家族に対するユリスのあたりはきつかった。ユリスは、何度も繰り返される心配の言葉に辟易してしまっていた。ヴァイオレットは、その様子から、家族に対して素直になれないユリスの気持ちを察する。家族には内緒で手紙を書き、自分が死んだ日に、家族に手紙を渡して欲しいというユリス。ヴァイオレットは、ユリスが直接言えない、両親への感謝の気持ち、弟に自分の分も生きて、両親に甘えて欲しいという気持ちをすくい上げ、手紙を書いた。ユリスは、ヴァイオレットに指切りをしようと言う。指切りを知らなかったヴァイオレットに、絶対に約束を守ると誓う行為だと説明するユリス。ヴァイオレットは、ユリスと指切りをする。死を受け入れ、家族の悲しみを和らげようと手紙を書く大人びたユリスが、指切りで仕事を頼む様子は愛らしく、ヴァイオレットが指切りを覚えた名場面である。

リュカの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「僕たち、ずっと、友達だったろ。これからも、ずーっと友達でいようね」

ユリスに気持ちを伝えるリュカ。

大病を患い、余命わずかであるユリスは、家族に向けての手紙を、ヴァイオレットに代筆してもらっていた。ユリスは、自分が死んだ日に、手紙を家族に渡すようにお願いし、ヴァイオレットと約束をしていた。しかし、本当はもう1人、ユリスが手紙を書きたかった人物がいた。大親友のリュカだ。見舞いに来たがっていたリュカだったが、手足が細くなった弱々しい姿を見られたくなかったユリスは、見舞いに来ないでと伝えてしまっていた。ユリスの体調が悪化し、リュカへの手紙を書けないまま、ユリスは危篤になる。なんとか最後の手紙を代筆しようとしたアイリスだが、ユリスに手紙を考える余裕はなかった。アイリスとベネディクトは、街を奔走し、ユリスとリュカを電話で繋げる。受話器を渡され、戸惑っているリュカの声が聞こえたユリスは、微笑む。ユリスはリュカに見舞いに来ないで欲しいと言ってしまったことを謝る。リュカは怒ってないと返す。ユリスに会いたかったリュカは、こっそり病院に来て、窓からユリスの姿を見たのだと笑う。リュカは涙を流しながら、「僕たち、ずっと、友達だったろ。これからも、ずーっと友達でいようね」と言う。ユリスはリュカに、感謝の気持ちを伝えた。2人の友情に、涙する視聴者も多い名場面である。

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