韓流ドラマ『あなたが眠っている間に』の主題歌・挿入歌・セリフ・メイキング映像などをまとめて紹介!日本語訳もあり

本記事では2017年に放映された韓流ドラマ『あなたが眠っている間に』の主題歌・挿入歌・セリフ・メイキング映像などをまとめて紹介している。このドラマは夢で見たことが現実で起こってしまうという特殊能力を持つ、休職中の報道記者「ホンジュ」と、彼女の向かいの家に引っ越してきた新米検事「ジェチャン」が主人公のラブロマンスである。記事中では日本語訳も掲載しているので、ぜひ最後まで記事をチェックしてみてほしい。

#14「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(アメリカ映画)」

SBS [당신이 잠든 사이에] - 9일 (목) 예고

「大丈夫ですか?」
”はい、大丈夫です”
「救急車もすぐ来るそうです」
”…係長こそ大丈夫ですか?そんなに手を怪我されてて…”
「こんなのどうだっていいんです!!!!!!」
”…ビックリした”
「どうしてこんなところにひとりで来たりしたんですか!!!
どうして私に連絡してくださらないんですか!!!」
”…業務時間も終わったのに連絡するのは申し訳なくて…”
「…申し訳なくたってしなきゃダメでしょう?!!!!!
ルールを無視して単独行動して何かあったらどうするんですか!!!!!
前に言いましたよね?こういう現場で一番大事なことは何ですか?!!!」
”安全確保”
「わかってるのにどうして?!!!!
…単独行動なんか…私が来なかったらチョン検事は死ぬところだったんですよ…?」
”…でも…チョン検事はここが危険な場所だなんて考えもしてなかったんですよ…”
「黙っていてください!!!!!!
今検事さんの味方をするのは彼のためになりません!!!」
”…すいませんでした”
「…ナム記者だって同じことですよ?!
ここにどんなやつがいるかもわからないのにこんな真っ暗な中どうしてひとりで来たりするんですか!!!!!!?」
”ホントだよ、何考えてるんだよ!”
「…あっ救急車が来た
…はぁ~こういうときは一体どっちについていったらいいんだよ…
ふたりともどうしようもないんだから…」
”チョン検事に付き添ってください!
私のこと助けようとして煙をたくさん吸ってたので”
”いえ、ナム記者をお願いします、手も震えていて”
”全然そんなことないです!!大丈夫なので
チョン検事の方が怪我がひどいと思うので”
”大丈夫じゃないだろ?”
”私は大丈夫だから、あなたが”
”大丈夫なのか…?”
「はぁ~~っ何なんだよ一体…こっちです!!」

「部長の許可もとらずに、捜査官なしでひとりで現場に行ってしまったら
それは事件の当事者になってしまうんですよ?
捜査の中立性が失われてしまうんです、わかりますか?」
”はい…でも係長、どうして僕がここにいるってわかったんですか?”
「…今はそんなことどうでもいいんですよ!
ちゃんとこれつけててくださいよ!
これは呼吸のためでもありますけど、しゃべるなって意味でもあるんですから」
”…ありがとうございました、係長”
「そう思ってくれているのなら、お願いですから私の言うことを聞いてください
これ以上心配させないで下さい」

「ホンジュさん…?今日も朝ごはん食べに行くのに…?」
”うん、そうじゃなくて頼みがあって”

「ににに…兄ちゃん…ホンジュさんが兄ちゃんに頼みがあって来たんだって…」
”そうか~ちょっと待っててくれるか?☆ミ”

「兄ちゃんのさらけ出した姿はいっつも夢で見てるって言ってたじゃないですか~」
”うん、大丈夫
私も同じようなことあったしね
それに、ああいう姿がよりセクシーで何しててもときめいちゃうの”
「…えっ…恋は盲目っていうけど
ここまで来たら病気だな…」
”スンウォ~ン遅れるぞ~早く顔洗え~

…頼みってなんだ?”
”お母さんには事故のことちゃんと話してないの
余計な心配かけたくなくて”
”なんて話したんだ?”
”たまたま通りかかった場所から火が出て通報したって
だから朝ごはんの時はちゃんと話し合わせてね”
”了解”
”じゃあ行こっか?”
”…俺にはちゃんと話すんだぞ”
”えっ?”
”心配させたくなくて大丈夫だからって内緒するなってこと
悪いことでも、悪い夢でも正直に話して欲しい
嘘をついたりしないで”
”うん”
”今でも前に見てた夢見るのか?
雨の降る日に緑の傘が出て来る夢”
”もう見てない、あの夢を見なくなって随分たつの”
”ホントだな?嘘じゃないよな?”
”ホントだよ、あの夢を見たら一番最初に話すから心配しないで!”
”うん”

あの携帯電話の中の写真の19人の患者のうち
11人の犠牲者でない残りの8人もすべて亡くなっていた
事件の起きた病室外の患者で
ミョン・ヒソクの逮捕後になくなった患者だったので
連続殺人事件に含まれなかった

部屋で亡くなっていたのは携帯電話の持ち主ではなく
携帯を受け取りに行ってほしいと頼まれただけ
けれどその時に警察に捕まりそのために放火して殺された
放火犯=連続殺人事件の犯人 の可能性が高い

カード携帯のために持ち主は特定不可

ホンジュは当時も連続殺人事件の担当で
今回も検察に張り付き、携帯の持ち主に関して
検察の以前の捜査に問題がなかったかそうさ

ジェチャンは被害者なので
捜査に加わると法廷で判事に中立でないと判断される可能性があるので放火の事件からは抜けて
連続殺人事件の再捜査に加わる

「…チョン検事、大丈夫か?
もう捜査の終わっている事件を再捜査するってことは
前に行われた捜査が間違っていたということになるんだ
…当時担当検事だったイ・ユボムも調査しなきゃいけないし、
担当捜査官だったチェ係長も調査しなきゃいけないんだ
…そんなことはないとは思っているが、もし以前の捜査に問題が見つかれば
係長は懲戒を受けるかもしれない、最悪裁判にまでなるかもしれないんだ
…チェ係長の人生が懸かっているかもしれないんだ
それでもお前はこの事件を再捜査できるか…?」

チェ係長は捜査から外れてもらうべきだって先輩と
事件の被害者じゃないんだから一緒にやりたいんですってジェチャン
「…一番疑いたくない人まで疑わなきゃいけないのが俺らの仕事なんだよ!!!」
「…おっしゃるとおりです
…わかっています、私は今回の捜査から外れて
この資料はイ検事の部屋に運ぶべきです」

”イ検事ひどすぎませんか?”
「一緒に仕事をしているパートナーなのにねえ?ひどすぎるわよ~」
”ですよね!”
”悲しいけど、捜査する立場上しかたないわよ”
”何だよ?お前までイ先輩の味方なのかよ!!”
「別に味方とかそういうことじゃないだろ?
本当に真犯人がいるかもしれない状況なんだろ?
つまりそれは以前の捜査が間違っていたってことで、
係長さんも…」
”…係長の人柄は俺が一番よくわかってるんだよ!
絶対に…”
「…そんなことをする人じゃない
どうして断言できるんですか?
…前にハギョンの事件の時に僕にこう言ってましたよね?」
”あの時と今と同じ状況だっていうんですか?”
「違うとは言えないですよね?
僕はあの時ジェチャンさんが僕に言ってくれた言葉が正解だって思ってます
…チェ係長さんが良い方だっていうのはわかります
でも、疑うべきとところがたくさんあるというのも事実です
まず…」
”…それは外で話しましょう
食欲が落ちる話はここではしたくないので”

「チェ係長が火災現場をどうしてわかったのか
説明はあったんですか?」
”いいえ、でも知る方法はいくらでもある”
「例えば何ですか?」
”俺を尾行してきていた可能性も…”
「だったら火災が起きる前に止めていたはずです」
”偶然通りかかった可能性だって…”
「普段の動線とは何の関係もない場所に現れたんです」
”遠くで火を目撃して動線なんて関係なく駆けつけたんですよ!!!”
”…火が出る前に来てた
係長さんが私に言った言葉覚えてる?”

―「…ナム記者だって同じことですよ?!
ここにどんなやつがいるかもわからないのにこんな真っ暗な中どうしてひとりで来たりするんですか!!!!!!?」―

”…私たちが別々に来たって知ってた”
「火がつく前に来ていたのに、どうして火が出るまで待って助けたのか
…おかしいですよね?」
”つまり何が言いたいんですか?
係長が放火犯と一緒に火をつけたとでもいいたいんですか?!!”
”…そういうことじゃないでしょ?
疑わないで直接聞いてみれば…”
”…係長は俺たちを命を掛けて助けてくれたんだぞ?!!
そんな人にどうしてここがわかったのか?
どうして火がつくまで待ってたのか?って聞けっていうのか?”
「それでも聞かなきゃいけないんです
聞くのが失礼だからって聞かないまま疑いだけが大きくなっていくんですよ
それはもっと失礼なことです」

”…怒ってる?…あのさ…ウタクはさ…”
”わかってる
ウタクさんの言うとおりで、俺が間違ってるってこと
言い訳をして検事らしくなかったってことも
お前とウタクさんがどうして係長を疑うのかわかってるけど…
頭ではわかってても心が…心ではそう思えない
…俺は今の俺が嫌いだ、お前にこういう面を見られて恥ずかしい”
”…これって喧嘩したってことなのかな?
…一人でいたい?…ならそうしよう、私も今日はひとりで行くほうが気持ちが楽かも
じゃあ先に行くね

…なんで?一人で行きたいって言ったのに”
”…俺もだよ…だから一緒に一人で行こう”
”何それ…。”

「SBCの記者のナム・ホンジュさんですよね?」
”えっ?どうして知ってるんですか?TVで見たんですか?”
「いえ、直接見たんです
…今の心境は?…11人の犠牲者の家族に何か言いたいことはありませんか?
…息子さんに言いたいことはありませんか?

…僕が連続殺人犯のミョン・イソクの息子です
あんなにいた記者の中でものすごく記憶に残っています
…父が亡くなったこと、知ってますか??」
”…知ってるよ、悔しい思いをされていたことも知っている
君がスンウォンと同じ高校の同級生なんだよな?
…君の父親の事件を再捜査することになった
…以前の捜査に間違いはなかったか、不審な点はなかったか
証拠も全て見直す
以前の捜査で悔しい思いをしたり、父親の無実を証明する証拠があったらここに連絡してくれ
話を聞くから”
「ありがとうございます…本当にありがとうございます…」

”湿布なんてどうしたんだ?…どこか怪我したのか?”
”お母さんが肩こりがひどいって言うから
…どう?怒りは収まった?腹が立つし恥ずかしいって言ってたのは?
大丈夫?”
”まあな…”
”いつになったらその気持ちおさまるのかなあ…”
”ちょっとかかるかな…じゃあ…”
”…ありがとう”
”…何のこと?”
”…さっき、あの子をすごく怖く感じてたの”
”怖いだなんて、ただの高校生だろ?”
”そうなんだけど…すごく怖かったけどもう大丈夫
誰かさんのおかげで…さっきのあなたかっこよかった
だから恥ずかしいだなんて思わないでいいし、早く機嫌直してよ…
辛いの…”
”…わかったよ、そうする
もう元通りだから…大丈夫だ…大丈夫…”
”チェ係長のことを疑ったりしてごめんね
私も疑いたくなくて、ちゃんと話を聞いてみようって言ったの
このままでいたら、どんどん疑う気持ちだけが大きくなっちゃう
直接答えを聞けたら、もう疑わなくて済むんだもん
信じたいから言ったの、係長さんを信じたいから”
”…わかってる”

”…それでミョン・イソクの事件の時も記者たちに情報を流したんですね?

…てっきりあの時はユボムさんが私に好感を抱いてるから情報を流したんだって思ったのに
そんな計算があっただなんて
あの時も証拠が不足していてイライラしてたみたいですね?”
「急に、どうして終わった事件の話を…?」
”ミョン・イソクでない別の真犯人がいるっていう情報が入ったので
報道局でミョン・イソク事件チームを作って取材を始めてるんです
…3分過ぎたわね、ミョン・イソク側、検察側
両方の話を聞いた記事を出すから、言いたいことがあれば連絡ください
いつでも取材に来ますので…番号は知ってますもんね?
…では失礼します”

ミョン・イソクの事務所から殺人可能な薬が出てきたことが決定的証拠になったけれど
それでもミョン・イソクは「ありえない、検察が証拠を捏造した」と主張し最後まで無罪を主張
”仮にもし捏造されていたんだとしても、それはイ・ユボム弁護士の方です
チェ係長では絶対にないです”
「操作中なんだ、まだ断言はできないだろ」

一方、イ・ユボムは真犯人にメールで脅されていて
真犯人と会う約束をする

”…係長は?放火犯特定できましたか?”
「そうですね…思ったより大変で…」
”係長はあの時犯人見なかったんですか?”
「見てませんよ、わたしが着いたときにはもう火が出ていたので」

―”係長さんが私に言った言葉覚えてる?
…私とあなたが別々に来たって ことを知ってた”―

”火が出た後に着いたのに、ナム記者と私が別々に来たとどうしてわかったんですか?”
「それは…なんとなく…そう思って言っただけですよ…」
”僕たちがあそこにいたことはどうしてわかったんですか?”
「それも…ただ偶然…通りかかって…」
”…係長”
「ただなんていうか…テレパシーみたいなものを感じたんですよ
検事さんが危ないと、そういう勘みたいなのが働くんですよ私」

放火事件についてウタクに聞きに来たホンジュも
ウタクの車で赤いバッテリーを落としたって言ってたのに
緑のバッテリーを赤と言ったことでウタクの色覚障害に気がつく

放火事件で殺された被害者で
頼まれて携帯電話を100万円と交換しに来た人物を
捕まえていたウタクは
「100万円も持って来た人のわりに格好が軽装だった
それと100万円が入っていたカバンが…

…女性ものっぽかったんだ」

その日に灯油を買いに来たのも自転車に乗った女性

「…20人近く殺したのにあなたのおかげで捕まらずに済んだ
…私は本当にあなたに感謝してんのよ」

「真犯人が女なのならこの女が真犯人だな、ハ・ジュアン34歳」
”誰なんですか?その人”
「事件が起きた病室で長期入院していたクローン病の患者だ
そして、残りの8人が入院していた病室にもこの女が入院していました」
”患者だったから容疑者から省かれたってことですか?”
「そういうことだ
患者が亡くなっていなくなっていく度に
ハ・ジュアンも容態が悪くなって被害者に分類されていたんです」
「でもどうして患者がほかの患者を殺すんだ?」

「…だって不公平すぎるんだもの
私は腸も胃も取って、言われたとおりに一生懸命手術を受けて
何年も入院しているのに一向によくならないのに
みんな元気になっていく、それも数日の間に退院していく
そして、私を見て”若いのに可哀想に…すぐ良くなりますよ!頑張ってください!!
偉そうに…”
「それであんなにたくさんの人を殺したっていうのか…?
それが言い訳になると思ってるのか…?」
「言い訳になるわけないじゃない
死ぬほどの罪を犯したの
だからすべてあきらめて、この罪に対する罰を受けようって
そう思ってたのに
…検事は別の人間を捕まえたの!
その時思ったの!私に…小さな希望が出来たんだって…
その希望を作ってくれたのは、イ・ユボム…あなたよ…
だからあなたには…最後まで私の希望になって欲しいの」

検察はハ・ジュアンを手配
でも自宅に長い間帰っておらず、携帯も特定不可のものを使用していて
簡単には逮捕できない状況
放火事件の後からカードの使用も止まっている
すぐ捕まるだろうって部長に
”こんな進歩した現代社会の中で1年以上も逃げ続けたんですよ?
今まで逃げ続けてこられたんだから今回も逃げられる
そう思っている可能性はありませんか?”
ってジェチャン

「…だから弁護士さん、あの時みたいにしてよ~
私に希望を与えてよ~いいでしょ~っ?」
「俺はいつからあんたらみたいなクズの希望になったんだ?」
「どうして私がクズなの…?」
「たくさんの人を殺したからだろ!!!!!!」
「そんなのしかたないじゃない
もう過ぎたことだもの
…まあもちろん、ダメなことではあるけどさ
だって人は生きなきゃいけないじゃない?
今さら私が真犯人だって知って誰が嬉しいの?
遺族にとっての犯人はミョン・イソクで
その犯人はもうこの世を去って、それで家族の心も癒えたのに
私が急に現れたら、どれだけのショックを受けると思う?
ミョン・イソクの息子は?
自分の父親が無罪だって知ったらどうなると思う?
正気じゃいられないわよ?
それにあなた、…あなたはどうなるかしら?」
「…黙れ」
「あなたのニュース見て驚いたんだから~
容疑者の事務所から薬の瓶が見つかったって
そりゃあそうよね~
誰が見ても犯人だって状況なのに直接的な証拠は出てこない
世論は検察が無能だって騒ぎ立っていて
だから薬の瓶を入れた、そうよね?でしょ~?」
「元からそこに瓶はあったんだ!」
「じゃあどうして私に人殺しだって言うの?
そこに瓶があったのならミョン・イソクが殺人犯なのに
どうして私にクズだなんて言うの?
ねえ…?どうして…?
…やっとわかったでしょ?
あなたと私の向かうべき道は同じなのよ…
…心配しないで、あれが捏造だって知ってるのは
あなたと私、この世に2人だけだから!
…ちょっと前までは3人だったんだけどね~
ちゃ~んと整理しておいたから」
「せ、整理…?」
「コンテナの火災事件ニュース見たでしょ?
そこに私たちの秘密を知ってる子が住んでたのよ~
あの子ホントに口が固い子だったのに…
可哀想よね~警察になんか捕まっちゃうから~

…私がちゃんときれいにしておいたから
だからあとはあなたが上手いことやってね
遺族にミョン・イソクの息子、あなたと私、みんなの幸せのために
…ウィンウィンの関係だってこと、わかるわよね?」

「…随分長いことかかったわね
で、どうなの?やってくれるの?」
「その前に、
君はひとつ見逃してることがある
…押収物を捏造したことを知っている人間が俺たち2人だけじゃない
…3人だ」

「係長、おかず食べますか?」
「私のことを思ってくれる人はヒャンミさんしかいませんよ…
うれしいよ…お肉を…」
「…ですよね?私こんなに優しくて可愛いのに
誰かハン警官みたいな人私にくれたりしないかなあ~」
「やめなさい…それはハン警官にとっては罰みたいなものだ…」

「…えーっ!ってことはイ検事とチョン検事は捏造されたと見てるってこと?」
「あの事件って、イ・ユボム弁護士とチェ係長が担当だったんでしょ?
ってことはふたりで捏造したってこと…?」
「イ検事はそう見てるけど、チョン検事はチェ係長は違うってずっと言い張ってる」
「10人以上も殺された事件なのに、もしそれが明らかになってしまったら
どれだけの影響があるか…」
「だからチョン検事必死なのかもしれないですね
チェ係長を守ろうって」

ホンジュは遺族のインタビュー
そしてメールをもらったイ・ユボムのインタビューをしに事務所に8時に行くことに
※事務所のビルは電気工事で9時から停電になる…
ホンジュは、先輩に雨が降るか確認するけど降水確率は5%

「イ検事~チェ係長の人事記録コピーしてきましたよ~」
”どうしてそんなものを…?
イ検事が…?ホント先輩ひどすぎるよ…
これ見たところで捏造したかどうかなんて判断できるわけないじゃないですか!…

…チェ係長って前職は警察官だったんですか?”
「ああ、だから警察官の経験があるから現場のこと詳しいだろ?」
”イルユ警察署…”
「どうしたんだ…?知ってるとこなのか?」
”僕の父が勤務していた場所なんです”
「勤務期間も同じなのか?」
”はい…もしかして…

…係長!!”
「もういらっしゃいません…
辞められました…泣」
”やめたってどういうことですか?”
「さっき昼食食べて戻ってきたら、急に辞表書いて出て行ったんです…
検事さんに挨拶もしないで行くんですか?って言って必死に止めたんですけど
顔を見たら辛くなるからって手紙を書いてそのまま出て行かれました…」

―検事さん…
私は捏造していません、たぶんイ・ユボム弁護士もしていないと言うと思います
お互いにしていないというのはわかりきっています
なので私とイ・ユボム弁護士の言葉など無意味です
ですから、私のことも誰にも気をつかわずに客観的に冷静な捜査をしてください
私は私なりに私の無実を明らかにしてみせます
今まで、ありがとうございました

チェ・ダムドンより―

「ジェチャンですか…?」
「捜査のために電話してきたんだと思います」
「殺人事件のせいで大変なのでは?」
「…そうですね…疑われている状況なので…」
「本格的な捜査に入ったら大変になります
その時は私も一緒に戦いますよ」
「…頼もしいですね」

”ヒョンミさん辞表の話は誰にも言わないで下さい!
係長はまだ辞めてませんからね!”
「自宅にかけてもでません…
私、家に行ってみます」
”会えたら連絡下さい、どこにも行かないように引き止めておいて下さいね”

―係長、お願いですから電話に出てください!
来てくださるまでずっと事務室で待ってます―

”ダメだ…!!!”

「これを打つと…息が吸えなくなって…
5分以内に眠るように静か~に息を引き取るの…」
”ジェチャン…聞こえた…?お願い…”

”ホンジュ…お願いだ…
お願いだから出てくれ…”

「私たち2人以外に知ってるってのがこの子なの…?」
「ああ」

”今ホンジュが拉致される夢を見ました”
「拉致ですか…?」
”あの夢です、雨の降る日に緑の傘
10時半です、15分後に”
「場所は?山だって言ってましたよね?」
”山ではなく、ヘグァンローフォームです”

renote.net

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#15 スタンド・バイ・ミー

ウタクは応援を要請
「5分以内に到着しないといけません!」

”運転手さん!急いでもらえますか?”

「これを打つと全身の筋肉が麻痺するの
そしたら息が吸えなくなって…
5分以内に、眠るように静かに行けるのよ
…幸せな死でしょう?」

”今何時…?ねえ?何時…?
それと、ここはどこなの…?”

「自分が死ぬのがどこで何時なのか知りたいのかしら…?
ここはヘグァンローフォームの屋上で、
今は10時半よ」

”…ねえジェチャン
…聞いた?…聞いたよね…?
お願い…”

「どうしたの…?怖い顔して
まるで私のこと殺しそうな顔ね」
「ああ、そのつもりだよ」
「殺人犯になるって意味かしら?」
「違う、クズを片付けるって意味だよ
…お前はその記者を殺そうとして、俺のことも殺そうとした
俺はそれを阻止しようとした過程で仕方なくお前を殺したってことで
無罪になる予定なんだ
…お前が言ったんだろ?上手いことやっておいてくれって
お互いウィンウィンで」

「脈はあります」
”横にしてください
…脈拍の問題じゃないんです!
肺が麻痺していて呼吸ができていないんです
後で説明するので、早く救急車を!

…ホンジュ…なあホンジュ…
お願いだから…頑張ってくれよ…頼むから…”

―”起きて!!!…ねえってば…!!!”―

ユボムは誰かに薬を入れられて意識朦朧としていたら
ハ・ジュアンという人がナム記者をおぶって行った
阻止しようとしたが薬のせいで体が思い通りに動かなかった

ハ・ジュアンは墜落死していて
「彼女はちょっと前に僕のところに自分が今回の殺人事件の真犯人だと相談しに来たんです
私は自殺を勧めたんですが私の忠告は聞いてもらえませんでした
私がナム記者のインタビューを受けているのを見て
マスコミ側についたんだと誤解したようです
体に力は入らなくても意識は多少残っていたので
どうにかして殺人を止めなければと思って屋上についていったら
既にナム記者の体に薬物を注射していて阻止したかったんですが
体が言うことを聞きませんでした
そしてすぐハ・ジュアンは標的を私に
それを阻止する過程でハ・ジュアンとひと悶着あって
咄嗟に突き放したらそのまま落ちてしまったんです」
「その後ナム記者を救助する過程で意識を失ったんですね」
「はい…私が薬さえ飲まされていなければナム記者を救えていたのに…」
「ご心配なく、ナム記者は無事ですので」
「無事って…生きているってことですか…?」
「はい、生きていらっしゃいます」
「…どうして…?薬を投与したら5分以内に死亡するって…」
「皆さん軌跡だとおっしゃっています
…1分でも遅かったら亡くなっていたと」
「チョン・ジェチャン検事の的確な人工呼吸で助かったんです」
「チョン・ジェチャン検事…?
チョン検事が現場に来ていたんですか?」
「幸運ですよね、神が味方してくれたというか」
「そうですね…ほんとうに良かったです…」

「ホンジュはどうなんですか?」
「幸い応急処置が早かったので命を取り留めました
…ですがいつ意識が戻るかははっきりとはわからない状況です」
”どういうことですか?”
「長い時間呼吸ができていなかったので
その時間の分だけ脳に酸素が行っていないことになります
事件の精神的ショックもとても大きいので
なんとも言えません」
”すみません
…僕がもっと早く現場に駆けつけなきゃいけなかったのに…”
「違うわ…ありがとう…
チョン検事が救ってくれたのよ
…大丈夫よ、ホンジュは必ず元気に目を覚ますわ…」

「ホンジュの容態はどうですか?」
”山は越えたけれど…
まだ意識は戻っていません…”
「イ・ユボム弁護士の話を聞いて来ました」
”なんて言ってたんですか?”
「正当防衛を主張していました」
”イ・ユボムは今どこに?処置室ですか?

…係長
どうして…どうして?!
急にいなくなったりするんですか!!!?
よりによってどうしてこんな時に…
…どうして…どうして僕をひとりぼっちにするんですか…
係長…”
「申し訳ありません…チョン検事…」

”辞めたことは誰も知りません
ヒャンミさんにも口止めしておきました
数日休暇をとったということにして復帰して…”
「私はもう戻りません
ヘグァンローフォームに行きます」
”ユボムさんのところに行くから辞めるってことだったんですか?
…どうして…?”
「…昔、弟が軍から武器を持ち出し脱走しました

…弟から辛いと電話が来るたびに、みんな耐えているんだと
みんなそうやって大人になっていくんだとただ叱りました
あいつの話など聞きもしなかった
…それが申し訳なくて申し訳なくて…弟が脱走して私を訪ねて来た時
説得して自首させなければという気持ちよりも
あいつの面倒を見ることしか頭にありませんでした
…ですがあいつが署長を殺し、人を殺したと聞いた時
…死にたかった、私が幇助したんだと」
”どうして今なんですか…?
ずっと時間はあったのに…
最初に会った時に話してくださるべきですよね?!!
今さらすぎます…
今さら俺にどうしろって言うんですか?
許して欲しいと?
それとももっと憎めと?”
「いいえ、どうしてヘグァンに行くのかと聞かれたので
私はその理由を答えたんです
…私はこれ以上犯罪を幇助するのは嫌なんです
またあの時のように幇助するようなことがあってはなりません
だから辞めるんです、他に理由はありません」
”係長…”
「…落ち着いてください検事
今イ・ユボム弁護士を訪ねていって行っても何の意味もありません
そしたら今回の事件の捜査も裁判も何もできなくなってしまいます
…選んでください
今イ・ユボム弁護士のところに行って仕返しをして捜査からも裁判からも外されるか
ここは冷静になって耐えて捜査と裁判で正々堂々と敵を捕るのか」
”…僕がここにいるってどうしてわかったんですか?”
「…なんとなくテレパシーみたいなものを感じたんですよ
検事がイ弁護士のところに行って暴れて何もできなくなるって
…そういう勘みたいなのが働くんです
…信じられませんか?」
”いえ、信じます…冷静になります”
「…そうだ…それでこそ署長の息子だよ…
本当に会いたかったんだ…署長の息子さんに…」

放火事件の犯人も殺人事件の犯人も
ハ・ジュアンと断定し被疑者死亡で不起訴に

ユボムはミョン・イソクの息子に
「証拠を捏造したのはハ・ジュアンで私ではない」としらをきるけど
ジェチャンの弟は
「だからこいつの父親を犯人に仕立て上げたのはあなたではなくてハ・ジュアンだと?」
「私の記憶が確かなら君の父親の病院の事務室であの薬のビンが出てきた
病院の事務室なら、患者だったハ・ジュアンも立ち入ることができるだろ?
…どうだ?つじつまが合うだろ」
「本当だ…
…こんなに簡単につじつまが合うのに
…今こんなに簡単にわかってどうしてあの時は難しかったんだろ?…
どうしてあの時それがわからなかったんですかね?!!」
「申し訳ない…
検事として最後まで疑わなければならなかったのに
ハ・ジュアンのような緻密な犯人別にがいたなんて予想もできなかったんだ
すべて私の過ちだ…」
ジャチャン弟
「なら責任取るべきだろ?あんたの過ちなんだから」
「俺だって責任を取りたい…
だけど…過ちは違法じゃないだろ?」

検察では今までの事件がすべてハ・ジュアンが犯人だったとまとまり
ハ・ジュアンが死んだ事件についての準備に移る

―さっき、ホンジュの意識が戻ったわ―

”部長、ちょっと出かけて来ます
…ナム記者の意識が戻ったそうです”
「それはよかった!早く行って来なさい!!」

イ・ユボムにはヘグァンローファームの代表弁護士がついていて
殺人事件で令状がてているにもかかわらず
拘束を解いたやり手の弁護士で
部長は先輩検事にジェチャンへとチームを組んで今回の事件について担当するように提案

病院に駆け付けたジェチャンだけど
午前の面会時間が終わっている
”あの…ちょっとでいいので入らせてください…!
5分だけ…いや…1分だけ…!
顔だけ見たらすぐ出るので…!”
「申し訳ありません、次の面会時間にお越しください」
”お願いです…大丈夫なのかどうか…確認だけ…させてくさだい…”
”…私はもう大丈夫”
”…ホンジュ!
大丈夫なのか…?手足はちゃんと動くのか…?
…俺が誰かわかるか…?”
”…もちろん
あなたが。私のこと助けようとしてものすごく頑張ってくれたことも
…ぜ~んぶ聞いたよ、全部”
”…よかった…本当によかったよ…”
”…ありがとう
…ずっと見てきた私の悪夢を無くしてくれて”

[ While You Were Sleeping OST Part.10 ] Junil Jung (정준일) - IF

”…歩いて大丈夫なのか?
体大丈夫なのか…?”
”うん、大丈夫だから外に出て待ってたの
後で一般病棟に移るの”
”俺が面会時間に間に合わないってどうしてわかったんだ?
俺の夢見たのか…?”
”寝てる間ずっとあなたの夢をたくさん見たの
だから事件がどうなってるのか
イ・ユボムがどんなこと言ってるのか大体わかってる
…それと、チェ係長の話も
…チェ係長があの警察官のおじさんだったんだね”
”…うん”
”夢で泣いてたけど…
私も一緒に泣いたの”

「…そうだ…ナム・ホンジュ記者が目を覚ましたそうです」
「…目を覚ました?」
「どうされたんですか…?いいことですよね?」
「…もちろんですよ
…いいことですよ…いいことだ…」
ローファーム代表が登場
「…そりゃあいいに決まっているよ
俺たちの味方がもう一人できたんだからな

…俺は裁判でイ弁護士の書いた通りに読めばいいんだよな?

…おっこれか~
そうだ、ナム記者と食事の席を設けてくれ
俺たちの味方なんだから裁判に向けてしっかり証言合わせておかないとな」
「…代表、お話があります
…ナム・ホンジュ記者が僕たちの味方ではない可能性もあります」
「どうしてだ?君が命を懸けて救ったお嬢さんだろ?」
「私のことを誤解している可能性もあります
…あの時はいろいろ動揺していたので…」
「………なら、その誤解が何なのか話してみなさい
久しぶりの裁判なんだ、恥はかきたくない

…なあイ弁護士
君を大事に思っているから私が自ら裁判に立つのかな?
大金を稼ごうとこの話を受けたと思うか?」
「いいえ…違います」
「俺が君がどんな人間かなどということにはなんの興味もないんだ
信じているわけでもない
事故だとしても、故意だとしても、俺にはなんの関係もないことだ
…俺はただうちの人間の尻拭いをしなきゃいけなくなるのが嫌なだけだ
正直に言ってもらわなければ、片付ければ済むことなのか隠さなきゃいけないのか
私には紛らわしいことなのでね
…さあ、話してみなさい、その誤解が何なのか」
「代表…実は…」

《後半》
「…ただの退院よ?私たちで帰れるのに…」
”ホントよね…私、子供じゃないのにさ”
”子供じゃなくて、裁判の重要な証人だろ?
警察に身辺保護の要請をしておいた”
「そこまでしてくださるの?」
”…何もないでしょうけど、もしもの時のためにです
ユボムさんとの接触は避けないといけないですしね”
「じゃあ裁判まで私についてくるの?」
「うん…何日かだけだから、裁判まで我慢してくれよ
…あっ来た」

「おはようございます!ナム・ホンジュさんの
身辺警護を担当しますハン・ウタク」
「オ・ギョンハンです」
「…これから裁判まで、私たちが安全にお守りいたします!」
”ウタク!”
「知ってる顔で安心したわ」
「体はもう大丈夫なのか?すっごく心配してたんだぞ」
”うん、大丈夫
ジェチャンから話聞いたよ、私のこと助けるためにものすごーく頑張ってくれたって”
”ものすごーくってほどじゃないって
…漢江区には警察官はウタクさんしかいないんですかねえ?”
「本当ですよねえ~僕も驚いているんです
わあ~こ~んな偶然があるんだなあ~って」
「わあ~偶然だとかふざけたこと抜かしてやがる…
そんなのチョン検事が要請したか、
ハン警査が志願したか、二つに一つでしょ?」
”…僕は違いますよ?”
「僕も違いますよ!」
「2人のうち一人がしらを切ってるってことなんでしょうけど
…私はそんなことどうでもいいので、さあ行きましょう!」
「しら切っちゃって~」
”そっちこそ~ …気を付けて”

「……どうしてそんなに冷静なんだ?」
”何がですか?”
「…ナム記者、死ぬところだっただろ?
…俺がお前ならユボムの奴をただじゃおかなかったろうに」
”僕が冷静に見えますか?”
「ああ…怖いくらいにな」
”違うんですけどね…
めちゃくちゃ腹が立ってますよ、僕は

…常に彼の襟袖掴んで殴って蹴る想像をしています

でもその後の想像するのは後味の悪いことで…
捜査からも裁判からも外されて、そして検察は何もできなくなって
殴るどころか接近禁止命令が出て、すべて台無しになるんです”
「だから我慢してる、と」
”はい、毎朝顎が鳴いてますよ
歯を食いしばりすぎて”
「俺マウスピースあるけど貸そうか?楽になるぞ」
”それなら早く言ってくださいよ~
明日持ってきてくださいね”
「…そーですねー
ですよねえー…もう俺のものはぜ~んぶ君のものですもんねえ~~
俺の愛車も、マウスピースももう全部君のものですよお~~~」

―ベクロニウム3瓶―

~「この字は誰の筆跡かな?」
「私です」

「ここに書かれた字を読めますか?
…私が老眼なもので」

”絶対にミスしちゃダメだからね!!!
…わかった…?”

”証人、どうして傘の色を言えないんですか?
…傘の色は何色でしたか?”
「私は色を区別できません…」~

「どうしよう…ロビン…
俺がすべて台無しにしちゃうみたいだ…」

「17番は被害者ナム・ホンジュの陳述調書ですが…?
これにも不同意ですか?」
「はい、被害者ナム・ホンジュはこの事件の唯一の目撃者で
この陳述で被告人の有罪無罪が確定するくらいのものなので
陳述の真偽を慎重に聞き判断しなければいけないと思われます」

チェ係長の陳述調書にも不同意
「検察側が被告人が過去にあった点滴殺人事件の証拠捏造を口止めするために
ハ・ジュアンを殺したと主張しているために、当時捜査官であったチェ・ダムドンを呼び
この部分に関してしっかりと知る必要があります」

ウタクの陳述調書も証拠として不同意
「検察側がハン・ウタクの証言で被告人の殺人及び殺人未遂を主張しているため
法廷で直接、証言の内容を確認する必要があります」

と、ホンジュ、ウタク、チェ係長3人のもとに
証人召喚状が届く

「証人を全員裁判に集めるってことか…」
”長い裁判になりそうですね…”

「こんなにお菓子…どうしたんですか?」
”ここ数日ずっとホンジュの警護でお疲れだと思って、
ご馳走したいなと思って…これ僕の気持ちです”
「ずっと思ってたんですけど、気持ちを表現することに関してはケチなんですね」
”…そんなのことないよ?
私にはものすごく表現してくれるもん
…何なに?!この人誰なの…?!”
「そ、…それは…」
”あっ!あの人だ!あんたが好きって言ってた!!…でしょ?!!”
「えっと…」
”そうなのか?
…この影が、その好きって人?
はい…ええ…まあ…”
”可愛い人ね~ピュアっぽいけど、知的って感じする!!
でしょ?”
”お前が?”
”違うよ、この人”
”何言ってんだよ、影で性格なんてわかるわけないだろ!”
”見ればわかるわよ~ホントそういうとこ鈍感なんだから

……はい…先輩…明日イ・ユボムを見に…?”

”誰が誰に言ってんだよ?
鈍感なのはどっちだっつーの!”
「…ですね
気がついてたんですね」
”そっちだって気がついてるの知ってたじゃないですか”
「…はい」
”気まずくなるのは止めましょう
気がついてないふりするので、ずっと友達でいましょう”
「心が広いですね
…それと…僕たちいい加減タメ口でも…」
”…ダメですダメです
…そこまでは心広くないんで”

”はぁっ=3
明日記者たくさん来るみたい…
ちゃんとできるか心配になってきた”
「はぁ…緊張してきた…」
”俺まで…心臓が痛くなってきた…”

―昨日、今日、そして明日

普段と何も変わらない一日を過ごしていた僕たちに
とても特別な日が近づいていた

「乗ってください係長
僕がお連れします」
「……は、はい」

誰かにとっては光で…
また誰かにとっては怒りで…
そして悲しみでずっとずっと忘れられない今日

…その今日の果てで僕たちは
あの誰かの最後の言葉を聞くことになる

<…泣いたりしないで…自分を責めるのはちょっとにして
…その代わりずっとずっと忘れないでいること>

「そんなに緊張するなよ~~
まるで俺が検事でお前が被告人みたいに見えるだろ~?」
”努力する”
「そんなに難しく考える必要はないさ~
自然な流れを考えればすぐに答えはでるんだよ
ローフォームの弁護士が連続殺人犯と手を組んで記者を殺すのと、
連続殺人犯が、弁護士と記者を殺すのと
どっちが自然な流れかな?」
”どうでしょう…
私は検察側の意見が自然な流れだと思いますが”
「そうか~
いやあ~気になってしかたがないなあ~
判事が一体誰の言葉を信じるのか」
”俺も気になって仕方ない
今回はどちらの言葉を信じてくれるのか”

「ナム記者…お久しぶりです
…体は?大丈夫ですか?」
”はい…もう大丈夫です”
「それはよかった…」
”…本当にお久しぶりです…おじさん…”
「…そうだね」
”…すごく会いたかったです”
「…私も」

家宅捜索したのも、押収目録を書いたのも
押収物を記入したのもチェ係長だということを強調して
チェ係長が捏造した方向に持っていこうとする弁護側

”…では押収物に近づくことのできた3人の中で
捏造が可能だった人間も3人だったということですね?
…この3人の中で点滴連続殺人事件解決後に検察庁賞をもらった人がいますね?
…それは誰ですか?”
「イ・ユボム弁護士です」
”…なぜ3人一緒に貰わなかったのですか?”
「…私たちは捜査官であって
…捜査の名誉も責任もすべて検事のものなので」
”…ではイ・ユボム弁護士がヘグァンローフォームにスカウトされたのはいつのことですか?”
「賞を受けた直後のことです」
”証人は賞を受けた後どんな名誉を受けましたか?”
「何も頂いておりません」
”この中の一体誰が捏造をしたのか
この質問を少し変えてみるだけで、答えはとても簡単です
捏造し誰が得をしたのか、誰が一番捏造をした恩恵を受けているのか
…それは誰でしょうか?”
「イ・ユボム弁護士です」

”上手くいったみたいね…次は私の番か…”

「この事件では被告人イ・ユボムが行った行為が
正当防衛なのか殺人及び殺人未遂なのかその焦点は
証人ナム・ホンジュさんがどのようにして屋上に行ったのかということです
弁護人側は、ハ・ジュアンがおぶり証人を屋上まで行ったと主張していますが
覚えていますか?」
”はい、覚えています
…ですが、私は被告人イ・ユボムに持たれ屋上に行きました”
「被告人は薬のせいで証人を運ぶ言葉できなかったと主張していますが」
”いいえ、被告人は屋上に着くまでの間、薬の影響は受けていませんでした”
「どうして確信できるんですか?」
”屋上に倒れていた時、傘をさす2人を見ました
確かに2人とも傘を持っていました
もし被告人の主張通りに、ハ・ジュアンが私をおぶり屋上に運んだのだとしたら
傘はさせなかったはずです
薬を飲まされたのに傘を2つ持ってくるなんてありえないですから
…そして被告人が薬を飲まされていなかったのなら傘の説明がつきます
被告人は私を意志をもって私を屋上に運び、ハ・ジュアン傘を2つ持っ
てその後を着いて来た”
「被告人は証人と同じ睡眠薬を飲まされてそのようなことは不可能だったと主張しています
事件当時の薬物検査もそれを証明しています」
”それはたぶん、ハ・ジュアンを殺害した後自ら飲んだんだと思います
正当防衛を主張するために”
「ハ・ジュアンが持ってきた2つの傘にはどんな意味が?」
”それは後でイ・ユボムと共に帰るという意味です
つまりそれは殺人の意思のないハ・ジュアンを被告人が突き落とした殺したという意味で
それは正当防衛ではなく殺人を犯したという意味です”

睡眠薬の説明書には
”事故及び異常行動をすることが報告されている
幻想…”
「幻覚や幻聴、離人症になる可能性もある
…と書いてありますよね?」
”それはつまり私が幻覚を見たということですか?”
「私は別にそんな意味で言ったわけでは
薬を飲んで起こる症状をお話 ししただけです」
”私は事件当時、そんな症状は出ていません”
「そういう症状の人たちの大部分の人がそう言います
”私は違う”と」
”私は確かに覚えています!!!
あそこにいるあの人が私を運んで屋上に行き
傘をさして、ハ・ジュアンが私を殺そうとするのをほう助しました”
「証人の言う通り被告人が運び屋上に上がって
傘をさしていて、ハ・ジュアンが殺すのをほう助したという記憶でさえも
この薬を飲んだ後の記憶なんですよね?」
”裁判長!!!
その薬は証人だけでなく被告人も飲んだと主張している薬です
もしそれで証人の証言が否定されるのであれば
つまりそれは被告人の主張も同じことです!
被告人が証人ナム・ホンジュを助けようとしたことも
ハ・ジュアンが被告人を攻撃しようとして突き飛ばしたということも
このすべてが正当防衛だということも
すべて被告人が飲んだ薬による幻覚と幻聴と考えられます”

「…さすが署長の息子だ」

「この流れだとお前の証言が一番重要だぞ」

検察側で2人の指紋のついた傘2つを証拠品として押収している
けれどその傘が発見されたのは屋上ではなく1階
事件当日の強風で飛ばされたという推測しかできていない
屋上で傘を見たという証拠が必要
事件現場に一番最初に着いたウタクの証言は信ぴょう性が高い

―どうしたらいいんだ…
俺が間違えてしまったら犯人を逃してしまう確率が高いのに…―

”ウタク…
あの傘の色わからないんだよね?
よく聞いて、ひとつは緑、もう一つは赤なの
どんな傘なのか絶対に聞かれるから
それが答えられないと、色弱だってバレちゃう
そしたら警察辞めなきゃいけなくなっちゃう
だから覚えて!大きい傘は緑、折り畳み傘は赤”
「…どうして知ってるんだ?」
”今はそんなことどうでもいいから
…絶対に間違えちゃダメだからね、いい?

…うううん、そうじゃなくて
…体調不良だって言って帰って!
あの弁護士のせいでバレちゃうかもしれないから
早く行って!私が倒れたって言っておくから”
「そしたら裁判に勝てないかもしれないだろ」
”そんなのどうでもいいでしょ?
警察官辞めたくないんでしょ?
死んでも辞めたくないんでしょ??
あなたが色弱だって知られちゃったら
辞めなきゃいけなくなっちゃうんだよ?
早く、今のうちに行って!!
私からジェチャンにちゃんと伝えておくから!
だから…”

miu0902
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