超時空要塞マクロス(Super Dimension Fortress Macross)のネタバレ解説まとめ

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『超時空要塞マクロス』とは、タツノコプロ・アニメフレンド制作の日本のロボットアニメ。 1982年10月から毎日放送(MBS)製作、TBS系列で放送された「超時空シリーズ」および「マクロスシリーズ」の第一作。
飛行機好きのごく普通の少年一条輝が、突如襲来してきた異星人との戦いの中で二人の女性との恋に生き、友情に生き、成長していく物語である。

『超時空要塞マクロス』の概要

『超時空要塞マクロス』とは、『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』により隆盛した1980年代前半のアニメブームを象徴する作品のひとつ。 ロボットアニメにSF、ラブコメ、アイドルといった当時の若者文化の流行をちりばめた個性的な作風が特徴である。 毎日放送、タツノコプロ・アニメフレンド制作。

特筆されるのは、制作側スタッフとしてSFもしくはアニメーションなどのファン層からアニメ業界に入ってきた若いスタッフが数多く参加していることである。 後のアニメ業界をけん引することになる河森正治、板野一郎、美樹本晴彦や、制作当時当時学生だった庵野秀明、前田真宏、貞本義行などがいる。 これらの若いスタッフは作品に「自分達が観たいものを作る」という実験的な方向性を持ち込み、結果的に視聴者層と世代感覚を共有することになった。
それにくわえて、従来のロボットアニメにはなかった80年代若者風のセリフ回しの脚本や、歌謡曲や管弦楽を活かしたアニメソングを多数手がけてきた羽田健太郎の音楽がさらなる世界観の広がりを生み出した。
その個性豊かな若者たちをまとめ上げ、彼らのセンスを最大限に活かしたのは、チーフディレクター石黒昇である。

マクロスシリーズの肝ともいうべき「歌の存在感」を高めたのも、アニメ業界における革命といえる。 ヒロインであるミンメイの歌を単なる劇中歌ではなく、物語の根幹にかかわる要素に位置付けたのは画期的な試みであり、以後のマクロスシリーズでも「歌」が重要なテーマとなっている。

放送開始後、ファンの支持や関連商品の好セールスを受け13話の延長が決定し、当初予定の23話から36話へ延長される。 その後も本作のスタッフが関わり世界設定や基本要素を継承する形で「マクロスシリーズ」の作品が発表されている。

『超時空要塞マクロス』のあらすじ・ストーリー

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異星人艦隊に反応し、ブービートラップによる主砲を勝手に発射するマクロス。

西暦1999年、突如宇宙より飛来し太平洋上の南アタリア島に墜落した巨大物体は、全長1,200m超に及ぶ宇宙戦艦だった。 これにより異星人の実在と、遥か彼方の宇宙で行われている戦争の存在を知った地球人は、宇宙からの脅威に対処すべく地球統合政府を樹立する。 有史以来初めての地球圏統一に反発する勢力との世界規模の紛争(統合戦争)を経て、統合政府は墜落艦を改修し「マクロス」と命名する。
統合戦争も終結した2009年のマクロス進宙式当日、地球付近に異星人艦隊が出現する。 その存在を感知したマクロスの主砲システムが勝手に動作し、戦艦群を撃破してしまう。 マクロス艦長グローバルは、この行動はマクロスに仕掛けられたブービートラップによるものであると判断した。 後にマクロスを攻撃した異星人艦隊はゼントラーディ軍、マクロスにブービートラップを仕掛け地球に落とした側は監察軍という勢力だと判明、地球人類は否応なく異星人同士の星間戦争に巻き込まれることとなる。

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ゼントラーディ軍の攻撃を回避するため、月へフォールドするマクロス。

ゼントラーディ軍の包囲網から逃れるため、マクロスはフォールド航行(異星人の技術による空間転移航法)により月の裏側への待避を図る。 しかし制御に失敗したため南アタリア島一帯とともにワープ、大幅に軌道をはずして冥王星軌道付近に移動してしまった。 さらにフォールド航行のシステム自体も消失したため、通常のロケット推進のみでの地球への長い帰還の旅を強いられた。 その途上、南アタリア島住民5万8千人はマクロス艦内に街を再建し、戦争の傍らで普段通りの生活を営んでいた。

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マクロスに避難したさい、戦闘に巻き込まれ閉じ込められた輝とミンメイ。

マクロスのフォールドに巻き込まれた一人であるアクロバットパイロットの一条輝は、同じく巻き込まれた少女リン・ミンメイと出会い、意識するようになる。 ミンメイは歌手になる夢を追い続けており、戦争に巻き込まれて自由に飛行機を飛ばせなくなってふてくされていた輝にとってまぶしい存在だった。
二人のデート中にミンメイが軽い気持ちで「飛行機が好きなら軍に入ればいい」と言うが、軍隊を人殺しの集団だと思っている輝にとってあり得ない選択肢だった。 しかしマクロスが攻撃され二人で避難した時、輝はアクロバットチームの先輩だったフォッカーが搭乗するバルキリー隊が、マクロスを守るため懸命に戦う姿を見た。 空を飛ぶしか能のない自分にできることがあったと悟った輝は、戦渦からミンメイを守るために軍入隊を決意、バルキリー隊の一員となった。

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ミスマクロスコンテストで優勝したミンメイ。

初めて出会った時から天真爛漫で輝を振り回してきたミンメイだが、市街地にテレビ局が開局した記念に開催されたミス・マクロスコンテストに優勝したことがきっかけでアイドル歌手になったことによって、さらに輝にとって遠い存在になっていった。 ミンメイとのすれ違いの日々が続く中、輝は何のために軍人になったのかわからなくなっていく。

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ミンメイとは正反対に年上でまじめな仕事人間の未沙だが、たまに見せる笑顔がかわいいと輝は気づいた。

輝とミンメイの関係が疎遠になる一方、上官である早瀬未沙との関係が密になっていった。
マクロスの航空管制官である未沙とは、マクロスが地球にいた時に輝が自分の愛用飛行機でマクロスのそばを旋回していたのを叱責され、むっとした輝は未沙を「おばさん」呼ばわりしたという最悪の出会いをしていたが、戦闘が続いて二人の交流が増すたび、喧嘩しつつも本音をさらけあえる関係になっていた。

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捕虜になった輝たちがブリタイ達から「キスとやらをしてみせろ」と命令され、未沙は柿崎ではなく輝を相手に選んだ。 理由は「あなた(輝)の方がまだましよ」

圧倒的な戦力を持つゼントラーディ軍がなぜ地球やマクロスを総攻撃してこないのかという疑問が解決されないままマクロスが地球に帰還する中、輝は部下の柿崎やマックス、宙域偵察中の未沙とともにゼントラーディ軍ブリタイ艦隊の捕虜となる。
艦隊司令ブリタイとその上司であるボドルザーとの会見の中、ゼントラーディ人とは戦争をすることだけが生きる目的であり、地球人のような文化文明を持っていないことを知る。 ブリタイ達から男女が一緒に行動している理由を徹底的に質問されるうちに、恋愛や子孫繁栄の話になった。 「愛するとは何か」と聞かれた輝は「抱き合ったりキスしたり」と答えたので「キスとやらをして見せろ」とブリタイ達から命令された。 紆余曲折の末輝と未沙がキスを披露することになった。 心の中でミンメイに謝りながら未沙とキスをした輝。
二人の姿を見たゼントラーディ人はこの世のものとは思えないものであるかのように驚き、ボドルザーは「プロトカルチャー」という謎の言葉を残して退席した。

収監された輝たちだが、未沙はプロトカルチャーという存在が大いなる力を持つ古代人で、その力を地球人が持っているのだとゼントラーディ軍は勘違いしているので今まで総攻撃を仕掛けなかったのだろうと推測した。 何とか脱走しようと苦心惨憺しているところへ、一人捕虜にならず別行動をとっていたマックスが救出に駆けつけ脱走を試みた。 その途中でマックス、柿崎と離れ離れになった輝と未沙は、ゼントラーディ人が装置を使って地球人サイズの体格に処置されている光景を目撃する。 未沙は、ゼントラーディ人は地球人と同じ遺伝子構造を持っているのではないかと推測し、マクロスに戻ってプロトカルチャー伝説や今見た光景を統合軍に伝えれば戦争終結の糸口になるかもしれないと思った。 そして苦労の末輝たちはマックス、柿崎と合流し、マクロスに帰還した。

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ゼントラーディ人やプロトカルチャーなどに関する未沙たちの報告を、洗脳されているのではないかと信じず呵々大笑するマクロス艦内上層部の面々。

苦労の末マクロスに帰還した輝たちの報告を、グローバル以外のマクロス上層部は全く意に介さなかった。 一個艦隊が小型艦を除いても400万隻以上だの、民間人という概念のない戦闘しか知らない民族だの、古代人のおそるべし力だの、人工的に巨人化したり地球人サイズにまで自在に身長を変化できるだのという話を信用できないというのだ。 それは地球の統合軍本部首脳たちも同じだった。

苦難の末やっと地球に到着したグローバルと未沙は統合軍首脳に報告をしたが、彼らは異星人との和平交渉など眼中になかった。 統合軍は異星人の存在を地球市民に公表しておらず、マクロスはテスト航海に出て、南アタリア島民は反統合軍残党ゲリラの攻撃により全員死亡したという公式見声明を出している。 そのためマクロスは地球から追放同然の仕打ちを受け、死んだことにされている民間人の地球受け入れも却下された。 しかも異星人がマクロスの民間人に関心を持っているので、統合軍が迎撃態勢を整える間の囮になれとも言われた。
グローバルの元上司で未沙の実の父である早瀬元帥は未沙に、マクロスを降りろという手紙をこっそり渡した。 未沙はその手紙を破り捨て、我が家となったマクロスに戻った。

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ミンメイのいとこ、カイフン。 彼の言動が今後大きな影響をもたらすことをだれも知らない。

地球から追放されたマクロスだったが、人々は普段通りの生活に戻っていた。 彼らにとってはすでにマクロスが故郷となっているので、グローバルから地球から見捨てられたといわれても意外と混乱は生じなかったのだ。

マクロスがおとりとして地球から離れた時、地球からミンメイが連れてきたのがいとこのカイフンだった。
統合戦争のころから反戦主義者である彼は、ミンメイが軍人である輝と接近するのを嫌悪し、未沙にも冷たい態度をとった。
輝にとっては恋のライバルでしかないカイフンだが、未沙にとってはもっと重要な存在だった。

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休暇中に戦闘に巻き込まれ、閉鎖空間に閉じ込められた輝と未沙。 これをきっかけに次第に二人は接近していった。

カイフンは未沙の初恋の人、ライバー少尉に生き写しだった。 ライバー少尉は軍人であるにもかかわらず争いを好まない火星の観測基地の職員だったが、統合戦争にまきこまれ死亡していた。 その悲しみを忘れるため未沙は今まで軍の任務に没頭してきたが、ライバーの分身かと思われるカイフンから、軍人であることが理由で冷たく扱われたことにショックを覚えた。
だが、カイフンがミンメイと接近することによって輝と未沙の距離が急接近していった。 ミンメイとカイフンが遠い手の届かない存在だと輝と未沙が思い知らされる一方で、輝と未沙はお互いが身近な存在で、喧嘩しながらも本音を話し合えるいい関係なのだと気づいたからだ。

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敬愛する先輩フォッカーとおちゃめな後輩柿崎。 二人の死は輝にとって深い心の傷となった。

ボドルザーたちと輝たちとのファーストコンタクト後、マクロスは牽制程度の戦闘を仕掛けられつつも地球へ向かっていた。
輝が順調に小隊長としてキャリアを積んでいく中、兄貴分と慕ってきたフォッカーが戦死した。 彼が死んだのは戦場ではなく、恋人クローディアのいる部屋の中だった。 あまりにもあっけなく、静かな彼の死を輝は信じられなかった。
その心の空白が埋まらないうちに、今度は明るくムードメーカーだった後輩柿崎が死んだ。 マクロスの新装備、全方位バリアーの暴走による爆発に巻き込まれたのが原因だった。 柿崎の両親に向けて息子の戦死報告のレポートを書こうとしては何度も失敗し、涙する輝だった。

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地球に戻る未沙の護衛についた輝は、別れる際にシグナルを送った。

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