マクロスΔ(マクロスデルタ)のネタバレ解説・考察まとめ

『マクロスΔ(マクロスデルタ)』とは、サテライト制作によるSFロボットアニメである。『超時空要塞マクロス』から続くシリーズの7作目。過去のテレビシリーズは巨大宇宙船内の市街区を舞台にしていたが、本作では銀河系辺境域の移民惑星が舞台となる。西暦2067年、銀河系各地で人々が自我を失い凶暴化する謎の奇病「ヴァールシンドローム」が発生していた。これを歌の力で鎮静化するため、戦術音楽ユニット「ワルキューレ」はライブ活動を展開し、護衛可変戦闘機(バルキリー)部隊「Δ(デルタ)小隊」と共に活躍する。

『マクロスΔ』の概要

『マクロスΔ(マクロスデルタ)』とは、サテライト制作による日本のテレビアニメ作品であり、「マクロスシリーズ」に属するSFロボットアニメである。
前作『マクロスF(フロンティア)』がシリーズの中心的要素をまとめた作風だったのに対して、本作では戦闘の動きの滑らかさや、戦闘機パイロットのリアルな感覚を表現し、三角関係も描いていた『マクロスプラス』と戦闘とは歌であると表現していた『マクロス7(セブン)』の要素を掛けあわせた独特な作風が特徴。
タイトルのΔ(デルタ)は、「歌」「戦闘」「三角関係」というマクロスシリーズの3つの要素を忘れないよう敢えて付けられた物である。
「歌」に関しては、5人組の女性音楽ユニット「ワルキューレ」が登場する。「戦闘」に関しては、飛行隊同士の戦闘や、歌い手をサポートする連携作戦が描かれる。「三角関係」に関しては、恋愛だけではなくチーム内の関係や敵味方の関係のような、さまざまな要素を盛り込んでいる。
放送終了後の2018年2月9日、シナリオを再構築した劇場アニメーション『劇場版マクロスΔ激情のワルキューレ』が公開された。
本作の舞台は西暦2067年、人間が我を失い凶暴化する奇病「ヴァールシンドローム」が猛威を振るう銀河辺境の地に、対抗手段として結成された戦術音楽ユニット「ワルキューレ」は、「ヴァールシンドローム」の症状を歌で鎮めるため、護衛可変戦闘機(バルキリー)部隊「Δ小隊」と共に活躍する。夢や目標を見いだせず放浪していた少年ハヤテ・インメルマンは、銀河辺境のブリージンガル球状星団に位置する惑星アル・シャハルにて、ワルキューレに憧れる少女フレイア・ヴィオン、そして生真面目なΔ小隊の一員ミラージュ・ファリーナ・ジーナスと出会う。ハヤテとフレイアはヴァールの暴動に巻き込まれたことをきっかけに、それぞれΔ小隊とワルキューレの一員に加わり、アル・シャハルから30光年の距離に位置する、青い海に覆われた海洋惑星ラグナにて新たな生活を始める。

『マクロスΔ』のあらすじ・ストーリー

戦場の始まり

西暦2067年、銀河系各地で人々が自我を失い凶暴化する謎の奇病「ヴァールシンドローム」が発生し、これを歌の力で鎮静化するため、戦術音楽ユニット「ワルキューレ」と護衛可変戦闘機(バルキリー)部隊「Δ小隊」が活躍していた。

ハヤテとフレイアの出会い

倉庫で初めて出会うフレイアとハヤテ

惑星アル・シャハルの湾口作業員で、夢や目標を見いだせず放浪していたハヤテ・インメルマンは、積荷の中に隠れて密航してきたフレイア・ヴィオンに出会う。ハヤテは、フレイアがワルキューレのオーディションのために密航してきたことを知る。密航犯のフレイアを探していたドローンに見つかり、ハヤテが助けるが、そこを護衛・潜入任務で来ていたΔ小隊のパイロット、ミラージュ・ファリーナ・ジーナスに見つかりハヤテは取り押さえられてしまう。誤解を解きミラージュは謝罪する。そんな時、市街地でヴァール警報が発令されヴァール化したゼントラーディが暴れ出し戦場と化す。そこにワルキューレが現れ、歌声で次々とヴァール化を無力化していく。ハヤテとフレイアはヴァールの暴動に巻き込まれたことをきっかけに、それぞれΔ小隊とワルキューレの一員に加わり、アル・シャハルから30光年の距離に位置する、青い海に覆われた海洋惑星、ラグナにて新たな生活を始める。

敵はウィンダミア王国

ウィンダミア王国の空中騎士団

高次元空間で発生する波動のようなものである、フォールド波を含む歌声でヴァールを操っていた敵の正体が、ウィンダミア王国の可変戦闘機部隊、空中騎士団であることが明かされ、フレイアの故郷である銀河辺境のブリージンガル球状星団王国ウィンダミアは、新統合政府に対して宣戦布告。銀河で最初の知的生命体とされる先史文明、プロトカルチャーが生み出した種族間の戦争が始まり、ハヤテは「空を飛ぶこと」、フレイアは「歌うこと」への覚悟を見いだす。

戦場にて仲間の死

ヴァールになりかけながらも戦うメッサー

増幅された歌声によって竜鳥をはじめ、風や大地と心を通わせることができる「風の歌」と遺跡の共鳴により威力を増し、空中騎士団がさらに攻勢を強めるなか、ヴァール化の症状が進行していたΔ小隊のエース、メッサー・イーレフェルトが、空中騎士団のエース、キース・エアロ・ウィンダミアとの激闘の果てに命を落とす。
そして、国王指揮のもとアル・シャハルを制圧したウィンダミア軍は、最後のプロトカルチャー遺跡が眠るラグナへと迫る。メッサーの機体を受け継いだハヤテは、フレイアの命を懸けた歌の力を借りてキースに重い一撃を与え、キースは撤退していく。
一方、ウィンダミアではキースとハインツの父であるウィンダミアの国王、グラミア・ネーリッヒ・ウィンダミアが死亡し、「風の歌い手」ハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミアが新国王となった。そして、全権を委ねられたウィンダミア王国宰相ロイド・ブレームは、7年前の独立戦争で大量破壊兵器による虐殺を行い、その罪をウィンダミア側に着せた新統合政府を打倒し、「大銀河文明」の樹立を目指すと宣言する。

美雲の正体

遺跡の前で歌いだす美雲

ワルキューレとΔ小隊はプロトカルチャーの遺跡の調査のため、蜂起したウィンダミア軍が最初に制圧する惑星、ヴォルドールに潜入し、ハインツ国王と空中騎士団も遺跡の軌道実験のためヴォルドールに訪れていた。
一足先に遺跡に到着した美雲は一人歌い始める。すると、その歌声に遺跡は起動し、Δ小隊と空中騎士団たちも遺跡に集結する。戦闘になり、ハヤテはフレイアとの共鳴現象が発動し、空中騎士団の攻撃を退けていくが、ハインツの歌声により屈するワルキューレたち。しかし、立ち上がった美雲の歌に奮起し、状況を押し返す。プロトカルチャーの遺跡は美雲の歌により破壊されたが、美雲は意識を失い倒れてしまう。
意識不明の美雲は、検査のため医療チームによって隔離される。心配するフレイアとミラージュの前に見知らぬ男が近づく。その男は銀河中で事業を展開する巨大財閥、イプシロン財団ブリージンガル球状星団方面の責任者、ベルガー・ストーンであった。美雲の安否に関心を持つ彼は、ヴォルドールで起こったことと、プロトカルチャーが残した遺産について仮説を話しだす。残した遺産とは歌であり、歌は兵器であると。彼の話の結論は、美雲が対ヴァール用に作られたクローンであるということだった。
美雲は意識を取り戻し、ワルキューレとΔ小隊は惑星ウィンダミアへと突入する。しかし空中騎士団に捕らえられてしまい、美雲はロイドに捕まってしまう。
ロイドは美雲を遺跡に連れて行き、ヴァールに対抗するため生み出された「星の歌い手」であり作られた生命なのだと明かされる。そして呪文のような言葉で美雲を操る。
一方、ハヤテたちは脱出に成功するものの、ワルキューレは負傷者を出して作戦続行不能となり、美雲を残してやむなく撤退する。その中でフレイアは、歌うことによってウィンダミア人特有の老化現象が進行し、他の人類種よりもはるかに短い自分の寿命がさらに縮まったことに気づく。

最終決戦

星の歌を銀河中に響かせる美雲

その歌に触れた者の意識を同調させ自我を失わせる「星の歌い手」の力を手に入れたウィンダミア王国は、ラグナのシステム上に現れた「星の神殿」に美雲を据え、全銀河に歌を響かせようとする。これを阻止すべくワルキューレとΔ小隊はラグナに突入するが、ロイドは和平を求めるハインツの意に反し、「星の歌」の力によって全銀河に住まう人類種の意識を同調させて巨大な知性体へと進化させ、ウィンダミア人を核とした永遠なる統治をもくろむ。星の歌い手の圧倒的な力で、ハヤテは取り込まれ消えそうになる意識の中で、フレイアに好きという素直な気持ちを伝えるが、寿命の差を気にして気持ちを秘めるフレイアを見て、ミラージュはハヤテへの気持ちを語るとともにフレイアを叱咤し、その思いにこたえる。
迷いを振り切ったフレイアの歌をきっかけに、意識の同調を打ち破ったワルキューレとΔ小隊は、ハインツの命を受けた空中騎士団の助力を得て、美雲の救出に成功する。

結ばれた二人

思いを伝えられたフレイア

キースは道をたがえた友ロイドをみずからの手で討ち、運命をともにする。ウィンダミア軍が撤退し、平和を取り戻したラグナの空で、ハヤテはフレイアとともに生きてゆくことを誓う。

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