超時空要塞マクロス(MACROSS)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『超時空要塞マクロス』とは、タツノコプロ・アニメフレンド制作の日本のロボットアニメ。 1982年10月から毎日放送(MBS)製作、TBS系列で放送された「超時空シリーズ」および「マクロスシリーズ」の第1作目である。飛行機好きのごく普通の少年・一条輝が、突如襲来してきた異星人との戦いの中でリン・ミンメイと早瀬未沙という2人の女性との恋をし、友情に生き、成長していく物語である。歌と文化と異星人との戦いを軸に、輝、ミンメイ、未沙の三角関係など、様々な人間模様が描かれている。

ロイ・フォッカー

CV:神谷明
年齢 29歳
身長 216cm
体重 118kg
出身地 北米地区

一条輝の父親が率いる飛行曲技団(エア・サーカス)に参加し、花形パイロットとして活躍。 軍に入った経緯は不明だが、配属先の地方基地で新兵のクローディア・ラサールと知り合う。 統合戦争終結後、腕を見込まれ開発中の試作機VF-X1のテストパイロットとなり、南アタリア島へ赴任。そこでクローディアと再会し、やがて深く理解しあうパートナーとなる。

2009年2月のマクロス進宙式典に一条輝を招待、同日のゼントラーディ軍との開戦(第一次星間大戦)後は入隊を勧める。それ以降、陰日向となって輝の面倒を見ることとなる。
地球帰還後の2009年11月、太平洋上でのゼントラーディ軍女性空挺部隊との交戦中、部下のマクシミリアン・ジーナスの援護に向かう際、不意の攻撃を受け致命傷を負う。 マクロスに自力で帰投するが、恋人クローディアの部屋で出撃前に食べると約束していた彼女の新作手料理「パインサラダ」を待ちながら力尽きる。 死後、愛機VF-1S(通称ロイ・フォッカー・スペシャル)とスカル大隊(「スカルリーダー)の名は輝に受け継がれる。

頼れる兄貴分で、空と酒と女好きな反面、繊細で情に厚い部分が日本でも海外でも人気が高い理由である。

マクシミリアン・ジーナス

CV:速水奨
年齢 16歳
身長 181cm
体重 61kg
家族 ミリア・ファリーナ・ジーナス(妻)
コミリア(長女)

愛称マックス。 輝が初めて持つ部下のひとりとして登場する。 バルキリーの操縦をはじめとする、あらゆる技能に秀でた「天才」として描かれる。 後に敵異星人ゼントラーディの女性エース、ミリア・ファリーナと史上初の星間結婚を行い2人の間にコミリアという娘を設け、作品世界内の歴史に名を刻むことになる。

戦闘以外にもゲームセンターでの腕前も一流、家事料理もたしなみ、しかも美形という男の敵ともいえる存在だがおごらない性格で、周りに天才と褒められて初めて才能に気づくなど、少し抜けた部分がある。 ときどき周りの雰囲気を察することができず、周囲を見下したかのような発言をすることもあるが、日ごろの行いが良いためか恨まれることはない。
同僚である柿崎の突然の死に無言で胸に十字を切っているところから、敬虔なクリスチャンであると思われる。

第一次世界大戦中のエースパイロット、マックス・インメルマンがモデル。 蒼い勲章であるプール・ル・メリット勲章を授与され「ブルー・マックス」と呼ばれたことから、マックスのシンボルカラーも青となった。

柿崎速雄(かきざき はやお)

CV:鈴木勝美
マックスとともに輝の部下となり、バーミリオン小隊2番機に搭乗する(階級は伍長)。 搭乗機はVF-1A バルキリー(柿崎専用機)。 日本人離れした体格の持ち主で、性格も大らか。 戦闘中も軽口を叩いて突進しては仲間に救われたりするが、憎めないところがある。 大食漢で、17歳ながら色事にも通じている。
艦内で入隊し訓練を受けたパイロットとしては成績優秀であったが、元スタントパイロットの輝、天才肌のマックスといった精鋭の同僚達のなかにあっては凡庸で精彩を欠き、引き立て役に回ることになる。 それでも嫉妬や卑下といった感情は見せず、振舞いはつねに明るく前向き。 戦闘での貢献がないわけでもなく、地球帰還までの激戦を生き抜く。 しかし、オンタリオ市上空戦においてマクロスが展開した全方位バリアの暴走時、脱出が遅れ死亡する。

戦争もののサブキャラクターは何かしら意味のある死に方(主人公をかばうとか壮絶な特攻など)をするものだったが、彼の死に方はバリアーの暴走に巻き込まれたという、戦死ともいえない不慮の事故死であったことが、彼を伝説の男にしたといえる。

ブルーノ・J・グローバル

CV:羽佐間道夫
統合宇宙軍准将でマクロスの艦長。 イタリア出身、46歳。
歴戦の勇士だが、職業軍人らしい頑迷さや驕りとは無縁で、つねに大局的な視野で地球やマクロスの進路を見据えている。 異星人ゼントラーディ軍との有事においては地球人類の幼さを自覚し、軍上層部の主戦論に反しても敵軍との関係改善に邁進する。 第一次星間大戦終結後は、壊滅した地球の新たな指導者として、地球再建と宇宙移民政策を推進する。

性格はやや昔気質で、華やかな場に立つことを好まない。 妻から贈られたパイプを愛用しているが、思案時にはつい禁煙のメインブリッジ内でもふかしてしまう。 その妻はボドル基幹艦隊地球猛攻の時死亡している。
「艦長、ブリッジは禁煙です!」とシャミー・ミリオムから度々注意されるのと、ブリッジに入るたび入り口に頭をぶつけるのが、第一話以来のお約束となっている。 ゼントラーディ人サイズの入口を地球人用に修繕したら、なぜか地球人の成人女性用の高さになったからである。 ブリッジクルーは艦長以外女性だからかもしれないが、詳細は不明である。

クローディア・ラサール

CV:小原乃梨子
アメリカ出身のアフリカ系女性将校。 統合宇宙軍中尉(のちに少佐まで昇進)。 24歳。 マクロスの航法・火器管制主任オペレーター。
ブリッジオペレーターのなかでも最年長のまとめ役で、過酷な状況下でもゆとりを失わず、機知に富むユーモアで周りを和ませる。 状況判断も沈着冷静で、グローバル艦長の補佐役・秘書的存在としても貢献し、グローバル不在時はブリッジの指揮を代行する。

コンビを組む未沙とは、南アタリア島のマクロス乗員訓練選抜センターでルームメイトになって以来の親友。 プライベートでもよき相談相手で、輝に素直に気持ちを伝えられない彼女を気遣い、恋愛面の指南役を買って出る。
理想的なカップルとして公認の仲であるフォッカーとは、統合戦争中配属された片田舎の基地で出逢った。 当時は軽薄なプレイボーイと軽蔑していたが南アタリア島で再会したあと、フォッカーの孤独な一面を癒す母性的な愛に目覚める。 恋人よりも深い絆で結ばれたパートナーとなるが、手料理のパインサラダを食べてもらえないままゼントラーディ軍との戦闘で先立たれる。 以後、その悲しみを胸にしまい気丈にふるまうが、ふとした折に寂しさを洩らす場面もある。

ヴァネッサ・レイアード

CV:佐々木るん
フランス出身。 21歳。 統合宇宙軍少尉(のちに大尉)。 マクロスのブリッジオペレーターのひとりで、おもに通信・レーダーを担当。 同僚のキム、シャミーとともに「ブリッジ3人娘」と呼ばれ、勤務外でも行動をともにすることが多い。
眼鏡をかけており、プライベートではほかのふたり同様かしましい面も見せるが軍人として将来有望であり、第一次星間大戦終結後の新統合軍中枢司令センターで未沙の補佐としてひとりだけ大尉に昇進する。

キム・キャビロフ

CV:鶴ひろみ
南アジア連邦出身。 19歳。 統合宇宙軍少尉(のちに中尉)。 マクロスのブリッジオペレーターのひとりで、おもに艦内管制や艦内放送を担当。
ショートカットでボーイッシュな容姿で、少々気が強いところがある。 職務はそつなくこなすがさばけた性格で、仕事とプライベートを割り切るタイプ。 精神的に幼いシャミーに対しては姉のようにふるまっており、ときどき的外れな発言や自信過剰な態度をとるシャミーをからかっては、反応を楽しむふしがある。

シャミー・ミリオム

CV:室井深雪
フィンランド出身。 統合軍少尉(のちに中尉)。 18歳。 マクロスのブリッジオペレーターのひとりで、おもに艦内管制を担当。
メインブリッジクルーの中では最年少。 身長は低いが腰まで届くロングヘアを持つ。 子供じみた思いつきや天衣無縫な物言いを繰り返して周囲を呆れさせるが、屈託のない明るさで戦時下の緊張を和らげるムードメーカーでもある。 勤務中の私語が多いものの根は真面目で、ブリッジ内の禁煙規則に関してはグローバル艦長相手でも常に厳しい。 オペレートする戦闘部隊に「スカル中隊さん」などと呼ぶ癖がある。

仕事ぶりはそれなりに有能で、訓練課程で航空管制の教育を受けた女性士官が未沙、クローディアと彼女の3名だけであり、他に要員がいないという理由もあるが未沙の不在時には航空管制オペレーターを代行する。 ただし、持ち場以外を任されると舞い上がり、曖昧で頼りない管制能力に一部のパイロットから「皆殺しのシャミー」なるあだ名をつけられる。 それでも懸命に職務に励み、ボドル基幹艦隊との決戦時には異動によりマクロスを去った早瀬未沙の後任として任務を成し遂げる。

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