ボス・ベイビー(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ボス・ベイビー』とは、2017年公開の3Dコンピュータアニメーションコメディ映画。マーラ・フレイジーが2010年に発表した絵本『あかちゃん社長がやってきた』を原作としている。幸せな家庭で育った主人公のティムは、ある日やってきたボス・ベイビーによって幸せな日々を壊されてしまった。家族との日々を取り返そうとするティムは、ボス・ベイビーに立ち向かう。見た目と中身が正反対なボス・ベイビーが生み出す笑いと、ティムとの絆が魅力的な作品となっている。

ブリーフケース

ボスが自身の道具を閉まっている鞄。
ブリーフケースを持っている赤ちゃんは怪しいとティムに疑われるシーンがある。
筆記用具にあたるクレヨンやおしゃぶり、スーパーミルクが収納できる。

おしゃぶり

ボスの道具で、会社のおしゃぶりとして扱われている。
ティムと共にチュパチュパした際には、バーチャルでベイビー株式会社へと行くことができた。
他の用途や、正式な名称は劇中では明かされていない。

スーパー・ミルク

ベイビー株式会社特性のスーパーミルク。
赤ちゃんの成長を止めることができ、エリートとして働き続けるベイビー社員たちの必須アイテム。
フランシス・フランシスが悪用し、年を取らないフォーエバー・ワンコを開発し世界中に売りさばこうとしていた。

フォーエバーワンコ

フランシス・フランシスの企みにより生まれた、年を取らない子犬。
ベイビー株式会社のスーパーミルクを利用している。
可愛い。

『ボス・ベイビー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ボス・ベイビー「鼻から出た麺、飲み込んじまった。」

深夜の会議で、ボスがカップ麺を食べているシーン
テッド(左)、ティム(中央左)、ボス(中央右)、ジャニス(右)

2人の目的が一致し、ワンワン株式会社について調べるために、夜な夜な調べ物をしているシーン。ボスが両親の食べかけであるカップヌードルを食べたシーンで、鼻から麺が飛び出る。それだけでも面白いのだが、日本語版では「鼻から出た麺飲み込んじまった」と言っており、字幕版では「鼻から出た麺飲み込んだ」となっている。少しニュアンスが違うだけだが、ただ「飲み込んだ」とするよりも、「飲み込んじまった」という方が面白い。日本語ならではの独特なニュアンスを使っているため、吹き替え版の醍醐味ともいえるセリフとなっている。

ボスが幼児化しコインを食べるシーン

両親を追いかけ空港についた2人だが、ボスが幼児化してしまい落ちたコインを口に含むシーン。その後、ティムに抱えられながらボスが放った言葉が見どころだ。日本語版では、「まだ口の中にコインの味が…」となっているが、字幕版では、「1ドル75セント食べた」となっている。英語をよく聞いてみると、字幕版が正しい訳になるのだが、吹き替えでは何円食べたと言うよりも、コインの味とした方が面白い。お金の数え方の違いから、このような訳し方になっているのだろうか。字幕と吹き替えの違いを探してみると、さらに魅力に迫ることができる。

目線の違いを描くシーン

ティムがボス達の会話を録音し、その録音テープを取り合い争っているシーン。ティム達の目線で描かれている場面では、とても壮絶な取り合いになっているが、両親の目線に切り替わったとたん、とても可愛らしい映像に。ゆっくり進むパトカーとそれに捕まるティムを見て、「仲良くなったみたい」という母親のジャニス。目線の違いによる、温度差がとても面白い見どころだ。

女性の強さを表すシーン

このシーンでは、家庭内における母親の強さが現れており、つい笑ってしまうような内容となっている。順に両親のセリフを見ていく。

ジャニス「ティモシー・レズリー・テンプルトン!」
テッド「ガッカリだ」
ジャニス「カンカンよ」
テッド「そう カンカンだ」「反省しろ」
ジャニス「外出禁止」
テッド「そうだ! 2…」
ジャニス「3!」
テッド「3日間…?」
ジャニス「週」
テッド「3週間だ」
ジャニス「とにかく ずっとよ」

という形で、夫であるテッドは、疑問的な言い方をしてジャニスの意見を待っているような話し方をしているのだ。まるで主導権は全て妻であるジャニスにあるようで、家庭内の構図を間接的に覗いているようで面白い見どころだ。

現在を描くシーン

このシーンは娘に全てを語り終えた大人になったティムが出てくるシーン。これまでの語り手は全て、大人になったティムだった。そんなティムには娘がおり、その娘が大切そうに抱えているのが、ティムが当時大切にしていたメーメーだった。抱えるメーメーにはリボンがついており、女の子仕様になっている。ティムの娘であることを間接的に表現しているようだ。

『ボス・ベイビー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

監督が語る大ヒットの要因

『ボス・ベイビー』は、ドリームワークス・アニメーション映画として日本歴代興行収入No.1となった。マクグラス監督は『ボス・ベイビー』がここまで日本のファンに愛された理由を次のように答えている。
マクグラス「家族にまつわるドラマは国境や言葉を超えて、いろんな方に届くのです。家族というものは、自分にとって最高な時もあれば、なんとかしてくれ…と頭を抱える時もあります。今作は兄弟の愛を祝福する内容でしたが、親から子どもへの愛は無限大なのに、ティムは弟と愛を競い合ってしまうという物語が観客に響いたのではないかと思います」

ラストシーンに隠された次回作への伏線

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