劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』とは、2019年に公開された劇場用アニメ作品。名作漫画『シティーハンター』の20年ぶりの映画作品であり、レギュラー声優陣は全員が続投している。原作者の北条司が同作の前に描いた『キャッツ♥アイ』のキャラクターもゲスト出演した。最終興行収入は15.3億円。
冴羽獠は、金をもらって悪党から依頼人を守る凄腕のガンマン。ある時、獠は進藤亜衣という女子大生から「助けてほしい」と依頼を受け、彼女の護衛をする中で新兵器の宣伝を目論む悪党と対峙していく。

メビウスによる攻撃が開始され、新宿は大混乱に陥る。必死に逃げ回る亜衣とそれを庇う獠をカメラ越しに眺めて、ヴィンスは「安心を得るには金がかかると、この国の人間が学ぶいい機会だ」と満足そうに語る。
日本の治安の良さは世界的に高く評価されている。それを根本から崩壊させるような行為に加担しながら「良いことをした」と言わんばかりのヴィンスの姿は、悪役としての恐怖と脅威に満ちている。

香「本当に強いのは、自分の力を人のために使える人よ」

逃げる真司を追い詰めた香だったが、彼に拳銃を突きつけられて窮地に陥る。「君のお陰で力で正しさを押し通すことを学んだ」と嘯く真司に、香は恐れも緊張も無く「本当に強いのは、自分の力を人のために使える人よ」と告げて首を傾ける。彼女の背後には獠の姿があり、まるで「最初からそこにいるのが分かっていた」、「最初から首を傾けて射線を通してくれることを理解していた」と言わんばかりのコンビネーションで真司の銃を撃ち落とす。獠と香の強い絆を感じさせる名シーンである。

獠「俺にとっちゃいつも変わんねえよ。綺麗なもんも一番大切なもんも」

亜衣から自分のウエディングドレス姿の写真を渡されて照れる香に、獠は「いつもと変わらない」と最初に見た時と同じ言葉を繰り返す。香はこれに憤慨するが、そんな彼女から逃げ出すように歩を進めていく獠は、内心で「俺にとっちゃいつも変わんねえよ。きれいなもんも一番大切なもんも」とつぶやく。獠が本当は香のことをどれほど大切に想っているかが良く分かる、大人のツンデレが炸裂する名シーンだ。

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『モンスターストライク』とのコラボ展開

本作は人気スマホゲーム『モンスターストライク』とのコラボを実施している。物語冒頭、亜衣が獠との合流を待つシーンで、『モンスターストライク』を遊ぶ金髪の少女が登場するシーンがあるが、これは同作に登場するキャラクターのマナをゲスト出演させたものとなっている。

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):AMAZONS,Lotus Juice「Mr.Cool」

ED(エンディング):TM NETWORK「Get Wild」

ED(エンデイング):TM NETWORK「STILL LOVE HER (失われた風景)」

挿入歌:PSY・S「Angel Night〜天使のいる場所〜」

挿入歌:大滝裕子「MR.PRIVATE EYE」

挿入歌:小室哲哉「RUNNING TO HORIZON」

挿入歌:岡村靖幸「SUPER GIRL」

挿入歌:北代桃子「PARTY DOWN」

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