ハリー・ポッターシリーズのスリザリンまとめ

トム・マールヴォロ・リドル演：クリスチャン・コールソン（映画『秘密の部屋』）→ヒーロー・ファインズ・ティフィン（映画『謎のプリンス』・11歳）、フランク・ディレイン（映画『謎のプリンス』16歳）
ヴォルデモート演：リチャード・ブレマー（映画『賢者の石』）→レイフ・ファインズ（映画『炎のゴブレット』以降）
物語の舞台の50年前にスリザリンに所属していた生徒。優れた頭脳と才能の持ち主で「ホグワーツ始まって以来の秀才」と評されるほどだった。その優秀さから「自身は選ばれた人間である」という意識が強い。しかし自身のルーツがスリザリンの血を引く純血の魔女とマグルの父であったことに強いコンプレックスを抱いていた。
「トム・マールヴォロ・リドル」とは、闇の帝王ヴォルデモートの若かりし頃の姿である。

ホグワーツを卒業後、闇の魔術に傾倒していき、密かに自身に忠実な部下を集めると、「マグル生まれ」や「半純血」の魔法使いの粛清し英国魔法界の暗黒時代を招く。
後に彼の対抗陣営にあったポッター家を襲撃する。しかし、結果としてハリー・ポッターを殺害できずに肉体を失い闇の陣営は瓦解する。この時も完全には死亡せず、自身の復活とハリーへの復讐の時を待つことになった。

ドローレス・アンブリッジ

演：イメルダ・スタウントン
イギリス魔法省の高官であり、地位は「魔法大臣上級次官」。スリザリン寮出身であるが、彼女自身は混血である。
第5巻で魔法大臣コーネリウス・ファッジの命を受け、ホグワーツの「闇の魔術に対する防衛術」教授として赴任する。また「ホグワーツ高等尋問官」として学校に支配を行った。
校長であるダンブルドアを排除したあと一時的に校長職についている。
スリザリンに対して露骨な贔屓を行っており、スリザリン生から選抜された尋問官親衛隊を設立すると、監督生をも上回る権限を与えた。

アミカス・カロー

演：ラルフ・アイネソン
「間違いなく純血の血筋」とされるカロー家の出身。“カロー兄妹”の兄の方。闇の帝王ヴォルデモートの手下であり、第6巻でホグワーツを襲撃する。第7巻では兄妹でホグワーツの教師に就任し、「闇の魔術に対する防衛術」を担当する。その授業内容は「闇の魔術に対する防衛術」というよりもむしろ「闇の魔術」そのもの。妹とともに規律係も務める。その職権を乱用し、反抗的な生徒には「磔の呪い」で体罰を行なう残酷さから「ドローレス・アンブリッジすらカロー兄妹に比べればかわいいもの」と評される。

アレクト・カロー

演：スザンヌ・トース
「間違いなく純血の血筋」とされるカロー家の出身。“カロー兄妹”の妹の方。第6巻で兄とともにホグワーツを襲撃する。第7巻で兄妹でホグワーツ魔法魔術学校の教師に就任し、「マグル学」を担当する。本人は徹底した純血主義者であったため、授業の内容はマグル蔑視ととれる内容だった。兄とともに規律係も務め、反抗的な生徒に苛烈な体罰を与えるなど、残忍な人物。

リタ・レストレンジ

演：ゾーイ・クラヴィッツ
レストレンジ家に生まれた純血の魔女。スリザリン寮に所属し、魔法生物飼育学の教科書「幻の動物とその生息地」の著者ニュート・スキャマンダーと親交を深めた。ホグワーツ卒業後は魔法省に入省している。ニュートの兄であるテセウス・スキャマンダーと婚約した。
厳密に言うと「ファンタスティック・ビースト」シリーズの登場人物。

スリザリンのクィディッチの成績

クィディッチにおいてスリザリンチームは反則の常習犯であり、試合前に審判のマダム・フーチが主にスリザリンチームを睨みながら「正々堂々と戦うのですよ！」と釘を刺す描写がある。
スリザリンのクィディッチチームの評価は強敵とされることが多く、実際にグリフィンドールと優勝争いをしていることが多い。ハリー・ポッターがグリフィンドールチームに入団する前年はスリザリンチームが優勝していたよう。
選手層は第2巻からシーカーに起用されたドラコ・マルフォイを除いて、体格に恵まれたものが多い。マルフォイの入団に際して、最新型の箒「ニンバス2001」を全選手に支給されており、他寮を凌ぐ好条件に置かれている。ただし、マルフォイの入団と正選手起用は箒の支給が交換条件であったため、彼本人の実力でのポジション獲得ではない。
少なからずこのことがチーム成績に影響を与えた可能性がある。ここまで恵まれた条件でありながら、ハリー・ポッターがグリフィンドールチームに参戦以降の試合では、グリフィンドール相手に1勝もあげることが出来ていない。

スリザリンの悪評

作中においてスリザリンは度々「闇の魔法使いを多く輩出している」との悪評が付き纏うが、これは作中でハグリッドやロン・ウィーズリー等のようにスリザリンに敵対しがちなグリフィンドール寄りの偏見をもった人物が多く登場しているためである。
とはいえ、闇の帝王ヴォルデモートの配下にはスリザリン出身者が多いのもまた事実である。これは、ヴォルデモート自身が混血であるコンプレックスの裏返しとして純血主義の魔法族を中心に配下を増やしていったことが原因である。

本来のスリザリンは歴としたホグワーツの寮であり、保守的で排他的なきらいはあるが、スリザリン出身者を多く輩出するマルフォイ家やブラック家といった純血の一族は総じてみな富裕層にあり、魔法界では高い評価を得ている。