リュウ（ストリートファイター）とは【徹底解説・考察まとめ】

その場に留まって竜巻旋風脚を放つ。威力もヒット数も良好だが、相手が近くにいないと外れるため、使い勝手は波動拳系のスーパーコンボに劣る。

真・昇竜拳（しん・しょうりゅうけん）

ショートアッパーで敵を怯ませてから本命の昇竜拳を打ち込む技。リュウのスーパーコンボの中でも威力が大きく、見た目のカッコ良さもあってこの技を好むプレイヤーは多い。

リュウ（ストリートファイターシリーズ）の来歴・活躍

師匠との死別

リュウは若い頃から格闘家を目指し、剛拳（ゴウケン）という高名な武道家の下で研鑽を積んでいた。ケン・マスターズとは同じ頃に入門した兄弟弟子で、共に修行に励んだ間柄。なお、どちらが兄弟子なのかは不明である。
ある時、剛拳の弟弟子だという豪鬼（ごうき）という男が現れ、彼に果たし合いを挑む。剛拳はこれに応じるも、死力を尽くした戦いの末に豪鬼に敗れ、そのまま息を引き取る。この勝負自体は格闘家同士が真剣に拳を交えたもので、リュウとケンも剛拳の死を「正当な勝負の結果」として表向きは受け入れる。

突然師を失ったリュウは、「あれほど強かった師範が殺されてしまった」、「だが豪鬼の持つ禍々しい気配が真の強さだなどということは信じられない」、「自分は豪鬼のような魔道に落ちず、真の強さとは何かを突き詰めたい」と考えるようになる。ケンと別れたリュウは、独自の方法で真の強さを探し求めていく。
この時の豪鬼がまとっていたのが、暴走する闘争本能ともいうべき「殺意の波動」（さついのはどう）である。豪鬼はリュウが自分と同様に殺意の波動を使いこなすだけの資質があると見ており、そうなった彼との試合を待ち望むようになる。

世界中の格闘家と立ち会う

世界各国を回りながら格闘家としての修行を続けていたリュウは、やがてタイで「帝王」と称されるムエタイの達人サガットと対戦。激闘の末に勝利するも、その際に放った昇竜拳でサガットの胸に傷を残し、「誇りを傷つけられた」と恨まれるようになる。
そんなリュウの噂は様々な人々を刺激し、日本人の少女春日野さくら（かすがの さくら）に至っては、彼の後を追う形でストリートファイターへの道を歩んでいる。ロシアのプロレスラーのザンギエフは、自分より遥かに小柄なリュウの波動拳に苦戦したことからこれを打ち消す「バニシング・フラット」という技を開発。彼ら以外にも海を越えて切磋琢磨する格闘家仲間は非常に多い。

リュウの格闘家としての優れた資質は、殺意の波動の器としても十分なもので、これに目を付けた秘密結社シャドルー総帥のベガからも狙われる。ベガは殺意の波動を解析して自身の戦力に加えようと画策しており、リュウに憎しみを抱くサガットも一時その配下となる。
しかしサガットはリュウと幾度か拳を交える内に、彼の中にはただ「強くなりたい」という意識しかないこと、自分がこだわっていたものが小さな問題に過ぎないことを悟り、憎しみを克服。ベガと決別し、自分を「超えるべき偉大な壁」として修業に励むリュウを見守り、彼に負けないよう自身も研鑽を重ねるライバルとなっていった。

コラボ作品への出演

リュウは「カプコンを代表するキャラクター」として様々な外部作品にもコラボキャラクターとして出演しており、その中で幽霊、妖怪、魔法使いや宇宙人といった超常の存在とも幾度も遭遇している。
もともと真面目な性格のリュウは、これらを「そういう者たちもいる」と正面から受け止め、受け入れ、次第に慣れっこになってまったく驚かなくなっていった。

「真面目で、超常の存在を前にしても驚かず、ただ強い者と戦い技を競うことを望む」というリュウのキャラクターは、コラボ展開する際には非常に重宝されており、「『ストリートファイター』とのコラボ」となると必ず登場する人物となっている。

リュウ（ストリートファイターシリーズ）の関連人物・キャラクター

ケン・マスターズ

同門のライバルにして親友。初代『ストリートファイター』では「拳」と名乗っていた。
リュウが孤高の格闘家として愚直に修行に励む一方、大会社の御曹司でもあるケンは父の会社を受け継ぎ、結婚して娘を儲け、「守るべきものを持つからこそ得られた強さ」を己の技に活かしている。

豪鬼（ごうき）

師である剛拳の弟弟子。暴走する闘争本能ともいうべき「殺意の波動」に囚われ、これを前面に押し出した苛烈で暴力的な技を振るう。
リュウからすると「師匠の仇」ではあるが、「正当な立ち合いの結果起きたこと」だとして剛拳の死自体は受け入れている。リュウに「真の強さとは何か」という命題を強く意識させた人物であり、その豪鬼からは「殺意の波動の後継者」として期待される複雑な間柄である。

春日野さくら（かすがの さくら）

日本で暮らす女子高生。リュウの活躍を知り、彼に憧れ、もともと興味のあった格闘技とストリートファイトの世界に飛び込んだ少女。
リュウやケンの技に似た独特の技を使う。これは「リュウやケンが弟子入りする前に破門にされた、剛拳の技を中途半端に学んだ弟子」から技を教わったためだが、彼のものとはまた異なる自分なりのアレンジを加えている。

サガット

「帝王」とも称されるムエタイの達人。初代『ストリートファイター』のラスボスであり、後の作品ではこの時リュウに敗れた際に負った傷が胸に残っている。
リュウへの敗北を「誇りを傷つけられた」として深い憎しみを抱くが、ただ純粋に強さを求め続けるリュウと拳を交える内にそれが小さなこだわりに過ぎないことを悟って和解。以降は自身を「超えるべき偉大な壁」として挑んでくるリュウを、先達の格闘家として正々堂々と迎え撃つようになった。