ディアンヌ(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

ディアンヌとは漫画『七つの大罪』に登場する人物である。「嫉妬の大罪(サーペント・シン)」を背負う巨人族の女性で、主人公メリオダス率いる最強の騎士団「七つの大罪」の一員。登場初期はメリオダスに片思いをし、メインヒロインのエリザベスに嫉妬していた。だがエリザベスの優しさに触れ、友達となっていった。巨人族として強大な力を持つがその優しい性格故に余り争いは好まなかった。物語が進むに連れて過去の記憶を失っていた事が明らかになる。最終的に記憶を取り戻し、同じ団員の妖精族の王キング(ハーレクイン)と結ばれた。

リオネス王国奪還の為、旅をするディアンヌ一行。そんな中、彼女はエリザベスに悩みを打ち明ける。
「ボクは…小さくなりたいよ」
巨人族であるディアンヌはその巨体から恐れられ、女性として扱われる事は少ない。また普通に恋をしたくとも、その大きさが障害となってしまう。内面は普通の心優しい少女であるディアンヌはその事にコンプレックスを抱えていた。

「こんなにキングが好きなのに」

リオネス王国奪還の戦いの最中、ディアンヌはキングに消された記憶を取り戻す。戦いの後、彼女はキングへの想いも思い出していた。
「こんなにキングが好きなのに」
そう呟きながら、ディアンヌは胸をときめかせる。

「大切な想いを消すことは誰にもできないんだ!!」

リオネス王国奪還後、心を取り戻すべく人の感情を研究し始めたゴウセル。彼は聖騎士ギーラとその弟デールの記憶を改竄し、姉弟の仲を引き裂いた。この事を知ったディアンヌはゴウセルを止めるべく戦い始める。
「大切な想いを消すことは誰にもできないんだ!!」
彼女はそう叫び、ゴウセルを必死に止めようとした。

ディアンヌのこの言葉を聞いたゴウセルは、後に「本当に大切な想いは消せない」という事を確かめる為、彼女に記憶魔法を掛けてしまう。これによりディアンヌの記憶は徐々に消えて行き、彼女は放浪の旅を始めてしまった。

「逃げちゃった♡」

ドロールの試練により、ディアンヌはドロールとして3000年前の聖戦を追体験する。これはドロールがかつて歩んだ選択とは違う選択を選べれば、元の世界に戻れるというものであった。

ドロールは元々女神族側として魔神族と戦っていたが、十戒の統率者であるゼルドリスに敗れてしまう。そして死か服従かを迫られ、彼は誇りを捨てて服従を選択し、十戒となった。だがディアンヌは違った。彼女はゼルドリスから逃げたのである。元の世界に戻ったディアンヌはドロールに「逃げちゃった♡」と、自身の選んだ選択を可愛らしく話した。これにはドロールも唖然としている。

戦う事を誇りにしてきた巨人族の中で、優しさを持っていたディアンヌだからこそ、ドロールとは違う選択が出来たのである。この名言は彼女の性格をよく表している。

「キングは今もボクを好きでいてくれる?」

3000年前の聖戦を追体験し、"無欲のゴウセル"との邂逅で全ての記憶を取り戻したディアンヌ。
「キングは今もボクを好きでいてくれる?」
元の世界に戻った彼女はキングにそう尋ねるのであった。

様々な障害を乗り越え、遂にディアンヌとキングは結ばれる。この台詞は2人の関係を決定付ける名言である。

「思い出してゴウセル!!」

"無欲のゴウセル"からゴウセルの事を託されたディアンヌ。

ゴウセルはかつて最愛の人ナージャを失い、その辛さから自身の記憶を消していたのであった。ナージャとはゴウセルがかつて愛したリオネス王国の王女である。彼女は若くして心臓病で他界していた。ディアンヌはゴウセルに、ナージャとの思い出は辛いものだけでは無く、幸せな思い出も沢山あった事を訴えかける。
「思い出してゴウセル!!」
彼女はゴウセルに叫び、彼の胸の奥にある記憶を呼び覚ます。この叫びにより、ゴウセルは記憶を取り戻すのであった。

ディアンヌ(七つの大罪)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ヨハネの黙示録における「嫉妬の大罪」

ディアンヌの背負う「嫉妬が嫉妬の大罪」はキリスト教に登場する嫉妬の罪がモデルとなっている。元々は信者を戒める為に作り出されたモラルの様なものであった。

16世紀になると、この七つの大罪と7体の悪魔が関連付けられる様になる。嫉妬の罪はレヴィアタン(リバイアサン)が担当している。レヴィアタンは旧約聖書に登場し、海に住む巨大な怪物として描かれている。その姿はクジラや魚として描かれていた。中世に入ると巨大な蛇や竜として描かれている。また七つの大罪は動物や幻獣とも関連付けられる様になっており、嫉妬の罪は蛇と関連付けられていた。ディアンヌの大罪の紋章が蛇なのは、この事に由来している。

ヨハネの黙示録にもレヴィアタンは登場し「七つの頭を持つ赤き竜ベヒモス」として描かれていた。

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