音無響子(めぞん一刻)とは【徹底解説・考察まとめ】

音無響子とは漫画『めぞん一刻』に登場するメインヒロインである。一刻館の新しい管理人として赴任した未亡人の美しい女性であり、主人公の五代裕作に惚れられる。またテニスクラブのコーチをしていた好青年の三鷹瞬にも惚れられ、三角関係を展開した。双方から熱烈なアプローチを受けるも、前の旦那が忘れられない彼女は中々彼等の想いに応えられない。一方で五代が他の女性と一緒に居ると嫉妬し、彼を困らせていた。最終的に五代に惹かれて結婚する。その後は娘の春香をもうけ、一刻館の管理人室で五代と共に娘を育てていく。

一刻館の1号室に住む豪快な中年女性。かなりの酒豪で、事ある毎に酒を飲んでいる。酔っ払うと日の丸扇子を両手に持って踊り始め、大騒ぎを始める。「荷物が一刻館の部屋の中で一番少ない」という理由で、五代の部屋である5号室で他の一刻館の住人達と共に宴会を開く。響子に注意されても聞く耳を持たず、場合によっては響子の部屋である管理人室で宴会を開く程。

他の住人達と同様、響子と五代の関係を面白がり、度々茶々を入れている。かなりの噂好きでもあり、一ノ瀬の噂話が原因で響子は五代が他の女性と交友を持っている事を知り、彼に嫉妬する場面が多かった。また逆に響子と三鷹の動向を、一之瀬が五代に伝える事も多かった。一時は、一之瀬が勘違いから「響子と三鷹が結婚する」と噂話を流した為、五代が一刻館から出て行く騒動を引き起こした。

婦人向けのテニスクラブに所属しており、響子をクラブに誘って加入させた。これにより彼女はクラブで三鷹と出会い、彼に見初められた。響子と五代と三鷹の三角関係を作るきっかけを作った人物ともいえる。また三鷹も一ノ瀬の噂話のターゲットにされる。彼女は響子、五代、三鷹の秘密やプライベートを詮索し、それを他の人に喋りまくる為、響子達の行動は常に一刻館の住人達を始めとした人々に筒抜けであった。響子と三鷹が良い感じになると一ノ瀬は五代に情報を流し、五代はあの手この手で邪魔をしようと奮戦する羽目になる。また逆に響子と五代が良い感じになると一ノ瀬は三鷹に情報を流し、彼は五代を妨害していた。一之瀬はこの様子を一刻館の面々と共に面白がっている。

人情深い一面もあり、響子と五代が結ばれた際には温かく迎え入れている。

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一ノ瀬賢太郎(いちのせ けんたろう)

一刻館の1号室に住む一之瀬の小学生の息子。曲者揃いの一刻館で、比較的常識的な性格をしている。当初は響子に惹かれ、五代と張り合っていた。音無郁子(おとなし いくこ)と出会って以降は彼女に想いを寄せていく。郁子は響子の義理の姪である。賢太郎とは同い年でもある。だが、彼女は賢太郎の想いに気付かず、片思いであった。豪快で何処でも酒を飲んでしまう母親を気にしており、学校の運動会では両親の代わりに響子と五代に父兄参加の二人三脚の出場を頼み込んでいる。

賢太郎は物語序盤から中盤にかけて登場していたが、次第に出番が無くなっていく。最終話の結婚式の際、高校生となった彼が再登場し響子と五代の結婚式の受付を行っていた。母親譲りで背が低く、その事を想い人の郁子にからかわれている。

一之瀬の旦那

一刻館の1号室に住む一之瀬の旦那。物語中盤まで「仕事時間の関係で、一刻館の住人達の活動時間帯と合わない」という理由で登場していなかった。会社をリストラされた為、活動時間が変わった事により登場する。気弱で腰が低く、一之瀬の尻に敷かれている。妻の花枝ほどではないが、酒豪であった。

二階堂望(にかいどう のぞむ)

一刻館の2号室に引っ越してきた、裕福な家庭の大学生。元々は「立国館」という高級アパートに住む予定であったが、手違いで一刻館に入居する事になる。当初は一刻館を「ボロアパート」と見下していたが響子の人柄を気に入ってそのまま住む事になった。入居早々に四谷と悪戯合戦を始め、そのとばっちりを五代が受ける事になる。五代の部屋である5号室は二階堂によって床に穴を空けられてしまった。空気の読めない性格で、デリケートな話題や秘密にしていた事を話してしまう。入居当初は響子の前では猫を被り、裏では四谷と5号室を舞台に、熾烈な悪戯合戦を展開した。一刻館を水浸しにした事もあり、響子は拭き掃除をする羽目になっている。最終的に二階堂は5号室に居た四谷に悪戯を仕掛けようと、発煙筒で室内を煙まみれにしてしまった。だが、四谷の策略で押し入れに隠れさせられていた響子の存在に気が付かず、煙に驚いて出てきた彼女を四谷だと勘違いして画鋲をばら撒き、炭酸飲料で攻撃した。これにより響子は二階堂の本性を知る事となった。

母親が教育熱心で過干渉な為、一刻館の暮らしを気に入っていた。最終的に大学卒業まで一刻館に住み、卒業後は実家に戻っている。また未成年でありながらヘビースモーカーであり、登場シーンでは頻繁に煙草を吸っている。

原作では物語中盤に登場し、一時的に物語に絡んできたものの、徐々に出番が減っていく。アニメ版では彼の出番は無く、原作での彼の役割は賢太郎が担っている。だが劇場版アニメでサプライズ出演を果たした。

四谷(よつや)

一刻館の4号室に住む、趣味が覗きの謎の男性。職業不明、年齢不明で五代の隣人に当たる。4号室と5号室の壁に穴を空けており、五代の私生活に干渉している。登場初期は五代の部屋の反対側に覗き穴を空け、隣人の朱美の着替えを五代と共に覗こうともしていた。この穴を悪用し五代は響子の着替えを覗こうとした事もある。五代の秘密を握り、その秘密を響子には内緒にする代わりに彼に食事や酒を奢らせる事が多い。人をからかうのが何よりの楽しみであり、響子と五代の関係をからかっては楽しんでいる。一之瀬、朱美とよくつるみ、五代が勉強中や就寝中に彼の部屋に押し掛けて宴会を開いていた。彼が試験を控えた時にも大騒ぎをするので、響子が四谷達を叱りつける場面もあった。だが一向に効果は無く、五代の部屋に入れない時は、彼の部屋の前で宴会を開く徹底ぶりを見せる。果てには管理人室に勝手に乗り込んで宴会をした事もあった。

一度響子の依頼で一刻館が大改修され、4号室と5号室の壁の穴を修復した際には、四谷は丸太で再び穴を空けている。二階堂が引っ越して来た際には、五代の部屋を舞台に悪戯合戦を始める。一刻館は水浸しにされたり、5号室の床に大穴を空けられた。また家賃を頻繁に滞納しており、響子にとって四谷は問題児であった。

悪人では無いが、飄々とした妖怪のような変人である。

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六本木朱美(ろっぽんぎ あけみ)

一刻館の6号室に住む色気のある女性。一刻館の溜まり場となっている喫茶店「茶々丸」に勤務している。一方でキャバクラ等の風俗関係の仕事をしている描写もされていた。性格はズボラで恥じらいが一切なく、五代や四谷といった男性がいるにも関わらず胸と下着が透けて見えるネグリジェを着用して館内をうろついている。また、三鷹に酔った勢いで胸を見せ付けた事もあった。登場初期は一刻館の男性陣は朱美の色気のある下着姿に興奮していたものの、彼女がいつも下着姿でいる為、日常的な光景になっている。響子も朱美のあられもない姿を注意していたが、一向に改善しない為何も言わなくなった。

一之瀬、四谷とよくつるんでおり、五代の部屋に押し掛けては宴会を開いていた。他の住人達と同様に、響子と五代の関係を面白がりながら酒を飲んでいる。

様々な女性に絡まれ、その度に響子とトラブルになる五代であったが、朱美とはそういう展開は無く、あくまでも「一刻館の変な住人の1人」として登場していた。だが、物語の最後の最後に響子と五代の関係に重大な亀裂を生じさせてしまう。ラブホテルで男と寝ていた朱美は泥酔して眠ってしまい、男が先に帰ってしまった為、お金が足りずにホテルから出られなくなってしまったのである。そこで彼女は五代を呼び出し、お金を払わせて彼と共にホテルから出た。そこを七尾に偶然見られてしまい、響子にもその事を知られてしまう。その事で響子は深く傷つき、響子と五代の関係は破局寸前まで崩壊しそうになった。流石に朱美もこの件は悪いと思ったのか、五代の話を聞こうとしない響子を捕まえて一喝して誤解を解いている。その後、五代を響子の元へ向かわせ、関係を改善させるフォローを入れた。普段はだらしが無いが、いざという時は頼れる姉御肌を見せる。

特定の男性と付き合う描写は無かったものの、最終話にて茶々丸のマスターからプロポーズを受ける。朱美はこれを受け入れ、結婚した。以降は一刻館を出て茶々丸の2階に住むようになる。

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三鷹家の関係者

三鷹瞬(みたか しゅん)

響子が通う婦人向けテニスクラブでコーチをしている、爽やかで白い歯が輝くイケメンの青年。資産家の御曹司で高学歴且つ経済力も高く、男としては完全無欠な人物。唯一の弱点は犬が極度に苦手という点で、ひきつけを起こす程である。響子に想いを寄せており、五代の恋敵として登場した。事ある毎に五代と対立し、響子を巡って熾烈な戦いを繰り広げていく。持前の色気と圧倒的な経済力と大胆な行動力で響子をデートに誘い、さり気無く彼女にボディータッチをしては五代をヤキモキさせた。また五代が入院し、響子に甲斐甲斐しく世話をしてもらった際には、自ら階段から落ちて足の骨を折る。そして五代と張り合って響子から介護をされる執念深さを見せた。

作中では度々旅行を計画して響子を誘った。そこへ一刻館の面々が強引に割り込み、五代も便乗して共に旅行に行く展開が何度かある。旅先で響子と三鷹は良い感じになり、その度に五代は嫉妬に狂っていた。常に金欠で貧乏な五代を三鷹は経済力やその美貌で圧倒し、爽やかな笑顔で五代に男としての格の違いを見せ付けている。またテニスコーチという立場から響子にテニスをレクチャーし、五代は金網越しにその様子を恨めし気に見つめる場面が何度もあった。

幼少時のトラウマから三鷹本人は犬が嫌いであるものの、何故か彼は犬に好かれる体質を持つ。積極的なアプローチで響子をあと一歩で籠絡出来そうになるものの、その度に犬の惣一郎に邪魔をされていた。物語中盤、自身の犬嫌いを克服すべく小型犬を購入して自宅に引きこもり始める。そのまま暫く出番は無かったものの、物語終盤に犬嫌いを克服して再登場を果たした。

叔父から強引に九条家との見合い話を進められており、三鷹は焦りを抱いていた。そして三鷹は五代に宣戦布告をした後、自分の好意に玉虫色な態度を取り続ける響子を半ば強引に双方の親族が同席する見合いの場に連れ出す。その後、ホテルの部屋を取って彼女に結婚を迫るのであった。だがそれでも響子は答えを出せず、三鷹は彼女を紳士的に帰す。度重なる彼女へのアプローチに失敗した彼は遂に五代に決闘を申し込んだ。だが様々な事情が重なり、成り行きで五代と酒を飲む事になる。泥酔して自宅のアパートに帰宅した三鷹は、玄関先で待っていた見合い相手の九条と会い、そのまま酒の勢いで彼女にキスをしてしまった。その後、三鷹の飼い犬と九条の飼い犬が交尾をした末に妊娠した事を、誤解が重なった末に「九条を妊娠させてしまった」と思い込んだ三鷹は責任を取って彼女と結婚する決意をした。

その後、妊娠の誤解は解けた三鷹であったが、九条との結納式を済ませてしまった為、響子の事を五代に託して諦めた。最終話で三鷹は九条と双子の子供をもうけ、3人目を身籠った九条と共に幸せな家庭を築き上げていた。

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