鳴子章吉（弱虫ペダル）とは【徹底解説・考察まとめ】

鳴子章吉の概要

鳴子章吉（なるこしょうきち）とは、『弱虫ペダル』に登場するキャラクターであり、総北高校自転車競技の1年生。1年生時のインターハイ1日目のスプリント争いでは同校の3年生、田所迅に惜しくも敗れ2位。最終日ではチームメイトの小野田坂道が1位でゴールしインターハイ総合優勝する。2年目のインターハイではスプリンターからオールラウンダーへ転向し出場。1日目のゴール争いでは箱根学園3年生、葦木場に惜しくも敗れ2位。最終日ではチームメイトの小野田坂道が1位でゴールし2年連続で総合優勝を果たす。
中学生まで大阪に住んでおり、親の転勤で総北高校へ入学した。関西では名のレーサーで「浪速のスピードマン」と異名を持ち、加えて「天才ロケッター」と名乗ることも。派手好きな性格で、髪色や愛車など身の回りのほとんどが赤色だ。

鳴子章吉のプロフィール・人物像

生年月日：1992年8月28日
年齢：16歳（1年生時）
血液型：B型
身長：165cm
体重：56kg
ゼッケン番号：174（1年時）、3（2年時）
星座：乙女座
担当声優：福島潤
舞台：鳥越裕貴 / 百瀬朔

親の転勤で大阪から千葉に引っ越し、総北高校に入学した関西では名の知れたレーサー。派手好きで目立ちたがり屋な性格で愛車や髪色、身の回りの物は赤色がほとんど。お祭り好きで騒がしいコテコテの関西人だが家族や仲間思いの人情家。秋葉原で知り合った主人公、小野田坂道と出会い彼が同じ学校だと知り友達になる。そこで坂道の自転車乗りの素質を見抜き自転車競技部に入部することを勧めた。同じ部員の同級生、今泉俊輔とは喧嘩が絶えない犬猿の仲。しかし実力はお互い認めており、レースのここぞという場面で息が合う場面も見られる。
目立つことを信条にしており「速いのが一番目立つ」という理由でスピードを求める。小学3年生から自転車競技を始めたがなかなか良い成績を残せず、周りからも小柄な体格について馬鹿にされてきたが、人一倍努力を重ね実力をつけた。平坦が得意なスプリンタータイプ。反面山岳を苦手としているがインターハイに向けて自主練習で対策を練っているシーンも見られる。目立ちたがり屋だが、ただ単純に目立てばいいという訳ではなく、あくまでレースで勝って目立つ事が目的。同部の先輩、田所迅とは、同じスプリンターでライバル。師弟関係でもあるがお互いに対抗心を燃やしている。
坂道に対しては「くん」付けで呼ぶほど仲が良いが今泉のことを「スカし」田所のことを「オッサン」と渾名で読んでいる。家族構成は両親と弟が2人。秋葉原にガンプラを買いに行った時も弟同士が喧嘩しないように同じ物を2個買っている所が描かれている。その際お金が足りず坂道から1000円を借りていた。

鳴子章吉の能力：総北が誇る浪速のスピードマン

鳴子章吉は平坦を得意とするスプリンター。関西では名の知れたレーサーで「浪速のスピードマン」の異名を持つ。加えて「天才ロケッター」と名乗ることも。「スプリント勝負では誰にも負けたくない」という気持ちを持っており、1番になるためなら水分補給用のボトルを捨てて自転車の軽量化を図ることもある。1位へのこだわりの強い走りを魅せる。

鳴子章吉の自転車・愛車：PINARELLO（ピナレロ）Prince（2009）

鳴子章吉が乗っている自転車はPINARELLO（ピナレロ）のロードバイクだ。色は赤と黒がメインで使われており派手好きの鳴子にとってはピッタリのメーカーだ。PINARELLOの性能は高い安定性と完璧なラインどりを取れること。車体重量は重いため山岳向きではないものの、平地でのスプリントでは他を圧倒できる性能を持っており、スプリンター向けのバイクだと言える。

鳴子章吉の来歴・活躍

入学後〜インターハイ前

関西から親の転勤で千葉へ引っ越し総北高校に入学する。関西では名の知れたレーサーで「浪速のスピードマン」の異名を持ち、加えて「天才ロケッター」と名乗ることも。入学後秋葉原で主人公、小野田坂道と出会い坂道の自転車の才能を見抜き自転車競技部への入部を勧めた。ちなみにゲン担ぎで入部するなら大安吉日と決めており、坂道を誘った時点では入部しておらず、のちに坂道と同日に入部した。入部早々から同じ部の同級生、今泉俊輔にライバル心を持ち何かと張り合っている。
入部後の1年生ウェルカムレースでは得意な平坦ではトップで走っていたが苦手な山岳ステージになると今泉や坂道に追い越され3位へ転落する。しかし山道が終わり下りに入ると驚異的な追い上げで先頭まで追いつくがゴール争いで今泉に敗れ2位で終える。坂道は途中リタイアとなった。その後の合宿では強くなるために機材ハンデとして下ハンドルを没収され、4日間で1000kmを走ることになる。合宿3日目では2年生の手嶋、青八木、同級生の今泉、坂道、鳴子を含む5名でインターハイ出場メンバー3枠をかけて勝負し、見事鳴子、今泉、坂道が先にゴールしインターハイ出場メンバーに選出された。

1年目のインターハイ

1年目のインターハイが開幕した。鳴子はスタート前、今泉と坂道に「叶えたい夢」として「3人で腕を組んでトップゴールをしたい」という理想を話した。今泉は絵空事と言いつつも、「悪くはない」と返答する。
1日目ファーストリザルトを同校の先輩、田所と神奈川県の箱根学園2年泉田とスプリントリザルトを争うことになる。ゴール前700mのところで鳴子が軽量化の為ボトルを捨て、ジャージをレーシングパンツの中に入れて空気抵抗を減らし前を走る泉田に追いつく。田所も必殺技である「酸素音速肉弾丸」で追いつき三つ巴となる。残り400mで泉田に先行され、さらに残り80mの所で道路に置いてある三角コーンが倒れたことで落車のリスクが発生する。しかし鳴子、田所はコーンを避けず正面突破し、泉田を抜いたが鳴子は田所に惜しくも敗れ、2位におわる。1日の勝者を決める終盤はエース金城と箱根学園3年福富、京都伏見1年御堂筋の3人同着ゴールで終える。
2日目は体調不良で出遅れた田所を坂道が救出に向かう中、今泉もメンタル面で不調になり、鳴子一人でチームを引かないといけない状態が続いた。しばらくして坂道が田所を連れてチームに復帰し、先行する箱根学園、京都伏見に追いつく。しかしそこで足を使い切った坂道を鳴子が支えながら2日目のゴールゲートを潜った。
レース後、チームが2位でゴールしたことに安堵した3年を見て鳴子は「悔しくないのか」と怒りを露わにする。すると巻島が1年3人をゴールゲートの前に連れ出し、他のチームがタイムアウトする様子を見せ「明日こいつらの屍の上を走るんだ」「今日の悔しさは明日の糧にしまっとけ」と言われる。
3日目は山岳ステージ直前で田所が全ての力を使い切り、金城は膝の痛みで戦線離脱。鳴子はスプリンターだが巻島、今泉、坂道を連れて山岳でチームを引く。金城からは離脱する前に「派手に目立ってこい」と背中を押され、それに鳴子は「目立ってナンボ」と応えて大勢の観客の前で派手なパフォーマンスを披露するが、その走りはリタイア覚悟のものだった。徐々に視界が狭まり、最終的には道路の白線しか見えていなかったが、先行する箱根学園に追いついたところで力尽き戦線離脱する。その後、坂道のトップゴールで総北高校が総合優勝を果たし、1年目のインターハイは幕を閉じた。

インターハイ後〜2年生進級

インターハイ後3年生は引退となり新チームが始まる。しかし今泉は3年生の抜けた穴を感じており、インターハイでの登りを見て鳴子にオールラウンダーに転向をすることを進言する。スプリンター一筋だった鳴子はそれを拒否し、原点に戻るため帰阪することになる。そして自転車レース上で京都伏見の御堂筋と出会い、勝負をすることになった。鳴子は「負けたらオールラウンダーに転向してやる」と言いレースが始まったが、御堂筋に敗れスプリンターからオールラウンダーに転向した。
初めて部活で後輩を迎える坂道に対して、鳴子は「先輩から貰った恩は後輩に返す」ことなどをアドバイスしているところが描かれている。その後、2年目の合宿では去年同様自分にハンデをつけるが、最終的には今泉に競り勝ち合宿を1番でゴールした。

2年目インターハイ

2年目はオールラウンダーとして出場。スプリンターだったこともありスプリントリザルトに向けて飛び出す気だったが今泉に止められ、3年青八木、1年の鏑木に託す。今泉と共に1日目の最終ステージを狙うが、後続から追い上げてきた京都伏見の御堂筋が隙を見て先行する。鳴子はそれに反応して追走する。そして箱根学園3年葦木場も加わり、三つ巴の争いになるがリーチの差で葦木場に及ばず、御堂筋と同率2位で1日目を終える。表彰式でこそ笑いをとるファンサービスをしていたが、表彰式終了後はひとけのない場所で悔し泣きをしているシーンが描かれている。
2日目は1年生の鏑木の体調不良で遅れてしまい、青八木が救出に行く。後続の坂道らと合流するが3年手嶋が合流に遅れ、箱根学園が先行したことで、今泉が「手嶋と合流を待つ」と言ったが鳴子はそのオーダーにそむき、単独で先行する箱根学園、京都伏見を追う。少しでも後続が早く追いつけるように先頭の足止めをしていたが力尽きかけたところで、後続の坂道、今泉が先頭に追いつく。鳴子はその後後続のチームと合流する。2日目の最終ステージでは今泉、箱根学園1年新開、京都伏見の御堂筋の3人で争うが御堂筋に敗れ2位で2日目を終えた。
最終日となる3日目、手嶋が山岳争いに勝利した後のゴール争いでチームを引く。箱根学園の仕掛けてくるアタックを鳴子がブロックしながら坂道らを先行させる。鳴子は先頭に並ぶまでの勝負として箱根学園2年真波に勝負を仕掛ける。真波の走りに圧倒されるが先頭がなかなか見えなかったため、勝負としては鳴子に軍配が上がった。鳴子はその後坂道らの先頭に追いつくが、後続から追い抜いた御堂筋を追うべくサドルを外して軽量化を図る。その後、御堂筋に追いついたところで力尽き、2年連続のリタイアになった。その後坂道がトップでゴールし2年連続の総合優勝で幕を閉じた。