ワイルドアームズ クロスファイア(WAXF)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワイルドアームズ クロスファイア』とはメディア・ビジョンエンタテインメントが開発したPlayStation Portable用のシミュレーションロールプレイングゲーム。略称は『WAXF』。荒廃した世界「ファルガイア」の「エレシウス王国」を舞台に、建国の騎士団「ブランクイーゼル」が祖国を相手に戦う物語を描く。本作はシリーズ初の携帯ゲーム機専用のソフトとして発売された作品であり、ジャンルは「RPG」から「SRPG」に変更された。また、シリーズで初の非ナンバリングタイトルとなっている。

ゾートロアの血族

魔獣と意志をかわし、自身の手足のように操る魔獣使いの一族。数百年前、エレシウス王国によって国を滅ぼされ、国土を奪われて流浪の民となった。ファルガイア各地の戦場で雇われるが、魔獣を操る禁忌の技法から、おぞましき存在として忌み嫌われている。エレシウスから国土を取り戻し、再び国を再建することを宿願としている。

814部隊

かつてログナー所属していた9名の傭兵部隊。全員がブーメランを使った独特な格闘術を身に着けており、家族的な絆で結ばれた部隊だった。2年前、兵器メーカーから依頼された新型の黒いARMを用いた演習中にログナーを除いた全員が生ける屍と化し、壊滅した。

守護獣

万物に宿る意志ある力であり、ファルガイアを護り支える守り神とも呼べる存在。数多の事象の数だけ存在するとされ、自身が象徴する事象を自在に操る力を持つ。普段はその姿を見ることはできないが、具現化すると獣のような姿をとって現れる。守護獣はファルガイアやファルガイアに住む人間の心の力から活動エネルギーを得ているため、世界や人の心の荒廃が進んだ現在は、自ら具現化する力は残されていない。エレシウス王国では守護獣の信仰が盛んなため、守護獣の影響力が強く、王国の豊かな自然に繋がっている。ファルガイアの荒廃によって減衰した守護獣の中で、唯一、欲望を司る守護獣、影狼ルシエドだけは、人間の心から欲望という感情が無くならないため、自らの力で具現化する力を持ち続け、ファルガイアを彷徨い続けているとされている。影狼ルシエドは強い欲望を持つ人間に惹かれ、その人間に力を貸すことがあると言われている。

恐怖の守護獣

人間が誰しも持つ恐怖という感情を司る守護獣。エノス・ハースという名を持ち、具現化すると黒翼の大ガラスの姿で現れるとされている。

災厄獣

守護獣と同じ性質を持ちつつも対極にあるとされる精神生命体。守護獣は司る象微のプラスエネルギーが具現化したものだが、災厄獣は司る象微のマイナスエネルギーが具現化した存在である。災厄獣は天災などの災厄を引き起こし、作中では恐怖の守護獣が反転し、恐怖の災厄獣となり、ファルガイアに恐怖を振り撒こうとしていた。

姫巫女

エレシウス王家に連なる女児は、例外なく守護獣の巫女としての能力を持って生まれ、守護獣の存在を感じ、その声を聞くことができる。エレシウス王国を建国したとされる始まりの姫巫女を祖とする。守護獣の力を代行する能力や、守護獣を具現化する力を持ち、かつての侵略戦争では姫巫女はエレシウスの民の前に守護獣を現し、その加護が確かなものであることを示したという。また、守護獣の力をもって多数の敵軍を壊滅させた姫巫女もいたと伝えられている。

守護銃

エレシウス王家に伝わる祭具。始まりの姫巫女が手にしたとされる武具でもあり、守護獣に通ずる力があると言われている。代々エレシウスの姫巫女のみ扱うことができ、光の槍を放って敵を貫いたとされる。

シュトラルゲヴェイア

クラリッサが扱う武具。咆哮とともに光の槍を放って敵を撃ち貫く。クラリッサが幼い頃にエレシウスの建国式典で建物の崩落に巻き込まれた際に、いつの間にか手にしていた。シュトラルゲヴェイアという名前以外の詳細は謎に包まれており、時折クラリッサに何かを伝えるかのように温かい光を放ち鳴動する。ゲヴェイアは先史文明期の言葉で「銃」と呼ばれるものに関係しているとされているが、ファルガイアからは「銃」という概念は消失している。その正体は守護獣が姿を変えたもので、先史文明期に作られた「守護銃」という存在である。このため、守護獣の力を代行する能力を持つ姫巫女の血筋の者にしか扱うことができない。

兵器

ARM

「Artificial Reincarnate Medallion(人工転生メダル)」の略。使用者の脳の未使用領域にマニュアル化された戦闘技術を書き込み、ARM内に記録された職種(クラス)の能力を与えることができる。約600年前に登場して以来、戦況に応じて様々な戦闘能力を得られる利便性から、軍隊や渡り鳥を中心にファルガイア中に爆発的に普及した。ARMに記録されるクラスは、アクセスポイントと呼ばれる装置からシェアリングすることで追加できる。ARM自体は比較的安価で簡単に入手できるが、シェアリング料金が高額なため、一般的な渡り鳥では片手で数えられる程度のクラスしか所持していない。エレシウス王国では10数年前から販売禁止となっており、アクセスポイントも、王国では手続きをして認可が降りなければ利用できない。ARMの製造メーカーは認知されておらず、ARMがどこで造られ、誰が造っているのか、どのような仕組みでクラスチェンジが行われるのかは謎に包まれている。
その正体は、死の商人ヴァイスハイトがエルゥボレアの技術を用いて造り出したオーバーテクノロジーの産物。ARMの本来の機能は、ファルガイアの人間1人ひとりの脳内に断章として僅かに記録されている、ファルガイア先史文明期の異端技術のデータを集め、復元することである。この人間の遺伝子内に記録された先史文明のデータは、「記憶の遺跡」とも呼ばれている。ヴァイスハイトはエルゥボレアへの復讐を果たすため、数百年にわたってARMを普及させ、本来の機能である使用者の脳内にあるデータ断章を吸い上げる機能を使ってデータ断章の収集を行い始める。そして異端技術を再現し様々な発掘兵器を量産させることで、エルゥボレアへ復讐するための戦力を増やすことを企んでいた。

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