光月スキヤキ／天狗山飛徹（ONE PIECE）とは【徹底解説・考察まとめ】

光月スキヤキ／天狗山飛徹の概要

光月スキヤキ／天狗山飛徹（てんぐやま ひてつ）とは、集英社の発刊する『週刊少年ジャンプ』の大人気海賊漫画『ONE PIECE（ワンピース）』の登場人物。

ワノ国を治めていた将軍であり、黒炭オロチや百獣のカイドウに処刑された光月おでんの父である。おでんの子・モモの助や日和の祖父に当たる。産まれて間もない頃から数々の問題を起こす息子のおでんに手を焼いており一度は絶縁するものの、おでんがワノ国でも一等荒れていた久里（くり）を治めるようになって和解。以降良好な親子関係を築いていた。しかしおでんが四皇”白ひげ”エドワード・ニューゲートについてワノ国から旅立った後、患っていた病が悪化。オロチの謀略により、オロチをおでんの”弟分”だと信じこまされ、おでんが不在の間オロチを将軍代理に任命してしまう。その結果ワノ国が乗っ取られてしまった。オロチ達に捕らえられ、その後病死したと思われていたが、刀鍛冶・天狗山飛徹と名を変え実は生きていた。

光月スキヤキ／天狗山飛徹のプロフィール・人物像

CV：大友龍三郎、れいみ（赤子）

光月スキヤキは、大柄な体格の中年男性で、赤く色づいた鼻と下まつ毛が特徴。茶筅髷（ちゃせんまげ）という毛先を茶筅のように仕立てた髪型をしている。三叉にわかれた王冠のような顎髭と、ピンと天を向く針のような左右2本の口ひげを持っており、将軍としての威厳も見えるキリッとした顔つきをしていた。

オロチやカイドウに捕らえられている間に年老いて、20年後、天狗山飛徹として登場した際は天狗の面を被っていた。屈強で大きな身体つきはそのままだが、お面の下の素顔は年を取って髪も白く、キリッとした顔つきは見る影もない。ただ赤く色づいた鼻はそのままだった。

刀鍛冶の才能にあふれており、天狗山飛徹として麦わらの一味ロロノア・ゾロの持つ「三代鬼徹（さんだいきてつ）」と光月おでんの愛刀「天羽々斬（あめのはばきり）」の製作者である。また大業物「二代鬼徹（にだいきてつ）」を打った刀鍛冶・古徹（こてつ）の子孫でもあるという。このことから古徹もまた光月家の人間だったと考えられる。

美少女こけしコレクターであり、城の地下室を秘密の趣味部屋として、コレクションであるこけしを大量に所有していた。

光月スキヤキ／天狗山飛徹の来歴・活躍

スキヤキ誕生

光月スキヤキの父だった将軍はなかなか男児が産まれず、光月家の跡取りが問題になっていた。そのため各大名家から次期将軍を選出する案が出ていた。当時大名の一角に名を連ねていた黒炭家の当主・オロチの祖父は、黒炭家の地位を将軍家に押し上げようと、他家の候補者を次々に毒殺。しかしそのタイミングでついに待望の男児・スキヤキが誕生してしまった。黒炭家の国取りの謀略は水泡に帰し、さらにこの計画が露見してしまったことでオロチの祖父は切腹、黒炭家は大名の地位を追われた。しかしそれだけでは飽き足らず一族郎党罰しようとしたワノ国の民達は黒炭の性を持つ人間に迫害を強いる。これがきっかけで黒炭オロチは“罪人の子孫すら許さぬワノ国そのもの”に激しい憎悪を抱くようになるのだった。

息子おでんに手を焼く日々

スキヤキは成長し将軍の座に就いた。そして一人息子であるおでんを授かる。しかしおでんは産まれて間もない頃から数々の問題を起こすような子であり、その破天荒さにスキヤキは手を焼いていた。そしておでんが18歳の時に花の都で巨大白猪「山の神」が暴れるという事件が起こった日に、おでんに絶縁状を渡して花の都からおでんを追放するのだった。

おでんと和解

スキヤキがおでんに絶縁状を渡してから2年、おでんが20歳の頃。当時ワノ国の久里という地方は荒れに荒れており、将軍であるスキヤキも放置していた。おでんは久里にいた荒れくれ者達に一人戦いを挑み、全員を打ち倒す。そして彼らを束ねて久里を立派な都へと変えた。スキヤキはおでんの久里平定の功績を称え、おでんを久里の大名に任命。絶縁も解いて和解するに至った。以降、おでんとは良好な関係を築いている。

病に伏す

新世界編から30年前、スキヤキは病に伏した。スキヤキの身を案じたおでんは、花の都を訪れスキヤキを見舞い、久方ぶりの家族水入らずの談話を楽しむ。しかしこの後、おでんはワノ国の浜に漂着した四皇”白ひげ”エドワード・ニューゲートに無理やり着いていく形でワノ国を出国。その間もスキヤキの病は治らず、ワノ国の将来を案じたスキヤキはおでんが帰るまでの数年の間、おでんの”弟分”だというオロチを将軍代理に任命する。この時既にオロチの国取りの計画が始まっていた。スキヤキはオロチの支援者・悪魔の実「マネマネの実」の能力でおでんに化けた黒炭ひぐらしを本物のおでんと思い込み、おでんの姿をしたひぐらしが連れてきたオロチはおでんの”弟分”だと時間をかけて思い込まされていたのだ。そんなこと知る由もないスキヤキは、2年後病死したとされていた。

しかし実際は花の都の城の地下室に幽閉されていたことが明らかになる。命からがら地下室からスキヤキが出た時には、ワノ国は既にオロチ達の支配下で変わり果てた姿になっていた。

天狗山飛徹として生きる

花の都から逃げ出したスキヤキは、人々に自分の正体が知られないように天狗の面をつけ、天狗山飛徹として人里離れた場所で暮らすようになる。幼い身の上で両親を亡くしたお玉（おたま）という少女を拾い、お玉の故郷である編み笠村という村で2人静かに暮らしていた。

ある時、お玉が主人公モンキー・D・ルフィを連れて編み笠村にやってくる。最初こそルフィを敵と勘違いして襲いかかったが、お玉から事情を聞き刀を収めた。その後毒と言えるほど汚れた川の水を飲んで倒れたお玉をルフィが町の医者に連れて行くことになる。飛徹は訳あって町には行けないと言い、お玉をルフィに託した。

ルフィがおでんの子・モモの助達と共にオロチとカイドウに討ち入りをする火祭りの夜まで、編み笠村を拠点に動くことになった時は鎧を準備したりと様々なサポートを行う。またおでんの愛刀「天羽々斬（あめのはばきり）」と「閻魔（えんま）」を、おでんの子であるモモの助と日和にそれぞれ託すために保管していた。日和の命により「閻魔」を麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロに授け、その刀の力を説明した。

ルフィ達が討ち入りをする火祭りの夜は、日和の友人であるおコトを連れて花の都の火祭りに出かけ、戦いが無事に終わることを祈るのだった。

正体を明かす

カイドウの居城・鬼ヶ島での戦いは、ルフィがカイドウに勝利する形で幕を閉じた。ワノ国平和が戻ったことを祝い、戦いの後の眠りからルフィが目を覚ますのを待って花の都では盛大に祭りが開かれた。町がにぎやかな笑い声で包まれる一方、麦わらの一味の考古学者であるニコ・ロビンは城の地下室に並べられたたくさんの美少女こけしを見つける。そこへ現れた天狗山飛徹は自身の正体が光月スキヤキであることを明かした。スキヤキはロビンとどこからともなく現れたハートの海賊団船長トラファルガー・ローに代々ワノ国の将軍家に伝えられる秘密を話すために城の地下深くまで下りる。そこで赤い石に刻まれた歴史の本文（ポーネグリフ）を見せ、古代兵器プルトンがワノ国にあること、「ワノ国の開国」とは古代兵器プルトンを復活させることだと説明した。

自分がおでんの父であることをモモの助達に明かすつもりはないスキヤキだったが、最終的にモモの助と日和に自身の正体を明かす。モモの助と日和はスキヤキを「おじじ様」と呼び、身内が生きていたことが心強いと泣くのであった。

光月スキヤキ／天狗山飛徹の関連人物・キャラクター

光月おでん（こうづき おでん）

CV：石丸博也

光月スキヤキの息子で、ワノ国の将軍になるはずだった男。屈強な肉体を持つ体格の良い大男で、その破天荒さはスキヤキを悩ませていた。おでんのことを自分の手に負えないと考えたスキヤキはおでんに絶縁状を渡して花の都から追放する。おでんのほうは絶縁に対して悲しんだり、怒ったりする様子はなく、それに従って花の都を出た。おでんが久里という無法地帯を治めた功績を称え、スキヤキは絶縁を解除。おでんを久里の大名に任命した。その後は親子で良好な関係を築いていた。