ヨスガノソラ（ゲーム・漫画・アニメ）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

悠の名を呼びながら自分を慰める穹を見てしまった悠は、その日以来、膨らみ続ける妹への恋愛感情を抑えることができなかった。悠はそんな想いを断ち切ろうと、奈緒をホテルへ連れ込み軽はずみな行動を取ってしまう。一度も気持ちを伝えてくれない悠に「私のこと好き？」と奈緒は尋ねるが、悠の答えは分からなかった。そんな時、穹が高熱を出して寝込んでしまう。悠に汗を拭いてもらいながら、体に触れられる指の感触を心地よく想う穹は、居眠りしていた悠の唇を奪う。そんな穹に悠も、自らの気持ちを抑えることができず、穹と体を重ねてしまうのだった。ある日、クラスの学級委員長であり、悠に一目惚れし思いを寄せている倉永梢と奈緒は、教室で悠の携帯を見つける。悠の家まで届けようと二人は向かう。家に着き、声が聞こえドアを開けると悠と穹が性行為しているところを奈緒と梢は目撃してしまう。

第12話 ハルカナソラヘ

穹との関係を知られてしまったため現実から目をそむけようとしていた悠。梢は「悠のことが好きだったが、もう二度と口を利かない」と告げられる。悠は奈緒に、穹へのどうしようもない気持ちと苦悩を打ち明け、相談ではなく謝罪をする。悠の口から事情を聞いた奈緒は、悠の傍から離れていく。そんな中、悠と穹を別々に引き取るという連絡が悠の叔父からあり、悠は穹と別れて暮らすことを決意する。ところが、悠から別居する話を聞いた穹が姿を消してしまった。必死に穹の行方を探す悠は、神社の奥の湖で穹を発見する。深みにはまった穹を助けようとするが、泳げない悠は大量の水を飲んでしまい溺れてしまう。目を覚まし、お互いに好きという気持ちを確かめ合った悠と穹は、かつて両親がお世話になった家具職人が暮らす外国の町へ向かったのであった。

『ヨスガノソラ』の登場人物・キャラクター

主人公

春日野 悠（かすがの はるか）

CV：下野紘、松元惠（幼少期）

本作の主人公。両親を突然の交通事故で亡くしたため、双子の妹である穹と一緒に奥木染町へ引っ越してきた。穂見学園の一年生。家事全般が苦手であるうえ、穹が面倒くさがりなために四苦八苦しているが、生来マメな性格であるからか簡単な料理などの自炊を率先して行うなど、徐々にではあるが上達している。両親の事故があった当初は親戚に引き取られる話もあったが、両親の葬儀や経営していた家具店の閉店などで精神的に疲れてしまい、穹共々お互いが引き離されることを拒んだこともあって、田舎で放置されていた父方の祖父母の家に移り住むことにした。都会育ちの美少年という顔立ちで、自然と女性にモテるが本人は自覚していない。お人好しであり、自分だけで物事を背負い込むところがある。趣味はファッション雑誌を眺めること。

ヒロイン

天女目 瑛（あまつめ あきら）

CV：月城真菜（ゲーム版）／CV：阪田佳代（アニメ版）

悠のクラスメイト。悠と昔一緒に遊んだことのある「叉依姫神社」の娘。温厚でいつもニコニコしているが、何を考えているかわからない部分や他人の心理を達観している部分がある。一葉とは幼少時からの親友で、その間柄から彼女に怒られることが多いが、実は二人は異母姉妹で瑛は愛人の子で一葉は妻の子であることを互いに知っている。巫女と神社の管理人を兼任しており、神社で一人暮らしである。煮物が得意で、よく作り置きをしている。記憶力が優れており、昔の出来事などをよく覚えている。背丈は小さいが毎日神社の長い階段を昇り降りしているせいか、体力は人一倍ある。

依媛 奈緒（よりひめ なお）

CV：木村あやか（ゲーム版）／CV：いのくちゆか（アニメ版）

幼少時の悠たちが遊びに来たときはいつも面倒を見てくれていた、一つ年上の近所のお姉さん。穂見学園二年生。両親の不仲に端を発した家庭内事情から自宅にいるのが苦手で、よく外出している。かつて両親が離婚寸前の状態になった際、離婚後は想い人である悠にもう会えなくなってしまうと思い詰めてしまい、覚えたての性知識で悠と性交してしまったことがある。これにより穹からは今でも目の敵にされている。昔と同じように悠たちを気にかけてくれるうえ、登校も一緒である。料理や裁縫などの家事は上手で、悠たちの家事を積極的に手伝ってくれている。水泳部に所属しているが、プールに入って泳いでいることよりプールサイドで読書をしていることが多い。

渚 一葉（みぎわ かずは）

CV：五行なずな（ゲーム版）／CV：小野涼子（アニメ版）

悠のクラスメイト。地元代議士の一人娘。ややきつめの顔立ちをした才色兼備で清楚なお嬢様だが、高飛車や居丈高なところはなく、むしろ常識人な面が目立つ。しかし、自身をからかうことが多い亮平や瑛を相手にする際は手が出ることも多く、負けず嫌いで意地っ張りなところもある。とある事情から瑛に対しては時折過保護な言動を見せ、悠などには瑛のお姉さんと認識されている。

乃木坂 初佳（のぎさか もとか）

CV：遠野そよぎ（ゲーム版）／CV：岡嶋妙（アニメ版）

渚家のメイド。実家では両親と同居しており、家事は任せっきりで下手。渚家では余裕のある態度を取りたいが、要領が悪く落ち着きも足りないうえ、目の前のことしか考えられず、空回りして失敗することも多い。酒癖が悪く、他人に絡むタイプ。仕事の合間にはよく合コンに参加しているが、酒癖の悪さもあって敗北続きである。本編ではあまり出ず、おまけパートのメインを担当している。悠へ欲望を剥き出しにする描写が多いうえ、デフォルメ化された際には胴が非常に長く伸びたりする。また、二階の自室での自慰や逢瀬の時は、一階の茶の間でくつろいでいる両親のところまではっきりと聞こえるほど声が大きい。また、初佳の「今日の一言」でおまけパートは終了する。

春日野 穹（かすがの そら）

CV：白波遥（ゲーム版）／CV：田口宏子（アニメ版）

悠とは双子（二卵性双生児）の兄妹で、口数が少なく無気力な引きこもり。面倒くさがりな性格をしており、家事などは悠に任せきり。お気に入りである黒うさぎのぬいぐるみは母親が旅先で買ってきてくれたお土産。幼少期から病気がちで入退院を繰り返してきたために悠とは顔立ちこそ似ているものの体格差がある。食べ物の好き嫌いが多く、刺身を焼いたら食べられるなど極端な嗜好をしており、カップラーメン以外のジャンクフードを好む。人付き合いが嫌いなため他人を拒絶しがちであり、主にその被害者は周囲より抜きんでてなれなれしい亮平となっているが心の底から嫌っているわけではない。奈緒に対しては心を開いていた幼少時代があったが、奈緒が悠と性交しているのを目撃して以来、徹底的に嫌っている。