ひなこのーと(Hinako Note)のネタバレ解説まとめ

『ひなこのーと(Hinako Note)』とは、三月による4コマ漫画。またそれを原作として2017年4月から6月まで、全12話にわたって放送されたアニメ作品のことである。漫画は4コマ漫画専門雑誌『コミックキューン』にて連載中。少女たちの同居生活や学生生活、また演劇に向き合う姿を可愛らしいタッチで描いている。アニメのキャッチコピーは『元かかし少女の演劇コメディ!』

概要

元々、漫画の連載は『月刊コミックアライブ』内における雑誌内雑誌であった『コミックキューン』で行われていた。しかし『コミックキューン』が独立した雑誌として刊行されるのを機に、今作品も同誌での連載に移行したと言う経緯がある。4コマ漫画であるため、起承転結がはっきりとしており、テンポよく物語は進む。その中でも、登場人物の少女たちの可愛らしさ、賑やかな生活、演劇にかけるひたむきな思い、そして友情が描かれており、ゆったり、まったりとした空気の中で物語が進むので、癒やし要素も高い。そのため男女問わず、楽しく読むことができる漫画である。

アニメ作品はパッショーネが制作をつとめた。『RAIL WAYS!』『六花の勇者』を手掛けたパッショーネの魅力は、美麗な作画。今作でも、少女たちのころころと変わる愛らしい表情描写などで、その作画力の高さをいかんなく発揮している。

パッケージはBD、DVDが共に2017年7月26日から4ヶ月連続で、全4巻のリリースが予定されている。

あらすじ・ストーリー

口下手で、極度のあがり症。そのため人前に出るとかかしのように立ち尽くしてしまう桜木ひな子。
そんな自分を変えたいという思いを胸に、ひな子は、住んでいた田舎を後にし、藤宮女子高校へと進学を果たす。
藤宮女子高校には、ひな子が憧れを抱く演劇部があった。憧れの演劇部に所属すれば、自分の性格も変えられるのでは、と言う思いがひな子にはあったのだ。

上京してきたひな子が住むのは、『ひととせ荘』と呼ばれるアパート。
そこには古本屋と喫茶店が併設されていた。
古本屋には、ひな子と同じ藤宮女子高校に通う夏川くいなが働いていた。
更に喫茶店では、藤宮女子高校でひな子、くいなのひとつ先輩になる、柊真雪が働いていた。
食べることと本が大好きで、愛するあまり本を食べてしまうこともあるくいな。
小柄な体であるため、子供扱いされるのが大嫌いな、料理が上手でしっかり者の真雪。
そんなふたりに、ひな子は、藤宮女子高校演劇部への入部を決心していることを告げる。
するとくいなと真雪から、衝撃的な事実を聞かされる。それは、藤宮女子高校演劇部は廃部になってしまっていると言う内容だった。

ショックを受けるひな子に、くいなは気分転換に外に出かけよう、と言葉をかける。
真雪も連れ立ち、外に出かけたひな子達が立ち寄った公園では、近くにある小劇団の劇団員たちが練習に励んでいた。
すると真雪は、その中に荻野千秋の姿を見つける。千秋は『ひととせ荘』のオーナーであり、ひな子のひとつ先輩だった。
更に子役として舞台でも活躍していた時期があると言う千秋は、藤宮女子高校演劇部の部員でもあった。
ひな子は、千秋から、藤宮女子高校演劇部は廃部ではなく、一時的な休部状態にあることを教えられる。

それでも、今すぐ演劇ができないことに変わりなく、ひな子は落ち込む。
すると千秋は、そんなに演劇がやりたければ、ひな子自らが劇団を作ってみることを、ひな子に提案する。

劇団を作ってみてはどうかと言う千秋からの提案に、自分がそんなことができるのか、とひな子は迷う。
そして改めて、ひな子は千秋から藤宮女子高校演劇部の現状を聞く。どうやら演劇部顧問の先生が、役者として、また顧問としての実力不足を恥じ海外へと飛び立ってしまったと言うのが、藤宮女子高校演劇部が休部に陥っている理由だった。
藤宮女子高校演劇部の部員たちは、各々が個人練習に励んだり、オーディションに挑戦したりしていた。
千秋は、皆と演劇がやりたいからと言う理由で、公園で、他の劇団に混じり練習を行っていたのだった。
そんな千秋から、どうして演劇をやりたいのかを問われたひな子は、引っ込み思案で、人前に出るとうまく喋れなくなってしまう性格を改善したい、という思いを明かす。

千秋は改めて、演劇を行うために劇団を立ち上げるべきだ、とアドバイスする。
不安がるひな子に、くいなは脚本を書くことで、真雪は裏方で衣装などを担当することで劇団立ち上げを応援するという。
しかし劇団を立ち上げたとしても、演劇を行う場所がないのでは、とひな子は不安がるが、千秋は、集客率のアップも狙って、真雪が働いている喫茶店の奥にステージを作り、そこで演劇を行おうと考えている、と明かす。
かくしてひな子、くいな、真雪、そして千秋たち4人による劇団が結成された。劇団の名前は、アパートの名前をとって『劇団ひととせ』と名付けられた。
4人は、古い歴史があり、多くの劇団がそこで公演を行うことを夢見ている憧れの舞台『スズラン』での公演を目指して、劇団活動をスタートさせる。

『劇団ひととせ』の活動がスタートすると同時に、ひな子の藤宮女子高校での学生生活もスタートした。
自己紹介で緊張のあまり、しゃべれなくなり落ち込むひな子を、同じクラスのくいなが慰める。
その時、千秋がひな子とくいなのもとにやって来る。
そして千秋は、演劇同好会が誕生し、部員を勧誘していることを、ひな子とくいなに告げる。
勿論、入部すると言うひな子とくいな。
そこに一人の少女が声をかけてくる。
その少女の名前は、中島ゆあ。ひな子とくいなと同じクラスに所属している生徒だった。
ゆあは演劇で活躍していた千秋に強い憧れを持っており、藤宮女子高校に入学したのも、千秋が通っていたからであった。その憧れの千秋と親しげに話して入るひな子とクイナが気になり、声をかけてきたのだ。

ゆあは、千秋と何かと親しい様子のひな子に対して異常なまでのライバル心を剥き出しにする。
しかし、ひな子とくいなが向かった演劇同好会の場で千秋を前にすると、ゆあの態度は一変、急にしおらしくなってしまい、そのままゆあも演劇同好会に入部することになる。

藤宮女子高校で演劇ができることになったひな子だが、本当に自分に演劇ができるのかと不安がる。
そこでくいな、真雪、千秋は、人前に出ることに慣れるために、喫茶店で働いてみてはどうか、とひな子に提案する。
ひな子は、慣れない接客業に戸惑いながらも、どうにか1日を切り抜ける。

一方、学校では、ひな子にライバル心剥き出しのゆあが、自分を良く見せようと、何かとひな子に任せられた仕事(たとえば授業中、担任がひな子に朗読を指示したり、街中でご婦人がひな子に道案内を頼んだりしたこと)を横取りし続けていた。
しかしひな子は、そんなゆあの行動を、ダメダメな自分をフォローしてくれているのだと勘違いする。
そんなゆあに、ひな子は勇気を出して、友達になりたいと言う思いを告げる。
突然のひな子からの言葉に、ゆあは驚き、照れてしまう。が結局、ゆあはそのまま、ひな子に言い寄られてしまい、ふたりは友達となったのだった。

藤宮女子高校に、海外に旅に出ていた藤宮女子高校演劇部の顧問、黒柳ルリ子が戻ってきた。
黒柳ルリ子は、齢9歳にして、百年に一度の逸材と呼ばれるほどの、天才子役だった。
ルリ子が戻ってきたことで一気に活気づく演劇部の部員たち(ひな子やくいな、千秋、ゆあなどの演劇同好会の部員も、とりあえずは演劇部に合流して練習を行っている)を前に、ルリ子は、1ヶ月後の文化祭で公演を行うことを目標にする旨を告げる。

早速、始まる練習。
しかしダンスレッスンでは、ひな子は上手に踊ることができず落ち込んでしまう。
だがその次の歌唱レッスンでは、ひな子は初めての曲を見事に歌い上げ、皆に賞賛される。
そしてルリ子も、そんなひな子の歌声に才能を見出し、文化祭で行う劇のヒロインにひな子を指名する。

ヒロインに抜擢され、練習に励むひな子だが、ダンスは相変わらずへたくそなまま。
そんなひな子に、自分の方がダンスはうまいのに、どうしてひな子がヒロインに選ばれるのか、とゆあは納得がいかない様子。
どうにか、ダンスを上達させようと必死に練習を続けるひな子。
そしてそんなひな子に、ライバル心を剥き出しにして、しゃにむに練習に励むゆあ。
そんなふたりは、練習中に、体を接触させてしまう。それを機に、ゆあはひな子に、もう一緒に練習はしない、と告げる。
しかしひな子に何かと優しい千秋の存在に、結局、ゆあはひな子と共に練習することを選択するのだった(ひな子と一緒に練習をすれば、それだけ千秋と一緒にいられる時間も多くなるため)。

文化祭までいよいよあと1週間。
相変わらず、体の動きが硬いままのひな子に、ゆあはイライラを募らせる。
だが公園で、くいなや真雪、千秋の力を借りて、一生懸命練習をするひな子の姿を見て、ひな子を応援することを心に決める。

そしていよいよ迎えた文化祭当日。
緊張を抱えたまま舞台に立つひな子だったが、その緊張を微塵も感じさせないような堂々たる演技を見せる。
しかし劇の途中で、ゆあがあるミスに気が付く。
それは、劇の中で重要なアイテムとして登場するハンカチを持って舞台に立つのを忘れてしまったと言うミスだった。
緊張しているひな子をフォローしなければ、という思いに気を取られて起きてしまったそのミスに、舞台上でゆあは焦る。
そんなゆあの様子に、ゆあがハンカチを忘れてしまったのだと気が付いたひな子は、客席に向かい「誰かハンカチを持っている人はいませんか?こちらのご婦人(=ゆあの役)がハンカチを落とされてしまったようです。」とアドリブで問いかける。
それに観客席で観劇していた真雪が応じ、ゆあは無事、ハンカチを手にすることができた。
ピンチを観客たちに感じさせないまま、劇は進行していき、見事、大成功をおさめた。

芝居を見ていたルリ子は、ひな子のアドリブ力の高さに感心しつつ、藤宮女子高校演劇部の本格的な再始動を告げる。
またひな子のアドリブにピンチを救われたゆあは、『劇団ひととせ』への加入を自ら申し出る。

無事、文化祭も終了し、季節は夏へと進む。
ひな子たち『劇団ひととせ』の面々は、海に出かけることにする。
初めて海に出かけるひな子は、ベッドの上で泳ぎの練習をする徹底ぶりだ。

そして出かけた海で、皆は楽しい時間を過ごす。
帰りの電車の中。楽しかった海での時間を振り返りながら、また来年もみんなで海に来られたらいいのに、とひな子は思うのだった。

夏休み。くいなが働く古本屋、そして真雪が働く喫茶店で、ひな子もアルバイトをする。
慣れない接客業に頑張り続けたひな子は、その心労がたたったのか、風邪をひいて寝込んでしまう。
くいな、真雪、ゆあ、そして千秋が心配してくれる中、ふと、ひな子は、田舎のこと、母親のことを思い出して涙ぐんでしまう。
そんにひな子の心を慰めるように、くいな、真雪、千秋、ゆあがお粥を持ってきてくれた。
ひな子の回復を願って、皆が作ってくれたと言うそのお粥の味は、ひな子の母親が作ってくれるお粥と同じ味だった。
みんなの看病の甲斐もあり、ひな子の体と心は回復していく。
だが、翌朝にすっかり元気になったひな子が店に姿を見せると、ひな子の風邪がうつってしまったくいな、真雪、千秋のぐったりとした姿があった。

ある日、ひな子の母親からひな子あてに手紙が届く。
そこには、近々、母親がひな子の様子を見に行く旨が書かれていた。
一方、ちょうど喫茶店と古本屋がある商店街では、スタンプラリーのイベントが行われる予定だった。
少しでも集客率を上げるためにはどうすれば良いかと、千秋は考えていた。
そこでひな子は、母親に少しでも成長した姿を見せたいと言う思いから、喫茶店で演劇を行いお客さんを集めることを千秋に提案する。

かくして『劇団ひととせ』としては初めてとなる公演に臨むことになったひな子たちは、先生の許可を得て、学校で合宿を行う。
くいなは脚本作りに励み、真雪は衣装作りに励む。
それぞれがそれぞれに与えられた役割に励んでいき、いよいよ初公演本番の日。
ひな子の母親もやって来て、喫茶店にも多くのお客さんが訪れてくれた中、『劇団ひととせ』初公演がスタートする。

文化祭の舞台では堂々たる演技を見せることができたひな子だったが、さすがに母親の前とあっては緊張も増してしまったのか、最初はかかしのように立ち尽くす場面も多く見られたが、その後は上手に軌道修正していく。
公演は見事に成功し、母親にその成長を誉められたひな子は、改めて『ひととせ荘』に来てよかった、と思うのだった。

クリスマスイブに行った『劇団ひととせ』第2回公演も成功をおさめ、年明け。
くいなと真雪は帰省することとなり、アパートにはひな子と千秋だけが残る。
千秋は巫女さんのバイトを行っており、ひな子もそれに同行する。

そこには千秋の巫女姿目当てにやって来ているゆあの姿もあった。
ひな子は、そんなゆあや千秋と共に、楽しい時間を過ごす。

バレンタインを迎え、真雪はひな子やくいな、千秋、更には喫茶店にやって来るお客さんたちに渡すためのチョコ作りに励んでいた。
そして真雪は、できあがったチョコレートをひな子たちにプレゼントする。
一方、千秋に憧れを抱いているゆあも、緊張しながらも千秋にチョコを手渡すことに成功する。

千秋は、チョコのお礼に、と真雪を演劇鑑賞に誘う。
その演劇が行われる場所は、ひな子たち『劇団ひととせ』憧れの舞台でもある『スズラン』の近くだった。
観劇のついでに『スズラン』も訪れてみよう、とひな子とくいなも千秋と真雪の演劇鑑賞に同行する。

憧れの舞台『スズラン』。
その建物の前に立ったひな子は、いつかはこの舞台で演劇をやりたい、と言う思いを新たにする。
そして演劇鑑賞を終えると、偶然にも、同じ劇を鑑賞していたゆあやルリ子と出会う。
皆は、今日観劇した舞台の感想などを交わしながら、家路へとつくのだった。

登場人物・キャラクター

桜木 ひな子(さくらぎ ひなこ/CV:M・A・O)

出典: www.animeranking.net

本作の主人公。口下手であがり症。
そのため人前に出ると緊張のあまり、かかしのように立ち尽くしてしまうこともしばしば。

ただ本人は口下手、あがり症をどうにかしたいと思っており、そのためには努力を怠らない、とても頑張り屋な性格。
人と話すことが苦手な一方、動物には異常に好かれる。
田舎にいた頃には、かかしとして田んぼの見守りを任されていたこともあった。

夏川 くいな(なつかわ くいな/CV:富田 美憂)

出典: i.ytimg.com

ひな子が下宿することになる『ひととせ荘』の住人で、ひなこの同級生。
明るく、何ごとにも楽観的でプラス思考の持ち主。
食べることと本が大好きで、『ひととせ荘』にある古本屋で働いている。
そして本に対しての愛が昂じて、本を食べてしまうこともある。

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