Spangle call Lilli line(SCLL)の徹底解説まとめ

Spangle call Lilli Lineとは、1999年に結成されたバンド。メンバー全員が他に本業を持ち、音楽を趣味と言い切って活動している。
手数の多さや速さなどのテクニカルさや、誰にでもささるトレンドさには手を出さず、音の配置や空間作りを重視して、可能な限り音数を減らす制作スタイル。
枠にはまらないスタイルで作り上げられた彼らの音楽性は、既存のジャンルでは大別できない。
自分たちの好きなことの表現を第一としており、彼らの作品は国内外問わず多くのアーティストから支持されている。

Spangle call Lilli lineの概要

Spangle call Lilli lineは1999年に結成された3人組のバンド。レーベル「Felicity」に所属。

メンバーの全員が東京造形大学の同級生。
もともとボーカルの大坪加奈とギターの藤枝憲が結成したバンドに、ギターの笹原清明と元メンバーでドラムを担当していた椛沢信之が加入したことで、Spangle call Lilli lineは生まれた。
バンド名は、長く語呂の良いものを考慮したことが由来。さらにキラキラした感じを表現するため、スパンコール(spangle)という言葉がバンド名に用いられた。

メンバー全員、デザイナーやカメラマンの仕事などの生計を立てている本業のかたわらで音楽活動をしている。「音楽は趣味」と言い切る活動スタイルは、結成当時から一貫している。
趣味といえども、「好きなものを追い続けて表現する」という意思は非常に強く、どの楽曲を取り上げても彼らの音楽性がぶれることはない。

彼ら自身は意識していないようだが、時勢や音楽性に縛られすぎずに自分たちの好きなことを追求し続ける独特のスタイルは、ポストロックの根底にある精神性と近しいものがある。
ポストロックとは、従来のロックにはないリズムや和音などの新しい試みが施された音楽のジャンルのこと。
非常に広義な言葉だが、ポストロックと位置づけされる楽曲には「既存の楽曲よりも音楽性を追求すること」という姿勢が必ず潜んでおり、Spangle call Lilli lineの「好きなものを追い続けて表現する」という意思と結びつく部分がある。
その音楽性を評価するアーティストは多く、toeやチャットモンチーといった有名なバンドも挙げられる。

また、楽曲面でも、ハスキーでけだるいながらも浮遊感をまとう大坪の歌声、無意味な単語が羅列されただけのようだがメロディやバンドサウンドにフィットした独特な詞の世界観は、リスナーから多くの評価を得ている。

Spangle call Lilli lineの活動経歴

東京造形大学の同級生だった大坪加奈と藤枝憲によって1998年にSpangle call Lilli lineの前身となるバンドが結成。
翌年、同じく大学の同級生の笹原清明と元メンバーの椛沢信之が加入したことで、Spangle call Lilli lineが生まれる。

J-POPやJ-Rock、J-R&Bといった日本の音楽ジャンルが多様化した2000年初期、時流のサウンドには手を出さず、自分たちの好きなものの表現を追求し続ける。
翌年2001年の3月25日、P-VINEレコードよりSpangle call Lilli lineの1stアルバム『Spangle call Lilli line』がリリースされ、メジャーデビューを果たす。そして、翌年11月10日、同レーベルより2ndアルバム『nanae』をリリースと、精力的に楽曲制作に励む。

2003年、6月に3rdアルバム『or』のリリース後、ドラマーの椛沢信之が脱退したことで、メンバーの3人とサポートメンバーによる新体制での音楽活動が開始される。
これを機に、2003年までを「第1期」、椛沢脱退後からを「第2期」と呼ばれるようになる。

第1期

第2期

2003年11月14日、メンバー3人とサポートメンバーによる新体制でのワンマンライブがティアラ江東にて開催。
翌年の3月にその音源が収録されたLiveアルバム『68 SCLL』がリリースされる。

2005年4月には、4thアルバム『TRACE』をリリース。このアルバムが椛沢が脱退後の新体制による初の作品となる。
また、6月にはミニアルバム『FOR INSTALLATION』をリリースするなど、椛沢脱退後も自分たちバンドの新たな方向性を見出した活動が見られた。
そして、2006年10月、結成から6年間の集大成ともいえるベストアルバム『SINCE』をリリース。翌年7月には、台湾での野外フェスティバル「FORMOZ FESTIVAL 2007」に参加するなど、新体制による音楽性も国内外問わずに評価される。

2008年8月にはクラッシックピアノアルバムの『ISOLATION』、また、その対をなすようなレイドバック感あふれるメロウなサウンドが満載のアルバム『PURPLE』がリリース。
10月には、Spangle call Lilli lineの結成10年記念として、ライブツアー「SCLL 10th. Anniversary live tour !!」が開催。
Spangle call Lilli linetとしての活動が大いにみられる年であった。

2009年1月31日に渋谷duoにて10周年記念ライブが開催。その映像が記録されたライブDVD『SCLL LIVE』が8月5日に発売。
また、2009年はメンバーそれぞれがSpangle call Lilli line以外での活動を開始した年でもある。
1月には、大坪加奈がNINI TOUNUMA名義でソロ活動を開始。また、藤枝と笹原も「点と線」名義での音楽活動を開始する。
Spangle call Lilli lineのメンバーそれぞれが他の名義で国内外のアーティストの作品への参加など、サイドプロジェクトの活動が多くみられた年であった。

2010年6月、東京LIQUIDROOMでのワンマンライブを最後に、ライブ活動の休止が発表される。
もともとコンスタントにライブ活動をしている彼らではないため、「この機を逃すと数年はSpangle call Lilli lineのライブを見れなくなる」と考えたファンが殺到し、チケットは即日で完売した。
この年以降からしばらく、楽曲制作のみの活動となる。
2011年9月に『New Season』、10月に『Piano Lesson』とミニアルバムを発売。同年11月には、活動休止前の最後のライブの映像DVD『SCLL LIVE2』がリリース。
2013年6月、ドラムの椛沢が脱退してから作成された楽曲が収録されたベストアルバム『SINCE2』がリリース。

2015年10月10日、東京LIQUIDROOMでのワンマンライブ「evoke spirits from the other world」が開催。5年ぶりのライブであり、これを機にライブ活動が再開される。
それに伴い、5年ぶりのフルアルバム『ghost is dead』がリリース。
精力的とは言えなくともこの年からは彼らのペースで音楽活動が目に見えて再開された。
そのため、しばらくの間はワンマンライブや新譜のリリースがなくとも、対バンでのライブ活動や楽曲提供での活動が多くなる。

2019年、Spangle call Lilli line結成20年のこの年に、3年半ぶりのワンマンライブ「This time of night ~SCLL LIVE 20th Anniversary~」が東京と大阪にて開催。
東京公演の模様は、6月29日にCSテレ朝チャンネル1で放送される。
そして、11月には20年に及ぶ活動の集大成とも言えるアルバム『Dreams Never End』がリリース。
ワンマンライブの開催や新譜のリリースなど、2015年ぶりの精力的な活動が見られた年だった。

2020年2月には結成20年を記念してオールタイムベストアルバム『SCLL』がリリース。
いままでリリースされた曲や、未収録の楽曲、新譜のために書き下ろされた楽曲が収録されたCDと、20周年記念のワンマンライブの模様を記録したDVDがセットで販売された。

Spangle call Lilli lineのメンバー

メンバー

大坪加奈

1974年2月22日生まれ。
Spangle call Lilli lineのボーカルとして活動しながら、本業ではイラストレーターとして働いている。

2009年にソロプロジェクト、『NINI TOUNUMA』が始動。ダンス、エレクトロチューンの楽曲が多い。
NINIは、大坪の誕生日の22日が由来。
NINI TOUNUMA名義でのアルバムは、『TOUNUMA NINI』『Woolgathering』の2作品があり、どちらもiTunesにて視聴可能。

itunes.apple.com

藤枝憲

1974年1月21日生まれ。Spangle call Lilli lineでは、ギターを担当している。

デザイナーが本業であり、事務所「Coa Graphics」を立ち上げてデザインの仕事を手掛けている。
副業には、Spangleによるバンド活動だけでなく、アンティークと生活雑貨の店「NANIYA」や姉弟で運営している下北沢のカフェ「kate coffee」などと、幅広く活動をしている。

www.coagraphics.com

笹原清明

1975年4月15日生まれ。藤枝同様、Spangle call Lilli lineではギターを担当。
本業はカメラマン。主に音楽誌やファッション誌、アーティストのジャケットなどを手がける。
光を生かした静かで美しい作品を目指しており、Spangle call Lilli lineのMVやArt Bookの写真は笹原が担当している。

www.sasaharakiyoaki.com

元メンバー

sakurai434
sakurai434
@sakurai434

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