Spangle call Lilli line(SCLL)とは【徹底解説まとめ】

Spangle call Lilli Lineとは、1999年に結成されたバンド。メンバー全員が他に本業を持ち、音楽を趣味と言い切って活動している。
手数の多さや速さなどのテクニカルさや、誰にでもささるトレンドさには手を出さず、音の配置や空間作りを重視して、可能な限り音数を減らす制作スタイル。
枠にはまらないスタイルで作り上げられた彼らの音楽性は、既存のジャンルでは大別できない。
自分たちの好きなことの表現を第一としており、彼らの作品は国内外問わず多くのアーティストから支持されている。

1974年9月8日生まれ。
2003年にSpangle call Lilli lineを脱退。脱退前はドラムを担当していた。

藤枝によると、ハードコアバンドのドラムも担当しており、くるりを輩出したインディーズレーベルのBAD NEWSの社員でもあったとのこと。
バンド脱退の理由は公表されておらず、現在の職種も不明である。

Spangle call Lilli lineの代表曲・ミュージックビデオ(MV/PV)

「dreamer」

2010年にリリースされた2ndシングル『dreamer』の収録曲「dreamer」。相対性理論のギターである永井聖一との共作である。

「dreamer」は、Spangle call Lilli lineの魅力である「夢の中にいるような浮遊感」が体現された1曲に仕上がっている。
大坪のけだるさの残る歌声や、朝の空気を運ぶような爽やかなギターリフ、「君去りし日々の消えていく想いへ」「ずっと集めていた想い キラキラ キラキラ」という歌詞などからもその世界観が見えてくる。
『SINCE2』『SCLL』などのベスト盤に収録されており、ファンからの評価も高いことから、Spangle call Lilli lineの代表曲の筆頭ともいえる作品だ。

「nano - TK kaleidoscope Remix」

「nano - TK kaleidoscope Remix」は、ベストアルバム『SINCE2』に収録されている曲。もともとリリースされていたSpangle call Lilli lineのシングル曲「nano」を、凛として時雨のギターボーカルであるTKがアレンジした。
凛として時雨とは、日本のスリーピースロックバンド。ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズに所属しており、プログレッシブロックな楽曲が主流のバンド。

2014年リリースの凛として時雨の楽曲「unravel」。サウンドで世界観を作り出し演奏でその深みを作り出す構成は、「nano - TK kaleidoscope Remix」にも近しいものがある。

アレンジの元となった「nano」はSpangle call Lilli lineらしい楽曲で、音の配置により世界観を展開させていく構成だが、そこに凛として時雨らしさが加わったのが「nano - TK kaleidoscope Remix」だ。
音の配置だけでなくサウンドやテクニカルな演奏により、Spangle call Lilli lineの織り成す世界観がさらに深みを増した楽曲に仕上がっている。

「feel uneasy」

2015年11月11日にリリースされたアルバム 『ghost is dead』の収録曲「feel uneasy」。ミツメの川辺素がゲストボーカルとして参加している楽曲だ。
ミツメとは、東京都を中心に活動している日本のバンド。インディーロックが主であり、国内に限らず海外でも評価されている。

シングル『fly me to the mars!!!』のB面に収録された「煙突」。2017年にツアーで中国を回った際、「煙突」を演奏するとどの会場でも盛り上がりを見せたとのこと。

「feel uneasy」はSpangle call Lilli lineによって制作された楽曲であるため、一つ一つの音の配置やサウンドにこだわりが見える彼ららしさが詰まっており、ミツメの音楽性は表面的には見えづらい。
とはいえ、ミツメもSpangle call Lilli lineのように、テクニカルではなく音の配置やサウンドで勝負するバンドであるため、2つのバンドの音楽性が1つになった作品となっている。

Spangle call Lilli lineのディスコグラフィー

アルバム

『Spangle call Lilli line』

【『Spangle call Lilli line』の収録曲】
1. normal star
2. IRIE
3. new crawl
4. under north sour
5. error slow
6. August(8)
7. (untitled)
8. UF

2001年3月25日にリリースされた1stアルバム『Spangle call Lilli line』。
BUMP OF CHICKENの「天体観測」、Every Little Thingの「fragile」、CHEMISTRYの「PIECES OF A DREAM」といった日本の音楽シーンの多様化が進む2001年、彼らのデビューアルバムは発売された。
J-RockやJ-POP、J-R&Bなどの時流には乗らず、彼らが最も大事しており特徴的である空間的なサウンドは今作でも感じ取れる。

なお、今作はSpangle call Lilli lineの作品のなかでも珍しく、音数の少なさよりもバンドサウンドの強い楽曲が多く収録されている。
とくに、2曲目の「IRIE」や8曲目の「UF」は顕著に表れている。
そういった面でも、『Spangle call Lilli line』は他のアルバムにない表情が見れる作品と仕上がっている。

『Nanae』

【『nanae』の収録曲】
1. intro
2. E
3. Lilli Disco
4. Veek
5. Circle
6. Crawl
7. Set Me
8. Low Light
9. B.P.
10.Asphalt

2002年11月10日にリリースされた2ndアルバム『nanae』。
プロデューサーに迎えた益子樹の提案により、いままではセッションした音源を大幅に編集する収録方法だったが一発撮りに変更される。それにより演奏がタフに出音が太くなり、バンド感が非常に増した作品に仕上がった。
ギターの笹原によると、『nanae』のイメージは他の作品よりも「キラキラしていてカワイイ」とのこと。ファンからも評価の高いアルバムである。

ちなみに、Spangle call Lilli lineのファンだと公言するチャットモンチーの福岡は、18歳の時に『nanae』を聴いてからCDを全部買うほど彼らの音楽にはまったらしい。
チャットモンチーとは、Sony Music Artistsに所属する日本のバンド。2000年から活動を開始し、世間にガールズバンドを浸透させたバンドともいえる。

2006年6月15日にリリースされた「シャングリラ」。CX系アニメの『働きマン』のエンディングテーマに起用され、チャットモンチーの代表曲といえる作品。

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@neruchandayo1122t5

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