BEASTARS(ビースターズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『BEASTARS』とは2016年より板垣巴留が『週刊少年チャンピオン』で連載している漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。肉食獣と草食獣、爬虫類や鳥類などの様々な動物が共存する世界を舞台に、全寮制の学校チェリートン学園に通う悩めるハイイロオオカミの高校生・レゴシが、恋愛や部活、家族との関係や社会での関わりを通し、種間の違いに葛藤しながら成長していく青春を描く。擬人化された肉食獣と草食獣の対立や異なる種間の相互理解を巡るすれ違いが生み出すドラマは国内のみならず海外にも厚い支持を受ける。

ライオンのみで構成される裏市の犯罪組織。先代のボスを殺したルイが跡目を襲名し、草食動物をトップに戴く初の組織となった。ルイが抜けた後紆余曲折経てメロンがボスになったが、月一回しか肉を食わせないなどの暴政を敷いて部下を抑圧している。

食肉前科獣

生きた動物の肉を食べた獣に与えられる前科。そのまま食い殺すか体の一部だけを食べるか、行為の軽重に関わらず生涯消えず、異種族との婚姻禁止・草食獣との共学校への入学禁止・草食獣が役員の会社への就職に支障をきたすなど、様々なデメリットを被る。

コーポ伏獣

家賃は格安だが建物が老朽化し、裏市まで徒歩10分の治安の悪い場所にあるアパート。様々な訳ありの住人が暮らす。

海洋生物

海に住む種族の総称。海洋語と呼ばれる特殊な言語を用い、貝殻を通過に使用するなど陸上生物とは異なる文化体系を持ち、ゴマフアザラシのように陸海両方で生きる者はハーフと呼ばれる。輪廻転生を信仰し、「食べて食べられて生死を繰り返し、海に生命を委ねる」という仏教にも似た独特の死生観を尊ぶ。

ビースターズ

かつてゴーシュとヤフヤが夢見、18巻でルイがレゴシに一緒に目指そうと持ちかけた称号。草食獣と肉食獣の融和の象徴。

『BEASTARS』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ルイ「いくら愚痴を言ってもいい 泣いてもいい 落ち込んでもいい!! でも絶対に生きろ!!小さいウサギが心置きなく落ち込める社会に……俺達が必ずしてやるから!!」

メロンが肉食獣と草食獣のハーフだと知ったハルは、彼の姿をまだ見ぬレゴシとの子供に重ねて大喜び。ところがメロンは誰にも誕生日を祝われた事などないと言う。ハルが欲しいものを聞けば、君が食べたいと返される。母性愛に負けたハルは思わず承諾してしまうのだが、それを聞いたルイは激怒。「いくら愚痴を言ってもいい 泣いてもいい 落ち込んでもいい!! でも絶対に生きろ!!小さいウサギが心置きなく落ち込める社会に……俺達が必ずしてやるから!!」との思いの丈を打ち明け、彼女が他の誰かに自分を肉として差し出さずに済むような社会の実現の為に、レゴシとの共闘を誓う。

ルイ「僕たちの生きているこの世界はとても複雑です。みんなが何かを我慢し色々せめぎあいの中で精一杯生きている。 そこに正解も不正解もありません。 ただその姿に確かな信念があるならば…そいつには必ず光が当たるべきでしょう 僕はそう考えています」

『アドラー』公演終了後、学校新聞の取材に答えたルイの言葉。プレッシャーに負けてウサギの血に手を出したビルを許せず憤ったレゴシの気概を買い、舞台で見せた演技を高く評価しているルイは、レゴシがもっと実力を引き出せるといいと願う。
「僕たちの生きているこの世界はとても複雑です。みんなが何かを我慢し色々せめぎあいの中で精一杯生きている。 そこに正解も不正解もありません。 ただその姿に確かな信念があるならば…そいつには必ず光が当たるべきでしょう 僕はそう考えています」とは、その時にルイが発した言葉である。“肉食獣と草食獣の対立”という作品世界の深刻な構図をほんのり匂わせつつ、その中で正しく生きよう、公平にあろうとするルイの気高さをも表している。

ジュノ「私は今雄鹿に大恋愛中なの!!リスクなんて怖がってたら振られちゃうでしょ!?」

レゴシにルイへの気持ちを相談した帰り道、一緒に歩いていたジュノはテレビ局の取材にカップルと誤解される。続けざま食殺事件への感想を肉食獣としての立場で問われ、肉食獣と草食獣が隣り合わせで暮らす危険性に言及され、マイクをひったくった彼女はカメラに向かってキッパリ宣言。
「私は今雄鹿に大恋愛中なの!!リスクなんて怖がってたら振られちゃうでしょ!?」という彼女の言葉には、恋に向かって恐れずに突き進むジュノの純粋で勇敢な想いが溢れている。

ハル「あんたみたいな厄介な男とこんな険しい道のり つきあってあげられるのは私くらいよ!」

2sS_Nakamura
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