はたらく細胞(第4話『食中毒』)のあらすじと感想・考察まとめ

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赤血球と白血球は、一緒に胃の見学をしていた。すると白血球のレセプター(細菌レーダー)が反応する。近くに細菌がいるのだ。好酸球は侵入した細菌を排除しようと、ひとり戦っていた。細菌が好酸球にとどめを刺そうとしたとき、現われた白血球に助けられる。周囲にいた細胞たちは、弱い好酸球の陰口をいった。そんな時、胃壁を食い破り、白血球でもかなわない寄生生物アニサキスが侵入しようとする。好酸球はアニサキスに立ち向かう。
今回は「はたらく細胞」第4話『食中毒』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「はたらく細胞」第4話『食中毒』のあらすじ・ストーリー

ここは人間の中。赤血球と白血球は、一緒に胃の見学をしていた。
胃は飲み込んだ食物を貯蔵し、胃壁から分泌される胃酸によって食物を殺菌する。また、消化酵素のペプシンにより食物はどろどろの状態にされ、消化の第1段階が行なわれる。胃液が栄養分の塊を溶かす様子を、赤血球は食い入るように見つめていた。今まで道を覚えるのに必死で、組織の仕組みなどをきちんと見たことがなかったのだ。
白血球のレセプター(細菌などを察知するレーダー的なもの)が反応する。近くに細菌がいるらしい。赤血球に断わりを入れた白血球は、現場へと急ぐ。
ヤリをもった好酸球は侵入した細菌を排除しようと、ひとり戦っていた。細菌に武器をたたき落とされても、ふたたび立ち向かう。好酸球は白血球の一種で、全白血球の数%程度といわれており、アレルギーや寄生虫感染があるとき増殖する。弱いながらも、他の白血球のように貪食能力がある。
彼女は細胞や赤血球を守ろうと、必死だった。

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好酸球(中央)は細胞や赤血球を守ろうと、必死だった

そんな好酸球に細菌がとどめを刺そうとしたとき、白血球が駆けつける。白血球はナイフをひと振りし、細菌をいともあっさり退治した。白血球と別れた赤血球も心配してやってくる。危ないところを助けてもらった好酸球は、白血球にお礼をいった。白血球は好酸球を、赤血球に紹介する。白血球と好酸球は、同じ骨髄で育った仲間なのだ。
「なんだよ、あんなデカイ武器もってんのにさ」「細菌くらい、パパッと倒してよ」と、周囲にいた細胞と赤血球が、好酸球の陰口をいう。
くやしさに震える好酸球。その気持ちを察した白血球が、かばおうとした。だが好酸球は「いいよ。本当のこと言われているだけ。別に気にしないから」と悲しそうに遮る。そのとき、胃の方から激しい振動が起こった。異物や組織の損傷を認識したマスト細胞が、ヒスタミンを分泌する。肥満細胞とも呼ばれるマスト細胞は、過剰につくられたIgEの刺激に反応して、ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質を分泌する。肥満細胞といっても肥満とは関係ない。

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異物や組織の損傷を認識したマスト細胞が、ヒスタミンを分泌する

どこからともなく、好塩基球が現われた。好塩基球は白血球の一種で、全白血球の1%未満といわれている。好塩基球が特定の抗原に出会うとヒスタミンなどが放出され、アレルギー反応を引き起こすとされている。好中球と好酸球を問題部位に引き寄せる物質を作る。好塩基球にも免疫にかかわる機能があると考えられているが、まだ十分に解明されていない。
好塩基球「愛を知らぬ生物の暴挙により、われらの楽園は制御のかなわぬ修羅の国と化した。諸君らの手を借りるほか、この悲劇を終わらせるすべはない」
好酸球「つまり、胃酸で殺しきれないほどの菌が、侵入してきたということですか」

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好塩基球(左)「諸君らの手を借りるほか、この悲劇を終わらせるすべはない」

腸炎ビブリオが侵入し、細菌性食中毒が発生した。腸炎ビブリオは主に海水中に生息する細菌であり、この菌に汚染された魚介類を食べることにより、激しい腹痛などを伴う感染型の腸炎ビブリオ食中毒を発症させることがあるのだ。逃げまどう細胞や赤血球たち。ヘルパーT細胞の緊急速報が流れた。
ヘルパーT細胞「生魚に付着したコロニーから、菌が大量に侵入してきています。すみやかに退避してください。腸炎ビブリオの侵入が確認できました。付近の方は、すみやかに退避してください」
子分たちに白血球の相手をさせているあいだに、捕らえた赤血球を飲み込もうする腸炎ビブリオ。しかし、好酸球に阻止される。腸炎ビブリオは好酸球に襲いかかるが、白血球が好酸球をかばう。それでも挑もうとする好酸球を、白血球が制止した。
白血球「よせ好酸球。おまえじゃ、そいつは無理だ」
腸炎ビブリオをおびき寄せた白血球は、自ら飲み込まれると、腸炎ビブリオを内側から切り裂いた。腸炎ビブリオは駆除された。
好酸球「ごめん、勝手な行動をした。わたしの貪食作用が弱いせいで、ひとりでこんな無茶をさせてしまって」
貪食作用とは、好中球などの食細胞が細菌や異物などを細胞内へ取り込み、分解することだ。
白血球「いや、オレこそすまん。緊急時だったんで、ついキツイいい方を」
好酸球「いいんだ。わかってるよ、自分が弱いってことぐらい。守ってくれて、ありがとう」
「ホントだよ」「何のためにいるの?好酸球って」と、近くにいた細胞と赤血球がまた好酸球の陰口をいう。

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腸炎ビブリオ(奥)を駆除した白血球(中央)にあやまる好酸球(右)

突然、爆音が響いた。胃壁が崩れ、胃酸がもれだしている。胃壁の奥で、何かが動いた。
白血球「細菌じゃない。あれは、寄生虫アニサキスだ」
アニサキスは海産動物に寄生する寄生生物で、アニサキスが寄生した魚介類をヒトが生で食べると、まれに胃や腸壁に侵入し、激しい腹痛や嘔吐を伴う食中毒(アニサキス症)を発症させる。胃では嘔吐反応が起こり、食道では逆流がはじまっていた。吐き気・嘔吐は何らかの原因により、延髄にある嘔吐中枢が刺激させて起きる反応である。胃の出口が閉ざされて反対に胃の入口が緩み胃に逆流運動が起こるとともに、横隔膜や腹筋が収縮して胃を圧迫し、胃の内容物が排出される仕組みだ。
胃壁を食い破り、侵入したアニサキスがあげた鳴き声に、白血球は吹き飛ばされてしまう。

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胃壁を食い破り、侵入したアニサキス

好酸球「わたしが行く」
「何いってんだ好酸球」「細菌もろくに倒せないヤツが、かなうわけないだろう」「たしかにオレたち、おまえのことを弱いとか、いろいろいったけど、別にこういうときに犠牲になれとは少しも……」と、好酸球の陰口をいっていた細胞と赤血球が止めようとした。
好酸球「仕事だから」
白血球「行け、好酸球。その敵は、おまえじゃなきゃ無理だ」
好酸球の本来の仕事は、寄生虫が体内に侵入した際、その殺傷を助けるなど、寄生虫感染に対する防御を行うことなのだ。アニサキスの頭上にジャンプした好酸球は、その頭部にヤリを突き刺した。息絶えるアニサキス。
振り向いた好酸球を、細胞や赤血球たちが取り囲んだ。そして「追っ払ってくれて、ありがとう、好酸球!」「バカにして、ごめんな」「おまえが、あんな戦いをするなんて、見直したぜ!」と称賛する。照れる好酸球。こうしてアニサキスの驚異から、この世界は守られたのだった。

「はたらく細胞」第4話『食中毒』の感想・考察

「はたらく細胞」アニメ全話のネタバレ解説まとめ

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