宝石の国(アニメ全話)のネタバレ解説まとめ

『宝石の国』とは市川春子による漫画作品。累計発行部数は140万部を超える。2017年10月にアニメ化した。アニメーション制作は「オレンジ」。
今から遠い未来。この星にいた生物は不死の体を持つ宝石になっていた。月から飛来する「月人」と呼ばれる連中は宝石たちを攫い、装飾品にしていた。二十八体の宝石たちと月人との戦いを描く。

アドミラビリス族の王。月人たちによって体が肥大化し、思考を奪われていた。月人たちによって学校に連れてこられ、宝石たちを襲った。
宝石たちとの戦いの末、塩水に浸かって肥大化した体と、混乱していた思考が戻った。
貝の時はカタツムリのような姿をしている。人型の時は人間とタコを合わせたような姿。
宝石たちを見て「可愛い子ばかり」と言い、特にシンシャとボルツがお気に入りのよう。しかし金剛先生を見た時の反応は違っており、猛烈に好意を見せてアピールしていた。

弟であるアクレアツスの身柄と引き換えにフォスを騙して月人たちの元に連れて行った。さらに宝石を連れてくるように命令され、シンシャを連れてこようかと考えたが、首を振るフォスを見て月人たちの命令を拒否した。その際に月人から攻撃を受け片腕がなくなっていた。その後、アクレアツスが意識を取り戻し、月人を追い払った。アクレアツスはフォスを使ってアドミラビリス族の同胞を月人から取り戻すことを考えたが、それでは月人と同じだと考えてアクレアツスの貝のかけらと一緒にフォスを陸へ戻した。

カタツムリの姿(貝を失っているが)

アクレアツス(CV:三瓶由布子)

人型の姿

ウェントリコススの弟。貝の時はホネガイのような貝に入っており、人型の時は真っ黒い体に多数の長く伸びる触手を持つ。貝の時の姿はキュートでフォスも「かわいい」と言っていた。
ウェントリコススが「食うと戦うしか能がない」と称している。その言葉通り、戦闘力が高く、多数の月人をその触手で撃退した。食い意地も張っているようで、月人に操られた状態で目を覚ましたときも「おやつ?」と発言していた。

ウェントリコススが連れてきたフォスを見て、フォスを使って一族を取り戻すことを考えた。しかし、ウェントリコススによって止められた。
フォスの失われた足の代用品になっているのがアクレアツスの貝である。

貝の姿

『宝石の国』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「君にしかできない仕事を僕が必ず見つけてみせるから!だから…月に行くなんて言うなよ!」

シンシャは毒を無尽蔵に生み出せる能力を持っていた。しかし、その能力を制御できず他の宝石たちからは危ぶまれていた。
それ故、シンシャは価値を見出してもらえない今の暮らしを捨て、月人に攫われてしまおうとしていた。それを聞いたフォスがシンシャにかけたセリフ。
フォスはこれまで自身の脆弱さ・不器用さのおかげで仕事を与えられず、必要とされていなかった。だからこそ同じく必要とされていないシンシャの存在を放っては置けなかった。フォスの優しさが伝わり、なおかつ作品で重要なセリフとなる。

「夜から出たい…無理だ。信じてない。」

シンシャは他の宝石たちと接点をなくすため、夜の警備の仕事を任されていた。だが月人は一度も夜に姿を現したことはなく、実質シンシャを遠ざけるためだけの仕事だった。
フォスを助けた岬でシンシャはフォスが忘れていった博物誌を見つける。そこには何も書かれていなかったが、岬から落ちようとした際にシンシャが掴んだ手形が残っていた。シンシャはそれを見て涙を流し、このセリフを発した。
「信じてない」と言いながらも涙を流すこのセリフには、シンシャが置かれている状況の過酷さや、フォスに対する思いが現れている。

「ただ、嘘つきというのだけは…もう少し待ってやってもいい…。」

ダイヤはフォスがカタツムリになってしまったと思い、フォスを戻す方法を探っていた。シンシャ会ったダイヤはその会話の中からフォスを戻す方法を思いつく。嬉々として走り去るダイヤにシンシャは「やめろ!あんなやつ助けても意味なかった。何度蘇っても無能で役立たずの期待はずれだ!」と叫んだ。そしてダイヤに聞こえない声でこのセリフを呟く。
この時、シンシャの指から垂れる毒液はフォスの形を成していた。憎まれ口を叩きながらもシンシャの心が動いていることがわかる。

「海に…君に似合う仕事はなかった…ごめん…明日は…明日はもっと頑張るから…許して…。」

ウェントリコススに海にはフォスのような姿をしている者がいると言われ、フォスは禁じられている海へ向かう。それはシンシャとの約束を果たすヒントを見つけるためだった。しかし、それはウェントリコススがついた嘘であり、弟を月人から取り戻すためにフォスを騙したのであった。
宝石たちはフォスが居ないことに気づき、海へ入ろうとして居た。シンシャはそれを遠くから眺めることしかできなかった。シンシャが「関係ない…!俺のせいじゃない…!」と葛藤しているところにフォスは帰ってくる。フォスの体はいたるところが欠けていてボロボロだった。そんなフォスが発した第一声がこの言葉だった。
フォスがシンシャのことをどれだけ思っているのかがわかる名言。さらにシンシャの毒液が涙にも見え、読者の心を打つ名シーンでもある。

『低硬度から『勇気』をとったら何もない。』

流氷割りという仕事に弱気になったフォスとの会話の中でアンタークチサイトが言ったセリフ。二人の会話は以下の通り。

アンターク「低硬度から『勇気』をとったら何もない。」
フォス「出来る事しか出来ないよ〜。」
アンターク「出来る事しかやらないからだ。」
フォス「出来る事なら精一杯やるよ。」
アンターク「出来る事しか、出来ないままだな。」

フォスよりも硬度が低いアンタークの強さが現れている。
弱いフォスが変わるためには一歩を踏み出すしかない。しかしこの会話がフォスが両腕を失う理由の一つにもなっている。

新しい強い手だ。諦めないし…無理をする勇気だってあるよ…!なのにどうして…どうして遠のくの!

連れ去られるアンタークを追いかけながらフォスが叫んだセリフ。
早く走れる脚に加え、形状を変化させ一撃で月人を倒す腕を手に入れたフォス。ヒビ割れた体で必死に走りながらもアンタークを助け出そうとするが、その距離は離れていくばかりであった。これまでもずっと必死に頑張ってきたフォスだったが、力を手に入れてもなお、仲間を助けることができなかった。フォスの心情を考えると可哀想で仕方がない。

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