食戟のソーマの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

「食戟のソーマ」は、原作:附田祐斗、作画:佐伯俊による漫画作品。
下町の定食屋の倅である「幸平創真」は、一人前の料理人になるべく家業を手伝いながら料理の修業に励む日々を送っていた。中学卒業の折、幸平は父親の紹介により世界屈指の料理学校「遠月学園」に通うことになる。遠月学園での幸平の活躍と成長を描く料理漫画。料理を通して人生について語られる名言が数多い。

俺は料理人っすよ? 厨房から逃げ出してたまるかよっ!

田所の退学を賭けて、幸平は四宮と食戟をすることになった。卒業済みの四宮は学園のルールは適応されないため、同じく卒業生として宿泊研修によばれていた堂島が「非公式の食戟」を取り仕切ることになった。しかしそこで堂島が幸平に出した条件は、「田所がメインで料理し、幸平はサポートのみに徹すること」だった。食戟を仕掛けたのは幸平だが、田所が自分で実力を示さないと意味が無く、不合格を取り消すには至らないという理由からだった。
それが嫌ならこの勝負から降りろ、と言う堂島に向かって放った幸平のセリフ。料理人としてのプライドが伝わるセリフである。

でも… 失敗したっていう「経験」は得た。

宿泊研修二日目、一般人の老若男女を大量に審査員として呼び、その人達にビュッフェ形式で料理を提供するテストが行われる。彼らは自由に食べたいものを食べるが、生徒達は時間内に二百食提供を達成しないと退学になる。
幸平はスフレオムレツを作ることに決めて臨んだが、スフレの独特な食感とフワフワな外観は時間が経てば台無しになってしまうため、調理後すぐに食べる必要がある。ビュッフェでは出した料理がいつ食べられるかは客の匙加減であり、それを失念していた幸平のスフレオムレツはほとんど手に取られないまま次々ダメになっていった。
幸平は直後、ライブクッキングと言われる「自分の調理をパフォーマンスのように客に魅せる技術」で観客を獲得していくことによって、出した料理を直後に食べてもらう環境を作ることに成功し挽回していった。
テスト終了後、幸平の失敗を咎めた同級生に対して幸平が言ったセリフ。
失敗を失敗のままにしておかず糧にする、前向きな性格が見て取れる。

遂に来たね…田所ちゃん。小さな小さな君の庭から、羽ばたく日だ。

田所は中等部から成績が悪く、高等部進学の折も最下位成績だった。授業では緊張してしまい実力を出し切れない故のその成績だった。
そんな田所だったが、高等部で幸平と出会い、あらゆる経験を経て、ついには秋の選抜と呼ばれる一年生の料理大会の選抜選手として選ばれるまでに至っていた。そしてやってきた大会当日、田所はそれまでの自分を乗り越え、完全に開花する。実力を出し切った田所は、何十人もの選手の中から選ばれた上位四名の中に入るほどだった。
そんな大会の様子を見ていた、田所や幸平と同じ寮に住む先輩、一色のセリフ。実力はあるし努力もしているのにあがり症故に報われない田所をずっと見て来た一色の喜びが分かる。続けて来た努力は裏切らないものであると、読者に希望を与えるシーンである。

今日…アンタに勝って、得るものぜんぶ、俺の血肉にして帰るよ。

秋の選抜の予選を勝ち抜いた幸平は、本選トーナメントに進む。その第一回戦の相手、薙切アリスは、学園総帥であり食の魔王と呼ばれる薙切仙左衛門の孫娘で、優勝候補筆頭だった。そんなアリスが相手だと知っても幸平は怯まず、このセリフを言う。
料理人としての自信と執念、向上心などが見えるセリフである。

可哀想だよお前…。料理をする本物の喜びを、お前は知らない。

美作は高等部一年生にして、百もの食戟を経験してきた男である。しかし美作は自分の料理は作らず、「相手の作ろうとしている料理を食戟当日までに調べ上げ、同じ品を作る」ということを繰り返していた。相手と同じ料理に少しだけアレンジを加えることで、相手を一歩だけ上回る、そんな勝ち方をしてきた美作が次に目を付けたのが幸平だった。
部屋にやってきて「食戟をしよう」と提案する美作に、幸平が言ったセリフ。
料理人としての誇りなど無く、ただ食戟に勝つためだけの戦いを繰り返すことの何が楽しいのか。料理という行いに対する幸平の想いが分かる。

じゃあ、お前に負けたら料理人やめるわ。料理人、やめるよ。

美作は食戟で負かした相手から、その相手が使う調理道具、すなわち同時に料理人の「誇り」を奪うことを趣味としていた。これまで約百本奪って来た包丁の中には、食戟相手が母親から譲り受けた形見だという包丁もあるという。同じように幸平にも出刃包丁を賭けさせようとした美作に、対する幸平は、美作が奪ってきた包丁百本全てを要求する。それでは釣り合わないから同意できないと反論する美作だったが、幸平は「負けたら料理人やめる」と宣言した。
料理人の誇りが無いどころか他人の誇りを踏みにじるような戦いをしてきた、美作に対する怒りの程が窺い知れる。

積み上げて来た自信も自負も全部吹き飛ぶような失敗をしても、もう立ち上がれないくらいの惨めな思いをしても、明日も絶対に店は開けなきゃならねー…! それが料理人なんだよ。

美作は幸平との食戟に敗北したことで、食戟の賭けにはしていなかったものの自主的に潔く退学しようとしていた。そんな美作の退学を引き止め、幸平が言ったセリフ。一度負かして包丁を奪っただけで相手の誇りを全て奪ったような気になっている美作に、料理人はそんなに柔じゃないと示すと同時に、当の美作だって負けてもやり直せばいいと伝えたもの。

そうだ、創真よ。出会うことだ。出会うことでしか料理人は前に進めない。たった一人で皿に向き合っても、それまでと変わらぬ自分が映るだけ。

秋の選抜で、数々の強敵を勝ち抜いてきた幸平は最後に負けてしまい惜しくも準優勝となる。負けはしたものの、幸平は定食屋に籠っていただけでは出会えなかった友やライバルに出会えてよかったと言う。そんな思いを聞いた幸平の父が、心の中で告げたセリフ。料理人だけではなく、人間が成長する上でも重要な名言である。

hino155g7
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@hino155g7

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