あの娘にキスと白百合を(あのキス)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『あの娘にキスと白百合を』は、缶乃によるマンガ作品。
中高大一貫の女子校における高等部を主な舞台とし、少女同士の恋愛と、成長をオムニバス形式で描いていく。KADOKAWA メディアファクトリー発行の『月刊コミックアライブ』にて、2014年1月号より連載中。
主人公の白峰あやかは「1番」であることを誇りとしていたが、その「1番」を軽々と奪っていく黒沢ゆりねとの出会いに、心乱されていく。

高等部1年である比留間 諒と、夕凪 仁菜、朝倉 亜麻袮を中心としたエピソード。

比留間 諒は、親しくしていた朝倉 亜麻袮に、赤いリボンを渡したいと思うようになる。
しかし、朝倉 亜麻袮は、赤いリボンの意味を「たったひとりの大切な人」ではなく、「かけがえのない大切な人」と解釈しており、「1人」という人数の制約がなかった。
少し悩んだ比留間 諒だが、朝倉 亜麻袮の思想を理解したのち、赤いリボンを交換する。

その一部始終を見ていた夕凪 仁菜は、比留間 諒に強く当たるようになる。
朝倉 亜麻袮は、比留間 諒や秋月 伊澄の前に、夕凪 仁菜にも赤いリボンを贈っていた。
そして夕凪 仁菜にとっては、朝倉 亜麻袮は「たったひとりの大切な人」だった。

夕凪 仁菜は、比留間 諒への反発を続けていたが、比留間 諒は、そんな夕凪 仁菜を嫌ったり避けたりするでもなく、優しく接し続ける。
やがて夕凪 仁菜は、自らが慕う朝倉 亜麻袮とは思想が違うという負い目や、本当に欲しい言葉をかけてくれるのは比留間 諒であるという事実から、朝倉 亜麻袮と比留間 諒とをどちらも大切に感じ、「たったひとりの大切な人」を選べなくなってしまう。

苦悩する夕凪 仁菜だったが、比留間 諒と朝倉 亜麻袮へ、全てを打ち明ける。
夕凪 仁菜と比留間 諒は赤いリボンを交換し、3人は「かけがえのない大切な人」として仲良く過ごしていく。

『あの娘にキスと白百合を』の登場人物・キャラクター

白峰 あやか(しらみね あやか)

清蘭生徒の鑑と称される、成績優秀な優等生。
部活動や委員会には所属していないが、よくヘルプに入る。

負けず嫌いの努力家で、世話焼き。
また、身内以外には穏やか。

「1番」を維持するきっかけとなった母親とは、折り合いが良くない。
しかし、優等生の自分には誇りを持っている。

1人っ子。

黒沢 ゆりね(くろさわ ゆりね)

人より少ない努力で人並み以上の結果を出す、天才肌。
2年から、園芸部に所属。

周りからは距離を置かれがちで、人に嫌われる以前に他人が嫌いだったが、白峰 あやかやクラスメイト、園芸部との交流を通して、少しずつ変化が生じている。

すみれという妹がいる。

瀬尾 瑞希(せのお みずき)

少年然とした容貌と、少しネガティブな性格を持つ。
陸上部の短距離走選手。

二階堂 萌が第一で他は二の次だが、高等部3年生となり、部活動引退や卒業を控え、少しずつ変化が生じている。

白峰 あやかとは従姉妹かつ幼なじみである。

二階堂 萌(にかいどう もえ)

表情がクールでわかりづらいが、とてもポジティブで情熱的。
陸上部のマネージャー。

瀬尾 瑞希ととても仲が良いが、一方で、徐々に変わりつつある瑞希に、少し戸惑う一面を見せる。

兄が1人、猫が1匹いる。

日下部 千春(くさかべ ちはる)

クールで理知的な雰囲気だが、ロマンチスト。
世話好きである。

年上の女性がタイプで、初恋はピアノの先生、次いで星野 真夜。

上原 愛(うえはら あい)

天真爛漫で楽天的な、少し子供っぽい性格。
学内に友人が多く、中でも日下部 千春とは親友。

弟が1人いる。

星野 真夜(ほしの まや)

おっとりしており、衣食住を蔑ろにしながら、夜遅くまで天体観測をする。
天文部に所属しており、千春とは寮で同室。

1人っ子。

秋月 伊澄(あきづき いずみ)

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